聖隷クリストファーが落選した本当の理由
いや、「地域性」でしょ。同一県から2校出すのを避けただけです。
それを色々と理由を付けて取り繕っているだけ。
自分を含めて、秋の大会結果を見て、
この結末を予想した東海地区の野球関係者は多かったと思います。
●センバツ“不可解選考”にネット炎上…東海大会準Vの聖隷クリストファーが落選し4強の大垣日大が選出
背景は21世紀枠導入以降、東海地区の選出枠が3から2に減らされたことにあります。
まぁ、確かに、当時の東海地区はセンバツ大会の成績も芳しくなく、
枠を減らされても仕方ないくらいに低迷していました。
しかし、枠が減らされた直後のセンバツ大会で愛工大名電が優勝し、
その後も常葉菊川など、東海地区の学校の上位進出が目立つようになり、
出場常連だった愛知よりも岐阜や静岡の野球レベルが上がり、
今回のように愛知が選出漏れすることも増えてきました。
その一方で、当初は枠減を納得させるために、配慮するとされたものが、
3つに増やされた21世紀枠でも中日本枠は消滅して統合されるなど、
時間が経つにつれて全く配慮されずにここまで至っています。
いわゆる「神宮枠」が創設されて20年経ちましたが、
そのうち東海地区は5回と最多の優勝で3枠を確保してきましたが、
近年はそう簡単にも行かず、2枠を争う展開が続いています
(2019年に久々に優勝して3枠得るも、コロナで中止)。
はっきり言って、今の東海地区の野球レベルからすれば、2枠は少な過ぎます。
この背景を理解した上で、東海地区の野球関係者の心理を考えてみます。
昔は愛知が強かったために、愛知2校+その他1校という図式が多かったんです。
そうなると残った1校を上手く回そうという心理が働くわけです。
逆に言えば実力があっても愛知の3校目は選ばれず、どうか配慮してくださいよ的な感じが…
2校なら決勝進出の2校と決められますが、
3校目は準決勝敗退のどちらかを選ぶわけですから、そういう心理が働きやすいわけです。
つまり、「愛知2校は仕方ないよね…」と思えても、
「静岡県2校なら譲ってくれよ」と思える土壌があるということです。
ひとえに愛知への遠慮から来ている「引け目」によるものでしょう。
今回の誰が具体的に決めたのか分かっていませんが、
実に東海地区らしい決め方であったことは間違いありません。
「愛知2校は許しても、静岡2校は許さない」その引け目が落選した本当の理由です。
勿論、これは静岡県だけでなく、岐阜県と三重県に置き換えても同じです。
それだけ東海地区における愛知の存在が大きすぎて、
選考にアンバランスが生じやすいということです。
つまり、解決方法は簡単で東海地区を1枠増やせばいいんです。
それをしてないから変な心理が生まれるんです。
勿論、愛知一強が長らく続いていたことが原因ではあるんですけどね…
もう21世紀枠も役目を終えていると思いますし、
実力に見合った出場枠に再整理し直すことが必要でしょう。
センバツが関西地区の学校だけで始まったという歴史的経緯もありますが、
近畿6校は明らかに多過ぎじゃないですかね?
もう明らかにおかしいんですよ。センバツの出場校枠は。
制度疲労を起こしています。
1県2校選出がセンバツの魅力であるなら、それも可能と明記すればいい。
しないから変な遠慮が生まれるんです。
たぶん、これは東京が別枠になっている関東以外、少なからずあるでしょう。
大都市に変な遠慮ありませんか? そこなんですよ、真の問題は。
「大都市の学校2校は仕方ない」「衛生県の2校独占は許せない」、
そういう日本人の都市に対する引け目の精神がアンフェアな選考を引き起こしてるんです。
もうそういうのは止めましょう。
はっきり言います。
高校野球の地域差はなくなっています。都市も地方も関係ありません。
もうそういう遠慮は一切なしの実力選考にしましょうよ。