目付きの悪いヒロイン萌え
ゲームキャラはお目目の大きいパッチリ目のキャラが多いですが、
基本的には大きい目よりも猫目・キツネ目気味な方が好きだったりします。
そんなわけで、目付きの悪いヒロイン萌え。
例えば、的良みらんのマンガ『おまもりひまり』の神宮寺くえすや、
しゃんぐりらのゲーム『暁の護衛』の麗華や、
あっぷりけのゲーム『コンチェルトノート』の莉都とか。
いずれも通常時は大きめに描かれてますが、邪悪目な方が好きだったり。
Mじゃないですよ? たぶん(爆)
◆ゲームの話 『コンチェルトノート』
そんなわけで、あっぷりけのゲーム『コンチェルトノート』の話です。
原画はねこねこソフトの120円の夏・冬等でお馴染みのオダワラハコネ氏、
メインヒロインの莉都の目付きの悪さ、声がかわしまりのさんだったのが主なプレイ理由。
他にも声優陣は、夏野こおりさん、みるさん、風音さん、榊原ゆいさん等々、
定評のある方々ばかりなので、そういった面で外しがないのは確か。
この中で注目なのは榊原ゆいさん。
榊原ゆいさんというと、『はぴねす』の春姫みたいな正統派ヒロイン声ばかりでしたが、
今回はわりと男前ボイス、地声に近い低いトーンの声で演じています。
ゲームはプレイしていませんが、ニトロプラスの『スマガ』もそんな声でしたし、
今までよりも演技の幅が広がってきているのが印象的です。
で、ゲームの感想なんですが、「面白くないけれど面白い」これに尽きます(爆)
シナリオ単体の出来はちょっと評価に困る所。悪くはないけれども、特段に良いわけでもない。
そういう意味では「面白くない」とも評価できるのですが、
フローチャートシステムが非常に良く、このおかげで常に先へ先へという気持ちでプレイできました。
シナリオ自体は大して面白くないのだけれども、
フローチャートがあるから、先の展開・別の展開が気になる、だからドンドン進める、
そういった形でプレーしていきましたね。
フローチャートシステムは、シナリオの各分岐が最初からある程度表示されている形になってます。
ただ1回プレイするだけでは、出てこない分岐もあり、
プレイ状況によってシナリオが色々と分岐していくわけです。
図を見ていると、どこで分岐しそうなのかも分かり、色々と見当を付けやすいのがメリット、
そこまで歩んできた道のりも一目瞭然なので、達成感を得られるというのも長所でしょう。
このフローチャートのおかげで、常に先へ先へという気持ちでプレーできたように思います。
ですから個々のシナリオ自体は大して面白くなかったけれども、
プレイしているときは非常に面白かった、そういった評価ですね。
で、シナリオの出来が良くないかというと、決してそういうわけではないです。
自分は、和奏・白雪・星華・小夜璃・莉都の順でクリアして行ったのですが、
この順番がシナリオの出来を現しているように思います。
おそらく、初回プレイは和奏か白雪しかプレイできないので、
製作側もそういった意図で作ったのだろうと思います。
和奏シナリオは一番酷い、余韻もへったくれもない。あっさり終わっちゃうのが何とも…
もはやソフトボールやってる記憶しかないです(苦笑) これは少し寂しかった…
白雪・星華シナリオはまあまあ。
全体的な流れは良かったんですが、謎が謎のままに終わったのが残念です。
やや消化不良な感があったのは確かです。それもわりと重要めな謎だったのが響きましたね。
小夜璃シナリオは良かったと思います。
想定内の流れでしたが、莉都を含めた3人の気持ちが交錯する様を、
きちんと描いていたのが高評価、他のシナリオでは分からない莉都の気持ちが分かるのが○。
最後のシーンがあるのも他3シナリオとの大きな違い、良い流れだったと思います。
で、本筋なのが目付きの悪いメインヒロイン・莉都シナリオ。
こちらは正直面食らいましたね。
他4シナリオが普通の萌えゲー的展開だったわけですが…
終盤の真相シナリオの怒涛な展開には正直参りました。
まぁ、中盤にも死にそうな目にあったりするので、そこも他のシナリオとの大きな違いなのですが。
浮かれた萌えゲー雰囲気から、急にシリアスになっていく展開は効きましたね。
だからといって、中身があったかというと、非常に困るところではあるのですが、
タマが良い味を出しており、最後のシーンでは涙線が緩みましたので、
上手く感動的に仕上げたなという感じがしています。
莉都シナリオは、間違いなくとは言わないものの、面白い内容だったと思います。
シナリオの評価としては、オーガストの『FortuneArterial』に近い形、
最後までプレイしてみないと分かりませんよ、という感じでしょうかね。
ただFortune~は序盤で雰囲気を一度暗くしてから明るくしているのに対し、
コンチェルトノートはわりとテーマ自体は重たいものの、全体的にお気楽発進しておいて、
最後にシリアスにズドーンと落とす感じなので、やや面食らう所はあるかも。
シリアスな展開があるという予備知識を入れておけば、楽しめると思います。
知らなかったなら、南無…となるかもしんない(^^;
あとはメインヒロインの莉都が頭良すぎるため、説明部分が長く、理屈っぽく、
また、地の文を含めて全体的に文章が長いので、理解しづらい面はあるかと。
全て終えてみると、かなり理解しやすくなりますが、
途中の段階ではあまり深く考えずにプレイする方が楽かもしれません。
考え出すと、結構難しい。莉都シナリオが終わらないと、全く分かりませんからね。
そういったモヤモヤ感を抱えながらも、ヒロインとらぶらぶするので、
その点もネックと言えばネックかもしれません。
他シナリオは普通の萌えゲーで伏線張りと割り切ってプレイするのが利巧かも。
そういう意味では相互に関連する全く別のゲームを2本プレーしたようなものです。
『片恋いの月』もそんな作りでしたし、こういう作りが流行ってるんですかね?
萌えとエロを求めるユーザーと、シナリオ重視ユーザーとの両立の悩みを感じるっすね。
最後に『片恋いの月えくすとら』のようなファンディスク希望~
判然としなかった他シナリオの解説付きアフターや、
サブヒロインとのらぶらぶ展開が見てみたいです。
特に莉都シナリオをプレイした人なら、ある人を抱き締めたくなる衝動に駆られたはず、
そこを補うようなファンディスクが出てくれたらなぁと思っちゃいます。
◆ゲームの話の続き 『コンチェルトノート』ややネタバレ気味、見るな危険
そんなわけで莉都シナリオの話です。
莉都シナリオは3度面食らいましたね~ やられちゃいました。
他のシナリオはわりとお気楽萌えゲー展開だっただけに、
シリアス展開は全く予想していませんでした。びっくりだわ(^^;
1回目は莉都シナリオ突入序盤の誘拐・行方不明事件。
誘拐時に選択肢を誤って刺されたことにまずビックリ。
それまではそういった展開がありそうでなかったんで安心してましたからなぁ。
そんでもって誘拐事件解決後は行方不明になるし。
生死の境を彷徨うような展開に突入したのはビックリしました。どうせなら精子の境を(爆)
結局、飲料水は莉都の尿を生理用品でろ過したという解釈で良いのかな?
莉都の尿… ハァハァ(←危険人物)
2回目は中盤の噂撲滅作戦の決着シーン。
「はぁ? なんで和奏?」とか思ってたら、それっぽいモノローグが出てくるし。
半信半疑の中で病んじゃった和奏さんが莉都にブスッ、
あまりの超展開にどこかで選択肢をミスったのかと思っちゃいました。
…くっそぉ、ありえない展開だから頭では違うと思っていても、
それっぽい流れで描かれちゃうと… 騙されちゃうなぁ(苦笑)
夏野こおりさんの演技が上手すぎ。
ほめらじ聞いてたこともあって、ああいうキャラだったのかと疑ってしまったっす(爆)
まぁ、結局それらは作戦だったわけですが… やられた感が何ともかんとも。
3回目は夢のシーンでしょう。これ、なんて、ひぐらし?と正直思った(プレイしてないけど)
深弥先生がなぁ… 小夜璃さんも相当可哀相だけれども。
ちょっとあの展開は精神的に来ましたね。気が狂って殺戮に走りそうだ(爆)
後味悪すぎる最悪な展開、けれども過去にあったであろう闇の歴史を実際に見せられたのは、
どう評価していいのか非常に微妙なところ。
ありゃないだろうと思う反面、あれがあったからアクセントになったとも言えるわけで…
そこが評価しづらい点。決して嫌いじゃないんですが、銀色みたく準備できてるのとは訳が違う。
展開が不意打ち気味だっただけに、やられた感が強かったですね。
正直勘弁して欲しかったかも(苦笑)
プレイしているユーザーはあっちの主人公の方に近いでしょうからね。
それでアレはキツすぎ。無力感が凄かったわ。
ただ、救い…というのには微妙ではありますが、
白雪シナリオで真面目に手紙を書いていると手に入るアイテムがある場合、
心理的なリベンジが図れるのは一つの救いだったかもしれません。
全てが終わった時、深弥先生を抱き締めたい感情に駆られたのは私だけじゃないはず。
正直これらの3つの驚きが必要だったのかと考えると、微妙な面はあるものの、
本来のテーマが持つ重さを考えると、良いアクセントになったのかなとは思います。
アクセントが強すぎて雑音になりそうだった面はありましたが(苦笑)
莉都シナリオ真相エンドの最後の展開は、むしろタマがヒロイン。
あれを見ていると、タマが母親みたいで非常に温かい気持ちにさせられました。
つーか、主人公のそれまでの不運っぷりが泣ける。
間違いなく今までで一番の不幸主人公、貧乏執事も真っ青だ。
それはいいとして、最後の別れのシーンは王道的展開ではあるものの、
それ故に泣ける感動シーン、良いものはやっぱり良いですね~
タマに対する思い入れが一段と深くなる名シーンでした。
アイテムがない場合に突入するノーマルエンドですが、
ある意味では残酷なエンディングではあったものの、あれはあれで味があったと思います。
愛情が欠落してしまったものの、それでもなお残る主人公へのこだわり、
微かに伝わってくるその残滓が逆に2人の絆を表していて良かったと思います。
手放しのハッピーとは言えないものの、あれはあれでありなのではないかと思えました。
ところで… クラウス君は、結局、女だったということでいいんでしょうか?
莉都シナリオではオマケ程度にしか登場しないキャラなのに、
大活躍とは言わないまでも、実は重要キャラ?的活躍をしたのは新鮮だったかも。
クラウスとのラブラブ展開希望~とか言ったり。いや、あるけどあれは…ねぇ?(^^;