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2011年07月24日

プロ野球は後半戦へ

オールスターゲームは、第1戦がセリーグ、第2戦と第3戦がパリーグ勝利となり、
第2戦で中村剛也選手がMVPを獲得したことで、
ライオンズファンの鬱屈した思いも多少解消されたかなという感じです。
試合自体は特にコメントないのですが、2点だけ気になったことがあります。

1つは賞の分かりにくさ。
MVPは例年通りで分かるのですが、「敢闘賞」の基準や、
「スカイアクティブテクノロジー賞」の基準がサッパリ分かりません。
今の表彰基準だと投手が圧倒的に不利なだけに、投手・野手で分けるのも一つの手かと思いますが、
単純にスポンサー不足から、こうなっちゃったんでしょうね…

もう1つは、ファン投票1位・2位だったダルビッシュ投手と田中投手が1イニングしか投げなかったことです。
前半戦の最終戦に登板したため、3戦目になることは分かりますし、
後半戦が早いチームでは明日から、全てのチームが明後日から開始されることを考えれば、
後半戦に影響を与えたくないという監督の配慮は分かるのですが、
それじゃ何でファン投票1位で選ばれたのかと考えれば、やっぱりファンが見たいからでしょう。
その投手を1イニングだけで引っ込めてしまうというのは違和感を感じました。
これでは投手をファン投票で選ぶ必要なんかないじゃないですか。投げない投手を選ぶの?
もう一度オールスターの意味合いを考え直す必要があるように思います。
NPBの収益不足を補うために3試合もオールスターを開催するわけですが、
それなら1試合はシーズンオフに行っていた東西対抗や出身地別チーム分けとかの特殊試合を行ってもいいような…
例えば、今年なら、東北楽天+東北出身者VSその他みたいなショー的なものもありかと思います。
1試合ぐらいはそういうお遊び的なものをやってもいいんじゃないでしょうか。
3試合まともにやるのは正直厳しいものがあります。

それと、冗談交じりの会話だったので、あまり厳しくはツッコミませんが、
シーズン序盤に牧田投手が東北楽天・山崎選手にランナーなしでクイックで投げて、
「1年目の癖にプロの礼儀がなっていない」という趣旨の批判をされたことがありましたが、
これが高卒1年目の松坂大輔投手のようなオーバースローの本格派投手なら同じことを思いますが、
タイミングを外してなんぼのアンダースロー投手で、かつ、大卒社会人出身の投手に対して、
杓子定規に当てはめてしまうのは、やはりおかしいように思います。
アンダースローのような変則投手は1軍で通用しないとなれば見切りは早いわけで、
大卒社会人と即戦力で獲得した投手が戦力にならなければ、当然次の年はありません。
ライオンズは育成選手を取っておらず、大量解雇がないので、
比較的長めに見てくれる球団ではありますが、もし故障等でもあれば解雇が早まることもあります。
実績のある山崎選手や小久保選手にはある程度来年が保証されていますが、
実績のない大卒社会人出身の選手は来年は保証されていないわけですから、
文句を言うのはちょっと違うように思えます。
タイミングを微妙に外すのが牧田投手の持ち味なのですから、それを生かす技術は当然認められるべきでしょう。


◆ライオンズの話 前半戦のライオンズを振り返る
もう明日から後半戦スタートなので、振り返られるのは今日だけということで。
未だに不調の原因を断定できないので、時系列で前半戦を振り返りながら、整理しようと思います。

まず開幕カードの日ハム戦は、今では信じられないことですが、
今年絶好調のダルビッシュ投手を打ち崩すなど、打線爆発で2連勝スタートと最高の滑り出しでした。
しかし、2カード目のソフトバンク戦で、昨年終盤と同じような負け方、
つまりはリリーフ投手が打ち込まれて逆転負けを喫するパターンで負け越してから歯車が狂いました。
3カード目のロッテ戦で2試合連続完封を喫するなど、打線が極度の不振に陥り、得点力が激減、
4連敗1勝引き分け挟んでの5連敗と連敗ペースになり、5月5日まで打線の不振に苦しみました。
原因は震災の影響で途中帰国したフェルナンデス選手とブラウン選手の大ブレーキ、
片岡・中島・中村選手といった主力のブレーキ、
好調の浅村選手と栗山選手だけが頼りという非常に苦しい打線でした。

それでも5月5日以降は、片岡・中島・中村選手といった主軸の調子が戻り始め、
交流戦前半は打線が好調だったこともあって、一時は5割復帰も果たしました。
そんな好調時にも負ける試合はリリーフの失敗という展開が多く、
故障離脱のシコースキー投手の穴を、藤田太陽投手やグラマン投手、岡本篤志投手らが埋められず、
好調の許銘傑投手を交流戦期間に後ろに回すことで何とか持ちこたえていた状態でした。
そしてDHなしの試合を中心に、少しずつ打線の巡りが悪くなり、
片岡選手らが調子を落とすと再び打線は低迷、
交流戦後半は投打が噛み合わず、負けが込んでいきました。

その打開策として、リーグ戦再開後に、牧田投手を抑えに回してリリーフの強化を図り、
打線では1番固定だった片岡選手を2番に下げ、浅村選手や栗山選手を1番に起用するなど梃入れ、
最初の2カードはそれなりに効果を発揮したものの、
3カード目と4カード目の日ハム・ソフトバンクの上位対決で5連敗を喫したことで、
再び投打の歯車は狂い始め、7月はここまで6連敗3連勝9連敗と大幅に負け越し、
借金15の最下位に低迷している状態です。

リーグ戦再開後は後ろが安定したものの、
先発投手が手薄になった、というよりも、先発投手がだらしなくなりました。
エースの涌井投手が交流戦終盤から不調に陥り、全く勝てなくなり、
打線の援護で1勝したものの、あとは負け続きで登録抹消と散々。
左のエースの帆足投手は交流戦後半に肩痛で離脱し、リーグ戦再開後に復帰を果たすものの、
肩痛の影響からかコントロールとボールのキレが良くなく、試合を作ることができず、
ここ2試合でようやく復調のきっかけを掴んだといったところ。
岸投手は怪我で出遅れ、5月中旬に1軍復帰を果たしたものの、
80球ぐらいで打ち込まれることが多かったためになかなか勝てず、
ここ2試合でようやく本来の岸投手のピッチングができてきたという状態。
それなら、ベテランの石井一久投手と西口投手はどうかというと、
試合は作ってくれてはいるものの、ピシャリと抑えるタイプではないので、
投打が噛み合わない試合ではなかなか勝てずという状況。
菊池雄星投手がプロ初勝利を挙げるなど明るいニュースもありましたが、
平野投手を含めて、新しい軸となる先発投手はまだ育っておらず、
今は先発が物足りない状態です。

リリーフは牧田投手と許銘傑投手が後ろに回ったことで、8回まで行けばという感じになりましたが、
リーグ戦再開後はそこまで繋がらない展開が多かったです。
その前を投げる投手、特に左の星野投手や江草投手がもう少し頑張らないと。
若い木村投手がアピールしているだけに、勝ちパターンに加わってくればという感じです。

打線に関して言えば、主力選手の不調、片岡選手の不調・離脱が響いてはいますが、
原選手や浅村・秋山・熊代選手といった若い選手が頑張っていますし、大きな穴にはなっていません。
問題は外国人選手の不調でしょう。
ブラウン選手は戦力にならず、フェルナンデス選手は好不調の波が非常に激しい。
フェルナンデス選手が打っていると、比較的打線も得点力が上がるのですが、
打っていないと同じ凡退の繰り返しで打線がなかなか繋がってくれません。
新外国人選手としてマルハーン選手を獲得しましたが、起爆剤となるかどうか。
もしダメならば、外国人選手を切り捨てて、
小技や機動力を使える若手を抜擢し、ランナーを確実に進めて1点を取る野球に切り替える必要があります。
ホームランで得点できれば楽なのですが、今はホームランが出ないと勝てないチームになってしまっています。
1点を確実に取っていく堅実な野球が改めて求められているように思えます。

こうやってまとめていくと、戦力的には先発投手の問題が大きいです。
連敗しないためにはエースの涌井投手の復活が必要不可欠です。
帆足投手と岸投手は故障の影響が少なくなってきただけに、後半戦は期待できそうですから、
涌井投手が相手のエースを負かすことができるかどうかが一つの鍵です。
あとは若い先発投手が出てくるかどうか。平野投手や菊池雄星投手、大石投手らの飛躍を期待したいところ。

精神的な面では勝負弱い打線が問題です。
それでも4番の中村選手はホームランを量産していますし、3番中島選手も打点王争いをしています。
数字的には悪くないだけに、その後ろを打つ打者がどれだけランナーを返せるかが鍵でしょう。
5番のフェルナンデス選手の復調、もしくはマルハーン選手の活躍、
そこがなんとかなれば得点力も回復してくるように思えます。
多少成績は落としてはいるものの、中島選手が良い打者であることは変わりないですし、
中村選手がホームランを打っていることも間違いないわけで、
2人を生かせるような打線にすることが必要だと思えます。

後半戦のスタートは分の悪いロッテからなだけに、ここで今までのお返しをして、
後半戦の逆襲へと繋げて行きたい所ですね。


◆マンガの話 『魔法少女まどかマギカ』
アニメで話題になった『魔法少女まどかマギカ』のコミック版を読みました。
なるほど、ガンダムがそれまでのロボット物がスーパーロボットアニメと称されるのに対して、
リアルロボットアニメと呼ばれるように、「リアル魔法少女アニメ」とも言うべきものだったんですね。
まぁ、ストーリー全体としては永井豪アニメの方が近いのかもしれないけれど。
そういう意味じゃスーパーもリアルもあまり区別する意味合い自体はないのですが。

似たような話はわりと昔からあって、
例えばRPGゲームとかで勇者が魔王を倒した後にどうなるのかを現実的に考えてみると、
同じような話が思いつきます。
まぁ、ぶっちゃけ勇者は迫害されますわな。ジャンヌダルクのように。
国王にとって平和になった後の勇者は魔王の次に脅威となる人物なわけで、
勇者に決してハッピーエンドが訪れることはありません。
大人しく軍門に下るのか、果て無き逃走を繰り返すのか、逆に魔王となって反逆するか。
そういった話はわりとよく見かけます。

凄いのはそれを魔法少女モノに持ってきた勇気です。
ある種、メルヘンの塊、現実臭さを完全に超越した世界に、
そういったシリアスな展開を持ち運ぶことは、無謀なことで、大きな自己矛盾を孕んでいます。
『魔法少女リリカルなのは』のヒットもそうなのですが、
魔法少女モノが子ども向けアニメとしてではなく、
大きな大人向け(^^;になったことが、この蛮勇が受け入れられる土壌になったのかなと思います。

まぁ、アレだ。
前にTVでピノキオの最終回が惨殺だったけれども、読者の反感にあって、
死んだピノキオが復活し、今の私達が知っているような人間になるハッピーエンドになったと放送されてましたが、
一昔前の子ども向けアニメとしてしか受け止められていなかったとすれば、
同じように認められないような話だったんじゃないかなぁと思います。
そういうところにアニメを巡る環境の変化とかを感じたりしますね。

2011年07月21日

真っ黒な日々

黒黒黒。
黒黒。
黒白白白黒黒黒黒黒黒黒黒黒。

……
………埼玉西武ライオンズの7月の成績です…
プロ野球協約上、最大とされる13連戦の9連敗もさることながら、
その前も6連敗、7月は僅か3勝と、真っ黒い日々が続いております。
正直、何でここまで負けが込むのか分からないのが辛いところ。
他球団とは違い、大きな怪我人はなく、片岡選手を欠くぐらい。
戦力的にもそう劣っているとは思えないのですが…
もう野球が嫌いになりそうな勢いです。とほほ…


◆プロ野球 フレッシュオールスターゲーム開催
試合は1回表に西武・秋山選手の犠牲フライで先制し、
その後は両チームのピッチャーが好投するテンポの速い投手戦となったものの、
終盤にイースタンリーグ打線が繋がりを見せ、
終わってみれば、10-0でイースタンリーグが大勝しました。

けれど、一流選手への登竜門とも言えるフレッシューオールスターのMVPが… orz
4番ライトスタメンで犠牲フライ・三振・四球・タイムリー・タイムリー2ベースと、
3打数2安打3打点と活躍した西武・秋山翔吾選手ではなく、
途中出場で、レフトフライ・タイムリー2ベース・タイムリーヒットと、
3打数2安打2打点だったヤクルト・荒木貴裕選手が選ばれました…
確かに、秋山選手の1本目のタイムリーはショート後方に落ちるラッキーなもので、
2塁に行けたのにフライアウトだと思って1塁で止まってしまったり、
荒木選手はショートで好守備を見せたり、なによりも地元・富山出身ということもありますから、
荒木選手がMVPに選ばれてもそうおかしくはないのですが…
…フレッシュオールスターのMVPが、言わば一流選手への登竜門であり、
過去のMVP受賞者が各チームのレギュラーになることが多いだけに、その冠の意味合いは大きく、
MVPが手の届く距離にありながらも届かなかったというのは悔いが残ります。
犠牲フライは評価されなかったんかなぁ…
犠牲フライは簡単に打てるもんじゃねーぞ、とライオンズファンの誰もが思ってる(苦笑)
今日みたいに犠牲フライを打てるなら、後半戦は4番ライト秋山でいいよと思うぐらい。
中島・中村以上の強打者ですよ。犠牲フライの評価が低すぎやしないかい。

普通に成績で考えれば、3打点した選手の方が優先されたはずです。
実際に、優秀選手で秋山選手の名前が呼ばれるまでは、MVPは秋山選手という雰囲気がありましたしね。
もしも、NPBが地元ということを重く見て、
球宴だから別にいいかという軽い気持ちで決めたとするなら、この決定は到底納得いきません。
フレッシュオールスターはもう一つのオールスターとして非常に魅力的だと思うのですが…
なんか、NPBが自らフレッシュオールスターの価値を下げているような気がしてなりません。

はぁ…せっかく9連敗中借金15という暗黒な話題を、秋山選手のMVPで吹き飛ばそうと思ったのに…
こういうのを「持ってない」というのか。人間の悪意しか感じないけどな。
もう、何がなんだか、頭が怒りでぐちゃぐちゃですわ。
そんなにライオンズが嫌いか、と、最近、そんなことばかり思ってしまいます…


…っと、フレッシュオールスターの話題から少し脱線気味になってしまいましたね。
MVPに輝いたヤクルト・荒木選手は、ショートに同年代の川端選手がおり、
なかなかに厳しい競争を強いられますが、まだレギュラー確定というわけではないので、
左右の違いもあって付け入る隙はあると思いますので、
まずは1軍定着を目指して頑張ってもらいたいです。
他には広島の福井投手や横浜の須田投手、楽天の塩見投手ら、
1軍実績のある投手が目立っていましたが、
そんな中でソフトバンクの川原投手が左腕で155キロをマークするなど、
150キロ以上の剛速球をファンにアピールして球場を沸かせました。
2軍の公式戦での登板が少なかっただけに、完全にノーマークだっただけに、
今日の活躍はある種の衝撃でしたね。
まだ体力的なことやトータルバランスは分かりませんが、
高卒2年目、将来が楽しみな投手です。


ライオンズ勢では、前述の秋山選手が活躍してアピール。
1軍では打撃不振気味で、同期の熊代選手に押され気味ではありますが、
今日の活躍をきっかけに再浮上してもらいたいですね。
ただし、4打席目のラッキータイムリーの走塁は×。
1軍では内野の頭を越すヒットが期待されるわけですから、
アウトになりそうでも全力疾走を怠らずに、次の塁を狙って欲しいです。
新外国人選手のマルハーン選手が1塁も守れる外野手ということで、
外野の枠が1つ減る可能性もあるだけに、生き残りをかけて気合を入れて欲しいです。

もう一人のルーキー・林崎選手は途中出場で3打数1安打。
昨日はプロ初スタメンでしたが結果が出ず。
それでも鋭いスイングがアピールできたようなので、1軍戦力となるべく頑張って欲しいです。
片岡選手の回復が遅れているだけに、セカンドスタメンはチャンスです。
攻守にアピールしてもらいたいですね。

ドラフト1位の大石投手は9回の1イニング登板で直球のみで三者凡退に抑えたものの、
球速は140キロ出ず、130後半止まり。
インタビュー等では故障の影響はなく、全力投球もできる状態で、
スピードが出ないことが悩みだと言ってましたが…原因は何なのでしょうか。
フォームも元に戻したそうですし… うーん、それでもフォームに欠陥があるのか。
トレーニングの問題もあるんですかね。
ライオンズの場合はランニング中心でスピードガンよりもキレ勝負なところがありますし。
岸投手も大学時代はMAX152キロという触れ込みだったけど、今は140前半ですしね。
あまりスピードガンの表示にこだわる必要もないのかなぁと思ったりもします。
まぁ、抑えで140出ないというのは微妙な気もしますが(サイド・アンダースローを除く)、
目指しているのは先発なだけに、それはそれで問題ないような気も。
まだ本人もそこら辺の迷いがあるでしょうし、もう少し時間がかかりそうな雰囲気です。


◆ニュースネタ 福島県産牛肉から相次いでセシウム検出
まぁ、予想通りの結果というか、当たり前の結果というか、
むしろ何も考えずに出荷・販売していた畜産農家・小売の神経がすげぇと思ったが。
自己の責任を多少なりとも痛感しているなら可愛げもあるものの、
この時点でもまだ東京電力の責任にして補償だとか言う奴は何なのだろうか。
もはや、風が吹いたら桶屋が儲かるということなのか。
自己の過失責任、というよりもむしろ故意犯なのに…それは図々しいと言わざるを得ません。
タコが自分の足を食ってるのに気づかないで(気づいている癖に)食べるから性質が悪い。
消費者も今こそ福島県産の農産物を買えよ、ほら。風評被害なんだろ、おい。

今回の事件で最も責任が重いのは、国や地方自治体ではなく、
安全神話の上に胡坐をかいて、検査を拒んできた農協や農家の方々でしょう。
風評被害だと騒ぎ立てる前に、自衛の策を講じて、安全を確保しなければなりませんでした。
それを風評被害の一点張りで行ってこなかったことは、根本的な解決策になっておらず、
単に利益確保に走った利己的な行動だったと言わざるを得ません。
生活がかかっていますので、資本主義社会でその責任を追及しようとは思いませんが、
道義的責任は少なからず感じてもらいたいです。

幸いにも、体内への影響がそれほどないセシウムですし、
食べたとしても健康被害をもたらすようなレベルではないようですので、
今からでも遅くないですから、全ての出荷物に対して検査を義務付けるぐらいの方向で動いてもらいたいです。
これでもう完膚なきまでに安全神話は叩き壊されました。
一から安全をアピールしないことには誰も日本の作物は買いませんよ。
厳しい言い方となりますが、それぐらいの失態を行ってしまったことを理解していただきたいです。
日本の農業、オワタ。

あー、そういえば静岡では島田市がお茶以外の作物を含めて検査を行う方針だそうです。
こういった試みが全国的に広まっていくことを期待したいです。


◆ニュースネタ 水戸黄門が終了へ
んー、私は昔から「視聴率」という制度に疑問を感じているのですが、
実際、どれだけ当てになるものなんでしょうか?
例えば、録画機能で撮りダメした番組はカウントされるのでしょうか?
ビデオテープの時代はカウントされなかったと思うのですが、
HDD時代となって放送時間に拘束されないTV視聴が可能になった時代において、
録画番組がカウントされないというのは、もはや視聴率制度が破綻しているような気もします。
加えて、TVが各家庭1台という時代ではなくなっただけに、
言うなれば、毒にも何にもならないような番組がリビングの計測テレビで測られており、
子ども向けや大人・老人向けといったターゲットを絞った番組がサブに回されてしまえば、
コアな番組はそれだけ不利になっていくように思われるのですが… どうなんでしょうか。

仮に、それらの問題点が現行の視聴率制度で考慮されていないとしたら、
水戸黄門のような中高年以上向けの番組に正当な評価は下せないように思います。
昔と比べてとか言い出したら、かつては家主(父・祖父)がチャンネル権を持つことが多く、
必然的に時代劇や巨人戦のナイターといった番組を見せられましたから、
今の多チャンネル・複数TVの時代との比較対象は不可能だと思われます。
かくいう自分も水戸黄門は丸見えやQ様の裏番組になる関係で見ていないのですが、
お年寄りを中心に定番番組としてのニーズは必ずありますし、
年を取ってくると何となく時代劇もいいものだと思える気持ちは分かります。
もう色々な世代に見てもらう方針を取るよりは、
お年寄りにとって見やすい時間、5時台や6時台を狙ってみても良かったようにも思います。
8時半になったら寝ててもおかしくないっすよ。特に農家は。

そういう意味では、番組を面白くする工夫は分かるのですが、
TV局がどうすれば見てもらえるかという工夫を怠っている印象はあります。
面白い番組を作れば、見てもらえるという時代は終わったわけです。
情報量が多ければ、面白い・面白くないは相対的になりますから、
多チャンネル時代で番組が増えてしまえば、そう単純には運ばないわけです。
そこを見誤ったことが水戸黄門終了という結果に繋がったのではないでしょうか。

2011年07月19日

連休中の行動。

草刈り
焼却
東ほ…いや、やっぱ三国志(ぇ

いじょ。
節電の夏とか言いやがるので、田舎に見向きもしないks政府の言うことなんざ
絶対に聞きたくないねっていう本音を微塵も隠さず、屋外の作業に執心しちまってますよコンチクショウ。
雨降らないのに、萱をはじめとする雑草群の伸びっぷりは大変清々しいにもほどがある。
おかげで日焼けがヤバイ。
ついでに台風もヤバイ。
海路空路が断たれたせいで、ガチで本土から孤立状態なんですが、あと何日続くのこれ。
時速15キロとか、自転車より遅いし…でもこれが終わったらまた草刈りか…orz


さておき。
あまりPCに触れずに、なんか割と健康的な生活をしているせいか、
だんだん東方その他2次元的なものから心が離れてきました。
もうすぐ夏のアレですが、なんとなく気持ちも盛り上がらないですねー。
自粛ムードなどと言うつもりはさらさらないので、
普通に実家生活と単身生活の差が表れていると考えています。
ちょっ冷却期間が必要かもしれない。
あと禁書が予想以上に自分好みだったのも大きいかな。
まぁこれも2次SSがそろそろ追いつくので、また他の何かを探そうかと思案中デス。


■その他。
なでしこW杯制覇は立派。
魁皇の史上最多勝も立派。
ただ、これで引退してしまうのは微妙に引っかかったりそうでも無かったり。
大部分の人は「やっぱりな」って思ってしまったことでしょう。
私は、「次の日本人大関が出るまでは意地でも続けるんじゃないか」とか思ってたりしてました。
浅はか…だったかな。ともあれ、あの大声援が聞けなくなるのはやはりさびしいです。
稀勢の里・琴奨菊あたりにさらに大きな期待が寄せられるのは間違いないですので、
今後の飛躍を楽しみに、大相撲を見ていこうと思います。
隠岐の海という地元力士もいるのですが、なんか元気ないですね…こちらも頑張って欲しいです。

2011年07月07日

国民総ゆとり世代

松本復興担当大臣が「助けない」発言をして問題となり、辞任となりましたが、
正直言って、何でここまで大騒ぎになったのかよく分かりません。
おそらく、その後の発言である「書いたらその社は終わり」という、
冗談とも脅迫とも取れるオフレコ発言にマスコミが過剰反応して騒ぎ立てた結果、
発言状況とか一切無視で「助けない」発言が切り取りだされてしまい、
国民がまんまと乗せられてしまった、という構図なのでしょう。

まぁ、自分なんかは、むしろ宮城県知事に失望しましたけどね。
お前は叱られた子どもかと。
後から何言ってるか分からない口調でごにょごにょ愚痴ってんじゃねーよ、と。
敬語を使うのは当たり前のことで、
今の若者みたいに「親密さアピールはタメ口」という馬鹿な風習じゃあるまいし、
お前は外交でも同じこと言うのか。
アメリカはそういったところもないわけじゃないですが、それはかなり親しくなってからの段階。
問題なのは話の中身で、そこで国の強要があったかどうかが問題なわけで、
知事が個人的に怒られたことから、国と地方は対等じゃないとか言われても失笑しか沸きません。
立場は中身が対等であることが重要なのであって、
交渉前に相手に敬意を表するのは当たり前のことでしょう。
菅首相が中国や韓国の代表を迎えに行かずに散々批判していた人達は、こっちも批判しろよ。

話を戻しまして、松本大臣の発言は「叱る」を超えて、個人的感情の「怒る」に近かったこともあって、
誉められたものではないことは確かですが、
怒っている時の発言の中で、敢えて過激なことを言って相手に分からせる(脅迫とも言えるが)
手法は当然あるわけで、そこまで常軌を逸した発言であるとも思えません。
少なくとも、知事に対するその発言が無礼で問題があったとしても、
通常の国語力の持ち主ならば、あれを知事に対する発言以外に取ることなどできず、
被災者を助けないみたいな形で伝えるマスコミはまさにマスゴミの如し、
ワタシニホンゴワカリマセンな記者ばかりなのかと思わず失笑してしまいます。

何なんでしょうね、怒った(叱った)経験も少なければ、叱られた経験も少ないということなのか。
なんか今回のニュースの反応を見ていると、そんなことを感じてしまいます。
もう既にゆとり世代なのは若者だけではなく、国民全体がゆとり脳になっているということでしょうか。
まぁ、別にゆとり教育と叱ること・叱られることの間には全くもって関連性がないわけですが。
教えるスピードがスローなだけに、躾もスローにしたり、放任することがゆとり教育じゃないです。
そういう意味では一番ゆとりな頭だったのは、ゆとり世代の親・先生だったということになりましょう。

なんだか、どんどん日本から芯の通ったもの、武士道的な精神が失われていくなぁ…


◆ニュースネタ 菅首相が原発のストレステスト実施を表明。九州電力・玄海発電所再開は撤回へ。
海江田大臣ら経済産業省が懸命に頼み込んで、地元が原発再開を受け入れました、めでたしめでたし、
という翌日に菅首相が原発のストレステスト実施をぶち上げてしまい、
それを受けて安全基準を満たしていないのではないかと疑いを抱いた地方公共団体は再開承諾を撤回、
経済産業省の努力とメンツが丸つぶれの結果となってしまいました…
…はぁ… まぁ、菅首相の気まぐれは消費税増税に始まり、今更の感はありますが、
もうタイミングが最悪すぎますよね。何かの嫌がらせかと思うほど。
一回承諾したら、それを撤回することはありえないと思っていたのか。それはそれで姑息。
一体、菅首相のブレーンは何なんでしょうな。石田三成のように人の気持ちが分からん人間なのか。
もう開いた口が塞がらないというか、こう思いつきで発言されると、対応する役所も大変でしょうね。
それが菅降ろしのネガティブキャンペーンに繋がっているのでしょうが。
ある意味、事前の擦り合わせを一切しないという意味では「政治主導」かもしれないけれど、
連携取れていないとどうにもなりませんわな。

九州電力のやらせメール問題に関しては微妙なトコロで。
地元ケーブルテレビやインターネット放送で、地元への説明会の様子を流したとのころですが、
それを単なるテレビ番組と考えれば、それぐらいやってそうだと思えますし、
統計の取り方の問題にも起因しますので、容認の範囲内ではありますが、
それを地元への一般説明会の意味合いを持つものだと考えれば、
公平性が担保されずに許されない感じはします。
でも、実際にその番組を見たわけじゃないから、その判断まではできません。
昨日のNHK『ためしてガッテン』でも放送されてましたが、これが統計の怖いところでもあり、
きちっとしたデータが欲しいのならば、きちっとしたデータの収集をしなければならず、
番組上でメール募集をするという安易な収集方法を取った時点で誤りがあったと言わざるを得ません。
プロ野球のオールスターゲームのファン投票なんてまさにそうじゃないですか。
1試合も登板していなかった川崎投手に変な票が集まったりと、
安易な収集方法をしていては、まともな結果など出るわけがありません。
そんな程度の低い情報を提供しようとする側にも問題がありますし、
それに簡単に乗ってしまう視聴者もぶっちゃけアホです。

いやー、日本人は頭の中がゆとりですね。
心にゆとりを持たなきゃいけないはずだったのに、頭ん中がゆとりだらけだわ、うん。


◆ニュースネタ 消費税増税議論
とりあえず10%の増税の方向らしいですが…
私は一気に15%なり、20%に上げた方がいいと思いますがね。
だって、小出しに上げていたんでは、軽減税率の話がいつまで経ってもまともに議論されませんよ。
国民が受けるとりあえず5%の増税と、軽減税率を導入するための議論と国民の協力を天秤にかけると、
おそらく多くの国民が5%の増税を認容する形になっちゃうんじゃないですかね。
つまり、軽減税率の話はいつまでも真剣に議論されることなく、面倒だからと先送りされ、
最終的には食料品や衣料品も含めて全ての税率が20%になっている、その可能性が高いと思われます。
だから、軽減税率を真剣に検討するためにも、バーンと一気に上げちゃえばいいんですよ。
そうすれば、食料品や衣料品等は5%が維持される。
とりあえず10%になったら、もうそれより下がることはないでしょう。
軽減税率が導入されても、それは10%以上であることは確実です。

具体的な軽減税率導入のコストというと、まずは何に対して軽減税率を導入するのか。
食料品や衣料品といってもピンからキリまであり、一律に軽減税率を行うのか、
それとも高級品には軽減税率を導入しないとするのか、その線引きが非常に微妙な問題です。
事業者としては軽減税率を適用してもらいたいですから、
適用されるところとそうでないところで対立が起こるでしょうし、
それを決められるだけの政治的リーダーシップを発揮できる政治家がいるのかと考えると、
非常に悩ましく思えてしまいます。

もう一つは実際にどうやって軽減税率を行うのか。
店の商品でもこれは軽減税率、これは適用されないとバラバラになってしまうと、
お店側の負担が大変になりますし、会計システムの変更の手間もかかります。
そうなってくると、一番簡単なのが、税の支払い方法を変えることです。
今は消費者が最終的には負担しているものの、租税の支払いは事業者がまとめて行っていますが、
それを負担も租税の支払いも消費者が行うシステムに切り替え、
まとめてではなく買い物ごとに簡易に決済するシステムが必要となってきます。
消費者と小売がそういった手間、社会的コストを負担できるのか。
そこも導入のポイントになってくるかと思われます。

これらはあくまで一例にすぎず、もっと良い解決方法があるかもしれませんが、
いずれにせよ、消費税を上げることを前提とした国民的議論を行わなければ答えは見えてきません。
消費税を上げるのには反対で済まされるような財政的状況ではありませんし、
ヨーロッパを中心とした財政赤字問題の深刻化を受けて、国際的にも増税圧力が高まっています。
消費税を上げることを前提とした建設的な議論を期待したいです。

2011年07月04日

Llano発売

AMDの新CPU「Llano」シリーズがいよいよ発売となったようで。
気になる性能は、CPUの方はPhenomシリーズとあまり変わらず、
ライバル・インテルのSandyBrigdeシリーズに劣っているものの、
統合されたGPU機能はRadeon6570並みとミドルレンジ不要の性能のようです。
6570の消費電力がTDP60Wのようなので、CPUとGPU統合で100Wはなかなか。
CPU性能は正直ガッカリしたものの、グラフィック性能は予想以上の高さに驚きました。
これで価格が1万3000円ほどと安価ですから、有用な選択肢だといえそうです。
まぁ、でも、もうちょいCPU性能は欲しいですねぇ、正直なところ。

で、本命のBulldozerは8月頃の模様。
せっかくAM3+のマザーにしたのだから、ここでLlanoに乗り換えるのもなぁ。
まだはっきりしたことは分かっていないものの、最高は4GHzに到達しそうだとか。
最初はハイエンド向けの製品が登場しそうですから、購入はまだその先ですかね。
いずれにしろ、ようやくAMDの方も動き出したようなので、今後の展開が楽しみです。


◆ニュースネタ 節電の夏
大阪府の橋本知事が関西電力が具体的な電力不足の数値を出さないことを理由に、
原発再開の機運作りと見なし、節電要求に反対しているようですが、
頭ではその言い分は分からないことはないし、大手電力会社の独占状態にも反対なわけですが、
でも実際にエアコンを止められたり、温度が高めに設定されていて意味をなさずに暑さに苦しんでいる時に、
そんなことを言われても感情的になるなというのも無理というものです。
…頼むから試験会場ぐらいはエアコン低めにしましょうよ…
人ぎっしり席が後ろの方28度は死ねと言っているようなもの。実際、死にかけました。冗談ではなく。
暑さは人によって感覚の差が大きいから、難しいですよね。
一人二人ならまだしも、何十人となってくると…
もう7月頭にして30度以上が日常、35度も珍しくない気候なだけに、
節電と体調の問題が今後大きくなってきそうです。


◆ニュースネタ 医師が腎臓の臓器売買?
事件が明らかになったのは暴力団と一悶着があったから、
内部から事件が漏れ出た構図だっただけに、
もしスムーズに行われていたら、この事件は日の目を見たのだろうか…そう考えると怖くなります。

今回の事件で衝撃的だった点はいくつかありますが、
まず患者としての医師が臓器を求めたこと、
そこに暴力団が絡んでいたこと、
改正臓器移植法を利用し、養子縁組を使っての優先提供を受けようとしたこと、
移植手術を行ったのが病気の腎臓移植で問題となった宇和島徳洲会病院で執刀医が万波医師だったこと、
この4つの点でしょうか。
幸いにも、といっては変ですが、実際に移植を行った21歳の若者は生きていて、
警察の事情聴取を受けたとのことですし、
そういう意味では、改正臓器移植法の時に危惧した「命の売買」までは至ってはいないものの、
養子縁組を悪用した移植など、手口はまさに人身売買そのもので、
移植医療は善意で支えられているという前提を覆すものであることは間違いありません。

個人的に気になっているのは、最後の部分、宇和島徳洲会病院の関わりです。
病院側は養子の確認など、法に則った対応をしたと言っていますが、
この病院が選ばれたのは果たして偶然だったのかと当然疑問に思ってしまいます。
数年前に病気の腎臓を移植したということで社会的問題になったのにも関わらず、
そのままの状態で、その張本人だった万波医師が執刀医とは正直驚きです。
少なくとも「何かある」病院だと思わざるを得ず、
それはイコール裏社会にとって利用しやすい病院ということでしょう。
実際に病院と医師がどの程度関わっていたかは分からず、ただ利用されただけかもしれませんが、
裏社会に利用されやすい病院であったことだけは確かです。
いずれにせよ、数年前に闇金で言われていた「腎臓売れ、腎臓!」の手術が、
船に乗せられてアジア方面で解体されるという昔のイメージは完全に崩れさり、
こういった形で既に日本でその手術が行われていることはほぼ確実なのでしょう。

最初にも書きましたが、今回の問題が発覚したのは金銭を巡る内部トラブルが発端であり、
仮にスムーズに手術が行われていたら、露呈していなかったかもしれません。
また、手術を受けた医師のように、倫理観を欠如した医師が、
お金のために臓器移植手術を行ったり、
家族を無理矢理にでも説得して脳死患者の臓器を摘出したりするケースが出てくるかもしれません。
私は改正臓器移植法を臓器売買法だと批判しましたが、その現実性が高まっているように思えます。

人のためになるなら、と移植を許可する方も多いと聞きますが、
それが本当に人のために、社会のために利用されるのだろうか、
そういった善意だけでは語れない面もしっかりと考えていただきたいです。