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2015年01月27日

人質事件

今の日本を震撼させている事件と言えば、「イスラム国」による人質事件ですが…
(「イスラム国」という表現自体「通称」でしかありませんが…
 誘拐人質や捕虜を虐殺する輩を国家承認する法治国家があるとは思えんし)
まともな国家ではないイスラム国に屈するのはもっての他ではありますが、
かといって政府に十分な対応ができているのかと言えば… そのような気配もなし。

そもそも、殺害された湯川氏の誘拐が露呈したのは半年前なわけで、
後藤氏の誘拐が報道されたのは今回の事件を機にですが、
警察や政府には昨年から連絡が言っていたようですし、今まで何をしていたのか、と。
アルジェリアの人質事件との対応とはまるで違った印象を受けます。

結局、政府中枢も外務省も「自己責任」と考えて、
まともに取り扱ってこなかったということでしょう。
1人や2人なら「自己責任」で片付けてしまうのか。
数十人規模なら「自己責任」ではないのか、その境目はどこにあるのか。
同じ命が失われたのに、片方は「自己責任」、もう片方は「尊い犠牲」、
その差は一体何なのか、そこには何の違いもないでしょうに。

確かに、両者に軽率だった面は否めないところはありますが、
同時に中東にいる日本人がいつ同じような誘拐事件に遭うかも分からないわけです。
今回の対応を誤り、イスラム国の勢力が変わらない・拡大するなら、
同じような事件がさらに大規模に行われる可能性も否定できません。
それどころか、国内で同種のテロが行われても、何ら不思議ではないわけです。
そうやって、自分の身近でも事件が起こっても「自己責任」で解決できるのか、
考えることを放置して、問題を先送りにして、何もしないままにした結末がコレよ。
いかに「自己責任」論の馬鹿げているかが伝わってきます。
問題の解決に全く持ってなっていない。

現場で指揮に当たっている政府人材も、
まるで開国を迫るペリーに対して、攘夷派の久坂玄瑞が交渉しているが如く、
そもそもイスラム諸国に精通している日本の政治家がどれだけいるのかと…
そりゃ何もできんわけです。何もできないのに口だけ達者だから、こういう脅しを受ける。
安倍政権の外交下手をここに来て露呈した形になりましたねぇ…


◆WINDOWS10は1年間無償配布に
8も期間限定で格安販売していましたが、10は7と8からなら無償アップデートできるそうです。
まぁ、安全性を考えれば、バックアップ保存必須、半年は様子見?って感じでしょうが。
それでも今までのマイクロソフトを考えれば、凄い英断だな~と思っちゃいます。
ついでにそこにVistaも入れてくれれば良かったのに(苦笑)
まだサポート期間残ってるので、地味にVirtualPCに入れて使ってたりします。
Vista最高。ファンネル強いよ(嘘)

2015年01月20日

つまようじ君

世界的な話題はフランス銃撃事件を巡る表現の自由の問題ですが、
それに関しては先週に書いているので割愛。
今の日本の話題というと「つまようじ君」でしょうか…
野中英次原作、亜桜まる作画の漫画『だぶるじぇい』で佐々マリアが、
「つまようじさん」と呼ばれてるので、それに倣ってみました(笑)

つまようじ君の犯行動機とか凡人にはサッパリ分からんわけですが、
何で逮捕したのかと思えば「住居等侵入罪」。
実際、どこで撮影してたのか知らないので何とも言えないのですが、
店内の撮影で犯罪を問われたとすれば、「招かざれる客」という解釈なのか、
正直言ってよく分からない感じもします。
まぁ、住居侵入罪自体、取ろうと思えば幾らでも問える、ということでしょうか(^^;
勿論、それで立件してしまうと、実際の裁判ではかなり微妙になっちゃうので、
実際は「偽計業務妨害」での立件を視野に入れていると思われます。
被害コンビニが特定されていれば、つまようじを混入した商品のメーカーが分かるなら、
偽計業務妨害は問えると思われます。
…そう考えると、所謂「クレーマー」ってのは業務妨害罪に問えるわけですよね。
訴訟費用的に得策ではないというだけで(^^;

最近は愉快犯を断固として取り締まる傾向になっているので、
ネット社会の「英雄」になりたいのか知りませんが、
一つ間違えれば犯罪となってしまうことを忘れずに。


◆政治ネタ 民主党代表選は岡田氏が勝利
地元選出の細野氏に期待してましたが…
地方議員票は多かったものの、国会議員による決選投票で敗れてしまいました。
結果的に、労組系議員の影響力が強かったということでしょうか。
勿論、労働組合には期待してる面もあるのですが、
日和見で組織力が弱い今の労組では自ずと限界もあるわけで、
いつまでも労組頼みでは民主党の建て直しは難しいなと言わざるを得ません。

岡田氏に変わっても真新しさはないだけに、今後はいかに実績を作るか、でしょうね。
海江田前代表の終盤は「論戦を挑む民主党」が強く打ち出され、
その点は良かっただけに、それより先に進められるかどうか。
具体的な対案を用意できるかどうかが課題でしょうね。言うは易し、行うは難しですが…


◆ニュースネタ 西武プリンスドームになった理由
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150118-00058312-toyo-bus_all&pos=4
何で今更「プリンスホテル」をアピールするのかと思いきや…
納得納得。なるほどですね。
台湾戦略が密接に関係していたわけですか。
成功させるためには郭投手に活躍してもらわないと困りますね(^^;
今オフの唯一成功した補強なだけに、郭投手の成功がチームの浮沈も担ってると言えそうです。

2015年01月12日

表現されない自由

昨年末にアメリカで話題となった『ザ・インタビュー』を巡る問題、
何者かによるサイバーテロを受けて上映する・しないで一悶着ありました。
そして、新年早々のフランスでの銃撃テロを巡る問題、
被害を受けた新聞社は風刺画で有名なようで、
過去にもムハンマドの風刺画で一悶着あったとのことです。
これらの事件を受けて叫ばれたのが「表現の自由」、
確かに表現の自由を守ることは大切ですが、
一方で見過ごされてきた問題も露呈されてきているように思えます。

私達には別に「表現される義務」はありませんから、
「表現の自由」が保障される一方で、「表現されない自由」もあるはずです。
それらは、例えば「プライバシーの権利」として認識され、
「侮辱罪」や「名誉毀損罪」によって担保されています。
しかし、「プライバシー」というのは、あくまで特定個人が対象となるわけで、
個人が名指しされて批判されれば名誉毀損(報道目的の公人批判除く)となりますが、
それが個人を特定されない団体、ましてや国家、民族と抽象性を帯びるほどに、
プライバシーは保護されなくなり、同時に「表現されない自由」もなくなってしまいます。

例えば、昨年の『ザ・インタビュー』のケースですが、
一国家元首の暗殺をコメディタッチで描く映画で、
北朝鮮は実際に国連人権委員会に提訴もしましたが差し止めの効果はなく、
個人が特定されるような名誉毀損に当たりそうな場合でも、
国家という枠組みを超えてしまえば、十分に保護されないことが明らかになりました。
中国で相変わらず作られる旧日本軍の残虐悪辣さを描いた映画が、
純朴な田舎の中国人達に偏見の目を抱かせていないのか、甚だ疑問の残るところです。
「表現の自由だから何を描いても良い」「過去・現在の歴史を脚色して何が悪い」、
確かにそうかもしれませんが、一方でそれらが偏見の助長となっている面は否定できません。

今回の新聞社を狙った銃撃テロに関して言えば、風刺内容云々以前の話で、
ムハンマドを描くという行為そのものが「表現されない自由」に違反します。
イスラム教は偶像崇拝の禁止を徹底しており、
途中で頓挫したキリスト教や仏教とは大いに事情が異なっています。
ムハンマドを描くこと自体が不敬な行為なのに、
ましてや、その内容が中傷的なものであったならば、イスラム教徒はどう感じるか、
そんなことは火を見るよりも明らかです。

でも、これらの問題をプライバシーの権利や名誉毀損として訴えることは、
訴訟手続き的にも難しいですし、
仮に訴えることができたとしても、現在の法理では十分に保護されているとは言えません。
特定個人の枠組みを超えてしまった「表現されない自由」は野放し状態となっています。
そんな人々の怒りや悲しみが、ある種の対立を呼び込んでいるのかもしれません。


別の観点からフランス銃撃事件を考えると、
フランスの移民に対する抑圧的政策が影響している面は否めません。
ここ10年のフランスの移民に対する政策、とりわけ多いアルジェリア系住民、
イスラム教徒に対する抑圧的政策はやや常軌を逸している感があります。
あまりにも宗教的寛容さを欠いており、
自由の国フランスが呆れるフランス革命後の無宗教っぷりを露呈していました。
そんな抑圧・強権的政策がアルジェリア系イスラム教徒をテロへと掻き立て、
イスラム原理主義に救いを求めた若者が暴徒化した、そんな現象にも見えます。
…とはいえ、いかなる理由があろうとも、
一般市民を巻き込むような暴力的テロリズムは許容などできませんがね。

「自由」の名の下に、人々を傷つけ合った結果がコレかと思うと… 悲しくなりますわな…
それを見ながら再び「自由」を叫ぶ、
それはちょっと気持ち悪い光景だと言わざるを得んですよ…


◆ニュースネタ 追記 フランス銃撃事件における「自首」報道の真相
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150111-00000010-jij_afp-int
朝方だったか、「犯人が自首した(?)」との報道が流れ、不思議に思っていたのですが…
こういうことだったようです… 要するに、容疑者でも何でもなかったワケですね。

情報の正確性が問われることなく、ただ速さばかりで情報が垂れ流されていく、
ソーシャルメディアの危険性を改めて感じる出来事でした。
これも「表現の自由」を巡る新たな問題の一つだと言えるでしょう。
今までは情報を出す人が特定されるのが基本でしたが、
ソーシャルメディアでは不特定多数の人が情報を出せるわけで、
表現の自由が意図していた「表現をする特定人と表現をされる特定人」との関係性から、
「表現をする不特定人と表現をされる不特定人」と構図が多様化してきています。

こういった訂正報道が出た場合でも、扱いは極めて小さく、
犯人情報に比べれば圧倒的な扱いの小ささです。
「表現の自由」を巡る問題は新たな局面を迎えている、そう思わざるを得ませんね。
誤報の被害にあった少年の今後に傷がつかないことを祈るばかりです。


◆ニュースネタ ナイジェリアで「人間爆弾」の恐怖
『無敵超人ザンボット3』を思い出しました…
同じ人類同士でこのような極悪な所業をするとは…
世界で抗議デモするのならば、ボコハラムに対してじゃねーのとか思ったり…
誘拐して少年兵にするケースは過去に何度もありましたが、
ここまで露骨な「人間爆弾」は聞いたことないですね…
いや、勿論あったのかもしれませんがね…日本の特攻隊だって同種の趣旨なわけですし。
同じ人間同士なのに、ここまで残酷になれるものかと思うと、本当に怖くなります。


◆スポーツネタ 高校サッカーは星稜高校が初優勝
昨年、決勝で涙を呑んだ星稜高校が雪辱を晴らす優勝。
大会中に監督が事故に遭うなど、アクシデントを跳ね返しての優勝は価値があります。
星稜高校の皆様、おめでとうございます。

決勝戦は前半こそ、前橋育英の固さもあって一方的な星稜ペースでしたが、
前半途中からゴールキーパーからのキックでDFの裏をかく攻撃が決まり始め、
後半序盤は逆に前橋育英のペースで、相手のDFの裏を突くシュートで逆転、
しかし、星稜も得意のサイド攻撃で突破口を開き、
前橋育英に勝る個人技を生かしながらボールを支配して同点、
延長戦にもつれこむも、最後は星稜高校が突き放しての勝利と、
なかなかに見所が多い試合でした。
シュートもレベルが高く、決勝らしい好ゲームだったと思いますね~

2015年01月05日

あけおめ

新年あけましておめでとうございます_(._.)_
今年も細々と更新していきますので、よろしくお願い致します。

もっとも、新年といっても、どこか旅行したわけでも、初売りに出かけたわけでも、
何か真新しいことを始めたわけでもないので、いつも通りという感じでした。
平和なのが一番ですね~
とはいえ、もう少し物欲を刺激するような商品・価格が欲しい。
どっちも半端過ぎて購入意欲が死に絶える(苦笑)


◆スポーツネタ 箱根駅伝は青山学院大が完全優勝
下馬評では駒大絶対有利で、東洋大・明治大と共に対抗馬に挙げられていましたが…
結果的には青山学院大の圧勝でしたね。
1万mのタイムを考えれば、青山学院大の層の厚さは飛びぬけていただけに、
出雲駅伝の中止で各校の戦力分析が鈍ったのかなとも思うものの、
他大学の反応からすると、青山学院大が想像以上の走りをしたという感じです。

その青山学院大の勝利の立役者は、やはり5区で快走を見せた神野大地選手でしょう。
山の神である柏原選手が打ち立てた脅威の記録を破る前人未到の好タイム、
序盤から積極的に飛ばしていたので、後半持つのかな~と思いきや、
全く衰えを知らず、下りでも加速してタイムを上げたのは見事でした。
神野選手を含め、青山学院大の選手は序盤から積極的な走りを見せることが多く、
ほとんどの選手が区間賞か区間2位、
どの選手の走りを見ても快調といった感じで、
体調管理や精神的充実が勝利の要因だったように思えました。

逆に優勝候補の駒沢大はやや抑え気味に入った印象が強く、
2区のエース村山選手や5区の馬場選手ら、序盤を抑え気味に行き過ぎて、
中盤から後半にペースを上げられずに失速してしまった感がありました。
優勝候補のプレッシャーからか、力を発揮し切れなかった感じもしましたね。
まぁ、それでも青山学院大の方が勝っていたでしょうし、
圧倒的な強さを見せてくれたことは間違いありません。

残念だったのは名門・中央大学の10区での転落劇…
6・7区で盛り返し、8位キープで5・6位も狙えるような状況でしたが、
10区のランナーに怪我の再発があったらしく、大ブレーキ最後のゴールで19位転落…
まさかのシード権獲得ならず、名門復活ならずという結果になってしまいました。
近年はランナーの体調不良による棄権や大失速が続いてしまっているだけに、
レースに臨む以前の問題のような気もしますね…
加えて、近年に限らず、中央大の4年生は伸び悩むことが多いだけに、
卒業後の進路の面でもサポートが不十分なのではないかと感じています。
選手層の充実を図り、根本的に立て直さないと、名門復活は遠い気がしちゃいますね。
偏差値的に近い、むしろ上な青山学院大が力を付けてきたのはさらなる危機、
そういった面も含めて、選手強化を進めて欲しいです。


それと、年々重要度が増している5区に関してですが、個人的には現状維持で良いかと。
元祖山の神である今井選手はマラソンで結果を残しつつありますし、
昨年は設楽啓太選手、今年は神野大地選手と、
平地でも結果を残せるようなスピードランナーでも5区を走れることを証明しており、
必ずしも5区が「山専門のランナー」という感じではなくなってきました。
正月のニューイヤー駅伝でも箱根で結果を残した大卒ルーキーが快走を見せており、
年々、選手のレベルが上がっていることは確かで、
5区の性質も「ブレーキにならないこと」といった消極的な区間ではなく、
スピード勝負をするエース区間に様変わりしつつあります。

そもそも、大学の「駅伝部」自体が矛盾を孕んでいて、
800m~3000mの中距離中心の選手や、5000・10000mの長距離トラック、
そして42.195キロのマラソンランナーと、違う分野の選手が混在しています。
近年に1・2区に回る選手の多くが長距離トラック選手を主体とする選手で、
日本の得意とするマラソンランナーはあまり生まれていないように思えます。
そんな中で、距離が長く、精神的にタフさが要求される5区は、
やはりマラソンランナーの育成には向いていると思われ、
公務員ランナーの川内選手や、今井選手・柏原選手、そして今回の神野選手は勿論、
マラソンを視野に入れている東洋大・服部悠馬選手も来年は5区勝負が予想されるだけに、
5区の重要性は今のままで構わないでしょう。
むしろ、コースをコロコロ変えてしまうことの方が罪、
一旦変えたなら、しばらくは今のコースで行ってもらいたいです。


◆スポーツネタ 高校サッカー静岡学園は準々決勝敗退
優勝候補の東福岡に勝利したことで、一気に乗っていけるかと思いましたが…
終始、押し気味に試合を進めたんですが、日大藤沢に2-1で負けてしまいました。
個人技で突破口を開く南米タイプのサッカーは非常に魅力的ではあるものの、
時にはそれが直情過ぎてマイナスにもなる、そういった試合でしたね。

試合前半は日大藤沢の2人がかりのマークに潰されることが多く、
個人技での突破が難しいにも関わらず、何度も挑戦しては突破失敗したり、
後半序盤はサイドチェンジを使いながら少しずつ崩しはしたものの、
1点取られて、逆に同点に追いついた辺りから再び強引さが目立ち始め、
やや直線的な攻撃が多くなってしまったように思います。

守備の面でもその積極さが裏目に出てしまった感があり、
前半からキーパーが前に出て、危うく抜かれかねない場面がありましたが、
後半にもそういうシーンがあって危なさを感じていたところ、
キーパーが前に出た逆サイドにボールが通って決勝点を奪われるなど、
前に出ることが結果的に仇となってしまったようにも思えます。

まぁ、そういう積極さや直情さは嫌いではないものの、
頭はクールに冷静に戦わなければ、安定して勝つことはできないということでしょう。
近年、藤枝東以外のチームが序盤敗退に終わっているのは、そこらが理由な気も…
見ていて非常に楽しい試合をするチームだっただけに、
ここで終わってしまったのは残念でしたね…