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2019年07月27日

議会政治の基本を簡単に解説

前回、日本の各政党の歴史と特色を述べましたが、
考えてみると、その前提となる政治用語を解説してなかったので、基本から解説します。

●議会政治の歴史
①13世紀イギリス 国王派 VS 有力貴族派
 イギリスは女系も認めているので、直系が断絶すると他国に嫁いだ女性皇族が継承するので、
 しばしばイギリス本国以外から国王が現れることがあり、それが国内議会の対立に繋がった。
②16世紀ドイツ  カトリック派 VS プロテスタント派
 神聖ローマ帝国(現在のドイツ)での旧教派と新教派の対立。
 主にカトリック派が王侯貴族で、プロテスタント派が有力領主と新興商人の対立。
③18世紀フランス 王党派 VS 共和派
 共和派の主体は新興資本者階級、ブルジョアジーが中心。
④19世紀     資本階級 VS 労働者階級
 資本主義経済が各国で進展するにつれ、王侯貴族と新興ブルジョアジーが同一化、
 使う側と使われる側の対立に繋がる。
⑤20世紀     資本主義 VS 共産主義
 資本主義社会においては、共産主義は悪でしかないので、
 資本主義経済は支持しつつも労働者の現実的保護を図る西欧的社会主義が広がる。
⑥21世紀     国際協調主義 VS 民族主義
 東西冷戦が終結すると、経済のグローバル化(共通化)が進み、
 民族アイデンティティの崩壊=国民という概念の崩壊が進んだことで、
 逆に民族的アイデンティティを語りかける勢力が反動的に大きくなる。
 いわゆるトランプ現象的な、排他的民族主義。過激化すれば民族浄化で大量虐殺の悪夢。

今の政治状況でチェックすべきなのは、その政党が国際協調主義なのか、
民族主義的傾向が強いかどうかを確認すべきでしょう。
ただ、難しいのは、昔の自民党は国際協調主義的傾向が強かったものの、
今の自民党・安倍政権は民族主義的傾向が強まっていたりと判然としない面もあり。
自分の判断だと、国際協調主義(公明・立憲民主・社民党)、独自路線(共産党)、
民族主義的(自民党と日本維新の会、国民民主党)という感じか。
自民党と公明党の連立って、分類上は変なんですよねぇ…

●議会政治の用語
①革新派と保守派
 革新派は過激な改革を標榜するグループ。
 フランス革命のジャコバン派のように逆らう奴はギロチン的なアレ。
 現在で革新派というと、共産主義革命グループを指すことが多いが、
 本来的な意味は『過激派』に近い。
 保守派は革新派に対する用語で、ゆっくり改革する路線のグループ。
 日本では日米安保賛成派を保守派と言うことが多くなっているが、
 本来的な意味は『穏健派』に近く、そういう意味ではネオコンは保守とは言えず矛盾がある。
②リベラルと伝統主義(≠民族主義)
 リベラルの本来的な意味は自由主義であり、伝統的偏見からの脱却にある。
 リベラルの反対を議論されることはほとんどないが、敢えて言うなら伝統主義か。
 旧来の家族慣習に基づいた合理的でない伝統的な考え方をリベラル派は批判する。
 現在においてリベラルを自称する人間は、平等主義派・国際協調主義派のイメージ。
 悪く言えば夢想家とも言え、日本では日米安保反対派をリベラル派と言うこともある。
 伝統主義は時代遅れのイメージが強いため、ナショナリスト(民族主義者)と自称することが多い。
③右翼と左翼
 先の議会の歴史で言えば、王党派が右に座っていたから右翼、
 共和派が左に座っていたから左翼、と呼ばれるようになったのが語源。
 日本ではどちらも悪く使われることが多く、
 右翼と言うと街宣車で軍歌を流して天皇中心主義を叫ぶ暴力団関係者で、
 左翼と言うと無政府主義的なテロリスト集団を指すことが多い。
 本来的な意味では、右翼=保守派で、左翼=革新派であるが、
 革新派が政権を取って改革すれば、左翼だったものが保守になるわけで、
 逆に保守派が政権を取り戻して改革を戻せば、右翼だったものが革新派になるわけで、
 鏡のように容易に逆転してしまうため、現在では一般的には用いられず、
 やはり相手を揶揄する言葉として使われがち。
④中道
 右翼と左翼の言葉に対応して、自称として使われるのが『中道』。
 右翼でも左翼でもないという意味だが、実際は中道左派や中道右派と言われ、
 事実上の右翼と左翼に分類されることが多い。
 でも前述の通り、日本では右翼と左翼のイメージが悪すぎるので、
 中道左派や中道右派という言葉で代用されがち。
 日本における中道右派は、労働組合組織の『連合』の民間労組系組合を指すことが多く、
 中道左派は、労働者団体の『連合』の官製企業系労組を指すことが多い。


分かり難いかもしれないけど、大体こんな感じのイメージで良いかと。
現在の日本に右翼政党は事実上存在していないが、
安倍政権を中心に戦前の国家主義体制を礼賛する傾向もあり、しばしば右翼と揶揄される。
左翼は共産党を指すことが多いものの、現在はそこまで先鋭化しておらず、
真の意味での左翼政党も日本には存在していない。
残りを分類すると…
 保守派+民族主義…自民党、日本維新の会
 保守派+中道右派…国民民主党
 保守派+中道左派…立憲民主党
 保守派+リベラル…公明党、社民党
 革新派…共産党(昔ほどではなくリベラル寄り)
国民民主党は民族主義かリベラルなのか微妙な所…
立憲民主党がリベラル派で、安保問題は自民党に近い立場から、民族主義側に分類しました。
中道左派とリベラルはほぼ同じなので、同一視しても構わないけれども、
中道左派は労働組合を指すことが多く、リベラルは法曹界など、それ以外も含む。
まぁ、日本の労働組合組織率は低下の一方だし、中道右派と中道左派の区別は連合の区別に過ぎず、
近い将来には消える言葉だと思いますけど…

こう分類しても自民党と公明党の連立は不思議に思えますが、
昔の自民党は民族主義派もリベラル派も抱え込んでいたので、そういう意味では何でもアリ。
ただ、最近は民族主義的傾向が強いのは前述の通り。
自民党からすれば、公明党は集票マシーンに過ぎず、
逆に公明党からすれば、与党を下支えしている自負があるから成り立っているものの、
安倍政権になってから選挙で勝利が続いていることから、
集票マシーンの価値を低く見積もっている気配があり、そこが公明党軽視の理由。


最後に自民党とは別に、今の総理官邸の性格を整理。
●総理官邸
 第一次安倍政権崩壊後に、手のひら返しが続く中、唯一残ったのが経済産業省の官僚。
 伝統的な自民党は財務省主導型であり、そこが経済の強さに繋がっていたものの、
 安倍政権は経済産業省主導型となっているため、派手なキャッチフレーズで売ることが多く、
 そのため看板倒れ政策に終わることも多い(クールジャパン事業など)。
 今の総理官邸は高級官僚の人事権を握っているため、官僚の統率力が高く、
 それが政権の歪みとして財務省の不祥事や厚生労働省等の統計不正問題に繋がった。
 また、各都道府県の意向を受ける自民党本部と意向を違えることもあり、
 大阪維新の会との蜜月関係はわりと有名な話。
 今の総理官邸は改憲議論に積極的で、消極的な自民党議員の応援を控えたことが、
 今回の選挙で自民党候補が減った理由とも言える≠党の意向とは別に動いている。

まぁ、つまり、今の日本の政治状況は国会の政党政治で動いているのではなく、
行政機関である総理官邸によって動かされているようなものなわけです。
もはや自民党も総理官邸を御する力を持っていないし、追従するしかなくなってる。
各種不祥事が起きて、証人喚問の要求があっても、
総理大臣は「国会がお決めになること」と言うものの、
それを実際に決めているのは総理官邸であるのは公然の事実でしかない。
そういう意味では今の日本の政治状況は歪んでしまっているが、
マスコミも総理官邸の圧力に屈してしまっているので、
誰もその歪みを指摘しない状況が長らく続いているのが現状です。


◆高校野球ネタ 大船渡高校の佐々木投手の夏が終わる
賛否両論あると思いますが… 自分は中途半端だったようにしか見えません。
野手としても超一流の可能性を持った選手なのだから、
最初から投げさせないと決めていたのならば、
野手として試合に出しても良かったのでは?
ベンチスタートという所に、投げさせるチャンスがあるなら、
という色気があったとしか思えませんけど…

それか、野手として試合に出れないほど、佐々木投手の疲労が蓄積していた可能性ですね。
そのポテンシャルに体が付いていけてない面があるので、
無理をさせられる状態ではなかったのかも…
とはいえ、準決勝のインタビューでは、
「次、勝たないと1回戦敗退と同じなので」とコメントしていることから、
とても試合に出られない選手のコメントとは思えません。
佐々木投手としても納得できない終わり方だったのではないでしょうか。

あとは代役先発投手を含めた、選手の準備がどうだったのか?
野手は佐々木投手が投げるものと思っていたようですが、
少なくとも、代わりの先発投手に投げさせることを知らせておく必要があります。
佐々木投手が登板しないとなれば、球場の雰囲気もガッカリでしょうし、
それに反発するようにチームを鼓舞する必要があるのですが、
そういった選手への精神的ケアをしっかりとしたのでしょうか?
「監督が勝負を捨てた」と取られたら終わりじゃないですか。
とても用意周到に佐々木投手を温存したとは思えないだけに、
監督の過保護さが働いたと見られても仕方ないように思えます。
学生スポーツなので、観客やマスコミの期待は裏切っても構いませんが、
監督が選手の期待を裏切ってはいけません。
今は無理矢理納得できたとしても、選手達が数年後に後悔はなかった、
ベストを尽くせたと思えるのかどうか…まぁ、疑問は残ります。

結局、佐々木投手という大器を扱うのに、監督の荷が重すぎた気がします。
大器を壊さないようにと消極的にならざるを得なかった…感じでしょう。
これが『普通の子』を育てることを前提とした高校野球の限界だと思います。
これだけ素質を持った選手が出てくる以上、
ユースチームを作ってプレーすることも考えなければいけないでしょう。

あと、プロ入りしても育てる球団のプレッシャーは大変そうですね…
球速は一度捨て去って、体力面強化を図る必要がありますが、
それだけマスコミや周囲が待てるかどうか… 少々気がかりです。
仮に怪我で選手生命を棒に振れば、
それこそ甲子園の夢を犠牲にした大船渡の選手達の立場がない…

2019年07月25日

ほぼスルー状態の参議院選挙の総括

選挙も終わったことだし、中立性を意識し過ぎてアンタッチャブルだったマスコミも、
参議院選挙の総括ぐらいはするかなーと思いきや、
話題は吉本興業のパワハラ問題一色に…

いや、まぁ、吉本興業の問題も非常に重要な問題を孕んでいるのですが…
こちら(長いし、前半部分だけでOK)
安倍総理が吉本新喜劇に出たりと、政界との結びつきもあるばかりか、
クリエイティブ事業を中心に政府から補助金を受けている超有名企業が、
芸人のギャラの取り分が事務所側の方が大きいというアンバランスさに加え、
契約書も交わしていない曖昧な契約関係の上に、ピラミッド型のブラック体質、
さらにはこれまで闇営業を事実上黙認していたことは勿論のこと、
本来、それを正すべき株主がテレビ各局で、社会的責任があるにも関わらず、
安いギャラでテレビに出演してもらっているもんだから無関心を装う…
結果として、根本的な芸能界全体の体質に問題があるにも関わらずスルー、、
面白おかしくパワハラ内紛に仕立て上げて報道するという、
マスコミ業界全体の時代遅れなブラック体質を露呈しているようでは…
この業界はダメだと痛感させられます…
NHKをぶっ壊したい気持ちも分かりますが、民放もとっくにぶっ壊れてるんですよ…


閑話休題。
参議院選挙の結果ですが、前回の総括記事は20時の速報直後に書いたもので、
その時点での予測は与党有利・野党不利でしたが、結果的にそこから野党が盛り返し、
与野党対決色の濃い1人区では7~8議席予想が10議席と盛り返すなど、
終わってみれば、自民党は改選前より9議席少ない57議席に終わるなど、
与党の快勝とは言えない結果となりました。

結果から言えば、国民の安倍政権に対するアレルギーは少なからずありそうです。
存在感が希薄になっていたはずの公明党が改選前より3議席多い14議席を獲得。
大阪維新の会も改選前より3議席多い10議席を獲得(大阪以外でも勝利)。
自民党を中心とする与党支持層だけれども、安倍政権には抵抗感がある有権者が、
ここら辺に流れた可能性が高いと思われます。


一方の野党は、立憲民主党が8議席多い17議席を獲得したものの、
国民民主党が2議席少ない6議席に終わり、共産党も1議席少ない7議席、
社民党はギリギリ1議席を維持したものの得票数が少なく、政党要件も危うい状況に。
野党勢力を結集しても、まるで勝負にならない状況は寂しい限りです…
そんな中で野党共闘に加わらなかった、れいわ新選組とNHKから国民を守る党が、
それぞれ2議席と1議席を獲得するなど、波乱含みの展開となりました。
安倍政権には反対だけれども、支持に値する野党がいないと思う有権者が、
この2党に流れた可能性は高いと思われます。

れいわ新選組に対する期待は少なくなさそうではあるのですが…
こちら
党首の山本太郎氏は落選していることに象徴されるように、
候補者選定は非常に面白かったものの、山本太郎氏個人は信頼できないんですよね…
一言で言えば、安倍総理に似てる?
他人の聞きかじりをそのまま受けて発言してしまうものだから、
中身がないし、言い過ぎる面が多い。
森友・加計学園問題で答弁に立つ場面もありましたが、
ほぼ根拠のない言いがかりで、政治家としてかなり厳しい印象を持っていました。
もう少し政治家として磨かなければ、れいわ新選組を拡大させることはできないでしょうね…
政策的にも消費税廃止だけではなぁ… その根拠も薄弱で、明らかな聞きかじり止まり…
預金者に預金を全部放棄しろと言われても誰も真に受けないわけで、それと同じ主張されても…

NHKから国民を守る党は、はっきり言って危ないです。
その主張に同調する面はあるものの、個別政策1つの政党は簡単に丸め込まれる。
間違ってもNHKとズブズブの自民党がその主張を受け入れるとは思えませんが、
NHK改革の議論をしてあげるから、憲法改正の議論に加わってよと言えば、
おそらく簡単に応じてしまうことでしょう…
安倍総理は選挙期間中に「議論にも加わらない」と再三連呼していましたが、
議論で大事なのは『参加する』ことではありません。
『発言権があるか否か』が最も大事なことなのです。
株主総会だってそうでしょう?
指名されなければ発言権を得られませんし、発言しても司会者がスルーすればそれまで。
議論で大事なのは、ただ参加することではなく、自身の発言が採用されるか否かの一点です。
だから、仮にNHKから国民を守る党が議論に参加しようとしても、
NHK改革をやる気がない自民党は議論に加わっても協力せずに骨抜きにするでしょうし、
憲法改正について発言しようとしても、口を出すなとスルーされるだけでしょう。
議論ってのは、そんなものなんですよ。
だから与党から議論を持ち掛けるのは、圧力でしかなく、謙虚さが足りない証なんですよ。


総括すれば、大阪維新を加えた与党勢力が勝利したものの、
安倍政権に対するアレルギーは与党支持層にも少なからずあることが分かり、
安倍総理の言うような改憲議論の催促という解釈は、曲解だと言えましょう。

一方の野党勢力も消極的な支持に留まっており、
野党連携からさらに一歩踏み込んだ対応が必要になってくるでしょう。
今回は参議院選挙で政権選択選挙ではないとはいえ、
威勢のいい声が野党から聞こえなかったのは残念でなりません。
結局、威勢だけは良かったれいわ新選組とNHKから国民を守る党に票を奪われました。
実現性の問題はあるとしても、多少威勢のいい言葉で国民を煽ることも、
野党には必要となってくるかもしれません。
その意味では、昨年の希望の党騒動の高揚感を取り戻すためにも、
大胆な政党の統廃合も必要になってくるように思います。
政党単独の連携では限界があることを今回の選挙は示したように思えます。
次は衆議院選挙ですし、政権交代の枠組みを提示できるレベルにならなければ、
野党共闘が国民から支持されることはないでしょう。

…で、最も心配なのは解党寸前のこいつら。
こちら
静岡選挙区では改憲寄りの国民民主党・榛葉氏が自公勢力の一部の票を獲得する有様…
誰の支持を受けてるのか分からねぇ… お前らの支持層は与党かよ(苦笑)
野党共闘は立憲民主に喰われるだけ、
与党に迎合した方が議員個人としては生き残れると判断すれば、
自民党への露骨な擦り寄りの可能性はあるでしょうね。
まぁ、政党としては死ぬでしょうし、選挙でも最終的には落ちてばかりですが…
自民党に擦り寄れば、改憲勢力として丸め込まれるだけで、
一時的には命を長らえても、有権者の審判を受けて渡り鳥は死亡。
野党勢力に残っても、立憲民主との力の差は明らかで、
こちらも取り込まれるのを待つだけ、それでも旧民主党で括られるから選挙は多少マシ程度。
最終的に、どんな風に迷走しながら死を迎えるのか、末期の国民民主党の動向に注目です。


◆ニュースネタ 伸び悩む10代の投票率
その通りと思うわけで、特に政治に関心がない学生が、
選挙期間中にろくな報道もされない世の中で、どうやって有権者として判断しろというのか?
それぞれの政党の歴史や支持母体・支援団体がどこだとか、
党名だけで判断できるわけがありません。
そして、公にそれを教えてくれる人は誰もいないわけです。
せいぜい池上彰氏や田原総一郎氏がちょこっと触れる程度、他の人はダンマリですよ。
それで何を判断しろというのか。
表面上だけを飾った公約の奥に潜む政党の本音を10代の有権者が見抜けるわけがない。
そういう教育を受けていない20代30代も言わずもがな。
だから日本の有権者は育たないんですよ。

●自民党
戦前からの保守系政党であった自由党と日本民主党が合併して1955年に誕生。
保守という共通項以外はバラバラだったため、
国家主義的な全体主義者からリベラル主義者まで幅広く人材を抱え、
長年、党執行部よりも派閥の意向を強く受け、党内政権交代を繰り返して政権を維持するも、
1993年に細川連立政権が誕生して下野。
その後、長年の仇敵だった社会党と手を組んで政権復帰、
1999年からは公明党と連立を組み、2009年の民主党政権による政権交代があるも、
2012年に政権を奪還、今日に至る。
支持母体は農協やら経団連やら日本医師会やら、
政権を長く維持してきたので所謂『圧力団体』のほとんどは自民党支持層と思って良い。
立党の歴史からして派閥の影響が大きかったものの、選挙制度の変更や行政改革によって、
現在では党執行部や政府官邸の影響力が非常に大きくなっており、
昔のように政府と自民党が対立する構図はなくなり、政府追従的で独自色を失いつつある。
政策的には経済に強いが、戦前からの国家主義的傾向も強いため、平等意識に欠ける面があり、
国民の権利を疎かに考えがちな所があり、度々批判に晒される。

●公明党
支持母体は宗教団体である創価学会。
1993年の細川連立政権では政権に参画したものの、
1999年以降は自民党と手を組み、連立与党として自民党票の下支えをしている。
公明党の強さは創価学会婦人部の地道な活動にあり、
知り合いの創価学会員が投票のお願いに来た経験のある人も多いのでは?
政策的にはリベラルな平和主義を標榜し、毒にも薬にもならないバラマキ政党だが、
自民党と手を組んで以降は政策を修正せざるを得なくなり、
当初は自民党のブレーキ役を標榜するも、現在は完全に引きずられているだけの政党。
改憲議論には慎重で、ここで踏み止まれないと創価学会との関係が悪化するし、
改憲議論に積極的な自民党には連立解消をチラつかされるしと、対応に苦慮してる。

●日本維新の会
2008年に大阪府知事となった弁護士の橋下徹氏が作った地域政党、
大阪維新の会の全国版ではあるが、立場は大阪維新の会の方が上。
大坂都構想においては自民党大阪支部と対立しているものの、
総理官邸との仲はむしろ良好で、カジノ法案や大阪万博招致でタッグを組んだ関係で、
それ以外の与野党対立型法案でも修正動議は出すにしても最終的には賛成する立場から、
野党でありながら与党に協力的という意味で『ゆ党(や党でもよ党でもない)』と揶揄される。
政策的には身を切る改革、公務員改革や地方自治を標榜するも、
そちらに関しては自公政権が積極的ではなく、国政では結果的に良いように利用されてる。
大阪では莫大な人気を誇る。日本における〇〇ファーストの走りと思われ。

●立憲民主党
2017年の希望の党騒動において排除されたリベラル系議員が設立した政党。
判官贔屓で一大ムーブメントを起こし、排除した側の希望の党を超える躍進を見せ、
野党第一党として自公政権の対立軸を担っている。
その後も希望の党からの離脱組や旧民主党議員を中心に会派は増加傾向で、
政党としてはゼロからのスタートだったものの、事実上の民主党の後継となっている。
支持母体は労働者組織の『連合』であるが、どちらかといえば左寄り、
日本教職員組合、旧郵便局労組など、公的企業の労働組合の支持が中心で、日弁連とも良好。
政策的にはリベラル寄りで、多様性社会の実現を標榜し、女性議員の登用に積極的であるが、
党内民主主義が整っておらず、枝野代表と福山幹事長の体制が結党以来続いており、
党勢の拡大とともに、党内民主主義の確立が課題となっている。
また、連合左派(というか歴史的には社会党支持勢力の連合左派)と共産党は、
「あいつとは違う」的な長年の対立があり、野党連携がどこまで深められるかも課題がある。

●国民民主党
2017年に希望の党に合流した旧民進党の本流…だったはず。
しかし、合流先だった希望の党代表の東京都知事・小池百合子氏は政権交代に消極的で、
そこを見透かされた形で希望の党ブームは選挙期間中に終息、
立憲民主党ブームに押される形で希望の党は大敗を喫した。
これで求心力を失った小池百合子氏を追い出す形で、
国民民主党と希望の会に分裂したものだから、節操のない政界渡り鳥のイメージが強い。
政策的には民主党保守で、安保政策に関しては自民党と大差がない議員が多く、
むしろ与党の公明党寄りも近いため、野党としての色が出せていない。
支持母体は連合右寄り(経団連企業の民間労働組合が中心)であるが、
民間労組は経営者側に迎合的で、組織力の弱さが、そのまま支持の弱さに繋がっている。
当初は維新の会のように、欠席戦略は取らず審議には応じる姿勢を見せていたものの、
野党連携を深めるに連れて、他野党に同調する傾向が見られるが、
選挙する度に壊滅的打撃を喰らっており、今後の方向性が全く見えない。
維新の会のようになるのか(独自色ないけど)、自民党に喰われるのを待つのか、
バラバラになって立憲民主党に頭を下げるのか、いずれにせよ、お先真っ暗。

●共産党
歴史的には戦前から続く政党で、
当初は革命思想が強く、天皇制反対・再軍備反対・日米安保反対と、
完全なソ連寄りの政党で、社会主義国と良好な関係だったものの、
東西冷戦の崩壊で共産主義の限界を知ると1990年代以降は政策的に軟化に転じる。
長年、社会主義政党として自民党と二大政党を演じていた社会党が、
1994年に自民党と連立政権を組むと、社会党は独自色を失ってしまったこともあり、
共産党が旧社会党の役割を担うようになった。
現在では主権者の国民の意思による天皇制の容認・日米安保も部分的容認に転じ、
冷戦時の尖った政党ではなくなったものの、当時の印象が強すぎるせいで、
なかなか国民には受け入れられてもらえないが、しばしば政権批判票を獲得している。
支持母体は共産党員、政党交付金は貰っておらず、しんぶん赤旗や共産党員の寄付金で賄っている。
調査能力が高く、しばしば官僚からのリークを掴まえてくるので、国会では大活躍する。
ただ、支持層を含めて高齢化が著しく、
後述の社民党のような存亡の危機には陥らなくても、将来的な先行きは明るくない。

●社民党
歴史的には戦前から続く社会主義政党の本流で、社会主義左派(連合左派)が支持母体。
長年、自由民主党の一党独裁体制だったものの、社会党の勢力も旧民主党程度には大きく、
自由民主党との二大政党制を担っていたが、
長く共存関係が続きすぎたせいで、両者の対決色はあまり強くなかった。
1993年の細川連立政権に一部参加するものの、小沢氏らの社会党外しが露骨になり、
そこを自民党に見透かされる形で連立政権を樹立、
党首の村山氏が総理に就任したものの、その実態は自民党政権であった。
結果として、社会党は与党なのか野党なのか分からなくなり、
社会主義右派の民主党の勢力が大きくなったことで、社会党は党勢を弱め、
社会主義左派の立憲民主党が女性色を強く打ち出していることもあって、
現在は支持離れが加速しており、完全に社民党はその歴史を終えつつある。
今回は辛うじて1議席を獲得し、政党要件を満たしたが、もはや限界集落…


有権者ならば、これぐらいの知識は持ってなければならないわけですが…
とはいえ、10代の自分がこれだけ知っていたかと言われると非常に難しい。
わりと昔は新聞を読んでいたので、知識こそありましたが、
言外の政党の思惑までは当然理解に至ってませんでした。
20代に討論番組や、30代になって国会論戦をある程度聞くようになってから、ですかね。
まぁ、これぐらいの知識は有権者なら持っていて欲しいし、
知らない人には是非とも教えてあげて欲しい最低限の知識ではあります。


◆ニュースネタ タンカー防衛有志連合の是非
言ってることは分からなくもない… それが専守防衛の組織ならば、ね。
でも、実態はアメリカのイラン攻撃のための支援国集めでしょ?
それが見え透いているから、理念に賛同できても、実際に参加するのはハードルが高いわけですよ。
もうアメリカはイラン攻撃の準備段階に入っていると見た方がいいと思います。
そう考えると、後方支援では済まない可能性が高く、
まさに危惧される『アメリカの戦争に巻き込まれる日米安保』ということになりかねません。
慎重にならざるを得ないと思いますね…まぁ、参加しちゃうんでしょうけど。

2019年07月21日

参議院通常選挙は自公の勝利

…まぁ、予想できたことではあるんですが…やっぱりガックリ来てしまいます。
よく言われるように、野党がだらしない・野党に任せられないというのも分かるのですが、
裏を返せば、国民が野党に力を与えていないとも言えるわけで、
せめて力が均衡するぐらいまでには巻き返して欲しい所なのですが…
国益に明らかに反する安倍一強時代がさらに続くのかと思うと、頭の痛い所です…

今回の選挙の勝利で衆議院解散総選挙は早まる可能性はありそうですね。
ただ、参議院選挙後はアメリカとの自由貿易交渉が大詰めになり、
既にトランプ大統領が予告しているように、日本側に不利な材料が多いと予想され、
その受け止められ方次第と言えそうです。
それでも年内11月~12月頃にまた選挙やるんじゃないですかねぇ、この調子だと。

イラン問題も無視できなくなることは確実で、
アメリカの有志連合に参加すれば、来るべき戦争の支持や支援に駆り出されることは確実。
後方支援で済むのかどうか、参戦した場合のイラン国民の感情悪化も予想され、
来年の東京オリンピック開催を含めて、日本がテロの標的になる可能性は遥かに高まります。

お得意の経済問題も消費税増税の影響は不可避。
まぁ、さすがに最近巷で叫ばれている財政赤字は無問題には同調できませんが、
軽減税率やキャッシュレス化による制度の複雑化に国民が付いていけるかどうか疑問アリ。
特に外食産業は壊滅的打撃を喰らうでしょうね…
店で食べるよりも、お持ち帰りの方がリアルに安いんですから…
今の外食産業は人手不足で苦しんでいますが、
そのうち閑古鳥が鳴くのでマイナスの意味で大丈夫ですよ、求人募集者も暇になっちゃうから…
ちなみに、財政赤字無問題は分からなくもないけれど、
そりゃ債権者が借金返さなくていいよと言えば、無問題でしょう。
債権買ってる日本銀行や富裕層が償還しなくていいと本当に言うの?って話。
日銀が大量に保有している以上、そんなこと言ったら日本円は信用されなくなるわなー

本来なら内憂外患の政治状況にも関わらず、
厳しく報道されないために政権批判は少なくスルー状態。
経済状況を含めて、国際政治状況も来年・再来年と進むにつれて、
悪化が予想されるだけに、選挙の前倒しの可能性は、まぁ、高いと思います。
参議院選挙でコレですから、政権選択選挙の衆議院選挙は言わずもがな、でしょう。


野党の状況は、予想通り立憲民主党が他を喰ってるだけという状況。
はっきり言えば、国民民主党が死ぬのを待つしかない状況というのが歯がゆい。
ダメなのは分かり切っているのだから、さっさと解党すりゃいいのに…
今回の選挙で崩壊がまた一歩進みましたが、
注目の静岡選挙区では『ゆ党(与党よりの野党)』の象徴・榛葉氏が辛くも当選。
自民党支持層の2割近くが榛葉氏に向かっていたりと、
総理官邸のテコ入れがあったという話は満更嘘とは言えなさそう。
今後は落選を恐れて、露骨な自民党寄りに傾く可能性があり、
さらに存在の分からない政党に国民民主党がなっていくことは確実でしょう。
大阪維新もどうするんですかね、完全に第二自民党になっちゃったじゃん。
結局、保守を掲げる野党は自分の旗色が分からなくなって自壊するのがオチか。
『ゆ党』の最大の欠点はそこにある。
手柄は与党に取られ、利用されるだけされてポイなんすよ…


それよりもショッキングなのは、選挙期間中のこのニュースですかね…
こちら
総理の演説前に批判勢力を警察が排除したというお話。
安倍政治の行きつく先をご存知か? 中国共産党政権と同じですぞ?
経産省が中国共産党のように企業に人員を送り、半国営企業として動かし、
最終的には政府とのパイプなしでは商売ができなくなってしまう。
中国の貿易統計の怪しさは以前から指摘されていますが、
その前に日本の統計がボロボロだったことが明らかになり、
結局、何の対策も講じてないので、政府に都合の良い統計だけの帳尻合わせは続きますし、
年金2000万円問題のよいうに、都合の悪い提案は全カットで、
国益を重視しない政治迎合型の政策が続くことになるでしょう。
そして、政治状況でも反対は容赦なく取り締まり、
政治批判さえ口にできなくなる状況に陥るでしょうし、
スパイ扱いで恣意的に逮捕される可能性が今回の一件で強まったと言えます。

安倍総理の中国嫌いは単なる近親憎悪に過ぎなかったわけで、
日本はもうとっくに中国共産党化しており、今後もその傾向が強まることは確実です。
香港市民のように逃亡犯条例撤回に向けて戦わざるを得なくなるのでしょう。
天安門事件と似た事件が発生するのも時間の問題でしょうなぁ…
誰がこんな世の中にしたのか?
経済が良ければ政治は問題ないと言っていたからでしょ。
モラルなき政治にモラルある経済など作れるわけがないだろうに…

◆ニュースネタ 京都アニメーション爆破テロ事件について
ショックというか、第一報でこんな大惨事になってるとは思いもしませんでした…
被害規模が分かるにつれて、その絶望的な状況を知って鬱になりました…
酷いの一言しかないです…
現段階では被疑者の『小説のパクリ』は妄想の域を超えておらず、
京都アニメーションの仕事のトラブルとは言えないわけで、
まさに狂人のとばっちりを受けて、大勢の死傷者を出すという大惨事になってしまいました…
悲しさと悔しさで一杯です…


今回の事件をせめて位置付けるとすれば、日本の安全神話が完全に崩壊したと言えましょう。
以前も消費者金融に火炎瓶が投げつけられる事件がありましたが…
何の落ち度もない従業員が、理不尽な暴力に屈することは、あってはならないことです。
小さな営業所でも、火災設備を整えることや、
防災訓練やテロ対策の徹底を図ることが必要になってきそうです。
残念ながら、日本もそういう社会になってしまったということでしょう…

一方で、孤立した若者・中年・高齢者が犯罪に走ることを阻止する必要があります。
政府は就職氷河期の中高年を中心に、雇用の促進を図る方針のようですが、
こういう事件が起こってしまうと、企業側が二の足を踏む可能性はあります。
今回の被疑者は一度コンビニ強盗で捕まっており、
近年も周囲との騒音トラブルを抱えていたということも伝わってきており、
彼が社会的にどういう人間であるかと認知されていれば、
事件を防げていた可能性もあります。
公営住宅など行政の支援を受ける場合は、
町内会イベントの参加や行政・警察とのミーティングを義務付け、
問題行動がある場合は精神科医の診察を受けさせるなど、
経済的弱者が社会的孤立を深めないようにする努力が必要だと思われます。


最後になりましたが…
そもそも、あれだけ有名なアニメ会社が、
3階建てのアパートのような場所で、すし詰め状態で作業してるってのも、どうなの?
業界が苦しいのは十分理解しているのですが、
安倍政権って、元々、『クールジャパン』とか言ってなかったっけ?
結局、アレって、アニメファンの期待とは正反対の結果にしかならず…
海外でよく分からない物産展を開くだけで、説明も疎かだから全く売れず大赤字…
なんなんですかね、そういう物産展の関係者にお友達でもいたんですかね(苦笑)
版権管理もよく分からない状況で、一時は表現規制に踏み込む始末…
おいおい、アニメ文化を認めて売り出す話だったんじゃないのかよ…真逆じゃん。
そんなくだらん金の使い方をするんだったら、
京都アニメーションなどの国内アニメスタジオの財政支援に回せば良かったのに。

勿論、思い込みで大量虐殺した被疑者が悪いのは間違いないのですが、
こういう大惨事になった政治的責任は皆無とは言えないように思うのですが…
もっと国内のアニメーターを大事に育てる姿勢があれば、
こういう理不尽な暴力に晒されることもなかったんじゃないでしょうかね…
心のどこかにアニメーターの地位が軽く見られてるから、
事件が正当に評価されていないようにも思えます…
それがこの事件の根本的な背景、というか闇だと思っております…

2019年07月15日

野党の動向を占う参議院選挙静岡選挙区

全国的には与党VS野党連合の構図だと思いますが、
静岡選挙区は国民民主党VS立憲民主党の構図になっています。
今後の野党の動向を占う意味でも、注目の選挙区と言っていいでしょう。
こちら

二階幹事長を中心に自民党が2人目の候補を立てるという話もありましたが、
県連の反対もあって、現職の牧野氏に一本化。
はっきり言って地味な存在ですが、票割れは起こらないでしょうから当選有力。
そうなると、残りの1枠を巡る争いになるわけで、
参議院幹事長として民進党→国民民主党を引っ張ってきた現職の榛葉氏と、
立憲民主党の新人で徳川家19代目の徳川家広氏との争いになっています。

実績面で榛葉氏がリードしているのは当たり前ですが、
逆に民進党分裂の一端を担った存在でもあるだけに、そこがどう出るか。
言わば、国民民主党が野党でも与党でもない『ゆ党』という中途半端な存在になった
元凶とも言えるのがこの人、榛葉氏です。
野党でありながら、自民党に協力的なのは皆の知る所。
政府としては榛葉氏が負けるのは不都合なので、
公明党票をそちらに回すとかいう話もあるとかないとか、眉唾モノですけど。

それならば、行き場をなくして自民党に擦り寄った細野氏を
首輪付けてでも縛り付けておけば良かったのに。
希望の党結成から崩壊にかけて、動きを期待されたにも関わらず完全な静観、
盟友で方向性も同じにも関わらず、細野氏の暴走を止めなかったのは少々疑問。
そんなわけで、要職にありながら、民進党崩壊とその混乱時に何もせず、
今の中途半端な国民民主党を作った元凶として、
有権者がどう評価するのかは正直分からないところです。

一方の立憲民主党の徳川家広氏は、徳川家という知名度をどれだけ生かせるか。
政治的な実績はありませんが、政見放送や演説を聞いていても分かりやすく理論的、
見識は十分あるだけに、駆け引き等の政治的技術をどう磨けるか、でしょう。
静岡市のゆるキャラ「家康くん」に象徴されるように、
駿府城を本拠地とした徳川家康の人気は、静岡県内だと非常に大きいです。
まぁ、だからこそ象徴天皇のように政治的中立性を保って欲しい気持ちもありますが、
深刻な政治不信を招いている昨今、徳川人気が票に結び付くかどうか注目です。

まぁ、全国的に見ても国民民主党の劣勢は変わらないようなので、
相変わらずの国民民主党滅び待ちという野党状況は歯がゆい所であはります。
その象徴が敗れて方針転換するのか、それともしぶとく生き残ってグダグダが続くのか、
わりと静岡選挙区の有権者の責任は重い感じがしちゃいますね。


◆ニュースネタ ホルムズ海峡警備にアメリカが有志連合を結成する意向
いやー、どう考えてもイラン攻撃のための支援国募集でしょ、これ…
とても額面通り受け取れない。だから日本も二の足を踏むのは当たり前。
とはいえ、参議院選挙後に参加を表明するという可能性も否定できないのが安倍政権…

やっぱりこういう流れを見ていくと、日本の商船が攻撃されたのは、
アメリカの陰謀だったんじゃないかと思っちゃうわけで…
このまま日本は巻き込まれないように徹することができるのか、
まぁ、安倍政権なら最終的には押し切られて参加しちゃうんでしょうねぇ…
そうなると、逆に最高指導者にも会っていたにも関わらず、
最終的に裏切ったと二重に恨みを買っちゃうんじゃないかな。
いや、もうとっくにアメリカの犬と受け止められているから、
最初から失望されてたでしょうね…うん、全く問題ないですね(苦笑)


◆ニュースネタ 混迷する日韓の貿易問題
日本側の言ってることも分からなくもないけれど、
今回に関しては、韓国側の批判も一理ありますよねぇ…
…もっとも、慰安婦財団解散や徴用工訴訟、レーザー照射問題等々、
日本人の韓国に対する印象は最悪となっているだけに、
表立って批判されることはないと思いますが…
まぁ、少なくとも総理官邸側としては、米露中と弱気外交を露呈しただけに、
韓国には強気に出て安倍外交の成果を誇示したいでしょうから、
参議院選挙が終わるまでは問題解決の糸口さえ見せないつもりでしょう…

問題を整理するとフッ化水素ら一部輸出品の優遇措置を見直すのが今回の話。
日本側が言うように、これが直ちに禁輸に繋がるわけではないので、
実際に韓国経済に与える影響は少ないかもしれませんが、
逆に韓国側からすれば、資源の安定供給が図られなければ、
生産計画も立てられず、困ることになるのは間違いないです。
例えるなら、取引先企業に優先的に仕事を卸すのを辞めると通告すれば、
された側の下請け企業にすれば、たまったもんじゃない、という話。
ゴールド免許だったものを、特に合理的な理由なしに、
「お前が信頼できないから」と普通免許に格下げされても、
実害は出てないよな?と警察官に言われたら、そりゃ怒るよね、って話。

貿易は一般的に対等な関係で行われるので、
日本側の輸出管理という主張は妥当であると考えられますが、
かといって、実際は売る側の立場の方が強いのは間違いありません。
国内の運用の問題だからと言って、韓国との協議を一方的に撥ね付けるのは、
後々の遺恨を残しかねず、その行為自体がWTOで問題となる余地があります。
どうにもこうにも、明らかに貿易問題とは別の問題が影響してるとしか思えず、
慰安婦・徴用工問題の意趣返しと捉えられるのも無理からぬことです。

中国や北朝鮮への横流しが事実であるとするならば、
その可能性を指摘して、真剣な貿易管理を要求すれば良い話で、
強硬手段に出て、その後も一切協議に応じないというのは、
明らかに目的と手段が入れ替わっている雰囲気があります。
また、安倍総理を始めとして「韓国を信頼できない」と言ってしまったのはミステイク。
横流しの実態を証明できるなら分かるのですが、
それをしてない時点で言ってしまえば、
貿易以外の政治問題に捉えられてしまうのも無理からぬことです。
結局、国益のためではなく、単なる私怨で行っていると見做されれば、
そりゃ日本にとって良いことにはなりませんよ。
そこを見透かされたから、文政権批判に向かっていた流れが、
日本バッシングに変わったわけで、
結局、安倍政権の国益無視の私怨政治の賜となってしまった気がします。

私怨という意味では、安倍政権だけでなく経産省の私怨もあるのでは…?
半導体といえば、JDI。こちらも青色吐息。日本の半導体産業は絶滅寸前。
経産省主導で落ちぶれつつあった電機メーカーの半導体事業を集めて、
復活をかけて作られたのは有名な話。
まぁ、結局、韓国や中国に負けちゃったわけですが。
そういう私怨も絡んでいるとすれば、頭の痛い話です…
私怨ばかりだから支援がねーんだよ…

最後にPCユーザーとしては、半導体価格の下落でSSDも安価となっただけに、
今回のことで値上げが直撃したりすると嫌だな~とか思うのが本音。
まぁ、性能からすれば、安すぎる感は確かにあるんですけどね。


◆ニュースネタ かんぽ生命の不正販売問題
まぁ、今更、現場の口を封じ込めようとしても無駄じゃね?
郵便局員が全国にどれだけいると思ってんの? 離職者を含めて。
個人的に過大なノルマの話は、少なくとも3~4年前には聞いてますし、
とっくにみんなペラペラ喋っちゃった後でしょ?
だから、誰もかんぽ生命の言い訳なんて聞く耳を持たない。事実でないと理解してるから。

実際、郵便配達の契約社員から正社員になって喜んでいたら、
給料変わらずに保険料負担が伸し掛かって手取りは減って、
年賀状や暑中見舞い、お歳暮等のノルマ負担が伸し掛かって、
こんなんなら正社員にならなきゃよかったという話はよく聞く話です。
今回のかんぽ生命の問題でも、基本的に家族の立会が必要にも関わらず、
他の郵便局員の上司が居れば、その代わりとできる抜け穴があったりと、
やりたい放題な感は否めません。

結局、民営化したはいいけれども、公営企業の意識が強すぎて、
「お客様本位」という意識が徹底的に欠けていることが問題だと思います。
民営化=ノルマみたいな悪い風習を取り入れたことで、
普通の企業ならばやり過ぎればお上から警告を受けるものですけど、
郵政公社という半公営企業だから政治も大目に見てしまうものだから、
やりたい放題なノルマ主義に陥ってしまうんですよ。
客に受け入れられる商品じゃなければ売れるわけもない。
確実に元本割れる頭の悪い商品が売れるわけないだろ。
そんなものどれだけノルマで強制しても無理というもの。
「お客様本位」の体制を構築しなけれあ、郵政公社全体が腐って死ぬだけでしょうね。


◆野球ネタ 中日応援団の歌詞に自粛要請「『お前』は不愉快になる言葉」
…御前(おんまえ)は何を言っているんですか???

野球をやったことある人なら、応援をやらされた経験はあると思うんですが、
こちらの地域では山本リンダの『どうにも止まらない』のメロディで、
「お前が打たなきゃ誰が打つ」と言ってましたねぇ…
応援歌に『お前』とか普通だろ? 野球好きなら、な。

例に挙がっている『サウスポー』や『どうにも止まらない』の原曲自体には、
『お前』という歌詞は含まれていませんが、
世の中の歌に『お前』を含む歌は沢山あります。
男性演歌歌手の歌に『お前』は頻繁に出てきますし、熱血系アニソンも然り、
一番ポピュラーな所だとTOKIOの『宙船』は『お前』のオンパレードです。
>>その船を漕いでゆけ お前の手で漕いでゆけ
>>お前が消えて喜ぶ者に お前のオールを任せるな
これを『あなた』に変えてみると、
>>その船を漕いでゆけ あなたの手で漕いでゆけ
>>あなたが消えて喜ぶ者に あなたのオールを任せるな
なんか違いますよねぇ…

つまり、歌詞に『お前』や『俺』と言った言葉が使われる場合は、
通常会話の呼称とは別の意味が込められているわけです。
相手を鼓舞する効果、力強い効果を狙っていることは明白。
強調の意味を持って、『俺』や『お前』という多少荒っぽい言葉が、
歌詞の中では頻繁に用いられるわけです。
要するに、強調の効果を持つ『お前』が応援歌に使われても、
全くおかしいことではありません。


考えるに、本当の問題は歌詞とは別の所にあるのではないでしょうか?
以前も中日球団は一部の私設応援団との対立が顕著になり、
球場の出入り禁止処置を取るなど、問題が起こっています。
応援団との感情的対立の口実に歌詞問題が使われている気がします。
応援団の中には暴力団との繋がりがあったり、
一般客が迷惑するマナーの悪い応援団もあったりと、
球団側にも適切な取り締まりを期待したい所ではありますが、
球団を応援してくれる第一のファンでもあるわけですから、
感情的な対立はなしに、理性的に対応してもらいたいです。

今回は明らかに矛先を間違えました。
ケンカを売った先が、野球の応援団に対してだけではなく、
日本の歌謡文化にケンカを売ってしまったのは、大失敗だったように思います。
いやー、オールスターファン投票でも誰も選ばれませんでしたし、大丈夫ですか?
誰も応援しようとしないよ、こんな球団じゃ…