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2021年03月24日

奪われた『スポーツ』

春になってセンバツ甲子園が開幕し、様々なプロスポーツの開幕の時期になっていますが、
自分はあれほど楽しく見ていた高校野球やプロ野球に一切関心が無くなっています。
ニュースで流れた瞬間にチャンネルを変える程には酷くありませんが、
普通のニュースと同じ感じで流し見るだけで、純粋に興味が湧きません。
この先、オリンピックが開かれたとしても、その感覚は変わらないでしょう。


どうして、自分がこれだけ『スポーツ』に対する興味が失せたかと考えれば、
自分にとっての『スポーツ』は、ただ『見る』ものではなく、
『する』の延長線上にあったからでしょう。
野球やサッカーの試合を見て、「今の選手のプレーが凄かった」、
「監督の采配が良かった・ダメだった」と考えるのは、
自分がその場に立ってスポーツをしていることを仮定してのことです。
逆に自分の経験にはないスポーツ、冬季スポーツのフィギュアやスキージャンプは、
経験がないだけに、そういうことが考えることができません。
前者は『「する」の延長線上にあるスポーツ』であり、
後者は『専ら「見る」スポーツ』と考えることができます。

今までのメジャーなスポーツは、競技人口も多く、
多くの人にとって『「する」の延長線上にあるスポーツ』でした。
しかし、コロナ禍で外出が難しくなり、
筋トレのような個人でできる運動はともかくとして、
球技のような団体スポーツを私的に楽しむことが絶望的な状況になり、
多くの一般の人々から『スポーツ』が奪われてしまったわけです。

逆にプロスポーツ選手たちはそれで生活が懸かっていますから、
コロナ禍であっても何とかして『スポーツ』を行おうとするわけです。
色々な創意工夫をして試合を行ってきましたが、
それが結果的に、プロスポーツ選手の『スポーツ』と、
『スポーツ』を奪われてしまった一般プレイヤーに二極化してしまったのです。
一般の人からすれば、言い方は悪いですが、
プロスポーツプレイヤーは「空気の読めない奴」であり、
さらに悪く言えば「『スポーツ』を独占している奴」になってしまいます。
結果として、コロナ禍が『スポーツ』のできる人・できない人の二極化を生み、
精神的乖離を大きくしてしまったと自己分析しています。

よくプロを目指していたスポーツプレイヤーが怪我などで選手生命を絶たれ、
その後、そのスポーツを見れなくなったような話を聞きますが、
程度の差こそあれ、似たような感覚なのかもしれません。
『スポーツ』は誰でも行うことができるということで一般化してきましたが、
皮肉にもコロナ禍が健康でなければスポーツが成立しないことを示し、
環境的に続けられる人・続けられない人の二極化を生んだように思えます。


私達が今考えなければならないのは、『スポーツ』は誰のためものか、です。
オリンピックにせよ、多くのプロスポーツは、商業的です。
一部のトッププレイヤーがショーとして客に見せる、それが『スポーツ』なのか。
それとも、多くの人々に実際にやってもらって楽しむ娯楽としての『スポーツ』なのか。
トッププレイヤーのための勝利至上主義の『スポーツ』なのか、
楽しみとしての人々の娯楽から発展していく『スポーツ』なのか。
お隣の韓国では幼い頃からのトッププレイヤー育成が災いと化し、
一部のパワハラ・性的虐待に及ぶまで問題が深刻化しています。
韓国の場合は早々に前者に舵を切った結果と言えましょう。
逆に日本は学校教育としての「体育」からスポーツを根付かせることに成功し、
ボトムアップ型でプロスポーツを押し上げる体制を取ってきました。
今、コロナ禍で起こっていることは、『ボトムアップ型スポーツ』の崩壊であり、
日本はこの先、『トッププレイヤーの独占スポーツ』になってしまうのでしょうか?

私達から奪われた『スポーツ』は一体どこに行ってしまうのですか?
プロスポーツ界は「する『スポーツ』」を傷つけながら、
「見る『スポーツ』」を押し付けていくのでしょうか?
『スポーツ』を見せることが人々を勇気づけることだと考えているとしたら、
それはスポーツ界の驕りです、押しつけでしかありません。
今、スポーツ界に必要なのは、スポーツ界が『無視してきた現実』、
障がい者スポーツや生涯スポーツにどう向き合うか、です。
コロナ禍でも、誰でも楽しめる『スポーツ』、
マスクをして会話をしていなくても楽しめるような『スポーツ』、
それを考えることこそがスポーツ界の使命だったのですが、
結果的に、コロナ以前と変わらないことを続けてしまったために、
今、日本の『スポーツ』は崩れかかっているように思えます。

おそらく、オリンピックをこのまま開催しても、
そのギャップは埋まるどころか広がるだけでしょう。
日本の『スポーツ』が限界を迎えているのは明らか。
今後は単なるゲームとしての『eスポーツ』だけでなく、
体感的なスポーツゲームも次第に『eスポーツ化』され、
今後はそちらが主流になっていくのでしょう。
『スポーツ』は自ら首を絞め、競技人口を減らしながら、ゆっくり死に至ろうとしています…


◆ニュースネタ 渡辺直美に「おわびしてもしきれない」佐々木氏辞意
またしてもオリンピック関連の不祥事…
これ、本気で考えていたのか、悪ふざけで言ったのか、どちらなんですかね?
どちらにせよ、本人の了解なしに進めていたのならば、大問題ですけど。

森前会長の女性蔑視発言もそうですが、
日本の「偉い人」のスピーチって『悪ふざけ』を取ろうとすることがあるんですよ。
フランスの『エスプリ』、イギリスの『ウィット』、英語の『ユーモア』、
日本語なら『機知』になるんでしょうが、それを狙って勘違いしてる奴(苦笑)
所謂、「気の利いたことを言おうとして失言する」輩が多過ぎるんです。

どうして捻じ曲がったのか知りませんが、所謂『ブラックユーモア』、
一番日本で適切な感覚で言うと「嘲笑」を取ることだと勘違いしてるんです。
まぁ、これは日本では批判意識がなかなか育たず、
「お上を揶揄する」的な流れで評論が育ってきたせいなのかもしれません。
「揶揄した発言」=「嘲笑を取る」≠「ユーモア」と勘違いされた節があります。

違うんですよ、全く違うんですよ。
上手いこと他の事例に置き換えたりして、話を関連付けること、
落語のような言葉遊びの感覚に似たものが「機知」なのに、
他人を扱き下ろして嘲笑を取ることだと勘違いしている奴らが多過ぎる。
こういう所に人間の『センス』が出てくるんですよ。
言うまでもなく、こんな発言をする人は「下劣」ですよね…

「実るほどに首を垂れる稲穂かな」、今こそ思い出したい日本語です。


◆ニュースネタ 総務省接待問題 蓮舫氏の追及に「珍答弁」武田総務相しどろもどろ
報道によると25回も「国民が疑念をいだくような会食はしていない」と答えながら、
週刊誌でその事実が暴露されると一転して認める発言…
いや、その発言から完全に会食はしているのだろうと推測はできましたが、、
たったその一言を聞くためだけに、国会でどれだけの時間が費やされたのか?
森友・加計学園問題、桜を見る会問題、日本学術会議の問題、総務省接待問題…
野党はいつまでその問題を追及しているの?という心無い声も聞こえますが、
政府がいつ誠実に答えたというのですか?
こんなんばっかですよ、今の国会(苦笑) 言葉遊びじゃねーんだわ。

他にも予告質問やそれに対応する官僚の残業問題も上がってましたが、
そもそも、何で国会での質問を予告する必要があるのか?
そもそも、何で大臣の答弁を官僚が考えなければならないのか?
こんなの先生がテストでこの問題が出ますよと言っておいて、
学生が他人に問題を解かせ、それを丸写ししてるだけでしょ?
ただのカンニングです。
確かに、細かい統計データなど大臣は知らないでしょうから、
そういう数字の面で官僚が調査することは十分ありうる話ですが、
国会質問の大半はそんな数字の羅列ではありません。
個々の問題の傾向や認識を問われることの方が多いので、
そんなものは官僚の手を借りるまでもないことです。
それを官僚に頼って一字一句同じ文章を読んでる方が恥ずかしい。
口では「政治主導」と言いながら、その口から発せられる言葉は「官僚主導」ですよ。
矛盾してますね。


◆ニュースネタ 二階氏発言に波紋 河井克行被告事件「他山の石」
他人事にしてんじゃないよ(苦笑)
まぁ、他人事にしたいからこそ、河井被告は罪を認めさせられたのでしょうが。
本格的に選挙を睨んで動き出したということなんでしょう。
臭いものに蓋をしただけの発言です。

そこら辺の批判はみんなしてるでしょうから、
ここは敢えて『他山の石』という言葉を拾い、教訓を得てみようと思います。
今回の河井夫妻の買収事件から得られる教訓は、
「人間は余計な金を与えると、余計なことに金を使ってしまう」ということです。
当たり前のことですが、買収する金がなかったら買収できないんですよ。
買収する金があるから、余計なことに金を使うわけです。
つまり、通常の自民党候補者の10倍以上とも言われている選挙資金があったからこそ、
買収は可能だったとも言えるわけですから、
一番悪いのはそんな大金を何の支持もせずに渡したバカです。
誰でしょうね、そのバカ。領収書なしに1億5000万円もポンと渡すバカはw↑
見事なブーメラン。

想像してみてください。
「これで選挙で勝て」と言われて、お金をポンと1億5000万円渡されます。
あなたはどうしますか?
相場の10倍もの大金を渡されたのだから、是が非でも「結果」を出せということでしょう。
では、そのための「手段」はどうするべきか?
最も無難な方法は、「上司が用いている手段」を使うことです。
これならば、仮に結果が残らなくても仕方ないとなります(別に評価も上がりませんけど)。
できる奴ならば、この上を狙いに行くでしょう。
河井被告がどういう「手段」を考えたのかは分かりませんが、
それが「賄賂」だったというのは、偏見が過ぎるか、そういう先輩ばかりだったのかのどちらか。


◆ニュースネタ 性悪説or性善説…組織マネジメントはどう考えるべきか
いやぁ…「性善説」って最初が善なだけで、現時点で「善」とは誰も言ってませんけど…
わりと勘違いされがち。

性善説も性悪説も、現時点での善悪評価はそんなに変わりません。
良くも悪くも右往左往するのが人間です。
誰だって常に利己的に動くわけでもありませんし、
誰だって常に他人のために動くわけでもありません。
利己的に動くこともあれば、他人のために動くこともあります。
過去(根本)が「善」であろうが「悪」であろうが、
現時点で両方が混在しているのが「人間」です。
「性善説」の人間が「善」しかしないと考えるわけもありませんし、
「性悪説」の人間が「悪」しかしないと考えるわけもないでしょ?
多少語弊があるかもしれませんが、
言い聞かせて何とかなると思うのが性善説、
無理矢理やらせるのが性悪説の方が近いでしょう。

現時点でも「善」だと信じてる奴は平和ボケのボンクラなだけですよ?
●LINEの個人情報管理に不備 中国の委託先がアクセス可能な状態
●日本のLINE利用者の画像・動画全データ、韓国で保管
↑ボンクラの例。
海外の会社が個人情報をしっかりと管理してるわけないでしょ?
商売は基本的に利己的な行動です。
商売人が利己的に動くのは自然の摂理ですから、「悪」の方向に動くのは当然。
組織目標としての「善」なる意識統一ができてないのに、
「善」の方向に向かうわけがありません。

日本人の悪い所は、言い聞かせてもいないのに、「以心伝心」できると勘違いしている所。
「善」が「以心伝心」するわけがありません。
お前の思いついた「善いこと」なんて知らんがな。
それを言葉にして初めて「共感」できるんですよ。
善き言葉は言わなきゃ伝わりません。
逆に悪い言葉は言うと周囲も自分も傷付けます。それだけのこと。そんな当たり前のこと。


◆ニュースネタ 同性婚訴訟判決「画期的」「混乱つながる」 各党温度差
自分の考えとして、両方とも「前提」が違ってます。
同性婚が差別されているのではなく、結婚制度が優遇されてるんですよ。
つまり、男女のパートナーがいる人が社会的に優遇されているだけ、
同性のパートナーが差別されていると言うならば、
シングルの人もまた差別されているんですよ?

要は何を変えていかなきゃならないかといえば、
婚姻制度が前提となっている社会を変える必要があるということです。
違うのよ、「同性婚」が差別されてるんじゃないのよ。
それだと「シングル」も差別されてるのよ。
社会的に婚姻制度を優遇し過ぎたことの歪が出ているわけで、
変えるのは同性婚を認めることではなく、そっちでしょ?

もっとも、某議員のように「非生産的」とまでは言わないものの、
国家として出生率を上げて社会の発展を目指したいという政策目標も分かります。
それが「婚姻制度」の目的であったことは明らかでしょう。
私達が考えるべきは、その政策目標がどうあるべきか。
同じように出生率を上げようと思うならば、男女の結婚は優遇されるべきでしょうし、
逆に発展から調和の社会を作っていこうと思うならば、
男女の結婚を優遇する制度を改め、個人として平等に扱うべきでしょう。

つまり、社会的な政策目標をどう掲げるのかということです。
婚姻制度というのは絶対的なものではなく、
社会的な政策目標を実現するための「手段」に過ぎないわけです。
だから「結婚」がゴールじゃないんですよ。
「結婚」=「手段」なのだから、スタートに過ぎないんですよ?


◆ニュースネタ 緊張感無き「宣言解除」リバウンド回避には「脱馴化」が必要
緊急事態宣言が解除された後、早速、観光客がわらわらと…
マスクをしてない人もちらほら見かけるようになりましたし、
やっぱり緊張感の欠片もねぇなぁと思わされます。
やはり予想通り、「第4波阻止」の呼びかけよりも、
「解除」の緩みの方は先行しちゃいましたねぇ…

その「第4波阻止」も10%程度でしかなかった変異株の調査を
40%に上げると菅総理は言ったものの、
今の今までその程度しか調べていないことに愕然としますし、
全部調べるわけでもない、半分しか調べられないことに愕然とします。
変異株の中には若者が重症化しやすいものもありますし、
変異株が国内で同じような形で突然変異した可能性も否定できないので、
空港検疫だけで足りるのか、若者のいどうも制限しなくていいのか等々、
対応策も当然に変わってきます。
それすら予め調査もせず、まともな対応策を取らずに、
簡単に緊急事態宣言を解除してしまう政府は、やはり無能でしょう。
結局、変異株が猛威を振るうであろう第4波の準備は何もせずに、
裸のままで緊急事態宣言を解除したわけですから、やっぱり無能です。

国民の中にはワクチンに期待する声が聞こえてきますが、
これは明らかに報道統制が敷かれ、
ワクチンに批判的な報道を封じているからに他なりません。
●五輪前のワクチン供給絶望的 居直り“ノーガード”開催に国際社会ドン引き
最も基本的な情報である「ワクチンの効果期間」は相変わらずダンマリです。
中国製のワクチンを打った人が感染したという報道がありましたが、
これは中国製のワクチンに限らない特徴でしょう。
ワクチンの元となった抗体が数カ月程度で消えてしまうのですから、
長期間効くということは正直考えづらいです。
おそらく、半年も経てば、同種の報道は増えてくることでしょう。
さながら「100日後に裏切られる国民」といった所でしょうか…

都合の悪い情報をシャットダウンして、その結果に生まれるものは何なのか。
「油断」しかありませんよ。
分科会ではワクチン接種後もマスク着用を呼びかけていますが、
果たして、国民にそのアナウンスは届いているのでしょうか?
要するに、ワクチンを打ったところで社会は何も変わらないということです。
密を避けるという行動は、半年後も1年後も変わらないと思われます。
どこかの時点でウイルスが弱毒化し、そちらの方が一般化する可能性があるので、
永遠に続くとは言いませんが、10年単位の話にはなるでしょう。

では、今の日本にその覚悟があるのですか?と問いたい。
それが本当の「コロナ対策」ですよ。

2021年03月15日

コロナと総務省接待問題~政治家のお仕事とは?~

何でコロナ禍に総務省接待問題をやっているんだと思っている人もいると思いますが…
昨年の12月を思い出してください。発端はコロナです。
①12月中旬、コロナ患者が急増したため、政府が多人数での会食の自粛要請をする
②その夜に菅総理が自民党・二階幹事長とステーキ会食⇒批判
③政治家の自粛要請に反する会食が次々と明らかに
⇒批判=「何故、政治家は会食を止められないのか?」
④緊急事態宣言が出た1月以降の会食で自民党国会議員に離党処分(12月はお咎めなし)
⑤自粛要請期間中の総務省幹部の会食が明らかになる。菅総理の息子が絡んでいるらしい。
⑥菅総理の息子が勤務する東北新社の総務省接待問題が浮上⇒行政の歪み?
⑦総務省幹部は他にNTTから接待を受けていたことが発覚する
⑧総務大臣もNTTから接待を受けていた疑惑が生じる←今ココ

コロナの感染拡大原因として最も大きいのが「会食」であることが分かり、
緊急事態宣言を出す前に国民に「会食」を自粛するように要請したものの効果なし。
それもそのはず、それをお願いする政治家自身が「会食」を続けていた…
これを受けて国会で「会食」の禁止しようとする動きはあったものの、
まともに議論は進まず、一律禁止とはなりませんでした。
では、どうして政治家は「会食」を止められないのか?
その答えが総務省接待問題にあります。

その前に⑧総務大臣経験者の接待問題について解説しておきます。
●坂井氏と野田氏、NTTとの会食費用支払わず 大臣規範抵触か
結論から言いますと、大臣側に接待を受けている感覚はないと思われます。
逆に接待した側のNTTは接待した感覚はあると思います。
つまり、両者を結び付けている悪い奴がいるってことなんですよ(苦笑)
構図としてはこんな感じだと予想できます。
①国会議員BがNTT側から陳情を受ける
②国会議員Bが大臣Aとの会食をセッティングする
③大臣Aが国会議員Bと会食したら、「偶然」NTTの人がいました
④会食しました。支払いは国会議員Bと見せかけて、実際はNTT側。
大臣Aとしては「偶然」NTTの人に会ったとしか思っていません
(勿論、政治家界隈ではこの「偶然」を起こすのが「お仕事」なわけですが)。
でも実際に費用を出しているのはNTT側なので、
「偶然」でもなんでもなく、大臣Aを接待したわけです。

コレなんですよ。今の政治家が自分達の「お仕事」と思っていることが。
森友学園問題の安倍夫人の言葉を借りれば、
「人と人とを結びつけていくことが私の仕事だと思っております」。
だから政治家は「会食」を止められないんです。
それが政治家の「お仕事」だと思っているから。
国会議員BはおそらくNTT側の誰かから個人献金を受けているのでしょう。
そのお金を使って選挙に出て議員の座を守り、
そして企業の陳情を受けては、大臣もしくは官僚と会食してそれを実現。
金と票が集まってくるという算段ですよ。

果たしてこれが政治家の「お仕事」なんでしょうか?
良くも悪くも、日本はこの政治システムで動いてきたわけです。
これまで財界と政治家が結びつき、日本の経済を動かしてきたことは確かです。
ただ、それがコロナ禍という局面に立ち、情報公開に反する秘密主義的決定や、
コンプライアンス(法令順守)の問題が生じ、
時代遅れとなったこの政治システムを続けるのか否か。
その分水嶺に立っていることになるわけです。

森友・加計学園問題もそうですが、こういう個人的に政治家と繋がり、
特定集団だけが政治的恩恵を受けるようなシステムの是非が問われているんです。
国民が問われているのはそこなんですよ。
個々の問題を批判できていても、その全体が何を指しているのかを理解できていません。
この「会食」を通じた個人同士が結び付く利益誘導が是か非か、
今、問われているのはそこなんですよ。
それは政治だけでなく社会が変わることを意味します。
「飲みにケーション」を捨て去り、個人的関係性で仕事をするよりも、
情報共有を通じた作業の代替性で事業の効率化を図るかどうか、問われているのはそこなんですよ。

総務省接待問題は個人の問題だけではないんです。
日本社会がコロナ禍で直面している社会の変化に関する問題なんです。
そこを忘れないでニュースを見てもらいたいと思います。


◆ニュースネタ 総務省接待問題でNTT社長らを参考人招致
つまり、政治家や官僚との『意見交換会』という名目で『会食』を行い、
1人5万近い食費を奢っているということですか…

……
………明日からNTTやドコモの人と会ったら、食事を奢れと迫ってみようと思います(笑)
そりゃ社長がね、顧客でもない人との『意見交換会』で食事を奢ってくれるんだから、
顧客の立場からの『意見』を聞くのに、社員が食費をケチるなんて、ありえないでしょ?
それがNTTとしての会社の姿勢であるならば、当然、社員も奢ってくれるでしょう。
奢らない社員は会社の方針に反していることになるわけですからねぇ…ほら、奢れや。
5万円とは言わない。1000円の昼食でも奢ってくれや、NTTグループさんよ?

言うまでもないことですが、
言わなきゃ便宜を伝えられない・図れない奴はそこまで出世してません。
相手の望むものが分かっている奴しかそこまで出世してません。
『会食』を開いて、「一つよろしくお願いします」と言うだけで伝わるんですよ。
それを理解できない奴はそこまで出世していません。
みんな、分かっていることです。何なの、この茶番(苦笑)

行政職の人間がその業界人と『会食』している時点でアウトくさいのに、
そこに『奢り』『奢られ』があれば完全にアウト。
誰が見てもズブズブの関係ですよ。アホらし。

とりあえず、NTTグループの社員は食事奢れや、マジで。


◆ニュースネタ 緊急事態宣言は解除の方向か?
●筋の通らない宣言解除、国は「データ遊び」をやめよ
現状は、再延長した時点と変わらない「下げ止まり」。
どころか、各地でクラスター感染が発生しており、
「変異株」の問題もあって第4波の発生目前という局面です。

まぁ、それでも政府は緊急事態宣言を解除するのでしょう。
暖かい春を迎えつつあり、外出する機会が増えていますから、
国民のフラストレーションも溜まりつつあり、解除を求める声は強まっています。
オリンピックの聖火リレーも始まりますから、政府は解除の方向で動くでしょうね。
もっとも、それは第4波発生の呼び水にしかならんわけですが。

「変異株」で警戒すべきなのは若者にも定着しやすいということです。
ウイルスの保菌者となるだけでなく、発症の危険性も高まります。
比較的安心と言われていた若者も警戒の必要性が高まるだけに、
さらなる対策の強化が必要なわけですが、それができるかどうか…

しかし、1月から「変異株」の問題が起っていたのにも関わらず、
5~10%程度しか調べていないというのはお粗末すぎませんか?
当時はてんやわんやで手が追いつかなかったのかもしれませんが、
多少マシになった以上、徹底的な「変異株」の調査をしてもらいたいです。
PCR検査の数を増やし、再度の封じ込めを行わなければならないのですが、
国民一般にその危険性が十分知らされず、そういう機運にもなっていない、
非常に危険な兆候であると感じています。
結果的に、政府がワクチン批判を封じた結果、
ワクチン万能主義に陥り、国民の警戒心が甘くなってるだけじゃないのかね?

まぁ、しかし、オリンピックのコロナ対策は大丈夫なんですかね?
例えば、何のコロナ対策を行ってこなかったブラジルのような国を、
日本はオリンピックだからという理由で無条件に受け入れなければならないんですかね?
国によって対策や感染の程度に差があるのに、一律に考えることができるのかどうか。
それはつまり、参加国がどうなるのか。
蓋を開けてみたら、日本と中国しか参加してませんでした、とかなりそうで怖い(苦笑)

●ワクチン接種した女性9人に重いアレルギー反応
後日、男性にもアナフィラキシーの反応が見られたことが報道されました。
今回のワクチンは血管に投与する皮膚注射ではなく、筋肉注射ということなので、
一般的に筋肉が少ない女性や高齢者の場合は、
筋肉注射に失敗して皮膚注射になってしまうと、副反応が出やすくなります。

4月から高齢者のワクチン接種が始まるようですが、
アクティブで筋肉量の多い元気な高齢者はともかく、
痩せて筋肉が落ちてしまった高齢者は、接種を避けた方が無難でしょう。

何度も言いますが、ワクチン接種したとしても、
あくまで「発症しにくくなる」だけですから、
コロナウイルスを保菌して感染させる可能性は否定できていないので、
マスク等のコロナ対策は続ける必要があります。
ぶっちゃけ、「現状は何も変わらない」わけですから、
そこら辺は十分に理解した上で、
自分の環境でワクチンを接種した方が得か損かを見極めるようにしましょう。

2021年03月09日

緊急事態宣言の再延長

首都圏の一都三県のコロナ対策の緊急事態宣言が再延長されました。
これに関する菅総理の判断自体は評価していますが、
その前週には大阪近辺の緊急事態宣言は解除しているわけで、多少ちぐはぐな動きにも見えます。
まぁ、単純に大阪では吉村知事を中心に宣言解除を要望し、
東京では小池都知事を中心に宣言延長を要望したから、それに従っただけでしょうねぇ…

●菅首相、宣言延長へ「先手」演出 都知事の動き受け軌道修正
あまり主体的な動きには見えません。何をもって判断しているのか見えてきません。
大阪と東京とで判断が分かれた結果がどう繋がるのか、2週間後の推移が気になる所です。
緊急事態宣言は効果があるのかないのか、それが客観的に分かりそうな感じですね。
それでも学生の卒業旅行や宿題のない春休み、暖かくなってのお花見と、
外に人が流れる時期が来るだけに、それを抑制できるのか否か…難しそうだなぁ…

●小倉智昭氏、黒岩知事の小池都知事暴露に疑問「なぜ今頃。言う必要があったのかな?」
そんな中で神奈川県の黒岩知事が裏側を暴露。
既に緊急事態宣言を発令する前の要請の段階時にも、
神奈川県が及び腰だった報道がなされていますから、
そういうのが積もりに積もった末の暴露なんでしょうが… 何ともカッコ悪い。
菅総理や河野大臣らがいる神奈川選挙区ということで、
政府の代わりの小池叩きをしたんでしょうが、
結果的に政府が小池氏に追随する形になっただけに、政府叩きにもなるような…
果たして東京都がもう宣言延長を決めている時に、様子見という選択肢が取れるのか?
普通に考えて、追随する他にないでしょうに…
反対するわけでもなく日和見の姿勢を取れば、そりゃ無視されます。決断力がないだけ。
別に小池都知事を評価しているわけではありませんが、
決断力という意味では黒岩知事を含めて他の周辺知事の乏しさを物語ることになり、
菅総理を含めて、どこか他人事のような無責任体質を露呈させただけのように思えます。

●諮問委の尾身会長「ワクチン打ってもクラスター起きる」
結局、政府は一番大事なことを言ってません。
「ワクチンを打てば、コロナは収まるのか」否かの答え。答えは「No」です。
ワクチンを打ったらマスクをしなくていいわけではなく、
感染症対策は引き続きやらなきゃならないわけです。

ワクチンに関する疑問は2月の日記に書いてあるので、ここでは割愛するとして、
「集団免疫」の獲得云々を言う先生方もいますが、正直眉唾ものです。
例えば、インフルエンザで集団免疫ができていると言えますか? 言えませんよ。
今回のコロナの特徴である不活性感染の解決策が見つからない限り、
結局は菌の死滅は確認できません。
誰の体に菌が残っているか分からないんですから。
ワクチンの効果も一定ではなく、有効期間も分からないのだから、
特定地域で全員が同時期にワクチンを接種し、かつ、
以降、誰も外部から人を入れないようにしない限り、菌はなくならないでしょう。
それぐらい徹底的にやらなければ意味がなく、
結局、ズルズルとコロナ患者は出続けることになると思います。
そうなると体調を崩しがちな季節の変わり目ごとに、患者が増えてしまうのか…
もう「コロナ前」に戻れないことは確かなように思えます。

ワクチンで全てが解決することはないのに、何でワクチン接種をするのか?
本当によく分からない状況です。
現時点で危機にある医療関係者や、アクティブに動くシニア層ならともかく、
感染症対策ができている養護施設の高齢者等が受ける必要があるんですかねぇ…
リスクの方が大きいと思いますけど。


◆ニュースネタ 総務省接待問題に関して
●菅首相長男・『旧郵政省系官僚』違法接待の背景~「コンプライアンス顧問」の重要性
●菅首相長男の総務省幹部接待、「官僚の倫理問題」にしてはいけない理由
菅総理としては、この流れを「助かった」と思っているんでしょうかね?
先にNTT接待が出て、後から総理の息子の会社が出て来たら、
「総理の息子」がクローズアップされますが、
後からNTTが来ると、「どこもやってんだ」みたいな感覚になる。
もっとも、NTTの接待にしても幹部クラスばかりなわけですから、
東北新社のように総理の息子が混ざる違和感の方が強い感じもしますが。
しかも、総務省との繋がりを作ったのは総理の息子の努力ではなく、
菅総理が総務大臣時代に秘書官として起用したことなわけですから、
やっぱり単なるコネじゃねぇかという違和感は抜けないわけですけど…

●NTT会食「応分の負担」払ったのは5千円 総務審議官
●総務省の谷脇審議官を更迭 NTT接待、規程違反の疑い
国会での証言が二転三転してばかり。
「自分で払ったから違反してない」と言ったものの、
実際は3回のうち1回だけ、それも5000円と実際の価格と見合ってない…
よくも、まぁ、いけしゃあしゃあと言えますわな…
もうそんな森友学園問題時のような内閣官房隠しはせずに、懲戒解雇して欲しいです。
さすがに嘘ばかりで酷過ぎるでしょ… 何一つ信じられないレベル。
やはり他にもあるのではないかという疑問が残るだけに、徹底的に調査してもらいたい所です。

ただ、今回の問題を菅政権の体質の問題にするのは難しいように思えます。
森友・加計学園問題のように、政治家の落ち度を官僚がカバーしているわけではありませんからね。
菅総理の息子の問題にしても、官僚側に接待を受けているという負い目があるだけに、
菅総理の問題であるとして攻めることはできないでしょう。
やはりこれは総務省の問題、とりわけ旧郵政省官僚の問題と言わざるを得ません。
自分達が政治家を接待して成り上がってきたから、接待されて当然という感覚なんかな?

とはいえ、かつて総務大臣を務め、ふるさと納税や携帯料金値下げなど、
総務大臣時代の手柄の延長で総理大臣になった菅総理としては、
これらの問題を本当に把握できていなかったのかという疑問は残ります。
この問題で辞めた山田真貴子前・内閣広報官も菅総理が引き上げた人物ですからね。
明らかに総理の息子の接待は「危ない話」なわけですから、
官房長官・総理大臣と官僚支配を掲げてきた菅総理が、
これらの問題を把握していなかったのが不思議でなりません。
誰も何も言わなかったんですかね?
それとも、見て見ぬふりをしたんですかね?

●菅首相が後手後手に回る理由を自民党の身内が明かす 決定的に欠けている「首相の資質」とは
結局、強権的に官僚に接するもんだから、「都合の良い情報」しか入ってこない。
「都合の悪い情報」を挙げてしまって処分されるのを嫌ったということでしょうか。
そういう意味では、総理大臣時代の責任というよりは、
官房長官時代のツケが今現在に出てしまっているようにも思えます。
「都合の良い情報」でしか判断しないから、国民感覚との乖離が生じる。
大本営発表で日本がずっと勝ってると思い込むのと同じ。
危機に対応できないのは「都合の悪い情報」に対応していないからです。

●総務省、東北新社の認定見直し含め検討…衛星放送事業
接待はともかくとして、東北新社は法律的にもアウトだった、という話。
総務省の怠慢。接待があって見過ごしたのか、怠慢があったのか。
接待が放送行政を歪めたのかどうか分かりませんが、
総務省が放送行政を歪めちゃってたのは間違いなさそうです。


◆ニュースネタ 東京オリンピックの対応策
●五輪の切り札「バブル」…体験したヴィッセル神戸では意外な効果も
最終的にはコレしかないんじゃないでしょうか。
徹底的に隔離して、安全と呼べる地域でオリンピックをやる。
奇しくも、当初掲げた「小規模集中開催」に戻ることになるのでしょうか。
とはいえ、コストの関係で各地に分散した所がありますからねぇ…
分散した各地で徹底的な隔離ができるかどうか。

課題はやはり「隔離地域」を作れるかどうか。
参加する選手だけではなく、スタッフや宿泊場所の従業員、
出入りする業者やマスコミ、観客に至るまで、
その地域に出入りする人々、「全て」を大会期間中に隔離する必要があります。
ワクチンもしくは2週間のPCR検査の実施が可能なのか否か。
大会が大きくなればなるほど大変になり、国民の協力も必要不可欠になるだけに、
よほどのリーダーシップがなければできないわけですが…
今の感じだと無理そうですかねぇ…


◆ニュースネタ 地元で殺人事件発生
●JR三島駅南口近く繁華街で男性刺殺 顔見知り男とトラブルか
●三島男性殺害 上半身に深い刺し傷、致命傷か 知人男の行方追う
日曜日の朝は車で駅前を通りがかりましたが、
警察が刑事ドラマとかで見る進入禁止のテープを貼ってたので、
何か事件があったことは分かりましたが…

一部では暴力団関係者の噂もありますが、現時点では何も分からず。
まぁ、説得力がないわけでもないです。
普通なら救急車や警察を呼ぶところとを、わざわざ病院に搬送してますから…
何で自分達で運び込んだのかよく分かりません。
仲間内での揉め事だったのか、警察を呼べない理由があったのか。

まだ犯人は分かっていませんが、どう考えても内部トラブルっぽく、
通り魔的犯行ではないので、そこまで心配はいらないでしょう。
しかし、こんな「ご時世」に朝まで飲むなよな…