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2019年08月25日

日韓対立

激化する一方で、完全に落し所を見失った感がありますね…
日本では韓国を非難しますし、韓国では日本を非難するでしょうが、
公平な観点から見れば、どっちもどっちかなぁ、と。
まぁ、一番頭を悩ませているのが安全保障問題にまで発展しだした
アメリカであることは間違いないと思いますが…

日本政府は文政権をどう評価していたのか気になる所です。
ホワイト国除外のニュースの時から、
一貫して自分は韓国を追い詰めすぎるなという立場です
(そりゃ感情的には韓国に怒りと失望を禁じ得ませんが)。
それは今の文政権が、自分達の政権維持のためならば、
平気で国を捨ててしまうような輩だからです。
今までは韓国が資本主義サイド(アメリカ・日本)を離れるなんて思いもしませんでしたが、
文政権の場合は平気で社会主義サイド(北朝鮮・中国)に走りかねない。
韓国の国益よりも、自分達の政権維持の方に御執心だからです。
だから、今までのやり方が全く通用しない、
史上最悪のポピュリズム政権だと言っても過言ではないと思ってます。

さすがにアメリカに迷惑をかけるGSOMIAまでは脱退しまいと思ってましたが、
同時にそれぐらいの価値判断ができないぐらいに政権維持に躍起だと言えます。
今後、想定される韓国の動きとしては、北朝鮮と中国への接近でしょう。
北朝鮮への制裁緩和へ動き出す可能性は高いと思います。
なぜなら、それが文政権唯一の成果となっているからです。
現状でその選択はアメリカをさらに怒らせる可能性が高いのですが、
そこは同じポピュリストのトランプ大統領、
短距離弾道ミサイルを許可してしまう辺り、その判断基準はゆるゆる。
米朝交渉が思うような成果が上がらなかった場合、
南北融和を一つの成果と言い出す可能性はあります。
そうなると、結果的に北朝鮮への制裁緩和に転じ、
韓国と北朝鮮の接近を許す可能性はあります。

果たして日本はそこまで予想できていたのかどうか。
予想できていなかったなら、甘いとしか言いようがありません。
文政権もトランプ大統領も、人気取りのためなら予測不可能なのは共通してます。
そこを見誤って韓国を無視し続けるのは危険としか言いようがありません。


逆に、韓国が見誤っているのは北朝鮮です。
韓国の中では北朝鮮を下に見ていて、
経済連携なら北朝鮮を容易に取り込めると思っているでしょうが、
北朝鮮は政治的混乱が続く韓国を脆弱な国と思っている節があります。
統一朝鮮が成し遂げられた場合は当然、
金一族の独裁体制が続くものと思っていることでしょう
(民主化されたとしてもロシア・プーチン政権的な民主化止まり)。
北朝鮮からすれば、在韓米軍さえどうにかなれば、
韓国なんて容易に併合できると考えているでしょう。
特に文政権は腰抜けですからね…
日韓の混乱を大いに笑い、今がチャンスと見下していることでしょう。
私が北朝鮮の軍人なら、文政権の間に侵略することを進言します。
北朝鮮が韓国に接近してきたとしても、
そこには大きな罠が潜んでいると思った方がいいでしょう…


◆ニュースネタ 韓国政府がGSOMIAを破棄
両当事者である日本と韓国にとっては、協定締結前の2016年以前に戻るだけで、
アメリカを通じて情報を仕入れれば良いことになるので、
その意味では直接的な影響は少ないと思われますが…
一番困るのはアメリカでしょうねぇ…
韓国から得た軍事機密情報を日本に提供できないし、
日本から得た軍事機密情報を韓国に提供できない。
つまり、東アジア情勢の判断はアメリカ1国に委ねられることになるからです。

それより大きいのは、やはり象徴的な意味合いでしょう。
アメリカにとっては日米韓の連携こそが、極東防衛の要なわけで、
それが崩れかねない事態というのは極東防衛そのものを考え直す必要があるということです。
そうなれば、日本と韓国にも影響が大きくなりますし、
極東の安全保障環境が一変しかねない緊急事態だと言えます。

アメリカから極東防衛を見た時、韓国が前線基地で、日本が後方支援基地です。
朝鮮戦争のように、北朝鮮が韓国南端まで攻め込まれたとしても、
韓国政府が日本に亡命政府を作り、
日本からの補給によって朝鮮半島奪還作戦を行うことができます。
しかし、韓国が前線基地と機能しなければ、日本が後方支援を怠れば、
在韓米軍と在日米軍だけでは対処しきれなくなり、
米軍本隊の到着を待たずして両国が降伏する事態になりかねません。

今回の韓国の決定が何を意味するかと言えば、
現状では韓国政府が日本を頼りにすることはないということです。
つまり、北朝鮮が韓国に侵攻してきた場合、
徹底抗戦せずに、高確率で降伏する可能性が高い、ということです。
日本に撤退してまで戦うつもりはないので、
38度線の初戦が不利になった時点で文政権はあっさり白旗挙げるでしょう。
そうなれば、孤立するのが在韓米軍です。
今回の決定で韓国政府はアメリカには影響がないと思っているようですが、
いつ裏切るとも分からない相手を本気で防衛しようと思うでしょうか?
日米韓の連携が崩れるという意味はそういう意味です。

この事態を受けてアメリカはどう動くのか。
一番平和的な解決は、アメリカが日本と韓国との間を取り持つことでしょう。
経済対立はまだしも、安全保障の対立はアメリカにとってもマズい事態です。
しかし、韓国がアメリカの説得を受けて今回の決定を撤回すれば、
跳ね返ってくるのは文政権に対する批判です。
アメリカを怒らせたことが分かれば、文政権は退陣を余儀なくされるでしょう…

最悪の事態はアメリカが極東防衛を諦めることです。
極東防衛の中心はやはり朝鮮戦争のあった朝鮮半島です。
韓国を防衛する必要があるからこそ、極東防衛を重視しているわけです。
では、その必要性がなくなったら、
韓国が守るに値しない国になってしまったら、どうするのか。
中国やロシアという大国と対立してまで、極東防衛をする必要があるのか、
アメリカ本土防衛に影響はなく、せいぜいハワイかグアムに影響がある程度、
そこまでリスクを背負ってまでアメリカが戦わないといけないのか、
という議論は当然出てくるでしょう。
実際、防衛費関連でトランプ大統領は似たようなことは言ってるわけですし。
そうなれば、韓国の自主独立は絶望的になり、北朝鮮に併合されるか、
中国の保護下で統一朝鮮を作るかの二択になってしまいます。
また、日本の本土防衛にも大きな影響を与えることでしょう。

北朝鮮からすれば、こんな国益に反する判断をしてくれる文政権は美味しいですよ。
わざわざ日米韓の防衛網を潰してくれるわけですから。
文政権の間であれば、容易に韓国を侵略できると思っても無理はありません。
最大のチャンスとさえ思うでしょう。
もし、仮に、アメリカと韓国に不和が生じ、在韓米軍が動揺する事態となれば、
韓国軍を先導して在韓米軍でテロ攻撃を行い、
混乱に乗じて韓国を力ずくで支配しようとしても無理はありません。
実際上、アメリカと一戦を交えかねないリスクが高い選択肢と言えますが、
逆に言えばそういう軍事的選択肢が生まれた以上、
米朝交渉では強気な態度に出てくる可能性があります。

いずれにせよ、日米韓の連携の崩壊は、北朝鮮を利するだけで、
韓国は自らを危機に貶めていることは間違いありません。
逆に日本としては、韓国の愚かさを知っていながら、
協議を拒み、ここまで追い詰めてしまったことを反省しなければなりません。
…とはいえ、今更、何かできるわけでもないんですけどね…
アメリカの仲介を期待して、協議に応じる姿勢は見せるべきかもしれません。
両国のプライド合戦の結果、国益がどんどん損なわれることになってますから…


◆ニュースネタ よく分からない竹島(独島)問題
1952年に李承晩ラインを勝手に引き、1953年に実力行使で実効支配、
その後は韓国の不法占拠状態が続いているわけですが…
どちらが先に領有権を主張したのかは双方の言い分があるとして、
問題は日本が竹島問題に対して、実際にどれだけ異議を述べていたかです。

領有権を主張するには、「国家権能の平穏かつ継続した表示」が必要になります。
現在の国際法が国際慣習法によって成立していることから、
特に争いがなく、平和な状態が継続しているならば、それを認めてしまえということです。
つまり、日本が竹島の領有権に異議を述べなければ、
慣習的に実効支配している韓国に有利に働くということになります。
そういう意味では、東京五輪関係の地図で韓国が竹島に文句を付けたことは、
領有権を主張する韓国側の対応としては正しいわけです。

だから、分からないのはその点の日本の対応なんですよね…
その後、1965年に日韓基本条約が結ばれたわけですが、
竹島問題に関しては完全に棚上げされてしまいました。
完全に平行線だったのか、領土問題の認識はあったのか、
実際上に取引があったのかどうか、交渉過程が不明なのでサッパリ分かりません。
さすがに自分もその頃は生まれていないので、当時の竹島問題の関心度は分かりませんし、
その後も熱心に韓国にコンタクトを取っていたのかどうかもよく分かりません。
しかし、北方領土問題に比べれば、
竹島問題が問題となってるケースは平成に至るまでは少なく、
何か裏取引でもあったのではないか、と個人的には疑っているぐらいです。

ただ、裏取引があったのならば、韓国はそれを証拠として示すでしょうし、
そこまで明確なものはなかったとは思いますが、
本気で領有権を主張するならば、棚上げなどせずに、
領土問題の存在ぐらいは確認しておかねばならず、
今も昔も領有権に対する日本側の認識が甘かったと言わざるを得ません。

本来なら、ロシアとの平和条約交渉の前に北方領土問題が来ているように、
韓国との交渉の前には竹島問題の是正を請求すべきなのに、
それをしていない以上、日本が竹島の領有権を主張できるかどうかは半々って所です。
とはいえ、国際的な認識としては韓国の主張が通ってるとは言えないだけに、
日本は毅然とした態度で異議を述べ続けることが重要だと考えます。


しかし、ここでは良い例として挙げた北方領土問題もね…
長年、領土問題として交渉してきた積み重ねをゼロに戻してしまい、
終いにはロシア側に北方領土問題はないとまで言われる日本政府は、
何も変わっていないというか、愚かしいなぁと思わざるを得ません…


◆高校野球ネタ 決勝を戦った履正社と星稜のちょっと良い話
履正社・西川選手 中高一貫教育の進学校から履正社へ

星稜 目標だけでなく目的の設定が星稜を変えた

↑ちょっといい話。
しかし、高校代表の試合が行われるのは韓国…
あそこの国は政治がスポーツに影響するので心配。
何事もなければいいのですが…

2019年08月22日

『四球を出すくらいなら…』が高校野球のレベルを低下させる

メジャーで活躍する大谷選手や高卒2年目で30本塁打のヤクルト・村上選手、
高卒ルーキーの広島・小園選手ら、
プロ入りして早期に結果を残す有望株が増えている一方で、
高校野球全体のレベルは落ちているように感じます。

ドラフトでも1位では高校生が数多く名前が登場するものの、
ドラフト中位は大卒・社会人選手が中心で、
高校生の名前が再度登場するのはドラフト下位・育成指名という有様です。
プロから見ても、少数のトッププロスペクトは高く評価されている一方、
大半の高校生の評価が上がっていないように思えます。

巨人やメジャーで活躍した上原浩二氏が、
「コントロールが悪くなった」と評した意味を考えなければなりません。
四球自体は明らかに減っています。
プロアマの交流が進み、動画サイトで簡単に投球フォームを参考にできる昨今、
投手の投球フォームは大きく進化し、
一昔前のようなアーム式や野手投げの投手は大きく減りました。
多くの投手が理に適った投げ方をすることで、コントロールが安定し、
四球連発で試合が崩れるという試合は滅多に見なくなりました。
スピードも昔は140キロ台が数人だったものが、
今は控えを含めて登板する投手が140キロなんて当たり前、
150キロ以上を投げる投手が毎年数人出てくるなど、
それだけを見れば高校生の投手力全体が上がっているようにも思えます。

しかし、明らかに下がっているものがあります。それは「投手の意識」です。
『四球を出すくらいなら、勝負しろ(ヒットを打たれろ)!』、
投手が一人相撲をしていたら、誰でも思うことでしょう。
確かに、リードが大差である場合は、ランナーを溜めての一発の方が怖いので、
四球を出すくらいなら勝負しろというのは正解です。
しかし、接戦の多い高校野球では、
「終わってみればあの1点が届かなかった」という試合ばかりで、
必ずしも四球を出すよりも勝負をした方がいいとは言えません。
カウントを悪くしてストライクを取りに行って長打を喰らって失点するよりは、
四球を出した方が失点を防げるに決まっています。
そんな当たり前の意識が今の投手には足りていません。
ボールが先行すると、簡単にカウントを取りに行って、長打を喰らう、
四球を出すよりもホームランを打たれた方がマシだと言わんばかり…
そういう所が、上原浩二氏らコントロールの良い投手から見て、
『コントロールが悪くなった』と評される理由でしょう。


そんな「投手の意識の低さ」がどこから来るかと言えば、
残念ながら投手の複数起用にあると言わざるを得ません。
練習試合を組んでA投手、B投手、C投手がそれぞれ別のチームに投げたとします。
A投手は競合相手だったので、5失点しましたが無四球。
B投手は同レベルの相手でしたが、3失点に留めたものの3四球。
C投手は格下レベルの相手に、無失点で抑えたものの5四球。
この3投手を比較して、どういう優先順位で決めるのか。
おそらく、A投手>B投手>C投手の順でしょう。
失点は相手との巡り合わせもあるため、比較がし辛い一方、四球は計算できます。
つまり、投手が同チームで競争する場合、比較的四球の少ない投手が重用されます。
結果、何が起こるかと言えば、
『四球を出すくらいなら、勝負した方が評価される』となるわけです。

これがエース中心のチームだとそうはいきません。
幾ら四球を出したとしても、そのエースに委ねなければならないため、
必然的に監督も野手も四球を許容できます。
要は失点をしなければいいわけです。
つまり、複数投手制を敷いていないチームは、
『失点するくらいなら四球でいい」と割り切れます。
だから、投手の疲労度を抜きにして考えれば、
結果的にエース中心のチームの方が失点は減ります。


『エース』とは何か? それは勝敗の責任を背負う投手です。
勝敗の責任を背負うというのは、失点の責任を持つということです。
失点を少しでも減らすのがエースの役目、
例え自身の調子が悪くとも、最少失点で切り抜ける投球術を持つのがエースです。
果たして、複数投手制でそういう『投球術』を身に着けることができるのか否か、
大きく疑問の残る所です。

『コントロールの良い投手』とは何か?
それは打者有利のカウントでもストライクを稼げる投手の事です。
ノースリーからは打者が待つケースが多いので、
緩い球を真ん中に投げてカウントを稼げますが、
カウント3-1となると、狙い球を絞って対処されます。
そこからファールを打たせてカウントを稼ぐのか、
ストレート・変化球の2種類以上で確実にカウントを稼げるのかどうか、
そこがコントロールの良い投手の分かれ目です。
今の投手はそこで簡単にストレートや甘いスライダーでカウントを取りに行くから、
ホームランを喰らって大量失点してしまうわけです。
その1球の甘さが高校野球全体のレベル低下を招いています。

今の情報化社会では投手の方が圧倒的に不利です。
投手のデータは数試合あれば十分なのに対し、
野手のデータは蓄積が必要なので試合数が圧倒的に足りません。
先の例で挙げた、カウント3-1から何でストライクを取りに来るのか、
なんてことは、各チームは絶対に調べている事柄です。
そこでデータ通りの球でストライクを取りに行けば、
打ってくださいと言わんばかりでしょうに…
エースの美学を欠いた意識低い投手ばかりでは、打撃戦になるのは当たり前です。


同じ高校生なのに、大阪桐蔭や履正社のような強打のチームが生まれるのは何故か。
簡単に言えば、打つゾーンを限定しているからです。
低めの変化球を最初から捨てて、ストライクゾーンを上げることで、
失投狙いのフルスイングに徹し、そこが強打のチームに繋がっています。
パワプロ風に言えば、コントロールGのスタミナFの一発病持ちが投げてるようなもん、
そりゃ簡単にピヨるし、真ん中にボールが集まってきます。
そこをロックオンで打てばいいだけなんだから、簡単でしょう?
今の高校野球はそういうものになっちゃってるということです。
投手の意識の低さが打撃レベルも引き下げてしまいます。

他にも金属バットの飛距離向上や、暑すぎる気象条件、
打撃マシンのレベル向上、先に挙げたデータ分析の導入等々、
打撃戦になる理由は様々にあると思いますが、
昔と大きく違っているのは投手の意識の差のように思えてなりません。
このまま球数制限、複数投手制を進めることになれば、
さらに高校野球のレベルは下がることでしょう。
複数投手制を導入するのは構いませんが、『エースの矜持』を忘れないこと、
今や死語になりつつある『一球入魂』の精神を忘れないでもらいたいです。


◆高校野球ネタ 夏の全国高校野球は大阪・履正社が初優勝
夏の全国高校野球甲子園大会の決勝が行われ、
大阪代表・履正社高校が石川代表・星稜高校を5-3で下し、
履正社高校が初の全国制覇を成し遂げました。

今やプロ予備軍としては、同じ大阪の大阪桐蔭と並ぶ双璧で、
ヤクルトの山田哲人選手や寺島投手ら、
プロの評価の高い選手を数多く輩出していたものの、、
全国優勝には一歩届かずにいましたが、
ついに全国制覇の栄誉を勝ち取ることができました。
初優勝おめでとうございます。

決勝戦の内容に関して言えば、履正社の研究勝ち、でしょう。
星稜の奥川投手が本調子ではなく、体が重そうで、
立ち上がりから全体的にボールが高かったものの、
それでも立ち上がりは内角を果敢に攻めるなど、
苦労しながらも粘り強く投げていたように見えました。
ただ、中盤から履正社打線がスライダーに一切手を出さなくなったことで、
結果として外角ストレートでカウントを整える投球に戻さざるを得なくなり、
そこを履正社打線が研究通りに外角を踏み込んで打つことで攻略に繋げました。
奥川投手をよく研究し、狙い球を絞っていたからこその攻撃だったと思います。

負けた星稜の奥川投手は智辯和歌山戦で最高のピッチングを見せ、
準決勝でも好投を見せるなど、ドラフト1位に相応しい活躍ではありましたが、
配球が外角一辺倒になりがちで、そこを履正社打線に突かれた形です。
外角のストレートのコントロールが抜群なのは間違いありませんが、
今日投げた内角のストレートのコントロールも悪くなかっただけに、
上のレベルで野球をやるためには、内角をもっと攻める気持ちが欲しい所です。
常にストライク先行のピッチングは素晴らしいと思いますが、
逆に言えばカウントを整え過ぎで、ピッチングが単調になりがちとも言えるので、
プロでやるためには、ピッチングの引き出しをもっと増やしていく必要があるでしょう。
ストレートとスライダーは一級品であることは間違いないので、
プロでも活躍できるよう今後も取り組んでいって欲しいです。

大会全般で言えば、明石商の玄人好みの野球が目立ちましたが、
逆に言えば、明石商ぐらいしか、所謂「高校野球らしい野球」をしてませんでした。
配球面でも外角一辺倒のことが多く、そこを相手打者が踏み込んで打つ、
カウントが不利になれば、簡単にストライクを取りに行ってしまう、
そりゃ打撃戦にしかなりませんよ…
選手個々の技術は上がっているものの、逆に戦術面の甘さが目立ちました。
バッテリーはもっと配球を工夫しなければなりませんし、
バントやエンドランといった作戦もきっちりこなせるようにならないといけません。
結果的に、ただ漫然と投げて打っているだけにしか見えず、正直退屈でした。
それは今年だけの特徴ではなく、戦術面の劣化は年々感じているだけに、
高校野球の原点に回帰する野球をもっと見せて欲しいと思います。
金属バットなしの国際大会では、あまり打てていないという現実を、
もっと真摯に受け入れるべきでしょう。


それにしても…最後の優勝インタビューしたアナウンサーは何だったんだ…
「奥川くんは素晴らしかったですか?」
「対戦相手だった星稜のことも褒めてあげてください」とか意味が分かりません。
勝者になった途端、敗者を見下してコメントしろということですか?
結果的に、履正社の選手の方が大人で、無難なコメントで切り抜けましたが、
ちょっと冷や汗をかく、危ない質問だったように思えます。
何聞いたっていいという風潮はどうにかならんものか。
聞く方も失礼な質問をしないように、しっかりと勉強して欲しいです。


◆野球ネタ 球数制限のナンセンスさ
↑の記事は球数制限推奨の記事ですが…
もう球数制限、球数制限って、インテリぶって煩さ過ぎ。
前提条件が違うものを比較とは言わない。
そんな統計学上、当たり前の事実を無視して、
球数のみを唯一の尺度に考えるのを馬鹿げていると言わずに何とするか?

球数制限が統計的に有効なのは、投げる投手の体力がほぼ均一であり、
投球フォームが理想的で肩肘膝に負担がなく、投げる変化球がほぼ同一等々、
様々な条件が一緒でなければ比較検討できないわけですが、
それはもう他人との比較は成立しないということです。
個人が何球投げれば将来的に負担がなく、
何球投げれば故障するかは個人で比較するしかないわけで、
それはつまり故障を前提とした統計を取らねばならず、現実には無理です。


仮に、アメリカのガイドラインである最大105球、
81球以上投げたら中4日を実施したら、どうなるのか?
まず、1人の投手への負担で考えれば、
ストレート・カーブ・チェンジアップを投げる投手の100球と、
高速スライダー・シュート・フォークを多投する投手の100球を比較して、
負担が同一だと言えるでしょうか? 明らかに後者の方が負担です。
連投を意識して負担の少ない変化球を投げていた投手が、
球数が決まっているから負担の大きい決め球ばかり投げたら、どうなるか?
却って故障は多くなりますよ。

チーム全体で考えれば、とてつもない打撃戦になった関係で、
投げる投手がいなくなって、投手経験のない野手が投げざるを得なくなり、
本職投手の100球と投手経験のない野手の50球の負担は同じでしょうか?
経験上、投手経験のない野手の50球の方が負担は大きく、
故障のリスクは高いと言えます。


よく球数制限の話で夏の甲子園大会だけでなく、
地方予選を含めた球数を挙げる人もいますが、あれも意味あるのでしょうか?
故障のリスクで考えれば、センバツ大会の方が負担は大きいのではないでしょうか。
蓄積疲労よりも急激に投げた負担の方が大きいはずです。
一冬越して、初めての大会がセンバツ甲子園で、
いきなり100球、150球を投げる方が負担でしょう。
それに比べれば夏の大会に200球投げる方がマシ。
日常的に100球→試合で200球と、冬明けで投げてない→試合で100球、
どちらの負担が大きいのか、答えは後者でしょうよ。

だから、球数のみが投手の負担になっているわけではないし、
仮に球数を制限しても、環境が悪ければ容易に故障するんですよ。
各選手の筋力や持久力、肩の回復力、
トレーニングによって身につけられる肩の持久力、
それらを比較可能にして初めて球数制限の議論ができるというのに、
それらを無視して球数制限を議論するというのは、あまりにナンセンスです。
(それと、球数制限の例で高校時代の斎藤佑樹投手や島袋投手が例に挙げられますが、
 どちらかと言えば、高校時代よりも大学時代の方が酷使された印象です。
 大学野球は勝ち点制で2試合連勝なら終わり、1勝1敗なら3戦目となり、
 3連戦の1日目をエースが完投、2日目控えで負け、3日目にエースが完投とかザラ。
 自分の記憶が確かなら、斉藤投手や島袋投手は1年生時からそんな感じでしたが…
 個人的には甲子園よりもそちらの方が酷使に思えます)


それよりは目に見えて危険な投手ライナ―対策の方が優先では?
今年の大会でも岡山学芸館の丹羽投手が広島商戦で、
ピッチャーライナーを頭部に受けて降板、
避けながら当たったので、左頬骨骨折で済んだという言い方も変ですが、
頭部に直撃していたら、命に関わる惨事になっていた可能性があります。
金属バットの性能向上や打者のパワーアップによって、
打球速度はプロ野球の外国人選手並みと感じるほどですし、
金属バットの使用を一部制限する方が優先だと思います。
甲子園大会では金属バット使用禁止とすれば、
金属バットも飛距離よりも木製バットに近い仕様を目指すでしょうし、
結果的に木製バットと金属バットの飛距離の違いは軽減されると思います。
今は両者の差があまりにも開きすぎており、もはや命に係わる問題と化しています。

金属バットを使用するから、投手はバットに当てさせまいと、
曲がりの大きなスライダーやフォークボール系統を多投するようになるんです。
でも曲がりの大きなスライダーなんて、通用するのは大学野球ぐらいまでで、
プロ野球は勿論のこと、社会人野球じゃ通用しません。
高確率でボールと判定されるからです。
ストライクゾーンが広い高校野球でしか成立しない。
スライダーを曲げようとすれば、肘が下がっていき、負担が大きくなる。
カーブよりもスライダーの方が故障が高まるのは、そのせいです。
本気で故障を防ごうと思うなら、スライダーとフォークを禁止したらどうです?

金属バットの一部使用禁止、スライダー・フォークの禁止、センバツ甲子園大会の廃止、
これらの前提条件と整えて初めて球数制限の議論はできると思うのですが…
今のままやっても、投手のレベルが下がるだけで、
不慣れな決め球を多投して却って故障のリスクは上がるだけのように思います。
なんなの、高野連はピッチャーを殺したいのか?


◆野球ネタ 元・開星監督の野々村氏が「耐えるのも教育」と発言
まぁ、野々村氏の発想が前時代的というのは否定しませんが、
だからといって、そこに全く真実がないかと言えば、そうではないわけでして。
一番説得力を持つ言い方が『ランナーズハイ』でしょうか。
スポーツには(自分が思い込んでいる)限界を超えて力が出る領域というのは必ずあるわけで、
アスリートというのは常に自分の定めた限界を超えていくわけですから、
それを「拷問」だと否定しちゃうのは、もはやスポーツの否定だと思うのですが…

球数制限問題にしても、そんなに酷使が嫌なら野球辞めるしかないじゃないですか。
もっと故障が多いのはマラソンですよ。
アスファルトが足に悪いから、舗装を壊して土にすりゃいいじゃん。
箱根駅伝なんてバカなことやってないで、鳥取砂丘走れよ(w
体を酷使するのが嫌なら、スポーツなんてできません。
ましてや、それが単純な趣味のためでなく、勝敗を掛けたものなら尚更。
そういう当たり前の前提を省いて酷使か否かなんて議論できません。

野球界で言えば、プロ野球のキャンプで200球、300球と投げ込む投手がいますよね?
どうしてその投手はそんなにボールを投げていると思うんですか?
試合で200球も300球も投げることは、プロの試合では絶対ありません。
それでも、それだけの数を投げるというのは、敢えて自分を限界に追い込んでいるからです。
体を疲れさせることで、余計な力を省き、
疲れた時に体をどう動かせば理想に近いボールを投げられるか、それを確認しているんです。
もう一歩も歩けないほどに疲れた時に、足のどの筋肉を使えば前に進むのか、
アスリートというのは自分の体との対話であり、メカニズムの確認なんです。

だから、指導者が限界を超えろと言うのは分からなくもない話です。
勿論、それで怪我や生命にかかわる問題を起こしてはいけませんから、
指導者の観察眼というのは非常に重要です。
練習メニューだけを決めて、練習風景を見ないなんて言語道断、
しっかりとした管理下で練習を行うことが重要なわけです。

もういい加減に「スポーツ=無傷」であるという前提は止めましょうよ。
どこまでいってもスポーツは自分の体を酷使するわけですし、
怪我と無縁と考えるのは、スポーツをやる覚悟が足りないと言わざるを得ません。

2019年08月09日

ヒロシマ・ナガサキの日

8月6日と9日にそれぞれ広島と長崎で原爆投下の日を迎えましたが、
広島市長は相変わらずの及び腰でしたが、
広島県知事と長崎市長は政府に核兵器禁止条約への調印を迫るなど、
被爆者の想いを率直に発信してくれました。
それに対して、安倍総理は毎年同じの紋切り型のスピーチで、
核兵器禁止条約に関しては完全スルー。
核廃絶の問題に対する無関心さを強烈に印象付けました…

まぁ、核兵器禁止条約が核保有国とそれ以外の国を分断するという、
日本政府の建前は分からなくもないのですが、
かといって、核保有国の間で核軍縮を図る動きがあるかと言えば皆無であり、
INFが破棄されたりと、むしろ悪化の傾向を辿っている状況では、
まるで説得力を持たないように思えますが…
それならば、地球環境問題のように、先進国≠核保有国にプレッシャーを与え、
時間をかけてでも問題意識を持つことが必要だと思うのですがねぇ…
結局は、核の傘に守られている国が反対しているという歪な構造に。

でも『核の傘』だって幻想にすぎないわけで、
仮に中国が日本に核兵器を使ったとして、
アメリカが報復として中国に核兵器を使うかと言えば、ありえない話。
日本が滅ぶのとアメリカや世界が滅ぶのとどちらを取るのかは簡単な話。
結局は『核の傘』なんて幻想にすぎない。
アメリカにとって都合が良いか否かの話でしかない。

それは在日米軍の防衛力の話にも言えることで、
仮に中国が攻めてきたとして、アメリカが本気で防衛してくれるかは未知数。
それは中国だって織り込み済みでしょう。
現実的に中国が攻め込まない理由は、アメリカとの仲を拗らせたくないだけだし、
国際的な孤立を避けるためだと言えます。
国連の力の弱さが指摘されてはいますが、
なんだかんだで国際世論としての国連という緩い鎖はそれなりに機能してると思うわけです。

中国脅威論をぶちまけて、自国の防衛力強化を訴えることは簡単ですが、
それじゃ現実的にどれだけの防衛力を持てば安全だと言えるのでしょうか。
中国と匹敵する防衛力を身に着けるには、そもそも兵士の数がまるで足りませんし、
中国は毎年のように軍事力を強化しているわけで、
それと対等にあり続けることは、現実的にかなり厳しいように思えます。
結局、『安全』と言えるだけの防衛力を持つことなんてファンタジーのように思えるのですが…
防衛力を否定するわけでもありませんが、それで安心と肯定する気にもなれません。


そんな式典を害するような不祥事が…
こちら 埼玉県幸手市の市長が飲酒暴行で現行犯逮捕?
詳しいことは分からないのですが、ただ、
「6日の平和記念式典に参列するため、幸手市の中学生らと一緒に広島市を訪れた。
 7日未明に1人で外出して飲酒」
の時点で、もう道徳的にアウトだと思うんですが…
学生の引率なのか、別に行動していたのかは分かりませんが、
中学生と行動を共にしながら、深夜に外出して飲酒とか恥ずかしくないのかな…
確か夕食の時点で飲酒してたという報道もあったような…
まぁ、お酒を全く飲むなとは言いませんが、未成年と行動を共にしていた以上は、
それなりの大人としての道徳観は示して欲しかった所。
その後にぼったくりバーなのか知りませんが、
客引きにあって痛い目にあったとしても、自業自得としか思えませんわ…


◆ニュースネタ 「少女像」騒動で愛知トリエンナーレが中止に
展示会は「表現の不自由展・その後」…改めて考えさせられる騒動になったように思えます。
韓国と感情的な経済対立が煽られている状況で、
「少女像」という日本人の感情を煽り立てる展示をしたタイミングの悪さは感じるものの、
表現の自由を抑え付けるような深刻な人権侵害があるわけでもなく、
表現の自由に対するテロ行為に屈して、安易に中止してしまったのは残念でなりません。

結局、この問題が何を示しているかと言えば、
日本人にとっての『自由』は『自由』になっていないということです。
とりわけ政治家からは「公共の福祉」であったり、
一般人からは「常識」という言葉であったり、
『自由』があるがままの自由ではなく、
枠の範囲内で許された『自由』に留まっていることを示しているように思えます。
つまり、明治時代の精神とあまり変わっていない。
憲法の条文は民主的でも、それを運用している国民の心が民主的ではなく束縛的。
『表現の自由』を原則自由として捉えるのか、
常識的に許された範囲内の自由として捉えるのか。
とりわけ、政治家を中心に後者の考え方をする人が多いことを示している気がします。

まぁ、『常識』とは何かと考えるのも骨が折れる問題なわけですが…
結局、明確にこれが常識であると国民全員で価値判断したわけでもなく、
自分の価値判断の中で、なんとなく支持が受けられそうだと思えるものが、
『常識』として扱われているに過ぎないわけで、
そうである以上は、自分の『常識』と他人の『常識』が異なっているのは当たり前のこと。
なんとなくのぼんやりしたお決まり事が『常識』に過ぎないわけで、
それを振りかざすのもいかがなものかと思うわけですよ…
それはもう単に「なんとなく気にいらないから」と言っているのと同じことです。

別に少女像が飾られていても、何か影響があるわけではないはずです。
戦争体験のある方ならいざ知らず、
ほとんどの世代にとって心理的影響を持つものではないでしょう。
それに対してとやかく言うのも何なのかと…
「なんとなく気にいらないから」に過ぎないように思えます。
それは単なる個人の価値判断の問題でしょ。
安倍総理が韓国を「信頼できない」と主観で価値判断しているのと同じ。
それはもう個人的な理由であって、合理的な理由ではない。


◆ニュースネタ ↑に関連して、大阪府知事らが愛知県の対応を批判
結局、丸山議員がおかしかったのではなく、
維新の会という集団自体がおかしかった、それを明らかにしてしまったように思えます。
いやいや、愛知県が事前に内容を全て把握してたら、事前検閲じゃないですか。
掲示板の書き込みを素早く消さなかったプロバイダが悪いみたいなこと言われても…

それじゃ大阪府は博物館等の全ての展示物の内容を把握し、
不適切だと思ったら許可していないということなんですかね?
それがかつて大阪万博で太陽の塔のような前衛的な芸術の発表を許してきた大阪のすることなのか…
知らないうちに随分と窮屈な街になったんですね、大阪は。


◆ニュースネタ 参議院選挙期間中の反対野次に対する産経新聞の見解
言ってることは分からなくもないけれど、
人種や宗教を理由に差別するヘイトと、政治的な反対意見を表明することは、
同じ問題とは言えないように思うのですが?
香港やロシアで政権に対する反対運動が起こっているからこそ、
中国共産党に対する反発やプーチン政権に対する反発が広がっていることが分かるわけで、
政治的な反対意見を表明することは、れっきとした権利でしょう。
それができないというのならば、中国のように心情的には共産党に反発しつつも、
唯々諾々に従えということなのでしょうか。
果たして、それが『表現の自由』が確保されていると言えるのか?

これも最初に書いたように、『自由』に制限があるという勘違いからの派生。
そりゃヘイトのように制限される表現もあります。
それは他人の人権を著しく害するものだからです。
人種や宗教、男性や女性、身体的特徴といった個人では変更し辛いものを理由に、
差別的な表現をすることが禁止しているということです。
そういう境界線を引くバランス感覚がないから、偏ってる新聞と言われるんですよ…


◆ニュースネタ 小泉進次郎議員が結婚
高校野球をラジオで聴いてたので、
はっきりと覚えているのですが、第一報が臨時ニュース…
何事かと思ったら、結婚って… さっさと高校野球放送に戻れよと思った。
今や高校野球放送が唯一のNHKの存在価値なのに…

リンクの記事にある通り、やはり総理官邸で取材に応じてるのは明らかに変でした。
別に結婚自体は何とも思いませんが、
明らかに政治利用しようという意図が感じられてしまうのは残念。
しかも、出来ちゃった婚というのは…(言い方が古いか)
小泉進次郎氏も含めて、どちらかと言えばクリーンなイメージだっただけに、
順番はしっかりと守って欲しかったですかねぇ…
総理官邸での結婚報告といい、立ち回りの上手さだけが目立ち、
『したたかさ』を感じさせてしまったのは、イメージ的にマイナスだったと思います。

少なくとも自分の中で両者の好感度は下がったかな。
結婚自体は祝福したいと思うのですが、やり方が露骨過ぎましたよね…
総理に一番近い男と言われていますが、
親父さん同様に劇場型のいい加減な政治を見せられるかと思うと、げんなりします…


◆ニュースネタ 深まる日韓対立の懸念
日韓が経済的に対立して一番喜ぶのは中国でしょ。それは間違いない。
今の技術水準で日本に追いついてないとしても、
買収なり引き抜きで技術力を上げて、追い抜かれるのは、
国内の半導体事業や液晶ディスプレイにおける経産省の失敗で明らか。
そして、今回の輸出規制に関しても、主導しているのは経産省…悪い予感しかしない。

何度も言っていますが、安倍総理が「韓国を信頼できない」と言ったのは失策。
「信頼できない」といのは安倍総理の評価であり、価値判断、主観でしかない。
客観的な証拠だけでホワイト国への除外が適切であると訴えるべきでした。
これによって、経済的理由ではなく政治的理由だとする韓国の主張が信ぴょう性を帯びてしまったし、
国のトップが変わらないと問題が解決しないとなってしまった。
個人の価値判断を変えるのは大変なことです。
一度信頼できないと烙印を押された韓国が信頼してもらえるようになるのか否か。
それは無理でしょう。落しどころがありません。

本来、両国がコミュニケーションを取れていれば、
「不正輸出の危険性を感じる」「善処します」「よろしく」で済む話なのに、
問題を国内の政治的事情で拡大して、国益に反することばかりをする。
日本も韓国も同じです。とても未来志向とは言えない。

日本が韓国と対立すればするほど、朝鮮半島に対する影響力が低下し、
北朝鮮との話し合いは不可能になりますし、中国にも舐められる。
安全保障上の脅威をもたらしているのは、果たしてどっちなのか…

2019年08月03日

政党交付金

今回の参議院選挙で。『NHKから国民を守る党』が政党要件を満たしたので、
政党自体に5000万円も政党交付金(国税)が投入されるそうな…マジか…
そういった単一の政策課題で政党が成り立つならば、
『日本アニメを広める党』とか、
『eスポーツを普及させる党』とか、
『課金ガチャをなくす党』とか作れば、
オタク票を取り込んで政党要件を満たせるんじゃね?

そして、その政党交付金を使って、
国会そっちのけでアニメブルーレイディスク買って見まくりとか、
eスポーツ対象のゲームを買って最高の環境で遊びまくりとか、
課金ガチャの割合は本当かどうか100万連続でガチャ引いてみたりとか、
政党の標榜する政治活動ですが、何か? 私的流用じゃありませんよ?
…まるで、マンガ家や小説家が税金対策にネトゲ扱った作品書いてるかのようだ(w

実際に『N国』がどういう政党になるのか知りませんが、
そのままドロンと消えちゃわないことを祈るばかりです。
…まぁ、無理でしょうけど。

その『N国』が衆議院で不規則発言で維新を除名された丸山穂高議員を入党させ、
参議院の渡辺喜美議員と会派を結成するなど、話題を呼んだようで…
倫理的にどうかと思いますが、丸山議員はNHK改革に賛同を取り付けたので、
そういう面では政策的にブレがありませんでしたが、
渡辺喜美議員はNHK改革に興味なしで、明らかにブレが生じています。
自分から積極的に動いたことは評価しますが、
結果的に改憲勢力に丸め込まれたと言っていいでしょう。
自民党がNHK改革を本気にするわけないですし、目論見は失敗に終わるでしょう…

しかし、渡辺喜美議員もまだ議員をやってたんですね、すっかり忘れてましたわ。
みんなの党を潰して、維新の会で比例区当選したにも関わらず、
2017年秋の希望の党旋風の選挙時に離党、連携を模索するも完全スルーされ無所属に、
そして久々に名前が登場したと思ったらコレですか…
政界の栄枯盛衰を感じずにはいられません…


◆ニュースネタ 日韓対立をアメリカが懸念
外交は『正しさ』だけを主張しても意味がないという典型でしょう。
結局は、諸外国の『都合』で判断されるんですよ。
アメリカからすれば、韓国の安い半導体が入ってこないのはコンピュータ産業的に困ります。
日本の主張に一定の理解を示しながらも、脅しを実際に行動に移されると困るわけで、
心の中では「空気読めよ」と思っていたのでしょうが、
全く読めませんでした、お坊ちゃんなので…

日韓対立が激化すれば、喜ぶのは自サイドに韓国を勧誘したい北朝鮮と中国なのは明らか、
特に北朝鮮に対しては戦後賠償を行っていないので、
不満があるなら合併して協議しようと言いだしてもおかしくない…
今までの韓国の政権なら北朝鮮に吸収されるのは屈辱的と思っていたでしょうが、
今の政権は自分達の身が安泰ならば、いくらでも国を売ってもおかしくないので、
経済運営が失敗すれば、そういうケースを考え出す可能性もあります。
日本が韓国を追い込むことは全く意味がないわけで、
両国とも反韓感情と反日感情を煽るだけで、自分達の政権浮揚に利用してるだけ、
国益に反した両国の動きに一番苛立っているのはアメリカでしょう。

日本としても振り上げた拳の下ろし所がなくて困っているわけで…
そりゃ現状のWTOのルールに日本は反していないとしても、
WTOの精神に反しているわけで、やり過ぎれば日本が韓国をイジメてるように見えてしまう。
国際社会に日本の正当性を示すためには、韓国向けに輸出した物資が他へ流れてることを証明する必要があるのに、
諸所の事情でそれを行っていない、それではやはり説得力は持たないわけで…
怪しいだけで輸出規制してたら、むしろ輸出なんてできない。みんな怪しいわけですよ…
アメリカに輸出した物資だって、結果として中国に流れていてもおかしくない…
いい加減な所で止めておくべきでしたが、もう着地点が見えず、
朝鮮半島情勢を混乱させるだけの大失政に繋がる可能性は高いと思われます。
統一挑戦にやり玉に挙げられる日本とか冗談じゃねぇよ。そういう視点で見なきゃダメ。


◆ニュースネタ 静岡県のリニア工事問題
静岡県民としては、よく分からない奴は喋るな、と思ってしまいますが…
もっとも、川勝知事に前科がないわけではなく、
そういう疑心を生じるのも無理からぬことですが、
今回の件は静岡県民の総意と言って問題ないと思います。

もっとも、問題はリニア工事自体にあるわけでもないのですが…
近年、大井川の渇水が酷いんですよ…
昔は東海道の難所と言われた大きな河川で、その名残はどでかい橋で分かりますが、
現在、そこを流れる川幅はごく一部、夏場に水枯れしてしまうこともあるくらい。
それが工事によって上流の水を遮断する形になったら、下流域はどうなるのか。
そりゃもう川がなくなるに決まっています。
JRは水を戻すと言っていますが、どれほど確実性があるのか分かりません。
とりわけ静岡市周辺にとっては、上流域の水源をまたぐ工事は死活問題なんですよ。

だから、静岡県にリニアの新駅が作られないとか、
東海道新幹線が衰退して困るとかの商業的な話ではないんですわ。
大井川水系全体の問題であって、それを解決する方法は事実上ないわけです。
そもそも山をぶち切るJRの工事案に問題がわるわけで、
生態系を無視した工事計画を実施すること自体が最初から無理だった話なんです。
商業主義で何も考えなかったのはJRと国の方。

リニアを通すために静岡市周辺が熱波の乾燥砂漠と化して良いのならば、
まぁ、それでも構わないのかもしれませんが、その時の補償は誰がするのか?
ぶっちゃけ解決案はJRが工事案を修正し、迂回させるしかないわけですけど、
今更、それはやらないでしょうし、上手く交渉がまとまる気がしません。
双方とも着地点が見つからず、静岡県側が泣き寝入りする可能性が高いかもしれません。
それだけに無理解な言説は迷惑極まりないです。我々に水なしの生活をしろと言うのか?


◆ニュースネタ 吉本興業関連の問題
こちら 死亡しても一切責任を負いません
こちら 加藤浩次を絶対に許さない

軍隊かよ…
そういう時代遅れの軍隊体質が国民から嫌われていると何故分からないのか。
ワンマン体制の押し付け会社がブラック企業と叩かれている理由を考えなさい。

結局、こういう時代遅れの体質でやっていたら、
国民から支持されることはないですし、はっきり言って笑えない。
まぁ、もうテレビ自体は全然見ないので、吉本のお笑い自体お笑い草なんですけど。


◆野球ネタ 波紋を呼ぶ大船渡・佐々木投手の登板回避問題
こちら 監督批判の張本氏への批判はおかしい
こちら 甲子園の登板過多問題(だけど内容は間違いだらけ)

まず、張本氏を批判している人達は、何でわざわざあの番組を見て批判するのか?
そもそも、あの番組はそういうコーナーと分かってるでしょ?
逆に、あそこで監督にアッパレ出したら張本さんじゃないと思いますよ(w
ある意味、視聴者が期待する批評をしてくれた張本氏にアッパレ。
批判を恐れずにコーナーの期待通りの振る舞いをしたことを賞賛されても、
批判されるいわれはありません。
張本氏の批評は分かり切っているのだから、見たくないならば見なきゃいい話です。
期待通りの批評をした張本氏が批判される意味が分かりません。
単にそれを批判したいだけでしょ?

後者の甲子園の登板過多問題は、わざわざ間違った話を持って来なくても…
日ハムの斉藤投手は大学時代の下半身の怪我が原因。肩の故障とかじゃない。
元ソフトバンクの島袋投手は大学時代のイップス。投げ方が分からなくなったのが原因。
どちらも甲子園での勤続疲労が直接的原因ではありません。
まぁ、甲子園優勝で期待度が高まって、過熱する周囲に対して、
思うような結果が残らず、自分のフォームを崩していったことは間違いではありませんが…
でも、それは登板過多とは関係ないでしょ。
二人ともそこまで負担の大きいフォームでもありませんでしたし。別の問題。


今回の騒動で個人的に思い出すのは、中学時代の野球部の1個上の先輩ですかね。
それなりに実力者が揃っていて、少なくとも地区大会突破は必至だろうと思われてました。
そこで監督は右腕エースの先輩を温存する作戦に出て、左腕の先輩を初戦に出しましたが…
延長戦にもつれ、結局エースの先輩は登板することなく敗退。
元々、不良っぽい先輩でしたが、部活引退後は完全な不良でした…
もっとも、その先輩はショートで主軸を打ってましたし、
監督も予め温存することを告げていただけに、チーム内で波紋は呼びませんでしたが、
実際にどう思っていたのかは確認していないので知りません。

今回はそういう手続きも踏まずに、一方的に試合当日に監督が欠場を決めているわけで、
とても佐々木投手の将来を守った美談だとは思えません。
監督が選手の期待を裏切った、それが真相だと思います。
肩の故障はリハビリして治すこともできるでしょうが、青春の心の傷というものは癒え難いもの、
大船渡の甲子園の夢の断念という変な十字架を背負わせられたとしか思えません。
投げさせないという判断自体が間違っていたとは思いませんが、
それをチーム内で共有していなかったのは、明らかな監督の失策、
佐々木投手の将来と引き換えに、チームの勝利を諦めたと選手に受け止められたことが、
決勝の大敗に繋がったように思えます。
戦略は分かりますが、戦術を明らかに間違えた節があるんですよ…

そもそも、高校野球の監督がそんなに偉いのか。
試合に出場するかどうかは選手に決めさせろよ。
もう高校野球ぐらいなら、成年監督は廃止し、高校生監督でいいんじゃないの?
指導は部長として行えばいいでしょ。試合の采配も高校生自身に委ねなさいよ。