夏の甲子園大会は沖縄尚学が初優勝
夏の全校高校野球選手権甲子園大会の決勝は、
沖縄代表の沖縄尚学が西東京代表の日大三高に3-1で勝利し、
夏では初めての全国制覇を達成しました。
この大会を通じて背番号10の新垣投手が大きく成長を遂げ、
エースの末吉投手とのダブルエースになったのが大きかったですね。
今日の試合も立ち上がりこそボールが高くて危なかったものの、
徐々に多彩な変化球のコントロールを取り戻し、
8回まで日大三高打線を封じる好投を見せてくれました。
8回途中・9回を投げた末吉投手もさすが。
大会全般を通じてみると、内野の守備範囲の広さが光っていて、
エラーはあったものの、抜けそうな打球を捕ってアウトにしたりと、
強力な守備陣が2人の2年生エースを支えていたように思います。
素晴らしいチームでした。優勝おめでとうございます!
大会全般を通じてみると、ようやく「バットが」と言われなくなりました。
とはいえ、外野手の頭を超えるような打球は1試合に数本程度しかなく、
依然として「投高打低」の印象は変わっていません。
それでも各打者が低いライナー性の打球を心がけ、
一二塁間・二遊間を抜く打球が多く、
得点力が決して低くなかったのが今大会の特徴だと思います。
センバツ優勝した横浜高校の影響か、テイクバックをしっかり取る選手が多く、
とりわけバスター打法でトップの位置を定める選手が多かったです。
バスター打法は、過去にタイミングを取るのが下手な選手がやってましたが、
今はトップの位置を固めるためにやっている感じがしますね。
「いち・に・の・さん」の「の」の部分、テイクバックを大事にしている印象でした。
また、最近の傾向ではあるものの、複数投手制が各チームに浸透してきています。
その影響もあってか、今大会では2年生投手が大きく目立ちました。
特に左腕。チーム構成を考えれば、実戦力の高い左投手は貴重な戦力であり、
各チーム、意識的に選手を集めているのが見えて取れます。
準優勝した日大三高は4人の投手が先発していて、
いずれの投手も常時130キロ後半~140キロ出しており、
各チームにエースクラスの投手がゴロゴロいるような印象でした。
優勝した沖縄尚学の末吉投手も新垣投手も2年生ですが、
順調にいけば2人ともドラフト1位で指名されるだけのポテンシャルを持っています。
こういった1チームに複数の実力ある投手がいることが珍しくなくなってきました。
エースへの負担軽減の点では、複数投手制は喜ぶべきことなんですが、
とはいえ複数の投手を育てるためには、部員数・チームが必要になってきます。
日大三高の部員数は70人超。
2人投手を育てるのに30人近く、3人・4人ともなればそれぐらいの数が必要です。
マウンドで投げられる投手はどれだけ頑張っても1人だけですからね。
3人4人と育てるなら、2チーム~3チーム規模が必要になってきちゃいます。
そうなってくると、広陵高校のような寮生活の「統制」が問題になってくるわけで…
それだけの数の選手を管理できる体制を整えられるのか、
今後の高校野球の大きな問題になってくると思われます。
部員数自体は減っているのに、複数投手を育成するための部員数は必要になってくる、
そのジレンマを今後どうやって解消していくのか、今の高校球界の問題点です。
最後になりましたが、やはり広陵高校の出場辞退は残念でなりませんでした。
広陵高校の言い分が「SNSのせいにしてる」と批判されてますが…
いや、はっきり言ってその通りでしょう。SNSの過剰反応のせいです。
新しいイジメの事実が認定されたわけでもないのに出場辞退に至ったのは、
脅迫に屈したとしか言いようがなく、非常に残念です。
暴力の「連帯責任」は高校球児や関係者が60年以上議論を重ねてきた話であり、
それが1980年代に学校全体から野球部員に責任の範囲が狭まり、
2010年代になって部員個人に責任の範囲が狭まっていき、
ようやく「連帯責任」から解放されつつあったわけです。
それがろくな知識もなく、たいした思慮を重ねていないバカ共が、
SNS上で騒ぎ立てて出場辞退に追い込むなんて、あってはならないことです。
お前らの10分未満の考えが、我々60年以上の考えを超えるんですか?
とんだ過信です。アホ過ぎます。
最終的に広陵を出場辞退に追い込む論拠がないもんだから、
古くからある「連帯責任」を持ち出してしまう論理性のなさ、
終いには物理的脅迫に打って出るとは、まさにアホの論理です。
そんなアホどもに好き勝手にレイプされてしまう最悪の大会だった感は否めません。
今回の広陵の問題は「疑惑」とは言える一方で、
客観的には被害者の転校後の大会参加も認められているなど対応は十分であり、
出場辞退にまで発展するような問題ではありませんでした。
そこを無知で歪めて炎上させたSNSの罪は重いと言わざるを得ません。
今後も出場校には様々な「疑惑」が降りかかり、
やっかみによる一方的な炎上が起こる可能性が高いと言えますが、
そんな脅迫に屈することなく、
大会に参加する勇気を学校関係者には持っていただきたいです。
●「批判」と「誹謗中傷」の違い
建設的な意見であるか否かでしょう。
要は「ふむふむ。それじゃぁ、どうするの?」に答えられるか否か。
それに答えられるものが「批判」であり、答えられないものが「誹謗中傷」です。
「批判」の基本は比べることにあり、比べるということは価値基準が存在し、
それに基づいて「良し」「悪し」を決めているわけですから、
その価値基準を説明できないようでは「批判」ではありません。
最近は新聞記事でも「誹謗中傷」に近いものがあり、
なかなかに頭を悩ます問題でもありますが、
メディアとか関係なく、そこにラインを私は引いています。
だから現実は「誹謗中傷」のラインは結構広いと思われます。
雰囲気だけで「言葉」に使われてしまうのではなく、
きっちりとその先を見ながら「言葉」を使った方が良いでしょう。
その場でしかない「言葉」なら使わない方がマシです。
●企業が体育会系の学生を欲しがる「本当の理由」… 広陵高校問題を機に浮上した「ハラスメント耐性がある」説に専門家の見解は
明確に否定する記事かと思いきや、暗に認めてしまうという…
こういうのを見ると、暴力を容認しているのは社会の方のようにも見えますねぇ…
戦前から続く軍部体質が残り続けているとしか思えません。
結局、部活も会社も「従順性」を求めていることが歪みを生む原因に思えてなりません。
その癖、最近の企業は口では「自主的に動ける人間」を求めつつ、
本当に自主的に動くと「勝手なことするな」と言うんだよな…なんなの、あれ?
●ストライクで3アウトチェンジ→死球に 球審の判定覆る 夏の甲子園
県岐阜商と横浜戦でのライトライン上の打球判定とか、
結構微妙な判定は各所であったものの、この判定だけは理解できません。
打者はバットを振ってないわけですから、
審判は「見逃し三振」、つまり、判定はストライクとしていたのに、
肘に当たったということで「死球」と判定しちゃっています。
ストライクゾーンであれば、当たっても死球にはなりませんから、
判定が矛盾しちゃっています。
審判はストライクではなくボールと判定変更したのでしょうか?
自分の判定にはしっかりと責任をもっていただきたいです。
●夏の甲子園V候補はなぜ早々と散ったのか...1年通じた過密日程 識者は「春季大会廃止」に言及
昔から疑問なんですけど、
どうしてセンバツ出場したチームのシード権は確定させないんでしょうか?
もう前年の秋の大会で実力を証明してるんだから、シード確定でいいはずなのに…
春季大会自体は他のチームのことを考えれば、やるべきですし、
センバツ出場校も控え選手のレベルを上げるためにも参加した方が良いと思います。
単純に、シード権を既に与えれば良い話ではないのでしょうか?
昔から理解できません。
横浜高校に関して言えば、単純に左打線が左投手を打てなかったに尽きます。
センバツのようにテイクバックをしっかり取れてませんでしたし、
単純に打撃の調子が悪かったように見えましたね。
●【甲子園】手にハンディの県岐阜商・横山温大「夢のような場所。やり切った」大学でも野球を
守備での素早い持ち替えは純粋に凄いと思いましたが、
バッティングに関して言えば、別にハンディではないんですよね。
バッティングは後ろではなく前の手が軸になります。
例えば、右投げ右打ちであれば、構えた時に手前に来る左手が軸になります。
この時に利き手である右手に力が入り過ぎると、
バッティングがこねるような形になってしまい、打球が飛んでいきません。
だから左手一本で素振りをするのは練習の基本であり、
右手の小指をわざとグリップにかけなかったり、
親指と人差し指で大きめの輪っかを作り、わざとゆとりを作ったりもします。
左打ちの横山選手が右手一本でスイングし、
左手を添えるだけというのは理に適っていると言えます。
右投げ左打ちの方が優位と言われる所以はこういう所にもあります。
もっとも、上のレベルになってくると、変化の小さな変化球が多くなり、
そこを咄嗟に支える左手が使えないというのは一つのハンディになる可能性もあります。
とはいえ、同じように左手で支えなければならない送りバントも
試合でしっかりとできていましたし、そんなに心配いらなさそうです。
打つだけなら野球はハンディにならないと思いますし、
是非ともこのまま野球を続けていって欲しいですね。
≪追記分≫
◆ニュースネタ ミツカンが炎上した「そうめん論争」で日本人の“国語力不足”が露呈。「ゆでるのも手間」投稿に「簡単だろ」と言い返す地獄絵図
●ミツカン「そうめん投稿に批判→謝罪」のマズさ
SNSのダメな所が集約されたニュースですね…
根本的に短文投稿では議論にさえならなりません。
短文で誤解内容に伝えることが不可能だからです。
結果として、みなが一部を切り取って、自分たちの言いたいことだけを言っちゃう、
そういう空間として成立してしまっているので、
そこに意味を見出す方が難しいと言わざるを得ません。
個人的な見解で言えば、ミツカンは炎上するほどやらかしたとは思いませんが、
そもそも、そういう議論にも満たないやり取りの中に、
商業的発言が出てくること自体、ネット民には不評なわけで…
ツィッターからXになって、より宣伝ポストが目立つようになっただけに、
普段から溜まっているフラストレーションが爆発した感は否めません。
ミツカンとしてそこに参加したこと自体が場違いだった気がします。
とはいえ、やはり謝罪するのは何かが違いますし、
女性蔑視批判も的外れにしか思えません。
なんなの、料理で楽しようとしたら女性蔑視になるんですか?
ちゃんと鰹節で出汁を取らなきゃダメですか?
電子レンジや炊飯器を使ったら女性蔑視ですか?
女性蔑視の話でもないのに女性蔑視と批判する方が女性蔑視に見えるんですが…
また話が戻っちゃいますが、広陵問題にしても同じことが言えます。
①今の高野連が「連帯責任」を取らないことを知っていたのか?
②事件自体は高野連に報告済みで、処罰済みなことを知っていたのか?
③被害者の転校という事実だけで、何の対処もしなかったと決めつけていなかったか?
特に③に関しては、弁護士が早とちりしていた感は否めません。
高校の転校がマイナスイメージしかないという決めつけですよね?
どっちが蔑視してるんだという感じがしちゃいます。
まぁ、第一報で早とちりすることはあると思うんですが、問題はその後ですよね?
意見を無理矢理通そうとして「連帯責任」論を通そうとしたり、
脅迫を行って無理矢理に自分の意見を通そうとしたり、
広陵高校の体質事態に問題を求めて責任追及したり…
何で広陵批判ばかりで未来富山や過去の健大高崎に全く触れないのか、理解不能です。
人としてその前にやるべきことがあるんだろうと思うんですが、
こういう「辻褄合わせ」を見ていると、共産主義から脱却できていない闇を感じちゃいますねぇ…