プロ野球CS1stは西武とヤクルトが突破
プロ野球のクライマックスシリーズ第1ステージが行われ、
パリーグ3位の埼玉西武ライオンズが2位の北海道日本ハムファイターズを2連勝で破り、
セリーグ2位の東京ヤクルトスワローズが3位の読売ジャイアンツを2勝1敗で破り、
それぞれクライマックスシリーズ・ファイナルステージへと駒を進めました。
セリーグは11月2日から、パリーグは11月3日から、最大6連戦で行われます。
セリーグの方は中日ドラゴンズの方が圧倒的に優位でしょうね。
セリーグの方が日程が詰まっているにも関わらず、3試合戦ってしまったので、
先発投手のやり繰りが非常に大変になると予想されます。
先発左腕の村中投手を後ろに回したりしていましたし、先発の頭数が厳しそうです。
パリーグの方は福岡ソフトバンクホークスがパリーグ独走で優勝を決めており、
対戦成績は15勝5敗4引分でソフトバンクの方が大きくリードしているだけに、
ソフトバンク優位は揺るがないと思われます。
ただ、昨年のクライマックスシリーズ敗退に象徴されるように、
ポストシーズンで勝てておらず、初戦を落とすような展開になると、
「また今年も…」と囁かれかねないだけに、初戦の勝敗が大きく鍵を握りそうです。
◆プロ野球 ドラフト会議結果 東海大・菅野投手はどうするのか?
まぁ、なんだ。
世論は日ハムの強攻指名には拍手を送っておきながら、
菅野投手は日ハムに行くべきだと言うのは正直どうなんだろうか。
ドラフト会議はアマチュア選手に対する独占交渉権を獲得する会議であって、
別に選手を取るわけではないのだから、
強攻指名を許すのであれば、それに対して選手の入団拒否も当然認められるべきでしょう。
それを片方だけに拍手を送り、逃げ道を塞ぐというのは正直卑怯かなと。
どうして日本人はメリット・デメリットみたいに相反する関係を論じるのが下手なんだろうか…
個人的には日ハムが連絡を入れずに強攻指名したのはバカだなと思ってます。
確かに真っ正直に言えば拒否されていたでしょうが、
それでも指名したいという情熱を見せることができていたでしょうし、
そもそも他球団とのドラフト戦略の関係といったって、
ハムが行くから菅野投手を強攻指名すると乗る球団があったとは思えません。
不作の年ならリスク覚悟で指名できますが、
東洋大・藤岡投手をはじめ、高校生の候補に1位クラスが多かったわけですしね。
何がドラフト戦略だよと鼻で笑ってしまうほどの腐った言い訳です。
かつては西武も強攻指名を行ってきましたが、
それらは当事者と打ち合わせ済みのものばかりで、
所属の社会人チームや進路先に迷惑を懸ける可能性もありましたが、
本人が最終的に納得していれば大きな問題にならないわけです(早稲田大学以外)。
ですから、今回の日ハムの強攻指名は単純な騙まし討ちだったと言えましょう。
少なくとも、大学側か、本人か、少しは風穴を開けておくべきでした。
ただ、原一族と東海大学と巨人とのガチガチの関係があっただけに、
菅野投手の巨人入りも当然であるような風潮があっただけに、
菅野投手本人がどう思っているかまでは明らかになっていません。
東海大相模時代は話題先行で原監督の甥と言われるのが嫌だったとも言っていますし、
家族を始めとする周囲が巨人を希望していただけで、
本人はそれほどのこだわりを持っていないのかもしれません。
まぁ、会見を見る限りだと、不満ありありで、本人もこだわりが強かったように見えましたが、
ゆっくりと時間を置いて考えてみたら、それほどこだわりがなかったという可能性もありえます。
最終的に菅野投手本人に決定権が委ねられれば、入団という可能性もありそうです。
…一応、そうは言っているようですが、同時に浪人の可能性を祖父の原貢氏が口にするなど、
口を出す気満々という雰囲気があるので、やっぱりダメそうな雰囲気はありますが…
話変わって、社会人の都市対抗野球はJR東日本とNTT東日本の決勝戦となるようです。
決勝戦の先発は、JR東日本が西武1位の十亀投手でしょうし、
NTT東日本は西武2位の小石投手の可能性が高そうで、
来年からチームメイトになるであろう2人の最後の対決が楽しみです。
でも、こう考えると、都市対抗野球が予定通り夏に行われていたら、
ライオンズのこの指名はありえなかったでしょうね。
十亀投手は競合になっていた可能性が高いですし、
小石投手も2位指名の最初の方で消えて残っていなかったでしょう。
そういう意味ではラッキーでしたし、しっかりと見ていたスカウトの眼力にあっぱれをあげたいです。
◆プロ野球 パリーグクライマックスシリーズ・ファイナルステージへ向けて
今日の記事で渡辺監督の名監督評価がまた一つ上がりました。
昨年は選手を鼓舞したものの成功せず、今年はじっと我慢して選手を信頼したとのことで。
確かにそうかもしれませんね。
例えば、実際にプレーしているキャプテンが檄を送ったり、鼓舞する分には効果ありそうですが、
それを実際に試合に出るわけでもない指揮官がやってしまうと、
調子が良いときならまだしも、調子が悪い時では選手を焦らせるだけで、
選手を不安がらせるだけに終わってしまう恐れがあります。
実際、昨年はそういった焦りが出てしまったように思われますし、
今年は腰を据えてどっかりと構えていたことが良い方に出たのでしょうね。
「選手を信頼する」というのは言葉では簡単なことですが、
調子が良いときならそれができても、どん底の時は何か手を打たなければと下手に動いてしまうものです。
実際に動いても、たまたま上手く行く時もありますが、ほとんどは効果がなく、
また、効果があっても一時的なものに留まるだけに、
それよりは目標を見定めて、じっと動かずに観察し続けながら耐え忍ぶことが大事ということでしょう。
東日本大震災の復興にも通ずる政治の心構えですね。
で、クライマックスシリーズ・ファイナルステージ、正直言ってホークスが有利でしょう。
数字的にも比べるまでもないです。あらゆる数字がホークス有利と言っていますし、考えたくもないです。
9・10月の好調時でもホークスだけには勝てませんでしたし、戦えたとしても五分でしょう。
そういう意味ではアドバンテージ1勝分は痛い。
つまりは、この1勝分を試合感覚の差で埋められたならば、勝負になる可能性が出てきます。
要は第1戦を取るかどうか。これが全てですね。
1戦目を勝てば、ホークスはクライマックスシリーズで勝てないと言われているだけに、
それが無言のプレッシャーとなる可能性もあり、精神的に優位に立てるかもしれません。
第1戦を取れるかどうか、そこに注目したいです。
先発の方は特に問題がなく、第1戦が帆足投手、2戦が岸投手、3戦が涌井投手、4戦が西口投手。
6戦目は中4日で帆足投手で、5戦目はおそらく菊池雄星投手でしょう。
石井一久投手はリリーフで大きな存在になってきていますしね。短期決戦はリリーフで行くべきでしょう。
一方のホークスは、和田投手、ホールトン投手、杉内投手、摂津投手、岩崎投手、和田投手か。
ホークスの投手陣を全般的に打てておらず、対戦防御率も非常にアレですが、
日ハムのダルビッシュ投手やケッペル投手とウルフ投手のように、完全に抑えられたイメージはなく、
ヒットを打ちながらも思ったよりも点数が入らなかった試合がほとんどで、
ロッテの唐川投手のように顔も見たくない投手はいないだけに、苦手意識がないのは大きいです。
リリーフの方では、ホークスの金澤・ブラゾバン・森福・ファルケンボーグ・馬原投手は強力ですが、
かといってこちらも苦手にしているかというと、そういう意識はなく、
むしろ対戦防御率を見ると、他球団に比べれば打っている方です。
特に馬原投手に対してはむしろ得意意識が強く、もしリリーフ失敗があっても、
秋山監督が形に拘って馬原投手を抑えで使い続けるようなことになれば、ライオンズに勝機が出てきそうです。
一方のライオンズは信頼できる駒は少ないものの、
岡本篤志・石井一久・牧田投手の3人には首脳陣・選手・ファンが全幅の信頼を寄せており、
彼らが打たれて負けたならば致し方ないと思えるほどなだけに、
継投ミスだと騒ぐようなことにはならないので、その点は優位に働くかもしれません。
そこは短期決戦の妙ですよね。信頼できる投手を迷えずに送れるかどうか、そこが継投のポイントです。
打線は得点力自体はそれほど変わらず、ホークスは盗塁数がダントツですが、
そんなに手痛い盗塁を決められた記憶はないです。
むしろ、本多選手を始め、よくアウトにしている印象が強いです。
走られる可能性が高いのは石井一久投手ですが、それもあって先発には戻さないでしょう。
ホークスに対する失点を見ると、シーズン前半は終盤にリリーフが打たれて負けており、
シーズン後半は先発が5・6回に掴まって逆転されるケースが多いです。
リリーフの方は岡本篤志投手や牧田投手の活躍で問題が解消されましたし、
先発投手の問題もピンチになったら積極的に動くことが予想され、
そこまで手痛い失点にならないと思われます。
そういう意味では勝負になると思うのですが、終盤に上位打線は抑えても、
福田選手や明石選手といった伏兵に打たれて負けていただけに、
彼らに対する攻め方がしっかりと用意できているかどうかも一つのポイントになりそうです。
ライオンズの打線は良い形で第1ステージを終えることができましたから、特に心配していません。
今の戦い方を続けていれば、得点できると信じています。
失うものは何もないだけに、真っ向勝負でライオンズの力を見せて欲しいですね。