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静岡ショック~環境問題の重要性~

衆議院選挙に先んじて行われた参議院の補欠選挙は、
山口補選は共産党候補のみだったために自民党の不戦勝、
与野党対決となった静岡補選は大接戦の末に野党系の山崎真之輔氏が勝利しました。

静岡補選では岸田総理が2回現地入りするなど、
勝算が高いと計算しながら、敗戦したことは自民党にとってショックでしょう。
●岸田首相が異例2度目の現地入り 10.24参院静岡補選で自民が絶対負けられない理由
現職の総理大臣に恥をかかせるわけにはいきませんからね…
勝てると踏まなければ応援に呼べませんし、政府も行かせません。
それでも負けたのには、それ相応の理由があるわけです。

↓わりと常識的で合ってるけど、県民から見ると不足してる解説
●参議院静岡補選で野党山﨑候補が勝利、その理由と衆院選への影響を分析
ここでは、より具体的にその理由を解説していきます。

山崎真之輔氏の勝因は、党派色を弱め、川勝知事との共闘を全面に押し出したことでしょう。
今回の参議院補選では野党共闘は成立せず、共産党の候補と票割れを起こしました。
また、どちらかと言えば、国民民主党の榛葉氏らと仲が良く、
当選後も立憲民主と国民民主のどちらに属するのか分からない
(そもそも、今回の衆議院選挙で国民民主党の衆議員は壊滅しかねない)こともあり、
敢えて党派色を弱め、「県民党」を自称して選挙戦を戦い抜きました。
敢えて党派色を出さなかったことが、共産党支持層でも半分近くの票を確保し、
自民・公明支持層にも2~3割食い込むことができた要因でしょう。

勘違いして欲しくないのですが、川勝知事は県内で「人気者」というわけではないです。
人格的には横柄で生意気な学者風情といった印象なので、
人柄が評価されているわけではありません。
県知事選に引き続いて旋風を起こせたのは「政策」が人気だからです。
リニア中央新幹線を巡る水問題を始めとした「環境政策」が支持されているからです。
リニアに留まらず、乱立するメガソーラー計画や、熱海の盛り土を原因とした土砂崩れ…
応援演説に入った川勝知事が初日にガツンと環境問題をテーマに持ってきたことで、
参議院補選の関心がコロナ経済対策から環境問題にシフトした感は否めません。


要はそこが自民党の最大の弱点であり、選挙で見過ごされている争点なんです。
安倍・菅政権時に小泉進次郎環境大臣が「セクシーに」と言って批判されましたが、
彼の言いたかったことは全く分からないわけでもありません。
環境問題への取り組みを格好よくという意味で伝えたかったのでしょうが、
その姿勢そのものが老人達へのアピールに過ぎないんですよ…
なぜならば、40代以下にとって環境問題は「リアルな現実」なわけです。
地球温暖化で様々な災害が起こっている昨今、
我々にとって地球が滅ぶというのは妄想の類ではなく、今そこにある危機なのです。
だから環境問題に取り組むことは格好いいことでも何でもない、
誰もがやるべき「ライフワーク」なんですよ。
そこが今の老人と若い人の最大の感覚の違いです。

環境先進国の欧州に比べれば、これまで環境問題が政治問題化することはありませんでした。
ただ、若い世代を中心に、ようやく環境問題への関心度が上がっているように思えます。
有権者のうち、環境問題へ関心を持つ世代が大きくなってきたことで、
今後は経済問題と並んで環境問題への取り組みも評価されるようになってくると思います。
その民意を上手に汲み取ったのが、6月の県知事選であり、今回の参議院補選だったわけです。

環境問題の取り組みに関して言えば、与野党ともに合格点はあげられません。
ただ政権を持っていない分、野党の方が若干有利なのは間違いありません。
もっと環境問題への取り組みをアピールし、
若い世代の関心を取り付けることが来るべき衆議院選挙のテーマであり、
これからの日本の政治におけるテーマだと感じています。


負けた自民党の若林氏は知名度が足りなかったわけではありません。
御殿場市長を長く務めており、実績は申し分なかったでしょう。
御殿場市長を辞して、国会議員へ進出するというのも、昔なら理解されたと思います。
ですが、今回の参議院補選は、県知事選に際して国交省副大臣だった議員が、
職を辞して選挙で負けた末に起こった選挙です。
その後にあった横浜市長選では、現職の国家公安委員長が職を辞して出馬するも、
選挙で負けてしまい、菅内閣の退陣に繋がるという出来事がありました。

コロナ禍で変わったのは自治体のトップの重要性です。
同じ行政機関である内閣の一員が職を辞してまで地方行政に携わろうとしているのに、
地方行政のトップが立法機関の一人でしかない国会議員になろうとするには、
それ相応の理由がなければなりません。
けれど、それを説明できなかった。そこが若林氏の唯一の落ち度です。
永田町の国会議員こそ偉いんだという感覚が、もう国民には通じていないという証拠です。
国会でのほほんとしているよりも、地方行政で泥にまみれろというのが民意なのでしょう。
ここにもある種の政治感覚のギャップを感じるようになってきています。

そういう意味では、「維新の会」のやり方は間違ってはいません。
地方自治で力を付け、国政へ進出という流れは間違っていないと思います。
ただ、環境問題に関しては自民党並みに感覚が鈍く保守的である上に、
議員の質が悪く、問題発言や問題行動が留まることがありません。
今回の選挙でも共産党を含めた野党共闘を嫌う保守層に一定の支持が集まるでしょうが、
候補者は大阪以外苦戦を強いられるのは間違いないでしょう。

野党第一党の立憲民主党の課題としては、
民主党時代の混乱で地方へ散った元民主党の力をどう集結するかでしょう。
最近は悪評しかないものの名古屋市の河村市長が減税日本を立ち上げましたし、
今回も元埼玉県知事の上田氏が新党を結成するのではないかと話題になりました。
そういう地方から国政への流れを野党連携としてまとめられるかどうか、
今後はそこが鍵になってくるように思います。
地方と中央政府の連携がより緊密になり、相互入替えが容易になれば、
自民党に負けない人的ネットワークになることでしょう。


そういう意味では今日の政治課題が大きく表面化した選挙だったと思います。
「地球環境問題」と「地方自治」、
この問題への取り組み方が有権者の政党評価に繋がっていくと思います。

●与党、静岡敗北に危機感=衆院選接戦区てこ入れへ【21衆院選】
これを見る限りだと、どちらも真の勝因・敗因を理解できていない感じですねぇ…
特に国民民主党、そういうこと言ってるからあなた達は滅ぶのよ?
東西冷戦を知らない世代にイデオロギー対立なんて通用しません。
それなのに、マスコミを含めた政界は東西冷戦で頭が止まっている。
生きている人の半分近くがポスト冷戦時代の人なのに、
いつまで「冷たい戦争」の論理で生きているのさ?
時代錯誤のことを言ってるから、若い有権者を引き付けられないんですよ。
自民党がやっている共産党批判キャンペーンも、
自分達の時代錯誤さだけをアピールするだけで、マイナスにしかなりませんよ…

●首相、厚労省分割に否定的 学術会議の任命問題「終了」
岸田総理の支持が伸びない最大の理由がこれに表れています。
本人は「聞く力」を自称してる癖に、あらゆる物事が否定的です。
他にも森友問題の再調査はしない、選択的夫婦別姓には否定的といったように、
消極的姿勢ばかりが目立っています。
だから政治の変化が期待できない、嘘っぱちで信用ならない、となるんです。
結局、岸田総理に代わって「何をするのか?」が見えてこない。
見えてくるのは「やらない」ことばかりです。

●岸田首相「厳粛に受け止める」 野党、静岡で接戦勝利に自信
本気で「県民の皆さんの判断を厳粛に受け止めたい」と言っているのならば、
リニア新幹線計画の変更を認めるということで良いんですよね?
それが静岡県民の判断なわけですから。
大井川水系に影響を与えるようなリニア工事計画は認めないということでOK?
まるでそんなつもりない癖によく言うわ。
そういう所が口だけで信用できないんですよ…


◆ニュースネタ コロナワクチンの治験評価、大幅に簡素化へ…接種進み「参加できる人」少なく困難
言わんこっちゃない…
やりますよ、しっかりとしたデータを取ってくれるなら。
塩野義製薬に続き、第一三共も治験に入ったというニュースが流れ、
国産ワクチン開発が進んでいるのは、嬉しい知らせですね。

一方でこんなニュースも。
●米で混合接種始まる 「複雑で混乱」懸念 コロナワクチン
何が問題かと言えば、ファイザー製とモデルナ製で体内に入れるワクチン量が違うことです。
モデルナ製はファイザー製の3倍、
そこが「モデルナアーム」と副反応が揶揄される理由なのかは定かではありませんが、
同じワクチンで、性別や体重で効果は変わらないとされているのに、
投入されるワクチン量がこうまで違う理由がよく分かりません。

推測するに、それさえも科学的見地に基づいたものではなく、
適正量を決める治験の一種なのでしょうが…
本当に適正量なのかはサッパリ分からない所。
もう引っ込みがつかなくて、なーなーでやってませんかね?

●小中学生のワクチン接種をめぐる大混乱 修学旅行や受験に影響必至か
結局、大人も納得してワクチン接種をしているわけではないということです。
だから子どもに明確に説明できない。
自分達がろくに説明を受けずに接種したから、子どもに説明できるわけないんですよ。

個人的な考えですが、ファイザー製なら1回目のワクチン接種はOKだと思います。
ただ、2回目のワクチン接種の量と期間に関しては、
しっかりとしたワクチン抗体量検査を行ってからでないと無理でしょう。
若い世代の方が副反応が出やすいのは間違いないので、
漫然と1か月後に2回目のワクチン接種を行えば、
副反応に苦しむ可能性はあると思います。
まぁ、そもそも、なんで2回に接種を分けてるのか、それさえも説明されてませんが…
1回でワクチン抗体量が確認されれば打たなくてもいいと思いますし、
ワクチンを作るのに2回目がどうしても必要なのかどうかは検討されるべきでしょう。

まぁ、だからワクチン接種と抗体量検査はセットで行うべきだと思うんですがね。
それだけで副反応を大幅に減らすことができるはずなのに、
一律でやって副反応で苦しむ人を増やしてるだけでしょ、こんなの。
やり方が非科学的なんですよ…


◆スポーツネタ 「オレ、首なの!?」球団は大混乱…西武・辻発彦監督“退任誤報”が出た理由
なんだ誤報でしたか… すぐに「続投検討」と出たので、どうなってるのかと思いましたが…
辻監督の采配云々ではなく、単純に戦力不足でしたからね。
外国人もサッパリだったようですし。
ドラフトでは待望の左腕補強もできましたし、来年こそは頑張って欲しいです。
…まぁ、自分が野球見るかはまだ分かりませんけどねぇ(苦笑)

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