« 喉元過ぎれば『熱さ』を忘れる | メイン | 「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」発言の証明 »

「ご冥福をお祈りいたします」とよく聞きますが…

省略せずに言えば、「冥府(あの世)での幸福をお祈りいたします」なので、
宗教によって『冥府』の考え方が違いますから、多用しない方が良いと思います。
自分がこの言葉を翻訳すると「Go To Hell」って訳すかもしれません(苦笑)
『冥府』と言っても幅が広いので、それこそ「地獄」と受け止められる可能性もあるわけです。
輪廻転生や死後の世界を信じでいない無宗教の人はどうするんでしょうね?
その人達にとっては、先の翻訳も間違いではないということになってしまいます。

無難なのは「惜しい方を亡くされました」、
今回のような不本意な死の場合は「大変お気の毒でした」ぐらいで良いかと思われます。


◆ニュースネタ 背後に迫る容疑者、誰も止める様子なく…「ドーン」という音に安倍元首相は振り返った
なんかもう昼からどのテレビ局もこれ一色、
かつ、
どこも新情報を仕入れないために、
同じことを何度も何度も繰り返すだけの壊れたテープレコーダー化していましたから、
既に知らない人はいないと思いますけれど…

最大の疑問はどうやってそこまで近づいたかでしたが…
これはSPも奈良県警も大目玉でしょうね… 失職覚悟の…
まさかこんな事件が起きるなんてという心象ですが、
それを防ぐための警備ですから、結果が伴わなかったことは残念でなりません。
こういう言い方は酷いですが、本来の意味の警備に集中できていたのかどうか?
過去にもこういったケースがありました。
●「戦う政治家」安倍氏の首相退任後も中傷続々
演説の邪魔をする人達を排除することばかり考えて、
本来の警備を忘れてたんじゃないの?と勘繰りたくもなります。
それぐらいの大失態です。
因果は巡ると言いましょうか…
警備の意味を履き違えさせたのは安倍氏本人だったのは皮肉としか言いようがありません。

自分も何度も安倍氏の政治手法は批判していて、全く好きではありませんが、
人格的にはフェニミンで紳士的な人物に見え、人としては好感を持っていました。
ですから、こういう結果に終わってしまったことは、残念でなりません。
なんと言いますが、首相を辞めた際に国会議員もスッパリ辞めて、
憲法改正のために一民間人として運動すれば良かったのに、と思います。
こういう言い方は不適切だと思いますが、ロシアのウクライナ侵攻以降、
非現実的な強硬的発言が多くなり、良くも悪くも「悪目立ち」していたのは、
元総理の肩書に止まらないキーパーソン的な印象を与えていたように思います。
事件の犯人がどう考えていたかまでは分かりませんが、
そういう悪目立ち方が少なからず犯人心理に影響を与えていたようにも思えます。

「元海上自衛官」という肩書が報道されてしまったことは、
自民党にとっては「保守支持層が保守派の論客を襲った」形となり、
不都合であるように思えますが、それは致し方ないことでしょう。
日本の拳銃事件において最重要なのは「銃の入手経路」であり、
それによって暴力団筋なのか海外筋なのかと背景を探ることが多く、
今回であれば「元海上自衛官」という肩書が自作の銃という説得力を生んでいます。
いや、実際はどうなのか知りませんけどね。
自衛官が銃を作る職人ってわけじゃないと思いますし。
事件の再発性を検討する意味でも、報道せざるを得なかったように思います。
そこに何ら政治的意図はなかったと思います。
言ってから「しまった」とは思ったでしょうけど。


【追記】
報道によると、犯人の動機は「特定宗教団体との関連性」だったそうですが、
まぁ、思い当たる宗教団体はありますね…
今回はその宗教団体が何かしたわけではないので、名前を出しませんけど…
安倍氏本人が実際にどういう気持ちだったのか知る由もありませんが、
客観的に見て、祝電やビデオメッセージを送っている関係を、
全くの無関係だと装おうとするのは無理があるでしょう…
利用されていたとしても、それこそ森友学園問題と同じです。

保守支持層からしても、怒りを感じてもおかしくない教義をしていますから、
それが理由だったとするなら、動機としては分からなくもありません。
おそらく祖父の岸信介氏からの関係(反共での一致?)なんでしょうが、
今日までなーなーに付き合い続けた結果、
こんな惨事を呼び込んだということは、やはり因果に感じてしまいます。

いや、本当にどうして関係を断たなかったんでしょうね?
他にも心当たりがあって震えている政治家は多いことでしょう。
安倍氏同様に保守派の論客の中にも関係性のある政治家は多く、
そこの宗教団体の教義と保守政治家としての姿勢は矛盾に感じます。
この際ですから、関係を見直すことをおススメします。
【追記終了】


今後の問題は安倍元総理が亡くなったことで、その功績が美化されかねないということです。
今年になってようやく安倍政権時代の問題が表面化し始めました。
アベノミクスは懸念された「出口戦略」の問題が浮上し、
出口を見つけられぬままに、日米の金利差で日本からの資金撤退が進んでいます。
ロシアのクリミア侵攻を見過ごしたことは、ウクライナ侵攻へと繋がってしまい、
北方領土開発さえも反故にされ、北方領土返還交渉は見る影もありません。
強硬な保守層の視点から見れば、インド太平洋戦略など中国を意識した外交をしたものの、
結果的に北朝鮮と中国の暴挙は見過ごされたままで、
味方にしようとしたインドも対ロシアにおいて溝を感じさせるものになっています。
結局、安倍氏がやったことを見ても、
消費税増税はその前の民主党政権時代から決めていたことですし、
何をしたのかと聞かれても、あまり浮かんできません。
これらの問題点を浮き彫りにしないまま、安倍氏の功績として美化してしまえば、
アベノミクスからも脱却できない、外交的にも各国の思惑バラバラで対応できないで、
まともな戦略が描けるとは思えません。
反省すべき所は反省しなければならないのに、それができないとなれば、
日本の政治の停滞はさらに5年10年と続くことになってしまうでしょう。
それはもう悲劇です。

アベノミクスに関して少し説明しますと、結局アレは何だったのかと言えば、
日銀が日本の市場を買い支えるというシステムだったわけです。
要は日銀が保証するから株や債券を買ってねということになり、
資金を持ってる所は株の上りが保証されてるのでワーッと買い込む。
本来ならその間に日本企業の国際競争力を取り戻したかったのですが、
クールジャパンを始め、いわゆる「三本目の矢」はことごとく外れ、
企業価値を高めるどころか、政府頼みの護送船団方式的な企業の弱体化を進めてしまい、
日本の企業の価値を落とす結果にしかなりませんでした。
つまり、アベノミクスから脱却して、日銀が債券を市場に解き放とうとしても、
誰も買い手がつかないことになり、
売りたくても売れない局面になっちゃってるわけです。

もうこうなると日本の企業を改革し、
透明性の確保、責任者が明確な迅速な意思決定、
転職後も即戦力として活躍できる企業テンプレートの作成など、
「ウチはウチ。他所は他所」的な独善的な企業体制を改め、
合理性のある流動的な企業スタイルを作らなければなりませんが、
選挙戦を見ていても、誰もそこまで踏み込む人はいません。
何で日本の企業がダメになったのか、そこをもっと突き詰めて考えて欲しいです。
そして、こういった私のような考え方も、
安倍氏の死によるアベノミクス礼賛によって封じ込められてしまい、
日本の企業改革はさらに進まなくなると考えると、もはや悲しくてやり切れません。


評価すべきことは評価し、批判すべきことは批判する。
死者であってもその態度は崩すべきではないと思います。
とりわけ有名人であれば尚更。
「ご冥福をお祈りいたします」とお茶を濁さずに、
しっかりとした分析と評論をしてもらいたいと思います。
大本営(政府)発表をポカンと口を開けて待っていて、
同じニュースを繰り返す奴らに期待しても無駄だと思いますけどね…
もっと自分の足で稼いで仕事して…
まぁ、それも安倍元総理がマスコミを弱体化させた結果ではあるんですけどね…
ちきしょう! こんな日本に誰がした?←「あなた」です


◆ニュースネタ 「なんだ!その態度は!」乗客怒鳴った駅員に物議 識者はどう見る?
例え自分が正しくとも、頭ごなしに怒ってはいけない場面があります。
その最たるものが「子育て」であり、「教育」でしょう。
正論であっても、自分の怒りだけで押さえつけようとしてはマイナス効果なんです。

非常停止ボタンを押すというこの乗客の対応が不適切であったことは間違いありません。
ただ、それに対して頭ごなしに怒ってしまえば、
この乗客のように「何かあっても駅員さんは頼れないんだな」と諦めるでしょう。
そうすると、この乗客が最初に行おうとしたように、自分で財布を取りに行くのは自然な流れです。
スマホやクレジット入りの財布など、大事なものを落とした時に、
咄嗟の判断で「駅員は頼れない」と思ってしまえば、自力で何とかしようと考えちゃいます。
結果として、線路内に乗客が立ち入ってしまい、人身事故が発生する確率が高まります。
JRの対応は結果として駅員に対する信頼感を損ねたと言えます。

何が正しいとか間違っているとかではなく、
その行為が何を及ぼすのかが双方とも認識不足だったということでしょう。
まぁ、そもそもで言えば、線路が剥き出しの鉄道の作り自体がもう時代遅れです。
新幹線や地下鉄の駅のように、立ち入れないように工夫すべき責務がJRにはあります。
客の命や財産を軽視し続けているとしか思えません。


他にも過去に触れたかったニュースがあるんですけど、時差があれど追々書くということで…

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)