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北朝鮮を文化的に侵略せよ

米朝首脳会談で明確になったことは、
①トランプ大統領は非核化・ICBMに拘りがない
②要は自分に銃口が向けられていなければ問題ない。同盟国に向いてても知らん。
③人権問題も関心がない。拉致問題も所詮は人気取りという意味で安倍政権と一致。

つまり、米朝首脳会談は外交やってますよパフォーマンスに過ぎず、
結果としてノーベル平和賞を取れば、前任のオバマ大統領に勝てる程度の認識。
全くもって頼りにならないことが明らかになりました。
詳しくは後述しますが…
こちら
おおよそ同旨。

主題となった「非核化」も自分達が中心になってやる気配もない。
北朝鮮や中国に任せれば、どれだけ骨抜きにされるかも分からない。
そういう状況で、「金は出すが、口は出すな」なんて納得できるわけもありません。
日本に金を出せと言うなら、もう日本が主体的にやらざるを得ない。
アメリカや北朝鮮・中国に任せていれば、
10年経っても20年経っても非核化は終わりそうもないことが明らかになりました。

とりあえずトランプ大統領の顔を立てつつ、最後の美味しい部分だけを進呈しておけば、
好きにやっても構わない感じになってきたので、
こうなったら「金も出すが口も出すし人も出す」と中国並みに厚顔無恥にやるしかありません。
非核化も拉致問題の調査も日本が行うから、北朝鮮やアメリカ・中国・ロシアは黙ってろと。
非核化の作業のためには電力の安定供給が不可欠、
インフラ整備のためにダム建設します、原発も作ります、
だから北朝鮮政府は黙って日本の自衛隊と技術者・商社を北朝鮮に入れろ。
全部やってあげますから、日本の好きにやらせろ、もうこれしかありません。
当然、北朝鮮や中国・ロシアは反発するでしょうが、
この条件が飲めない限り、日本は北朝鮮に一切関わらない強気の姿勢で行くべき。
日本が韓国と共に北朝鮮を文化的に侵略してしまえば、北朝鮮問題は解決です。

もっとも、一番最後の仕上げの段階で北朝鮮が攻撃してくるかもしれませんし、
昨年の某都知事のようにトランプ大統領が「リセット」と言い出すリスクはあります。
とはいえ、何もしなければ、拉致問題はおろか、
非核化さえも解決する様子がないだけに、日本が主体的に関わらざるを得ません。
非核化のお金を無心するために、北朝鮮が接触してくることは間違いないだけに、
焦らずにここぞとばかりに旨い話と実益を交えながら、
文化的に北朝鮮を侵略する手はずを整えて欲しいです。

ぶっちゃけ、北朝鮮政府が望む「体制保障」を叶える方法なんて1つしかありません。
日本の「象徴天皇制」のように、公権力を手放すことです。
権力に永遠としがみつく方法はありません。
独裁国家が権力を手放せば、待っているのは反動=処刑のみ。
それが分かっているなら、さっさと公権力を手放す算段を整えることです。
その相手は中国・ロシア・アメリカであっては、北朝鮮政府の望みは叶わない。
いっそ日本に委ねてしまった方が安全かもしれませんよ?

劇場型政治家はお友達のような信頼関係云々ではなく、
合理的に利用し合う方が良い関係を築けます。
安倍総理が「お友達外交」を脱却し、上手くアメリカを利用して、
北朝鮮をまともにできるかどうか、真の外交手腕が問われます。
…まぁ、無理でしょうけど…
それぐらい野心をもってやらないと、飲み込まれるだけですよ?
非核化名目でお金だけ取られて、そのお金で完成させた核ミサイルで滅ぼされないようにね。


◆ニュースネタ 米朝首脳会談の評価
んー、何とも言えないところですねぇ…
合意内容は大枠のまた大枠といった感じで、
肝心の中身はこれからでは評価のしようがありません。
交渉のスタートという意味で、米朝首脳が直接会ったことは評価できますが、
これぐらいの約束は過去の北朝鮮もしているだけに、
具体的な交渉の過程で反故にされる可能性を否定できません。
詳細が見えてくるまでは何とも言えないところです。

少なくとも、現時点で言えることは、
アメリカと北朝鮮の軍事衝突の可能性が限りなく薄まったわけで、
それだけでも部分的に北朝鮮が望む「体制保障」は叶ったのかな、と。
圧力のうち、「軍事的圧力」がほぼ無くなってしまった以上、
もう一方の「経済的圧力」もどれだけ意味を成すか、
日本政府が求める「圧力の維持」はほぼ成り立たなくなったと言えましょう。
そういう意味では、北朝鮮に利する所が多い会談だったと思います。

アメリカ、トランプ大統領にとっては外交アピールでしかなかった印象。
拉致問題の取ってつけたような扱いは予想通りでしたが、
ICBM等の弾道ミサイルもほぼノータッチだったのは予想外。
日本政府は口では評価すると言いつつ、本音の所は疑心暗鬼じゃないですかねぇ…
結果的にトランプ大統領お得意の取引(ディール)に入る以前の段階、
日本的に言えばアメリカが北朝鮮を「おもてなし」したようにしか見えませぬ。

そんな中でトランプ大統領が会見でこんな発言を…
こちら
「(北朝鮮の非核化の費用に関して)韓国と日本が支援するだろう。
 彼らは支援しなければならないと分かっている。アメリカが支援する必要はない」
ホテル代もケチる北朝鮮が自ら非核化費用を負担するとは思ってませんでしたが、
これはあまりにもあまりにも過ぎる気が…
一説によると、非核化には10年200兆円かかるという試算も出ていて、
これは南海トラフ自身の被害想定金額と同規模、壊滅的な負担額です。
さすがにこの試算は行き過ぎだとは思いますが…
こちら
http://www.news24.jp/articles/2018/05/24/10394082.html
それでも核弾頭一発の解体で1000万円~1億円はかかるらしく、
巨額の費用負担を迫られることに間違いありません。

問題は「誰が」「いつ」非核化を行うのかです。
北朝鮮が正直にミサイルの数を申告し、
正直に全てのミサイルを解体するのであれば、
多少費用がかかってもやむを得ないと思えますが、
査察等の一切なしの大まかな見積費用を示すだけで、
「非核化に取り組むので支援を頼む」と言われた所で、
単なる「非核化振り込め詐欺」に過ぎず、とても払えるものではありません。
北朝鮮自身が本当に非核化に取り組む保証はまるでなく、
過去の例からすれば、そのお金を使って軍隊強化を図る可能性の方が高いです。

北朝鮮が本当に非核化に取り組む保障、
核弾頭や弾道ミサイルの数の正確な把握、施設への査察、
実際に誰が非核化を行うのか等々、問題山積で何とも言えません。
少なくとも言えることは、それらをアメリカが主体的にやるつもりはないようで、
実際の行動は北朝鮮任せもしくは国際機関任せになる可能性が高く、
費用負担も日本と韓国に押し付ける気が満々では前に進むとは思えません。

アメリカ自身が北朝鮮と安保条約を結び、日本・韓国と同じ同盟国になれば、
アメリカによる非核化はスムーズに運ぶでしょうが、
それは中国が絶対に許すとは思えませんし、
北朝鮮自身や中国に任せてしまえば、非核化が骨抜きになりかねません。
そうなってくると、費用負担をする日本と韓国が主体的に非核化を行わない限り、
5年10年のスパンでも核問題が解決することはあり得ず、
朝鮮半島の平和は絵に描いた餅であり続けるように思えます。

日本にとっては明らかな「逆境」ではありますが、
裏を返せば「平和的な」「国際貢献」の大チャンスでもあります。
非核化費用を求めて北朝鮮は日本に接触せざるを得ないわけで、
その前提として拉致問題の即時解決を要求できますし、
非核化の技術支援等を名目に自衛隊を北朝鮮に派遣できるかもしれません。
日本が実質的に北朝鮮の非核化を成し遂げれば、
「国際平和を希求する」日本のメンツも保たれますし、
安倍政権が行ってきた「戦争ができる普通の国」「歴史修正主義者」という汚名を
返上することも可能になります。

むしろ、北朝鮮の非核化に積極的に参加することによって、
拉致問題の解決を始めとする諸課題を、
アメリカに代わって強烈に推し進めるチャンスが来たとも言えるのではないでしょうか。
それができるかどうかで安倍政権の本当の外交力が試されるように思えます。

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