« 「死んで生まれ変わろうと」www | メイン | 銀行預貯金が減っていく時代の到来 »

批判せぬマスコミと未熟な有権者

マスコミが「政治的中立性」を恐れて、
政治報道に突っ込まなくなって10年以上経ちましたが…
順調に有権者のバカ化は進んでいるようで、誠にめでたいことであります。
マスコミが批判しないから、政治的視点が育たないし、
それを見ている視聴者が意見を抱くこともない…
そりゃ何も考えずに済みます。
それだけマスコミも国民もスルー力が増しているということでしょう。

過去にも書きましたが、政治家の言葉は「逆の意味」を考えると本音が透けて見えます。
先日批判したLGBT理解増進法案の「差別はあってはならない」を例に取ると、
逆の意味は「なくてはならない」=必要不可欠・必須⇒「ある」となるわけですから、
意味を戻して考えると、「差別は『ない』」ということになります。
よって、差別はないのだから、差別があることを証明しろということになり、
差別されたと訴えたとしても、差別された側が差別されたことを証明できない限り、
「差別はない」ということになってしまう、つまり隠蔽されるということです。
結局、政治家の本音は『LGBT差別増進法案』ということになります。

肝心の政治家や官僚にしても、蘇秦の合従策と張儀の連衡策さえ知らないのかと疑う時もあります。
どちらも中国の戦国時代の考え方であり、
合従策は強大な秦に対抗するために他の6国が協力して事に対応することであり、
連衡策は秦がそれを崩すために2国間の対話に持ち込んで対応したことを意味します。
つまり、力の弱いものは協力体制を崩さないことが必要不可欠であり、
逆に力の強いものは多国間協議ではなく、2国間協議の方が利益を得やすいとなります。
どうしてトランプ氏が大統領時にTPPを離脱して2国間協議を持ちかけたのか?
合従連衡を知っていれば、容易にその理由が分かります。
リニア問題で静岡県を飛び越して国に仲裁を求める市町村の動きがありましたが…
合従連衡を知っていれば、その結果も容易に想像つくことでしょう…
これが政治の道理なわけです。
知っててやってるのか、知らずにやってるのか知りませんが…
いずれにせよ、政治は結果責任ですので…


◆政治の話 広島サミットの話
え、日本どこ行ったの…? まるで海外ニュースを見てるみたいでしたな…

そもそも、今回のサミットの影の主役は、経済では「中国」、政治では「ロシア」であり、
それに対してアメリカを中心とする西側諸国がどう対峙するかという状況でしたから、
そこにウクライナのゼレンスキー大統領が来れば、こうなるのも致し方なしでしょうね。
悲しいかな、当初、日本が考えていたヒロシマからの非核化・平和という夢は、
全くもって届かなかったようには思えます。
もっとも、それは別に日本だけの責任ではなく、単に空気が読めてなかっただけだったので、
空気と化して疎外感に晒されるのもさもありなん、でしょう。

そして、もう一つの主役がインドです。
2020年に人口が中国を抜き、世界1位になったインド。
貧富の差が大きいのでGDPでは世界6位ですが、既にG7を超える経済力を持ちつつあります。
軍事費も米中に続く規模を誇っており、世界政治において重要な位置を占めつつあります。
もう日本が国際連合の常任理事国入りを掲げることはなくなりましたが、
仮にそういう動きになった時、日本とドイツを押しのけてインドが来るかもしれません。
インドは冷戦時に「第三世界」を自称するなど、国際政治では中立を保ってきました。
今も経済では中国、軍事ではロシアに依拠する所が大きいものの、
西側諸国とも有効な関係を保ち、両サイドを天秤にかけて立ち回ってきました。

●侵攻「政治より人道問題」 印首相、ゼレンスキー氏に
しかし、そういう「中立」外交では立ち行かなりつつあるのが、ウクライナ危機です。
ロシアと西側諸国の綱引き状態にあり、
どっち付かずの態度を続けるインドに対しては煮え切らない印象を抱く国も多いでしょう。
そのインドがウクライナのゼレンスキー大統領と会談を行ったのは、
世界のビッグニュースの一つでもあります。

とはいえ、西側諸国側に付いたわけでもなく、ギリギリ「踏みとどまった」形でしょう。
政治的にロシアと西側諸国のどちらかに付くことを避けつつも、
少なくとも人道に関わる問題がウクライナで起きていることは認めているわけで、
ロシア軍に問題があることは理解しているということになります。
ウクライナとしては一歩前進、インドとしてもギリギリの譲歩をした形です。
場合によっては、トルコでも中国でもなく、
インドが停戦協定をまとめる可能性も出てきました。

インドとしてはまだ本意ではないのでしょうが…
世界がインドを求めつつあることが今回のサミットの最大の収穫でしょうね。
国際政治におけるインドの立場が注目されるにつれ、
インドは難しい判断を迫られるようになってきました。
とはいえ、インドもこっそり核保有国であるから、ヒロシマからすれば微妙なんすよね…
やっぱり日本は空気だったか…

●「サミットは失敗」「広島まで来てこれだけか」G7を批判した被爆者・サーロー節子さんは岸田首相の遠縁
各国首脳が原爆資料館を見たのは一歩前進でしょうが、
逆に言えば、それしかなく、具体的動きは皆無だったので、
そういう反応になるのも無理からぬことでしょう。
何のための「ヒロシマ」サミットだったのか?
ウクライナ戦争に加担し続けるという世界平和とは程遠い着地点になってしまっただけに、
事前に標榜していた平和サミットの欠片も残らなかったことは確かでしょう…


◆ニュースの話 広島サミットの影で起きた中東「晴天の霹靂」 イランとサウジが和解、アサド大統領を歓迎
日本のニュースでは少ししか紹介されてませんでしたが、衝撃度はこちらの方が上でしたね。
それだけアメリカの影響力が下がっていることの裏返しなんですが、
この事態が良いことなのか悪い事なのかはまだ判断できません。
もっとも、中東もアフリカも対立の根本原因は、西欧諸国の植民地支配にあるわけですから、
彼らが手を引いた方が上手くいくに決まっているので、
この流れ自体は理に適っており、悪くない流れだと思います。

ただ、そこに割り込んできそうなのが中国で…これが厄介。
中国は金を出して口は出さないので、独裁政権にとって欧米諸国よりも都合が良いのですが、
ただし、人は出すという姿勢ですから、
経済協力の結果、工場を作っても中国人経営者に中国人労働者が来るだけで、
本国は潤わず技術革新も進まず、市場が中国資本に乗っ取られるだけになるので、
安易に中国の誘いに乗ってしまうようだと困ることにはなります。

ウクライナ戦争が終わらない理由の一つに中立諸国の存在、
我関せずの姿勢の国の多さがありますから、
そういった相互監視の要素が各国の国益に害されてしまうようであれば、
世界の多極化は混乱の方向に向かう恐れがあります。
こればかりはどう影響が出てくるか、本当に読めないですね…
結局は、関心、世界の人々の目がどこに向くべきかという話になってくると思います。


◆ニュースの話 「隔離」こそ日本人の差別意識の表れである
●隣人が同性カップルだと、なぜ嫌なの? 「生きづらさ」強いる元首相秘書官の差別発言、G7サミットを機に本当に理解は進むのか
結局、日本人は未だに「ムラ意識」から脱却できておらず、
よそ者≒自分達とは違う存在は近くに居て欲しくないとして隔離する傾向にあります。
全てが一緒なんですよ。
古くは部落差別やハンセン病患者、障がい者支援学級、外国人教育、
高齢者介護にしてもそう、LGBTの問題にしてもそう、
何か対策を取る時は、必ず隔離場所を作ってそこへ集めようとする。
アウシュビッツの収容所じゃあるまいし、そんなことして何になるのでしょうか?

私達一人一人が個人で向き合う時は同じ人間だと認識しているのに、
部落・遺伝病や障がい、外国人、高齢者、性別等々、
ひとまとめにレッテル貼りして違いを認識すると、その度に隔離しようとする。
そこが日本人の陥りやすい「思考の罠」であり、最大の欠点です。

世界は「ノーマリゼーション」の発想の元、
隣人として等しく生きることを受け入れているのに対して、
いつまでこんな周回遅れの古臭い考え方に固執するのでしょうか?
それこそが「偏見」であり、「差別意識」なんです。
男だとか女だとかそれ以外だとか、
一人の人間として認識すればそれ以上のことは何もないでしょう?
あるがままを受け入れなさいよ。何を勝手に頭の中で自己変換しているのか?
それとも、あなたは人間ではなく、年中発情してセックス相手を求めている獣か何かですか?
他人を性の対象としてしか見れないのなら、盛って一生オナニーしてろや、ボケナス。

●性自認の問題
犯罪がどうこう批判されますが、それはまた別の取り締まり要素でしょう。
男でも男児を襲ったりするし、女性でも女湯に盗撮カメラを仕掛ける奴はいる。
犯罪を犯しかねないという理由で認めないのであれば、
男も女も認められず、チンコもオッパイも切り落として去勢するべきとなってしまいます。
犯罪云々は全く別の取り締まるべき問題です。

●皇室の問題
皇族は国民ではないので、法律の影響を直接的に受けません。
人権云々で言えば、好きに結婚できない時点で皇族の人権は推しはかるべきでしょう。
結局、国民の意思も重要ですが、天皇家が国民の象徴である意思がなければ、
皇族の継承なんて最初から不可能なわけですから、
皇族自身がもう承継する意思がないのであれば、
無理矢理に結婚させて子どもを産ませてまでも続ける意味があるんですかね?、という話。
どっちが「不敬」なんだか…別に皇族は子どもを産ませるための道具じゃねぇんだわ。


◆野球の話 山川穂高選手が書類送検…不起訴でも絶望視される野球人生、聴取当時は「球団に未報告」疑惑も
知ってたらWBCに出場させてるわけないので、球団は知らなかったんでしょうね…
今後の流れを再整理しておくと、現段階では警察の聴取が終わり、検察に送検した形です。
検察は「不起訴」(嫌疑不十分で立証できない・する必要がない)、
「起訴猶予」(起訴できるが両者が罪を認めているので、裁判する必要がない)
「起訴」(両者の意見が対立しているので、法廷で決着を付ける)のいずれかを選びます。

「不起訴」かつ被害者側との和解が成立すれば、
最悪でも西武球団の自粛処分のみで、シーズン大半の出場停止処分ぐらいで済むでしょう。
「起訴猶予」「起訴されて有罪」となれば、有罪認定されているので解雇致し方なし、
最悪の場合はNPBからの出場停止処分や永久追放もありうるかもしれません。
微妙なのは「起訴されて無罪」のケースですが、裁判の長期化も予想されるので、
泥沼化して出場自粛処分が続いていく形になってしまうのでしょう。

西武球団側として頭が痛いのは、NPB側が追加処分をするかどうかでしょう。
最悪なのは西武球団が解雇するも、NPBが追加処分を行わず、
すぐに他球団が「チャンスを与えるため」と称して獲得するケースです。
そうなるとコンプライアンス通りに厳しく判断したのに、
「選手に冷たい」と批判に晒される可能性もあり、どっちに転んでも地獄となります。
MLBのように選手に対して出場禁止試合数を定め、
他球団が獲得しても試合に出場できないようにする措置が必要でしょう。
できることならば、解雇せずに出場禁止試合処分明けに再出発を図る姿を見たいとは思いますが、
まぁ、たぶん西武球団は十中八九解雇するでしょうね。
たぶんもう戦力としてはまるで見てないし、その点はもう諦めているでしょう…

西武球団側の責任と言われても、妻帯者の下半身事情なんて知ったこっちゃないでしょ…
会社の社員が不倫してたら、会社の責任が問われるんですか?
若い寮に入ってる選手ならば、監督責任も出てくるでしょうが、
それ以外の選手の素行チェックは行き過ぎだと考えます。
素行教育って何するんだ?
ホテルで一緒の部屋に入ってもセックスOKという意思じゃないよ?って教えるの?
常にYESNO枕を持参しましょうって指導するの?
何を指導すれば球団の責任が免除されるというのさ。言ってごらんよ。


◆アニメの話 木村花さん母がアニメ【推しの子】に怒りの抗議「娘の死をフリー素材みたいに扱わないで」
(削除される)
●テレビアニメ「推しの子」の“恋愛リアリティーショー編”、逝去した木村花さん母が批判 「傷つくことは想像できないのかな」
うーん… 何が言いたいのかよく分かりません(特に削除済みの元記事の方)。
娘と似た状況の話を作るなら、自分の許諾が必要だということですか?
それとも、もう忘れたいから、事件を取り扱った話を作らないでということですか?
それとも、娘と同じ結末にならないのが気に入らないということでしょうか?
記事の要点がぼかされているため、話の論点がよく分かりません。

確かに6話の話は例の事件を彷彿させる内容ではありましたが、
だからといって未だに恋愛リアリティショウはなくなっていませんし、
SNSの誹謗中傷問題も形を変えて繰り返されたままですから、
例の事件に限定して描かれているとまでは言えないでしょう。
実際、恋愛要素のないドキュメント番組をモデルにした話ではありますが、
ソシャゲ『アイドルマスターシャイニーカラーズ』の
イベント「ストーリーストーリー」(2020年4月末開催)においては、
悪質な番組切り抜きによるイメージの毀損という問題を事件発生前に発表しています。
例の事件はあくまで一連の事件の代表的な事件となったに過ぎず、
同様の問題は以前からリアリティショウの問題点として指摘されてましたから、
例の事件のみで6話が成立しているとまでは言えません。
あくまで氷山の一角であり、特定の事件を模写したものではなく、
総合的に問題定義として描いた結果だったように思えます。
内容も被害者側の落ち度として批判するようなものではなく、
どちらかと言えば、SNS側に胸糞悪い気持ちを抱かせる内容でしたから、
倫理的にも問題があるとまでは言えないと思います。

なお、小説による個人のプライバシー権侵害として争われた有名な事件として、
『宴のあと』事件があります。
小説の登場人物のモデルにされた人物が、
私事を赤裸々に描かれているとして訴えた事件です。
ここでプライバシー侵害は①私事性②秘匿性③非公知性で判断されるとしています。
今回のことに当てはめると、③非公知性は否定されますし、
メディアで語ったことを元にしていると言っているので②秘匿性も否定されます。
①私事性は本人家族でないと分からない部分がありますが、
少なくとも殊更不名誉になるようなことは描かれていなかったと思われます。
したがって、例の事件を彷彿させる内容であることは否定できないものの、
プライバシー侵害に当たるとまでは言えないということになります。

それにしても、忘れて欲しいのか、忘れないで欲しいのか、どっちなのでしょう?
遺族の方が忘れて欲しいと思うなら、別に忘れちゃっていいと思います。
ただ、現実に恋愛リアリティショウは事件後も存在し続けていますから、
今後は批判材料として『推しの子』6話を使えばいいだけのことでしょう。
これで多くの人々の記憶から例の事件を消すことができますね。
今後は直接的に批判材料として例の事件が引用されなくなりますから、
そっとして欲しい遺族からすれば、むしろ良い結果になったのではないでしょうか。

…と執筆した後に7話を見ましたが、なかなかに胸のスッとする展開でしたね。
まぁ、臭いものに蓋をしたい番組サイドがそこまで協力的であるかは疑問ですが、
例の事件でスルーされた番組サイドの責任追及がしっかりされており、
そういう意味では良い展開だったのではないでしょうか。
最初からずっと言い続けてますが、煽りに乗ったバカよりも煽った奴が悪い。
だから恋愛リアリティショウは現実になくなってないんですよ…
今回もアニメを攻撃する意味がどこにあるのでしょうか? 矛先を間違えてます。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)