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(政)令に和せよ(≒従え)

『和』はともかくとして、『令』の字にギョッとした人は多いのではないでしょうか…
サンズイが付けば『冷』となるように、冷たいイメージ。
もっとも使われる熟語は『命令』、やはり冷たいイメージ。
『命令に和せよ』=『命令に協力=従え』に聞こえてしまい、
反対意見を排除し、自分達の主張を押し付ける安倍政権らしいと言えばそれまでですが…
それを今後、何十年間も引きずっていけというのか、恐ろしや…

もう一点、『令』と言えば、日本史で思い浮かぶのが『律令』。
『律』は刑法、今も『法律』という言葉として残っています。
『令』は行政手続法、今も『政令』という言葉として残っています。
前者は誰でも分かるとして、後者は内閣が定める命令のことです。
一般的に法律は立法府=国会で作ることになりますが、
細かい諸条件等を色々変える度に法律を改正するのは手間なので、
具体的な法律の運用基準等は『政令』で定めることになっています。
『政令』はつまり、行政府=内閣が作るわけで、
立法府の仕事を実質的に行政府が代わりに行うことになります。

問題は、近年、いわゆる基本法的な大枠を法律として決めるだけで、
実際の中身の部分は政令に丸投げされているケースが多いということです。
つまり、遠目から見たなんとなくの外見だけを国会に通すだけで、
中身は後から政府が作り、その中身も自由に変えられてしまうということが起こっています。
これはもう完全な立法府の骨抜き、国会が意味をなさないということです。

安倍政権が『令』の字を使ったのは偶然なのか、意図的なのか分かりませんが、
法律よりも政令の重視の表れのように見えてしまい、
行政府が立法府を骨抜きにしている現状を宣言しているかのように思えてなりません。
立法府の存在意義が揺らいでいる中で、行政法を表す『令』の文字を使うとは…
驕りなのか、無神経なのか知りませんが、とんでもねぇなぁと思う次第です…

もう元号なんて使わない。西暦で良いや。
もしくは敢えて『礼和』と間違えてやるぜ(笑)


◆ニュースネタ 改元発表に見る皇室の政治利用
(日刊スポーツの政界地獄耳は1週間程で記事が消えて行くので、追記部分に後で転載しときます)
年初の日記でも触れたのですが、
一連の退位・即位の流れが政治イベント化してしまっていますよね…
昨日のニュースで、元号発表の手続きが発表された時は反吐が出ましたよ…
どう考えても既に決まっているのにも関わらず、
有識者や皇太子殿下、衆参議長やら閣僚やらに意見を聞いていくバカらしさ。
みんなで決めましたよ感をあまりにも出し過ぎていることが逆に不自然…
特に皇室は実質的に元号決定に口を挟めないのにも関わらず、
敢えて報告して承認を取り付ける辺りが非常に汚いやり方です。

自分から見ると、皇室を一番疎かにしているのは、間違いなく時の政府なのですが…
『美しい国』とか言って右翼的な皇室礼賛をするのかと思いきや、
その実は政治的な美味しいとこ取りで、皇室に対する敬意が微塵も感じられない。
今回の一連の改元は、天皇陛下が高齢故の退位だったはず。
それがいつの間にか、新天皇の即位という吉日に置き換えられているのは違和感しかありません。
陛下への感謝の気持ちをしめやかに行うならまだしも、
バカ騒ぎするのは何だか違うんじゃないかなぁ、と。
昭和から平成にかけての自粛モードも行き過ぎでしたが、
今の祝賀モードもなんだか馬鹿らしく見えてしまいます。

本来の目的が置き去りにされているのは消費税増税の議論もそうで、
社会保障費のための消費税増税だったものが、
今やキャッシュレス化のための消費税増税になってしまっています。
一旦見送りにされたもののダウンロード違法化の法案もそう、
思い返せば、特定秘密保護法や共謀罪法案もそうでした。
当初の目的から外れ、全く別の目的を持つ法律に変容させてしまっています。
建前をそのままにどんどんズレていく感が半端ないんですよねぇ…
なんかもう自民党全体が生理的に嫌になってきました。自民党自体がズレとる。


◆高校野球ネタ 習志野ー星稜戦でサイン盗み疑惑
「星稜さんもやっているでしょ」という発言が本当ならば、
習志野がサイン盗みをやっていたのは確実でしょうね…
それ明らかにやってる奴の発言じゃんよ…

試合後に直接抗議したことや、報道陣の前で怒りをぶちまけたのは、
対戦相手をリスペクトする高校野球に相応しくない対応ではありましたが、
サイン盗み疑惑を提示したことは、重要な意味があったと考えます。
これまでも花巻東を始め、サイン盗み疑惑が囁かれることはありましたが、
真剣に議論されてこなかった問題だけに、
疑惑がかかっている習志野を咎める必要はないと思いますが、
サイン盗みはあるという前提に立って、周知徹底を図ることが必要だと考えます。

そもそも、「サイン盗み=悪」という考え方が、
高校野球の指導者にどれだけ浸透しているのか疑わしい面があります。
かつては、2塁走者やコーチが相手のサインを盗み見たり、
打者に伝達することは行われていたことは事実です。
その後、プロ野球でダイエーのスパイ疑惑もあって、サイン盗みが表面化、
グラウンド外のスコアラーや機械を使ったサイン盗みが禁止され、
その流れを受けて高校野球でもサイン盗みが禁止されました。
そんな自分も監督やマネージャーが行うサイン盗みは論外だとは思いますが、
グラウンド内の走者やベースコーチが行う分には問題ないのではと思っていることもあり、
サイン盗みに対する認識はかなり差異があるように思えます。

まずは高野連がサイン盗みをどう考えるのか明らかにし、
その考え方を周知させることが必要不可欠です。
一律禁止にするなら断固とした態度を見せるべきです。
逆に緩和するなら、それもしっかりと説明すべき。
曖昧なままに、「やったもの勝ち」という今の状況が最悪なのは間違いなく、
サイン盗みは悪か否かをしっかりと表明すべきでしょう。
そうすれば、ファンや審判の厳しい目が向くだけに、
サイン盗みをやろうとしてもできなくなることは間違いありません。
曖昧なままにせず、断固とした対応を表明して欲しいですね。


◆プロ野球ネタ オープナーやブルペンデーは新しいのか?
昨年、メジャーで流行したせいなのか、オープナーを日本に勧める話がよく出てきますが…
オープナーは西武黄金時代に森監督が既にやってましたし、
ブルペンデーも予告先発回避という事故があったにせよ、楽天時代の野村監督がやってます。
新しい発想というわけではないと思うのですが…

西武黄金時代のオープナーは、先発の谷間時に若手や2軍の投手を上げてきて、
1イニング投げさせてダメならスパッと代えて、
鹿取や潮崎をロングリリーフさせるというパターンが何試合かあったはずです。
確か鹿取はそのまま完投勝利したんじゃなかったっけ?
予告先発がなかった時代だからできたこと。

楽天時代の野村監督のブルペンデーは、予告先発回避のアクシデントに対して、
先発向きの投手ではなく、リリーフ投手を繋いで1試合を終えたというパターン。
以降、予告先発回避の場合でも、リリーフ投手が出てくることがちらほらあったはず。
意図したものではない苦肉の策ではあるのですが、結構ハマった記憶があります。

とはいえ、いずれも予告先発という制度がある以上、ファンに対して失礼になりかねません。
オープナーやブルペンデーをやりたいのなら、予告先発制度をなくすべきでしょう。
それをしないのであれば、そんなもんできるわけがありません。
ただの騙し討ちになっちゃいます。


↓日刊スポーツ 政界地獄耳4月3日分の記事内容

★今日4月1日の昼前に新元号の発表がある。1979年(昭54)に制定された元号法では第1項で「元号は政令で定める」。第2項で「元号は皇位の継承があった場合に限り改める」とあるだけで元号とは何かという定義もない。法制後、当時の大平内閣は閣議で留意事項を決めた。(1)国民の理想としてふさわしいようなよい意味を持つものであること(2)漢字2字であること(3)書きやすいこと(4)読みやすいこと(5)これまでに元号又はおくり名として用いられたものでないこと(過去の元号の再使用は不可)(6)俗用されているものでないこと(人名・地名・商品名・企業名等は不可)。

★先の改元は昭和天皇の崩御と平成天皇の即位が立て続けで、自粛ムードも相まって政府は極めて粛々と改元の手続きを行ったといえる。今回は手続き上も新元号は最終的に閣議で決まり天皇陛下が政令に署名して発表になる。メディアも改元で浮かれすぎといえ、政府も外務省では新元号が発表された後、日本が承認する195カ国に対し、新しい元号を一斉に通知するなど祝賀ムードいっぱいだ。

★だが、法整備があいまいだからと首相・安倍晋三は皇太子さまに2月22日、3月29日と立て続けに面会するなど天皇の譲位と改元発表で極めて特異な動きを取り、官房長官の元号発表の直後には首相が談話を発表するとともに新元号に込めた意義を説明し、国民へのメッセージを告げるという。意見を言うなど関与できない皇太子さまと面会し、あたかも相談したかのような演出をするのは政権の皇室の政治利用の最たるものではないのか。ルールがないから時の政権独自の演出がまかり通るならば皇室という伝統は崩れ去る。浮かれるのも結構だが、政府は新元号を定着させ国民の生活になじませ安定させることが最大の仕事ではないか。(K)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201904010000078.html

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