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使えない「おもちゃ」ばかり欲しがる日本政府

話題の防衛費増額問題を例えると、こんな感じです。
「市長が公用車として100万円程の軽自動車を利用していたが、
 安倍氏銃撃事件や宮台先生襲撃事件を知って危機感を強めたので、
 6000万円する防弾使用のベンツを購入しようと思うが、お金がない。
 市長の命を守るのは市民の義務という理由で、増税するつもりだ」
ちなみに、山口県で2000万円のセンチュリーを公用車として購入した例で、
知事側が敗訴するという裁判例がありました。
●高級車購入裁判 地裁 県に対し「知事に費用全額請求を」

今回の防衛費増額問題は、ウクライナ戦争を受けて防衛費増額を表明した岸田総理が、
「敵基地反撃能力」の保持という新しい装備の必要性を訴えたものの、
毎年継続的に防衛費を強化するためには安定的な財源が必要となるため、
赤字国債ではなく増税による防衛費増額を目指しているという話です。
今回の防衛費増額問題を考えるポイントは4つあります。
 ①「敵基地反撃能力」が憲法違反であるか否か
 ②「敵基地反撃能力」の有効性
 ③防衛費増額の必要性
 ④税金負担の問題点

まぁ、でも最終的結論としては、「勝手に決めるな」ということです。
これだけ防衛費の在り方が変わる上に、国民に負担を求めるのだから、
民意を問わないのはあまりに不誠実で卑怯なやり方です。
確かに、国防は日本人全体の問題ですが、
それだけに政府が勝手に決めていい話でもないでしょう。
勝手に身の丈に合っていない買い物をしておきながら、
国民の為になるからと勝手に負担を押し付けるのは筋違いです。
少なくとも民意を問うてから決めるべきでしょう。


◆ニュースネタ 防衛費増額問題の詳しい解説~北朝鮮の防衛論理~
ここでは上記に挙げたポイント4つについて詳しく考えていこうと思います。

①「敵基地反撃能力」が憲法違反であるか否か
政府見解を伝えたニュースが丸ごと削除されてしまったので、
政府の判断基準がどこにあるのか明確なことは分かりません。
その記事では「反撃限定」「発射基地限定」等、攻撃対象はかなり限定的でした。
まず、前提として、「敵基地攻撃能力」ではなく「敵基地反撃能力」だということです。
多くの人が思い浮かべるような「先制攻撃権」ではありません。
ミサイル発射の兆候があるから、敵基地を先制攻撃するわけではないのです。
相手が攻撃を仕掛けたことが明確な状態での反撃能力です。
つまり、相手攻撃の第一陣の戦禍は避けられません。

どうしてこのように限定的に解釈しなければならないかと言えば、
日本国憲法では「武力の行使」と共に「武力による威嚇」を禁じているからです。
つまり、相手を破壊尽くすようなミサイルを持っていると誇示することも禁止しています。
「お前らが攻撃してきたら、百倍返しで焦土と化すぞ」と言ってもアウトです。
あくまで自衛権の範囲で対応できる事柄に限られるので、
「敵基地反撃能力」として限定的に解釈することしかできなかったのだと思います。
まぁ、それさえも「武力による威嚇」に含まれるかどうか微妙な範囲ですが…
要は事実上使うことができない長距離ミサイルを持っていると示すだけの話です。

合憲性に関して言えば、かなりギリギリ、まぁアウト寄りでしょうね。
もっとも、司法は政治判断を嫌うので、
憲法判断することなく訴えを退けるので、灰色のまま合憲とされちゃうのではないでしょうか。
本格的にやるなら、憲法改正は避けられないことになります。


②「敵基地反撃能力」の有効性
上記のように、攻撃対象は相手基地とかなり限定的に解釈せねばならないので、
「敵基地反撃能力」以前に「敵基地発見能力」が大事になります。
要は相手のミサイルがいつ・どこから発射されたか把握する能力が必要です。
相手の発射基地=攻撃対象が分からずして、反撃も糞もありませんからね…

そんな「敵基地発見能力」が今の日本にあるかと言えば… ありません。
分るでしょう? 北朝鮮のミサイル発射によるJアラートを着弾後に流してる惨状を見れば。
撃ったことさえ把握できていないのに、どこから撃ったかなんて分かるわけがありません。
ましてや北朝鮮は山間部を利用した移動型の発射台を持っており、
中国やロシアは潜水艦からのミサイルを発射することができます。
敵の発射基地なんて容易に分かるものでもないのに、どうやって反撃するんですか?

ましてや、北朝鮮・中国・ロシアは核ミサイルを持っています。
とても武器対等と言えるものではありません。
極端なことを言えば、第一陣の攻撃で日本を核ミサイルの海に沈めれば終わりです。
反撃する機会もないままに日本にいる人々は全滅するでしょう。
そこまで行かないまでも、日本国内でテロを起こして基地の機能を無効化させ、
核ミサイルの空中爆破による電磁波障害を引き起こさせ、
あとは通常ミサイルで攻撃すれば同様の効果が得られます。
「敵基地反撃能力」を持ってるから、攻撃されないとはなりません。
本気で攻撃しようと思うなら、日本の反撃能力を潰す攻撃をするに決まってるじゃないですか。
反撃をする間も与えない位に攻撃すればいいだけのことです。
何の抑止効果もありません。


③防衛費増額の必要性
金額ありきで実際にどれだけの防衛費が不足しているのか明確ではありません。
まずは現状の確認が必要で、具体的にどれだけ武器弾薬が不足しているのか、
人員の確保が必要なのかを考えなければなりません。
にも関わらず、議論は金額ありきで具体性を欠いています。

日本はアメリカとFMSを結んで戦闘機を始めとする防衛品の調達にお金を使っていますが、
これはアメリカ側の研究開発費も負担することになるので、
通常の購入よりも割高になりがちです(一方で同盟国として上等な武器を輸入できます)。
今後もFMSを軸に防衛費を使っていくのか、
自国で軍事産業を起こして開発していくのかも明確ではありません。
ドローンを含めた研究開発も挙げられていますが、武器の輸出制限のある日本において、
自国しか顧客のいない軍事産業が成立するわけがありません。
蓋を開けてみれば、日本が独自で使うことのないアメリカの兵器ばかりにお金を使い、
有事の際にアメリカが躊躇った結果、反撃が全くできないということもありえます。
増やす防衛費をどこに使うか、この議論が進んでいないように思えてなりません。


④税金負担の問題点
●防衛費増額巡り 首相「国民自らの責任」 一部増税で賄う考え
別に防衛政策の転換は国民が望んだものではありません。
勝手に解釈変更して、勝手に請求書を回そうとしているだけです。
その発言は民意を問うてからすべきでしょうに…

これまで日本政府は「ミサイル防衛構想」で国防を担うと説明してきましたが、
前々から言われているように、ミサイルをミサイルで撃ち落とす技術は未完成です。
つまり、日本政府はずっと嘘を吐き続けてきたわけです。
撃ち落とせもしないミサイル防衛で日本は守られている、とね。
そして今度は撃つこともできないミサイルで日本を守られるという。
これも嘘なのは上記の説明の通りです。
本当にするためには憲法を改正した上で、核ミサイルを持つ必要があります。
そんなロシアや中国との果てしない軍拡競争に飛び込む勇気があるのか?
北朝鮮のように国民生活を犠牲にしてまで、ミサイル開発に費やす覚悟があるのか?
あるわけがありません。
そんなことをしても、東西冷戦の二の舞になることを我々は知っています。

つまり、日本政府は嘘を嘘で重ねた上で、
防衛力マウントを取るためだけに防衛費を上げようとしているわけです。
単なる見栄、やってる感を出すためだけに増税なんて割に合いません。
今回の話が防衛省主導ではなく、財務省主導であることから分かるように、
国民の防衛費増額反対にあってもいいから、
増税だけは行いたいということじゃないですかね?
防衛相に矢面に立ってもらって、増税という果実だけを得たいということでしょう。

それが象徴的に表れているのが「復興所得税」の転用問題です。
復興所得税は東日本大震災からの復興を目的に増税した所得税を指します。
これを震災復興のためではなく、防衛費に使おうという考えがあるようです。
目的をもって集められた税金が、目的外に使用されるのは許されませんが、
実際上は勝手に流用しているのではないかと疑われます。
このままだと税金を取るだけ取って、無断で他の財源に使うことを許してしまうことになり、
税金の無駄遣いを助長するだけになってしまいます。

他にも建設国債のような話も出ていますが、
防衛費は基本的に消費するだけで生産性のあるものではないので、
実質的には赤字国債と何ら変わることはありません。
だって借金返せねぇじゃん。


ここまで説明すれば分かると思いますが、この先の日本を行っている国があります。
ずばり北朝鮮です。
対等な武器である核兵器搭載の大陸間弾道ミサイルを、自国の軍事産業として開発し、
北朝鮮を攻撃しても核ICBMで反撃するから割に合わないと思わせて自国を防衛し、
国防は国民自らの責任なので核開発最優先で国民生活は完全無視。
ほら、日本政府の見解よりも先を行っているのは北朝鮮でしょ?
実際に北朝鮮が国内向けにミサイル開発をどう説明しているのか知りませんが、
おそらく国内向けには今の日本政府と同じ論理を使ってると思います。
今、日本が問われているのは、北朝鮮みたいな国を目指すか否か?、です。

現実的なことを言えば、日本が戦争に巻き込まれた時にできることは、
「時間稼ぎ」しかありません。
核ミサイルを撃たれたら素早く避難し、被害を最小限に防ぐこと、
海から敵が来れば、海上封鎖して本土上陸を防ぐこと、これぐらいです。
アメリカを中心とした集団安全保障の中にいるわけですから、
同盟国を増やして、少しでも早く救援に来てもらえるよう外交努力することが必要です。

今までのように集団安全保障の枠組みの中で自国を防衛するのか、
それとも北朝鮮のような独自の軍事力を持って防衛するのか、
そんな決断、一政府の人間だけで決められるものではありません。
しっかりと民意を問うた上で、
憲法改正や核武装をして北朝鮮化するのか、
それともアメリカを中心とした同盟国の連携を図るのか、決める必要があるでしょう。
仮に今の日本政府の見解のように北朝鮮を目指すなら、
それこそロシアに従ってアメリカを追い出した方が幸せになれるかもしれませんよ?
自分として全くそうは思いませんが、論理性で言えばロシアの言う通りでしょう。
自国だけで対抗手段を備えるなら、アメリカの力だって不要なはずです。
それだけの決意が今の日本政府にあるというのか? とてもそうは見えませんね。


◆ニュースネタ 旧統一教会被害者救済新法が成立 「霊感」使った寄付勧誘に刑事罰
基本的に事後法は禁止されているので、過去の被害には適用されません。
つまり、今のいわゆる「宗教2世」が救済されるわけではありません。
例外的に被害が継続していると見られる場合や、
裁判外の手続き=和解や調停において一定の効果を持つ場合はあるでしょうが、
統一教会側が応じなければ今までと同じ裁判を繰り返すことになるだけです。
よって、薄情な言い方をすれば、この法律自体には意味がありません。

最終的に彼らが救済されるためには、統一教会を解散させて、
残余財産で違法な勧誘による寄付行為の損害賠償債権で弁済される他ありません。
つまり、統一教会を解散させないことにはどうにもならないということ。
次は政治が統一教会に対して踏み込んだ判断ができるかどうかが鍵でしょう。
ここで終わったら、この法律も「無意味」です。


◆ニュースネタ 【波紋】苦情の住民「18年我慢も…廃止はびっくり」 "子どもの声うるさい”『遊園地廃止』巡る問題
それじゃ自衛隊の訓練の迫撃砲の音がうるさいし、夕方も飛行機の音がうるさいから、
自衛隊も廃止しちゃってください、お願いします。
幼稚園も保育園も小学校も中学校も高校も大学もうるさいし、
ゴルフ場もショッピングモールもうるさいし、
球場やスポーツ施設もうるさいので全て廃止してください、お願いします。
電車も自動車も自転車といった交通機関もうるさいので廃止してください、お願いします。
仕事場もキーボードの音がうるさいので廃止してください、お願いします。
生きてるニンゲンの声がうるさいので皆殺しにしてください、お願いします。
…もう人類は滅びるしかないな(苦笑)


◆ニュースネタ ファイナルファンタジー新作巡りインサイダー取引か
ソニックの生みの親の中氏が逮捕されたということで、
第一報から注目していますが、詳しい報道が全然ないので何とも言えない…
前回の『ドラゴンクエストタクト』はアプリ的に成功だと思いますが、
今回の『FF7FS』は来年1月にサービス廃止が決定しているようですから、
どう見ても爆死の類としか…
問題は売り抜けの時期で、ゲーム発売直前なら儲けるためと言えそうですが、
そうでないなら何とも言えないところではあります。

一昔前なら「スクエニ」という看板だけで人気商品になると確信できたでしょうが、
今やもうアプリも大量に氾濫しているので、
人気IPをゲーム化したからといって、それだけで売れるとは限りません。
版元への支払いもあるでしょうし、ユーザーの目も肥えていますし、
なによりも時間的制約からプレイを続けるアプリを絞らなければなりません。
そこでユーザーのお眼鏡に適わなければ、
課金することなくアンインストールされるだけです。

FFやドラクエの新作が出るとかならまだしも、
既存ゲームのアプリ化をしたところで、大儲けできるとは思えんのですが…
ですから、今のゲーム業界、特にゲームアプリ業界を考えると、
製作発表した時に上がる期待値よりも、
ゲーム発売前の完成度の方が重要であって、
期待上げよりも爆死下げの方が確実に計算できると思います。
だから買いの時期よりも売却の時期の方が大事なんですけど、全然伝わってこない…
そこがこのニュースのもっとも分からない所ですね。
下請け先の資金繰りも分からないし、なんとも言えない所です。

加えて言えば、開発発表して完成しているからまだマシですけど、
開発発表して長年音沙汰ないゲームの多いこと多いこと…
世に出るだけマシというゲームアプリ業界でインサイダー成立するんかね?


◆FA近藤健介とソフトバンクの「7年45億円」大型契約 ウラで見逃せない代理人の存在
これだけの金額を出されたら仕方ないですね…
他にもオリックス・西武・ロッテが名乗りを上げただけに、
お金では決まらないのではないかという期待もあったのですが、
プロである以上は金額が評価なだけに、ソフトバンクを選んだのも無理はないでしょう。

まぁ、でも柳田選手がいますし、外野をどう回していくつもりなんですかね?
それだけじゃなく、3軍だけでなく4軍も設立するなど、
選手を数多く抱えていますが、どうやって起用していくんでしょ…
なんか強豪私立高校の野球部みたいになってきたな…
スタンドで応援する選手も出てくるんかね(嘘)
起用できる選手の枠は限られているのだから、選手の抱えすぎも問題のような気がします。

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