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2011年11月29日

ストーブリーグ

プロ野球は日本シリーズが終わり、選手の移籍に注目が集まるストーブリーグの時期となりました。
日本一となったソフトバンクホークスはアジアシリーズを戦っていますが…
今、決勝戦中のようで、詳しい試合経過が分からないのがアレですが、
日本の代表として勝つことを祈っています。

今年のストーブリーグの注目はメジャー挑戦組でしょう。
ここまでヤクルト・青木外野手、横浜・真田投手、西武・中島遊撃手がポスティングシステムで、
岩隈投手がフリーエージェント権での海外移籍を表明し、
さらにアジアシリーズ終了後にはソフトバンク・和田投手と川崎遊撃手のFA移籍が有力視されています。
ここまで沈黙を守っている日ハム・ダルビッシュ投手の動向も気になるところですし、
久々のメジャー移籍ラッシュとなりそうな雰囲気が漂っています。

その先陣を切る形で埼玉西武・中島裕之選手のポスティング公示がなされ、
12月3日までの入札期間となるとのことです。
日本人内野手は現ロッテの井口選手以外に成功例はなく、
松井稼頭央選手や岩村選手にしても活躍時期は長くて1年、それ以下で、
今シーズンは西岡選手がメジャー挑戦をしましたが、怪我もあって成績は散々…
今年はイチロー選手の不振もあって、日本人野手の評価はストップ安なだけに、
メジャー側の評価はどうなるのでしょうか。
川崎選手は守備・走塁面は評価できても打撃がどうか、
中島選手は打撃は安定してもメジャーでショートを守り続けることができるのか、
2人の日本人内野手の今後の動向に注目です。

国内移籍組では、巨人のサブロー選手と鶴岡捕手、西武の帆足投手、
横浜の村田選手、中日の小池選手、ソフトバンクの杉内投手がここまでFA宣言しました。
サブロー・鶴岡・小池選手はそれぞれ古巣のロッテ・横浜が注目しており、
村田選手は巨人移籍が有力、帆足投手はソフトバンク、杉内投手はよく分かりません。
正直言って、杉内投手のFA宣言は意外でしたね。
記事にしていたのもスポニチだけだったので、半分飛ばし記事だと思ってましたが、
今日、代理人を通じて正式にFA宣言したとのことです。
スポニチでは巨人が有力視されていますが、どうなんでしょうかね。
杉内投手はプライドが高く、頑固なイメージがありますから、
左腕エースの内海投手や杉内投手より年上の阿部捕手との兼ね合いがどうなのか。
資金力は問題ないにしても、環境的にはあまり良くない感じがします。
結局、天秤にかけた末にソフトバンクに残留という線が一番濃いような感じも受けますが…どうなんでしょ。


◆プロ野球ネタ 巨人内紛は泥沼の法廷闘争へ
巨人側の主張も清武氏側の主張もどちらも無理があり、動いたもの負けみたいな感じがするのだが…
どちらも裁判して得る利益がほとんどなく、裁判所が積極的に介入するとも思えません。
どちらかといえば清武氏側が取締役を解任されているので、可能性がなくはないものの、
解任手続きに問題がなければ、一般労働者とは異なり、法的保護も薄いでしょうから、
解任撤回は難しいような感じもします。
なにか清武氏側は武器を残しているんでしょうかね。
前回の会見では法的証拠はなく、野球ファンに対する感情的な暴露話に終わっただけに、
先行きは非常に不透明ですが…

個人的には、今回の話はやはり内紛劇に留まるもので、その結果はあまり意識していません。
問題なのは海外メディアに「巨人は読売のおもちゃ」と端的に言われてしまったことでしょう。
この言葉で今回の事件が全て集約されるかと思います。
メジャーリーグの球団はオーナー企業があったとしても、それ以前に「公共物」という認識があるので、
球団内部の組織がしっかりとしており、責任の所在が明確です。
けれど日本ではプロ野球球団は企業の「私物」に過ぎないと、少なくとも読売や渡辺会長はそう考えていて、
オーナー企業の思うがままに振舞うことができるという意味では「読売のおもちゃ」という言葉はピッタリです。
巨人はGM制度を導入したものの、実態は親会社からの天下りの球団社長と変わりはなく、
優勝できる戦力を揃えながらも優勝できなかった監督の首は安泰、
GMも戦力を揃えられなかった責任ではなく、内紛の責任を取る形で首という歪な構造でしかありません。
清武氏のコンプライアンス違反という主張は分からなくもないものの、
球団組織が切り替わっていく過渡期に起こった事件なだけに、いまひとつピンと来ないのも事実です。
清武氏がコンプライアンス違反だと言って、みんなが納得できるような状況になることが、
日本のプロ野球界が真に「公共物」と認められ、健全な状態だと言えると思うのですが…
この調子では程遠い感じですね。
もっとも、清武氏側もただの天下り球団社長と変わりなく、
他球団でGMをやるぐらいの気勢があれば、過渡期を突破したと言えるわけですが… それもない。
守旧派同士の対決を抜け出さないだけに、盛り上がらないわけです。改革派がいないからねぇ…


◆ライオンズネタ 埼玉西武ライオンズ・帆足投手がFA宣言
本拠地最終戦のスピーチで、「何でそんなに感極まっとるん?」と思い、嫌な予感はしていましたが…
一応、今年からライオンズも方針を変更し、FA宣言残留を認めることにしたわけですが、
帆足投手の言葉の節々からは移籍の決意が感じられてしまいます…
海外移籍の話を振られても考えていなかったと素っ気無く、希望球団が手を挙げてくれるのを待っている印象、
ほぼ間違いなくソフトバンクが獲得に乗り出すのを待っているような感じです。
ソフトバンクが来なければ、残留する可能性も出てくるのでしょうが… すげー不安…

もうこうなったら、ソフトバンクの杉内投手の獲得に乗り出してもらいたいです。
前述のように、巨人が有力視されているものの弊害も多いのに対し、
ライオンズの場合は帆足投手が抜ければ左腕エースが不在となり、涌井投手とのエース争いになりますし、
キャッチャーも若い銀仁朗捕手ということで、杉内投手の意向を尊重するでしょうし、
銀仁朗捕手のリード自体も相手打者を見てというよりは投手の状態を重視するリードですから、
杉内投手には合っているかと思われます。
問題は資金面ですが、実績は申し分なく、まだ年若い涌井投手よりもはっきり上だと言えますから、
チーム内の年俸バランスを崩すことはなく、
中島選手のポスティング移籍の資金を合わせれば、なんとかならないでしょうか。
ソフトバンクにばかり人材を取られるのは癪なので、
対抗するためにも有用なお金は使ってもらいたいです。


◆ライオンズネタ 後藤武敏選手がトレードで横浜へ。武山捕手との交換トレード。
中島選手がメジャー移籍となり、GG佐藤選手も戦力外になったことを考えると、
右の中長距離砲が減っているだけに、勿体無い感じもするのですが、
このままライオンズにいても外国人選手との関係で出番は限られ、
コンバートした外野守備も十分ではなく、若い外野手と比べるとかなり打たないとダメなだけに、
ベイスターズの方がチャンスがあるかもしれませんね。

それよりもベイスターズが武山捕手を出したことの方が驚きです。
正捕手がいるなら別にしても… 巨人からFAの鶴岡捕手の獲得が決定的なんでしょうか。
鶴岡捕手の巨人へのトレードに始まり、現在オリックスの斉藤俊雄捕手をロッテへトレード、
今度は武山捕手をトレードと、正捕手候補だった選手を次々と放出しては、
キャッチャーがいないと毎年のように嘆いているように思えます。
リードと打撃の確実性に難があったようですが、強肩捕手で意外性のある打撃だっただけに、
放出して大丈夫なのかなぁという思いが強いです。
というか、こんなに捕手ばかり取ってどうするんだ、ライオンズは。
去年から米野捕手(ライトコンバートみたいだけれど)、星捕手、そして武山捕手。
銀仁朗捕手という正妻候補がいるだけに、彼らがレギュラーを掴むのは難しいように思えますが、
なんだかんだで星捕手は試合に出て活躍してたりするので分からんもんです。

もうこうなったら横浜DeNAベイスターズは横浜高校出身者を集めるべきですね。
中日の小池選手の動向が分かりませんが、後藤武敏選手と同期の小池選手を呼び戻し、
ロッテからPL出身の田中雅彦選手の獲得を打診したりと、
松坂世代の選手をかき集めて、横浜高校フィーバーに沸いたあのメンバーの再結集を図ればいいんじゃね。
それぐらい特色あるチームの方が再建には向いているでしょう。
来年、松坂投手がどうなるか分かりませんが、そんなチームなら横浜に来てくれるかもしれないし。
まぁ、ライオンズファンとしてはメジャーでの再活躍を願ってますし、
日本に戻ってくるならライオンズへ、と思っていますが(^^;

2011年11月28日

せいぞんほうこく。

2ヶ月以上ぶりでした。マジスンマセンm(_ _)m

前回記事タイトルが「だいびんぐ中」なので、そのままもぐって帰ってこなかったと思われそうですね。
実家での仕事関連がいいことも悪いことも割りと充実してて、
なかなかこちらには手がつけられません。
紅楼夢とかあったけど、完全スルーでした。たぶん冬も。
実家の限られた自分のスペースではどうしようもない…秘匿趣味ってやりくりが難しいですね。

それゆえにあまり書くことがなくなってしまったのですが。
とりあえず最近の衝動買いを曝しておきますと、
・ASUS eeePad
・PSP
です。後者はツッコミなしで。

前者はキーボードなしを買ってみました。手元に青葉キーボードがあるので、それで対応。
バッテリー公称値が9時間ですが、それだけあれば十分すぎてものすごく捗ります。
・2重の意味で軽い
・起動1秒
・余計な騒音がしない
・電源コードがコンパクト
などなど、ちょっとしたことでいちいちPC起動するのが面倒な自分には最適でした。
アプリも少しずつ充実してきて、買ったことを後悔する要素はどこにも。
WiMAXとかもう少し安くならないかしら…

2011年11月20日

日本シリーズは福岡ソフトバンクホークスが勝利

プロ野球の日本シリーズは、パリーグ有償の福岡ソフトバンクホークスが第7戦を3-0で勝利し、
セリーグ優勝の中日ドラゴンズを下し、日本一に輝きました。
第6戦終了時には中日の方が有利かなと見ていましたが、
いざ試合が始まってみると、ソフトバンクの方がどっしり構えていました。
押し出しによる1点だけなら展開が分からなかったのですが、
2点目を長谷川選手を歩かせた後の山崎選手のタイムリーで与えてしまったのが痛く、
最後に頼みの浅尾投手が内川選手にタイムリーを打たれた時点でジエンドとなってしまいました。
結構、シーズン終盤あったんですよね、山崎選手を侮って前の打者を歩かせての適時打…
FA加入した細川捕手が何度か怪我もあって登録抹消になりながらも、
成績を落とさなかったのは山崎捕手の成長も一因かと思われます。
細川捕手の働きが目立つシリーズでしたが、最後に山崎捕手がやってくれましたね。

負けた中日にとって誤算だったのは、3回裏のセンター大島選手の落球、
リリーフで出てきた小林投手の押し出し四球、藤井選手のエンドランのサイン見落とし等々、
挙げればキリがないのですが、それ以上に打線の工夫の無さが致命的でしたね。
今回の日本シリーズは全部見ていたわけではないのですが、
先発投手の調子で言えば、絶好調だったのは第1戦の和田投手ぐらいで、
第3戦の摂津投手は対戦少ない中であのシンカーは難しいかなとは思ったものの、
今日の杉内投手にしても、それほど調子が良いとは思えませんでした。
それでも外角の変化球を同じように空振りしてしまったり、
打てないまでもファールで粘って嫌らしさを見せたり、
空振りでもフルスイングで相手に脅威を与えたりすることがほとんどなく、
何を考えて打席に立っているのか見えてこないことが多々ありました。
結局は打線の貧打に泣かされてしまったということでしょうか。

対ソフトバンクという意味では谷繁捕手のリードに着目しましたが、
「谷繁」という名前が効いていることが多く、あまり参考にはなりませんでしたが、
浅尾投手や吉見投手のスライダー・フォークが効果的で、
外角のボール球を上手く振らせていて、改めて縦の変化球の重要性を感じました。
まぁ、でもそういう観点からいくと、今日の山井投手のスライダーも効いていたはずなのに、
要所ではストレート系を投げることが多く、少し疑問な面もあったのですが。
新しい統一球はフォーク等の縦変化球が落ちない傾向にあり、
今シーズンは多くのフォークボール投手が苦労したわけですが、
新しい統一球に合った縦の変化を磨いていく必要があると感じました。

ソフトバンクの日本一には文句ないのですが、
最後の胴上げ投手が攝津投手だったことには違和感を感じています。
最後は馬原投手で行って欲しかったのですが…
まぁ、馬原投手を一番打っているライオンズのファンが言うことではないのですが、
今シーズンは母親の他界に始まり、故障や不調でなかなか結果が残らず、
日本シリーズでも2試合連続の敗戦投手と嫌なことばかりが目立つシーズンだったのですが、
だからこそ最後の最後で漢にしてあげて欲しかったです。
震災からの復興を謳うのならば、どん底から這い上がる馬原投手の姿は絵になったはず、
ファルケンボーグ投手のアクシデント降板はもはや天恵と言わんばかりだったのに、
森野選手に対する森福投手の登板は当然としても、2アウトから敢えて攝津投手を送る理由が分かりません。
逆に馬原投手への当て付けなのかと耳を疑うほどの投手リレーでした。
それなら森福投手の続投で良かったじゃないですか。右のブランコ選手には投げていたわけですし。
もうソフトバンクは馬原投手の抑えを完全に諦めたということなのでしょうか。
来シーズンから先発転向が決まっているなら分かりますが、
来シーズンも抑えで使うつもりだというなら虫が良すぎるように思います。

最後の最後に、福岡ソフトバンクホークスの日本一、おめでとうございます。
もう今シーズンは憎らしいほどに強かったです。
来シーズンはその憎き福岡ソフトバンクホークスを倒し、リーグ優勝・日本一を成し遂げたいです。
そんなわけで、ようやく念願の日本一を成し遂げたのだから、
あまり他球団の選手をFA等で取っていかないでください、お願いします(^^;
やり過ぎると、FA移籍をほのめかした杉内投手のように、
携帯電話同様に「新規に優しい」と生え抜きの選手にチクリと言われかねませんよ。
誰がいなくなっても不思議には思わないものの、杉内投手だけはずっとホークスにいると思っていただけに、
FA移籍という話が出てきただけでも驚きだったりします。
おそらくは杉内投手の牽制球、和田投手がメジャーに行くなら、新しく投手を取るのではなく、
杉内投手をエースとして信じ、山田投手や大隣投手の成長に期待するべきで、
自球団の選手よりも外に目が向いている球団の姿勢を牽制した動きのように思えます。
パリーグのファンとしては少し補強は自重してもらいたい感じです。
…まぁ、補強するんだろうけどね… 欝だ… orz


◆食料品の話 TPPの食料品への影響
つい最近、梅干しを買おうとお店を回っていたのですが、
業務スーパー等で安い値段の梅干は全て中国産、国産の梅干はやはり割高、
それでも安全面や味を考慮して国産の梅干を選択したわけですが、
こういう風な自分で買い物をしたりする分には消費者は国産か輸入品かを選択できるわけですが、
お惣菜やお弁当の場合は材料の原産国を書いていないことが多く、選択ができません。
それらの値段を考えますと、材料は安い輸入品、お弁当に使われている梅干は中国産なのでしょう。
つまり、TPPによる輸入品の食卓への影響が大きいのは、
むしろ消費者の選択というよりも、小売店側のコストカットの選択の方が大きいと思われます。
超高齢社会となり、お年寄りの単身家庭も増え、自炊するよりは惣菜を買うことも多くなり、
今後はお弁当やお惣菜はさらに需要が上がることが予想されますが、
TPPで農家を殺すのは消費者ではなく、小売店ではないか、そういう思いが強くなっています。

要は加工品に対する食品の表示が不十分であるということです。
今までは関税で国産のコメは守られてきましたが、それでは100%守りきれていたと言えるのか?
コメをそのまま輸入することは難しくとも、加工品としてお弁当として輸入すればどうか。
オーストラリアの工場で、オーストラリアで生産したコメを使い、お弁当に加工して日本へ輸出する。
これは今までのルールでもセーフだと思われます。
そうであるなら、消費者が知らないうちに外国産のコメを消費していることは、
現状で日本のコメが守られていると言えるのでしょうか、つまりはいくらでも抜け道はあるということです。

そういう意味でも、消費者の選択を可能にするため、
加工品に対する原材料の表示を強化する必要があるかと思います。
今まではお惣菜やお弁当で重視されるのは「味と量、価格のバランス」でしたが、
今後はそこに原材料の選択を入れていく必要があるように思います。
そうしないと日本の食は守られないし、私達は知らず知らずのうちに農家を殺すことになってしまいます。
別に輸入品はダメだとかネガティブキャンペーンを行っているわけではなく、
サケなら保存用にされた北海道の塩漬けのサケよりもチリ産の冷凍サケの方が個人的に好きですし、
そういった消費者の好みの問題もあるわけですから、選択を可能にする取り組みを求めたいです。

2011年11月19日

日本シリーズは第7戦へ

第5戦でソフトバンクが勝利し、大勢はソフトバンクに傾いたかと思われましたが…
逆に中日が勝つためには、第6戦で吉見投手が終盤まで投げ、浅尾投手を節約させて勝利し、
第7戦でチェン投手と浅尾投手をフル回転させる展開になればと思っていましたが、
結果的に第6戦は中日にとって思い通りの展開となりましたね。
これで第7戦の行方は分からなくなりました。

私見としては中日有利に傾いたように思います。
明日の先発は山井投手が予想されますが、試合前半を持ちこたえられればいいだけに、
中2日でチェン投手の先発の可能性もありそうです。
思い切ったことをするなら、浅尾投手が先発でも良いのですが、そこは本人の適正次第でしょうか。
いずれにせよ、前半5回をチェン投手と山井投手で凌ぎ、
勝っている展開ならば6回以降は浅尾投手がいつでも行けるように準備し、
最後に岩瀬投手で逃げ切れれば、中日の勝利となることでしょう。
この日本シリーズでは谷繁捕手がマスクを被り、
ソフトバンク打線への攻め方と通用する投手の見極めができたと思いますので、
データが集まった中日の方が優位になってきたと思います。

一方のソフトバンクはとにかく焦らないことでしょう。
ソフトバンクは万全な状態で杉内投手を残していますが、
キャッチャーは細川捕手ではなく山崎捕手に代えざるを得ず、
ここまで日本シリーズの流れを掴んでいる細川捕手の交代は痛いように思えます。
それでもファルケンボーグ投手や摂津投手、ホールトン投手もリリーフに待機しており、
試合で使える選手の数はソフトバンクの方が断然多いだけに、延長戦覚悟で戦うべきでしょう。
間違っても浅尾投手を出すまでにリードを奪うと焦って攻撃してはダメ。
0-0でいいから、待球作戦やファールで粘って浅尾投手を早めに引きずり出す展開にし、
中日がコマを使い尽くすのを待つ持久戦に持ち込めば、ソフトバンクは勝てます。
けれど、最終戦の雰囲気からして、そういった焦りとは無縁ではいられないでしょうから、
現時点ではソフトバンクの方が不利だと思われます。
試合前のミーティングを徹底し、勝つための野球に徹することができれば、
ソフトバンクの勝利は堅いでしょう。
逆に言えば、中日は特攻投手リレーでないと勝てないわけですからね。

それにしても、ソフトバンクの打者は送りバントのミスが… 目立ちますね。
本多選手は送りバントの構えが早すぎて、
逆に今日の長谷川選手は送りバントの構えが遅すぎて、失敗しました。
どちらも構えを見た瞬間、「こりゃ、失敗するな」と思いましたが…
本多選手の場合は腕の動きが堅く、構え遅れはしてなかったものの、
バントしに行く時点で腕がガチガチに固まってしまい、柔軟な動きができずに打ち上げ~
一方の長谷川選手は明らかにバントなのに、足はスクエアスタンス、
そこからオープンに開いてバントの構えをするのだから、どうしても構え遅れます。
送りバントの正しい姿勢は、足は早めに開いておき、
逆に腕はすぐに構えず、腕が固まらないように軽く動かしながら、
首だけは動かさずに目線を定める形がベストです。
その姿勢から2人とも外れてしまっているから、どうしても失敗が多くなってしまいます。
勿論、選手によってバントの姿勢も向き不向きがあることは確かですが、
基本的な姿勢を守っていないと、大事な場面での送りバントは難しいかと思われます。
ちょっとあまりにも不恰好で、子どもたちへの悪い見本になりかねないだけに、
プロの選手にはきちんとした構えをしてもらいたいです。


◆プロ野球 巨人内紛に決着? 清武球団代表を解任
解任という結果は内部のことなのでともかくとしても、
解任その日にGMの職務として、大村三郎選手らFA権取得選手と残留交渉をしていたのは…
仮に結論が既に出ていたとするならば、職務を行わせるべきではなかったと思います。
怒り任せの即刻解任は無理にしても、その間は職務停止にしておくべきでした。
結局、どちらも選手のことを考えていないというか、
特に渡辺会長側は「たかが選手」というスタンスを変えていないということが明白です。
出て行く選手はもう関係ないということなんでしょうかねぇ…

いずれにせよ、プロ野球球団における組織と責任の所在の不明瞭さが改めて明らかになり、
今回の解任決議が読売新聞本社の輪番決議で行われたことをも考えますと、
親会社の完全保有では親会社企業の意向で簡単に決まってしまうことも明らかとなりました。
結局はプロ野球界の閉鎖的環境が生み出した内紛劇と言えますので、
プロ野球球団の株式を公開し、球団の透明性を高めていくことが必要なように思います。
もうプロ野球球団は単なる社会人野球チームではないんですからね。

2011年11月14日

日本シリーズは、中日が2連勝

プロ野球日本シリーズは、中日ドラゴンズがソフトバンクホークスに2連勝し、
上々のスタートを切る結果となりました。
大方の予想であるホークス有利の下馬評を覆しての2連勝だったわけですが、
パリーグファンからすれば、ソフトバンクに勝つためにはアレしかないなという展開でした。
まずは打線の鍵を握る1番川崎・2番本多・3番内川の上位打線を分断すること、
ベイスターズ出身の内川選手と多村選手が元同僚の谷繁捕手を嫌がっているのか、
この2人をしっかりと抑えられていることが、ホークスの得点機を奪っていると思います。
もう一つは終盤まで接戦で凌ぎ、馬原投手を引きずり出し、それを打つこと。
ここ数年、馬原投手の安定感が落ちてきているものの、秋山監督は馬原投手の抑えに拘り、
第2戦の継投を見ても分かるように簡単には馬原投手を外してこないだけに、
一度、馬原投手を打って勝てば、かなり精神的優位に立てます。
それを第1戦でできた時点で中日優位は固くなりましたね。

今後の注目点は、秋山監督が馬原投手をどう扱うのか。
そのまま信頼し続け、それに馬原投手が応えるのか、
それともファルケンボーグ投手と入れ替えるのか、出番をセーブの場面に限定するのか。
打線もこのままでは終わらないでしょうし、ホークスの反撃に注目です。

それにしても、この日本シリーズで見せている中日の戦い方を、
ライオンズにクライマックスシリーズでやって欲しかったのですが…
まぁ、中日のように点数をやらないのは無理にしても、内川選手を抑え、
終盤まで接戦で馬原投手を打ち砕くという青写真をファイナルステージ前に描いていたわけですが、
それをそのまま中日にやられちゃっています。
キャッチャーを含めたバッテリーの差なんですかね。まだまだということか…
逆に言えば、中日はよくソフトバンクを研究していると言えるかと思います。


◆プロ野球 巨人内紛 清武球団代表VS渡辺会長
確かその日のお昼時のニュースでは、「午後に文部科学省で清武代表が会見を行う」とだけ流れてたので、
一体、どんな球界を揺るがす事件が起こったんだ、アマチュア選手への栄養費か、原監督の辞任・解任か、
そんな感じで変な期待ばかりが膨らんでいたのですが、
蓋を開けてみれば、なんてことない巨人内部の人事問題で…
まぁ、歯向かう清武球団代表からすれば、大問題だろうし、
中立性を期待して文部科学省で行った判断は分からなくもないだろうけれど、
集まったマスコミも正直肩透かしを喰らったんじゃないでしょうか。
結局、ナベツネに歯向かうという構図だけが面白がられ、その日は頻繁に報道されたものの、
日本シリーズ以後は完全に下火になっており、援軍もおらずの孤立無援状態になってますから、
正直ここまでかなぁという印象は拭えない感じです。
もはや明智光秀状態。光秀は信長を殺せたものの、清武球団代表は…
報道的には、3日天下ならず、1日天下で終わっちゃいそうな感じですね。

清武球団代表の言い分は分からなくもなく、一般の株式会社ならば言い分も通りそうですが、
問題なのは野球界の組織が明らかではなく、責任の所在もよく分からない点です。
そのそも清武球団代表は、なぜ、渡辺会長にコーチ人事の報告に行ったのか?
それは単なる事後報告に留まるものなのか、それとも渡辺会長のお墨付きを積極的に得に行ったのか、
それともそれとも渡辺会長の了承なしには決定されない事項だったのか、
普通に考えれば事後報告に過ぎないのでしょうが、
オーナーを退いたとはいえ、依然強い影響力を持っている渡辺会長という存在や、
球団を保有する親会社のトップの意向を伺う野球界の慣行を考えますと、
必ずしも一般の株式会社と同列には扱えず、独自の慣習が成立していたと考える余地もなくはないです。
まぁ、実際に裁判となった時に、それが認められるのは難しいとは思いますが、
逆に裁判まで行かない限りは親会社の実力者の意向を伺うことが球界の常識として崩れないだけに、
清武球団代表を応援する人間は皆無に終わるであろうと思われます。
結局は巨人内部の権力闘争に過ぎないだけに、巨人ファン以外はどうでもいいと思ってるんじゃないでしょうか。

あと野球ファンから見て致命的なのが、原監督が渡辺会長側に付いたということですね。
コーチ人事には監督の意向が必要というのが野球ファンの見方で、
球団主導のコーチ人事はろくなことにならないことが多いだけに、
原監督が江川氏の名前を挙げた以上、コーチ陣の再考の必要性はあったんじゃなかろうかと思えてきます。
まぁ、ここら辺も普通の会社とは違うところですよね。
人事部でもない上司が直接部下を選べるわけではないのに、野球界では監督が部下を選ぶ傾向がありますから。
専門職で代替が利き難いから認められることで、ある意味、当然とも言えるわけですが。

そうなってくると、根本にあるのは原監督VS清武GMという構図なのでしょうか。
優勝を逃したのはフロントのせいだと言わんばかりの原監督と、
今の地位にしがみつきたい清武球団代表の最後の抵抗か。
他球団のファンからすれば、どっちもどっちなわけですが。
外国人や高橋信二選手の獲得は端から見ると微妙としか思えませんでしたが、
サブロー(大村三郎)選手に関しては使う側が悪かったし、
シーズン中の一貫しない負けるのは選手の責任だと言わんばかりの選手起用とか、
原監督の側の問題もかなり大きかったような気もしますが…

2011年11月07日

日本シリーズは、ソフトバンクVS中日

プロ野球のクライマックスシリーズは、パリーグではソフトバンクが3連勝で勝ち抜き、
セリーグでは中日が3勝2敗で勝ち抜き、日本シリーズへと駒を進めました。
両チームともリーグ優勝同士の対決ということで、
投打ともに充実した戦力を持つソフトバンクホークスに対して、
投手を中心とした負けない野球の中日がどう挑むのかが楽しみですね。
交流戦でもソフトバンクは圧勝しましたし、ここまでほぼ完璧な戦いを見せていますからね。
負けたパリーグのチームにとっても、中日がどう戦っていくのかは注目したい点です。


◆ニュースネタ 野田総理が消費税増税路線を固める
国内の議論を待たずに国際公約にしてしまう手法は気に入りませんが、
だからといって国内で成熟した議論ができるかといえば、そうでもないわけですし、微妙なトコですね。
TPPという既に答えが出ている問題に対しても、
途中式のやり方云々議論の前に、問題文に対してケチを付けている段階では話にならない感じです。
そういう意味では、今の日本の国際感覚の無さが目立っちゃっていますね。

TPPに関していえば、2国間のFTAとは違い、締結しなければ発足しない条約とは異なり、
例え日本が参加しなくても多国間の自由貿易協定であるTPPは発足するわけですから、
TPPが100%失敗するという見込みがあるのならまだしも、
仮に1%でも成功する可能性があったとするならば、
将来的にTPP加盟国による「日本外し」が進むことは間違いありません。
既にアメリカには日本を飛ばされて韓国・中国へと目を向けられていますし、
このままではアジアの中での日本の経済的地位も危ういものになることでしょう。
細部はまだしも、大枠を見れば、WTOに加盟した時点で自由貿易への流れは決まっており、
参加は規定路線であるべきだと思うのですが…
もう参加しないのならば、いっそ鎖国するべきです。もう外国行くな、国内だけで完結させろ。

消費税増税に関していえば、ギリシャやイタリアの財政赤字の問題が大きいかと思います。
財政赤字が先進国の中で2番目に大きかったイタリアが危うくなり、
そうなってくれば、当然、世界の目は財政赤字が最も深刻な日本に向いてくるでしょう。
1000兆円を超える財政赤字というイタリアやギリシャと比べ物にならない額ですが、
その分だけ経済力があり、稼ぐことができているから破綻していないというだけですからね。
加えて、東日本大震災の影響と福島原発の事故の問題があり、
将来的に日本が順調に借金を返済していけるのだろうかという不安もあるかと思います。
自民党は建設国債ルールの60年償還を主張していますが、
それじゃ災害は60年ごとにやってくるのか?
16年前に阪神大震災があったのに、そんな長いサイクルで災害対応が本当にできるのか?
今までは経済が悪くとも現状維持で日本経済の破綻が議論されてきましたが、
今後の少子高齢化や災害による一時的な経済停滞を考えたとき、
日本経済が破綻する可能性がないとは言えない状況になってきたように思います。
となれば、日本に対して財政赤字の縮減を求めるのは当然の成り行きで、
ヨーロッパから見れば、それは低率の消費税に目が向くのも当然の流れで、
国際的に消費税増税を掲げることは分かりやすい財政赤字解消策となるわけです。

つまり、国際的にはTPPの加盟にしても、消費税増税にしても不可避の決断であって、
それを国内向けに上手く説明できていない辺りがどうにもお粗末です。
もっとも、根気良く説明したとしても、
震災時には同情的な目を向けていても、瓦礫の処理になったら放射能云々で嫌という国民性ですから、
基本的には自分たちが現実で認識しうるテリトリーでしか考えられませんので、
農家(というよりは農協だが)が反対しているからTPPは嫌、
負担が増えるから消費税増税は嫌という感情論は消えることなく、
騒ぐだけ騒いで全く議論にならないことが目に見えているだけに、
今の政府の対応は逆に賢いのかなぁと複雑な思いに駆られたりもします。

なんだか東日本大震災で視野が一気に狭くなったような気がするのは気のせい?


◆プロ野球 埼玉西武ライオンズの今シーズンが終了
結局、ファイナルステージでは良いところなし… 完全にホークスの引き立て役でした。
3試合とも終盤までは接戦なのですが、最終的には競り負けてしまう… 力の差を感じました。
本当に軽く捻られた感じで、悔しいです。
来年こそは圧倒的戦力を誇るホークスに勝って優勝したいと強く思わされました。

そんな悔しい思いで一杯の時に、シーズン終了とともに移籍情報がちらほらと…
中島選手のポスティングでメジャー移籍は昨年からの流れがあるので分かるとして、
帆足投手や石井一久投手がFA権を行使する可能性があるとの報道は正直複雑な思いでした。
まぁ、選手としての気持ちは分からなくもないです。
帆足投手にはホークスが目を付けており、地元の球団ということや、
仲の良い同級生の細川選手が昨年FA移籍したということもあり、
石井一久投手はおそらく最後のFA移籍のチャンスでしょうから、
このまま西武に骨を埋めるか、それとも新天地で最後の花を咲かせるのか悩んでいるのでしょう。
けど、日本シリーズが終わった後ならまらしも、シーズン終了後すぐに話が出てきてしまうと、
ホークスに負けて選手は悔しくないのか、悔しいと思っているのはファンだけなのかと、
感情に任せた理不尽な怒りを感じずにはいられなくなってしまいます。
涌井投手が見せた涙がファンの心を慰めたように、
それと逆の現象が移籍話になると感じられてしまうわけです。
特にホークスへの移籍となると、昨年の細川選手の移籍以上に穏やかでいられないのは間違いないです。
阪神から巨人へ、レッドソックスからヤンキースへ行く気持ちでいた方がいいでしょう。
正直、心穏やかに温かい拍手は送れないです。
それだけ今シーズンはホークスに対して悔しい気持ちでいっぱいです。
球団には全力で残留してもらうよう交渉することを期待し、
条件面では及ばなくとも、誠意ある交渉を望みたいです。

それと今日、コーチ陣の退団が発表され、
小野投手コーチと石井丈投手コーチ、熊沢打撃コーチ補佐、
鈴木康友守備走塁コーチ、南谷コンディショニングコーチの退団が発表されました。
半分ぐらいは予想通りでしたが、小野コーチの退団は正直意外でした。
一昨年前まではそれほど評価していませんでしたが、
昨年は2軍投手コーチとして菊池雄星投手に接し、今年1軍戦力としてくれましたし、
牧田投手のスーパークイックや木村投手にセットでの足の曲げ方を指導して活躍に繋げるなど、
今シーズンは小野投手コーチの手腕を感じる場面もあっただけに、小野投手コーチの退団は残念に思います。
他に良い投手コーチがいれば話は別なのですが…

新聞報道で後任に名前が挙がっているのが杉本正氏… おいおい正気か。
東尾監督と仲が良かったから森繁和投手コーチ退団後に投手コーチになっただけで、
森繁和遺産を食い潰すだけで、投手は全くといっていいほど育たず、
退団後はホークスや横浜で投手コーチをするも長続きせず… どこをどう評価できるというのか。
渡辺監督よりも年上ですし、却って邪魔になるだけのような気も…
メインの投手コーチが中日の森繁和コーチで、杉本氏がブルペン担当なら分かります。
そうなってくれば、渡辺監督は投手の方に気を向けず、全体を見るだけでよくなりますから。
でも森繁和コーチは争奪戦になりそうな感じですし、まだ名前が出てきてないだけに…
ちょっとどころではなく、激しく不安です。
まだ中日はシーズン中ですから、ということで無理矢理に納得しておきます。
でも奈良原コーチの名前は出てきてるんですよね。すげー不安…
あと辻コーチをヘッドで欲しいのだけれども、もう2軍監督でもいいから招聘してよ、マジで…
球団は勝つ気あんのか。