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法律の読めない総理大臣

前回の『馬と鹿』が想像以上にマッチし過ぎていたので、
同じ話題なら、敢えて変える必要もないかなーと思ったものの、少し変えてみました。

日本学術会議の任命拒否の問題を再三取り上げていますが、
この問題がなぜ問題なのかと言えば、総理大臣が法律を読めない点にあります。
日曜日の会見では、「推薦票を見ていない」とか言い出し、
それを慌てて官房長官らが取り消したりと、対応が二転三転しています。
つまり、菅総理大臣は法律が読めていないんです。

昔、『漢字の読めない総理』がいましたが、今度は『法律が読めない総理』。
もっとも、別に総理大臣が法律家である必要性はないのですが、
問題はそれを周囲が諫めない=忖度して迎合してしまっている点です。
明らかに学問の自由≒自治の問題であるのに、学問の自由の問題ではないと言い切ってしまう点、
仮に総理大臣が任命しないことが法律的に可能であったとしても、
その結果として日本学術会議の機能不全になった場合の責任を誰が負うのかという点、
それを分かっていれば、簡単に任命拒否なんてできないはずもないのに、誰も止めようとしない。
だから無茶が生じてしまうんです。
『鹿』を『馬』だと言っても無理なんです。『鹿』は『鹿』に過ぎません。

マスコミも同様。声の大きい奴ばかりが重宝されて、真実性が無視される。
橋下さんは学術会議批判の初動をミスしましたね。
今やもう恥の上塗りばかりで大変なことになっちゃってます。
そんな人が構想した『大阪都構想』だから、当然、無理があると思われちゃう。
結局、大阪府全体で市町村制から特別区に移行するならまだしも、
大阪市内でやっても、特別区に分割されるだけの結果に終わり、
合理的に再構成されるわけではないという問題があります。
浜松市が合併で政令指定都市になりましたが、特別区の再編は棚上げ状態で、
なかなか住民の意識は新しくなりません。
最終的には大阪市民が決めることですが、
大阪市が分裂されただけに終わったとならないように心がけて欲しいです。
地方民からすれば、どうでもいんですけどね、本当に…


◆ニュースネタ 日本学術会議の再編と任命拒否は全くの別問題である
●【独自】学術会議を行革対象に…政府勧告10年なく、組織・運営の見直し検討
日本学術会議に予算を幾ら分配するかや、組織をどう位置付けるのかは、
行政機構の問題ですから、政府が勝手に判断すれば良いことです。
でも、それと学問の自由に抵触する任命拒否とは全くの別問題です。
自治に口を出したのだから、それは学問の自由の問題であり、
日本学術会議を行政としてどう位置付けるかは次元の違う問題です。
日本学術会議が国民にとって必要のない組織だと判断できるならば、潰せばいいことです。

しかし、当然、その代償は受けることになります。
●小沢一郎氏、学術会議の任命拒否問題をバッサリ「ノーベル賞発表の最中、タイミングとしても最悪」
国際的に学問界を軽視しているイメージを与えることは、
国際的学会での日本の相対的な発言力を弱めることに繋がります。
また、政府内に取り込んでいた「学者のお墨付き」がなくなることで、
個々の政策への批判が強まることになるでしょう。
そして、学問界を軽視していると学生や若手研究者に受け取られてしまえば、
昔ならアメリカに研究者を取られていた所が、今度は中国に攫われることになりかねません。
なぜ、アメリカに研究者を取られるのか、中国に研究者を攫われるのか?
それは簡単なことですよ。日本で学者が尊敬されていないからです。
給料が相対的に低い、研究費も削られる、研究しても評価されない、
それじゃ外国に人材が流れてしまうのは必然的なことです。
今回の騒動がそれに拍車をかける可能性が高く、
優秀な研究者はさらに海外へ流れていくことでしょう。
日本学術会議への批判の中で、中国を絡めた批判が見られましたが、
私はむしろ逆だと思うんです、圧迫すれば中国に逃げる、
研究を認めてくれる所に流れてしまうのは当たり前のことだと思います。
何ですかね、日本は実用的な研究開発や軍事研究分野以外はどうでもいいんですかね?
ノーベル賞とかもう二度と生まれませんよ…

今回の騒動で分かったのは、政府・自民党は憲法を微塵も理解していないことです。
『個人の学問の自由』とか言ってる時点で、もう理解してない。
個人単位ならば表現の自由と思想良心の自由で足りるでしょ?
だから、そっちも理解していないとしか言いようがありません。
政府・自民党の頭の中は明治憲法と一緒で、「認められた自由」に限定しており、
原則自由という頭がないようです。経済は新自由主義なのに、ふっしぎー。
だから彼らの改憲案など見るに堪えません。
憲法を国民を支配する道具としか考えていないのだから、語る価値もありません。
貴族政を超えた王政復古に誰が従うのか。
ましてや、その王は明治憲法のような天皇でさえない。
尊敬できない俗物を、総理大臣とい名の王として称える必要がどこにあるのか?

●橋下氏、学術会議は「政治介入」 持っているのは任命権でなく推薦権
この人の視点は法律家のそれじゃないんだよなぁ…斬新すぎるわ(苦笑)
「~の推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」と法律で定められているので、
必ず推薦名簿を見て任命しなければなりません。
内閣総理大臣が勝手に推薦外の人を指名することもできませんし、
仮に任命を拒否できたとしても、拒否された人を再推薦することも妨げられません。
そうなってくると、延々と繰り返される推薦と任命拒否において、
どちらの方が責任が重いでしょうか? そりゃ任命拒否する方でしょう。
日本学術法の推薦基準(学術的評価)を満たしていないという合理的な理由がない限り、
任命拒否ができないのですから、当然のことです。
そんな行政が好き勝手に拒否できるわけないでしょ?
婚姻届け出したけど、お前らの態度が気に入らないから拒否するとか、ありえないでしょ?

これを逆に政府側に主導権があると解釈できるとしてしまうと、
法律の委任関係がグチャグチャになってしまいます。
「基づいて」という言葉は法律の中で多用され、優先関係が決まっています。
これが逆転してしまうと、
法律よりも政令や省令等の各組織の決まりごとが優先されることになりますし、
国の業務も地方自治体が勝手に改変していいので、辺野古基地なんて作りません。
各種制度も法律に基づかなくてよくなるので、
杉田水脈の処分を求める署名を自民党は必ず受け取らなければなりません。
法律に基づかなくていいということは、「恣意的=気分で」解釈するということです。
上級国民は保護され、庶民は拒否される、そんな社会です。
…まぁ、およそ法治国家とは言えませんよ…

それと政府が学術会議に答申を求めなければ、何の返答もないわけですから、
政治介入も糞もないですし、答申内容に必ず拘束されるわけでもありません。
これのどこが政治介入になるのか、サッパリ分かりません。
いつのまに日本学術会議がそんな権力のある組織になったんですか?

どうにもこうにも、日本は学者を見下し過ぎです。
だから厚生労働省は日常的にデータを改ざんしてましたし、
コロナの時も情報をひた隠しにして、わざわざ政治判断を挟んで捻じ曲げていた。
台湾のコロナ対策の成功がどこにあったのか。
データを忠実に政策に生かしたからじゃないですか。
デジタル庁を作っても、データの有効性を理解しようとしない政治家では、
全くもって意味がありません。
勝手に自分達の偏見でデータを捻じ曲げちゃうんですから、意味ないでしょ、そんなもん。

●静岡知事に「学歴差別だ」 学術会議めぐる発言に批判
『鹿』を『鹿』と言って何が悪いのか。
政府が『鹿』を『馬』と言えば、『馬』と言わなければならないのか?
これはそういう類の問題です。
そりゃ教養ないだろ。『鹿』は『鹿』なんだから。

どうして正しい意見が叩かれ、声の大きい嘘を信じるんでしょうか?
そりゃ誰も太平洋戦争を疑わないわけですよ…

●菅首相、105人の名簿「見ていない」 任命再考は改めて否定
もう知ってますけど、あなたは馬鹿で嘘つきでしょ…? 呆れます。

「自分が見た名簿は99人だったから、99人を承認した。
 手違いで6人外れていたようなので、再提出して貰えば任命する」
とすれば、少なくとも総理大臣の責任は免れることができましたが(嘘つきですが)
(+代わりに外したとされる官僚が改ざん事件以上の処分を受けますけど)、
「今回の任命について変更することは考えていない」としてしまったら、
今の時点で任命拒否していることから、帰結は同じじゃないですか。
総理大臣が何らかの判断で任命拒否しているという状態は変わっていません。

その言い訳にしても、事前に日本学術会議が6人の任命漏れの説明を求めていますし、
記者会見でも「総合的・俯瞰的視点で判断」と言っていますから、
何かしらの『判断』をしたのは間違いなく、
実際に6人の任命漏れについて質問されていますから、
幾らでも『手違い』があったことには気づけたはずですですし、
再任命に関しても拒否する姿勢を見せていましたから、
『手違い』では済まされません。

見識が全くない上に説明不足、そして嘘つきと、どうしようもありません。
道理というものが一切存在せず、その場しのぎの言葉を誰が信じるのか?
何も信じられませんよ。信じさせるだけの言葉が全くありません。

●学術会議問題で垣間見える菅政権の新自由主義。
なるほど、思想的に考えると、そういうことになるんですね…
法律を無視していることには変わりありませんが。

新自由主義者は、今、アメリカで起こっている黒人運動をどう考えるのでしょうか。
結局、強い者を保護して、弱い者を排斥すれば、差別と排除が横行し、
それが犯罪や暴動という形で爆発してしまうのは分かり切った事じゃないですか…
それさえも個人情報収集や物理的圧力で屈させようと思うのかもしれませんが、
心まで屈させることなんて不可能ですよ…


◆ニュースネタ GoToイート、少額飲食対象外 農水省、ポイント稼ぎ防止
悪いのは予約サイトではなく、政府の制度設計の方でしょ?
何で予約サイトが対応を怠ったみたいな言い方してるねん。
そもそも、予約サイトで客が何を注文するかまでは確定してないでしょうに。
それはもう予約の時点でチェックはできない話で、実際に来店した後の話でしょ?
それよりは政府がそういう制度に改めましたとするべきでしょう?
何で予約サイトがわざわざ対応せにゃならんのよ。声かけぐらいしかできないじゃん。

まさか、レストランのコース料理しか予約されないと思ってるんですか?
笑えない、笑えない、全くもって笑えない…
…そして、それが十分あり得そうと思っちゃうから、笑えない…

(追記)
本当にコース料理に限定しだした…いや、店によるんでしょうけどね…
気軽に飲食店に寄ってもらうという趣旨から外れまくってるじゃん。
今回も「誰を」助けたいのか分からなくなりましたね。
予約サイトとコース料理メインの高級料理店だけを助けたかったんですかね…


◆ニュースネタ GoToトラベル割引減額 給付金を追加の方向
大手旅行会社に現金せびられた末に、あっさり屈してしまった図。
未だに仕組みをよく理解していませんが、会社ごとに割引の枠が決まっているようですね。
つまり、大手の旅行会社であればあるほど、利用率が高くなるので割引予算が減りやすく、
相対的に利用者が少ない地方の旅行会社ほど、割引予算の枠が余っているということ。

本来ならば、これで大手旅行会社から地元の旅行会社に乗り換える所ですが、
給付金を追加してしまえば、最終的に児者と旅行会社の割引枠が余ることになります。
つまり、今回も誰を助けたいのかというと… そういうことです。

およそ、政策を行う際には政策目的と政策効果が一致しているかを考えますが、
今の政府はそういう視点が根本的に欠けており、
政策目的と政策効果が完全にズレてしまっています。
金のある奴だけ助ければいいという姿がアリアリ…
そんな奴らに地銀改革とか中小企業改革ができるわけないでしょ? アホらし。


◆ニュースネタ 行き過ぎの脱ハンコ議論
●【速報】婚姻・離婚届 オンライン化へ 脱ハンコも
馬鹿だろ? 何で一生に一度書くかどうかの書類を脱ハンコにすんの?
そんなの誰も利便性を感じないでしょ。
あなた達は毎年結婚と離婚を繰り返す生物なのですか?
誰がこれを便利だと思うのよ? 何のために脱ハンコすんだよ? 本末転倒。

とりあえず変えればいいと思ってるから、こんな馬鹿なことをやり出す。
いつのまにか中国人との婚姻届けを提出させられていたとかいう時代に、
本人の意思をどう確定的に書類に反映すんのよ?
そんなもん闇金がハンコを買ってきて押せば婚姻届けの完成じゃん?
『借金したら、いつのまにか結婚させられてたんだけど…』で良いわけ?
そして、裁判でそれを否認しようとしたら、どう証明すんのよ。
一応、印鑑の証明力が存在しているのに、その証明力を否定されたら、
何をもって婚姻届けと離婚届けの無効を証明すんのよ?
離婚する夫婦も仲良く役所に提出しに来てください、って、お前は言うの?


◆ニュースネタ コロナで借金膨らむ女性たちの末路 怪しい副業に手を出し泥沼に…

客観的には、そんな投資詐欺に乗るなよと思っちゃいますが…

これは何となく思ったことなんですが、こういう人って健康食品とかにも弱そうですよね。
そうなってくると、「無料のお試しセット」みたいなのに申し込むと、
その名簿が巡り巡って詐欺グループに引っかかりやすい人リストみたいな形で、
出回ってしまう可能性ってないんですかね?
自分が仮に詐欺グループだったらそうしますが…ってことは、そうしてんだろうな…

無闇やたらに無料お試しセットに申し込むのは止めた方が良いかと思います。
個人情報がどういう形で流出するのか分かったものじゃないですから…


◆ニュースネタ 芸能人の呼称に関して思うこと
●水道橋博士 SNSでのタメ口に苦言「お前、同級生かっていう」
うーん… こういう時に思うのが、
「あなたは『ドラえもん』『さん』って言いますか?」
「あなたは『ケンシロウ』『さん』って言いますか?」
「あなたは『サザエ』『さん』って言いますか?」←言うじゃんw
ということです。
勿論、実際に会って、呼び捨てするのは違うと思いますが…

結構、事あるごとに言ってますが、芸能人が売っているのは自分自身ではなく、
自分の芸能人としての『イメージ』ですから、
それはメディアで見る限りは二次元キャラと何ら変わりがありません。
自分とは違う『イメージ』を売っているのだから、
その『イメージ』に対する呼称に拘るのはナンセンスです。
上記の例と同じ。『ドラえもん』さんって言えよ!という話になります。

しかし、実際に会った場合は、芸能人のイメージではなく、
一人の人間に対しているわけですから、普通に敬称を付けるのは当然のことです。
プライベートの時に「サイン下さい」とねだるのも、やはり違うでしょう。
そこに居るのはサービスして当然な『芸能人のイメージ』な二次元キャラではなく、
『生身の人間』という三次元キャラがいるわけですから、
1人の人間として対応するのは当たり前のことでしょう。

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