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お粗末さん

何と言いますか… お粗末ですよねぇ…
23日夜に行われた日大の会見は…
というか、アレは何の会見だったんでしょうか?
謝罪会見という雰囲気でもないし、件のプレーに対する調査報告でもない。
誰がどう見ても、その前日に行われた日大生の謝罪会見に対する反論でしかなかった。

大学関係者が誰も同席せずに、謝罪会見を開いて潔く話した20歳の日大生と、
その日大生を一切庇うことなく、自己保身に言い訳を繰り返す監督兼理事、
世間がどちらに味方するのかなんて、分かり切ったことだと思うのですが…

さらに、そこに火に油を注いだのが日大広報部の存在なわけで…
アメフト部の調査報告をそのまま関学に提出してしまったり、
日大生の謝罪会見後もすかさず「指示はない」と反論した挙句に、
23日夜のお粗末な記者会見…
マスコミを始め、国民は謝罪会見だと思ってみたのに、
内容は予想以上に陰惨で中身がない光景…そりゃ怒るわ。
そもそも、日大広報部は何の会見を開きたかったのか、
それさえも見えてこないものに、事態の収拾が図れるわけがない。
完全に火に油を注ぎました。

自分の学生を守るどころか、晒し者にした挙句、
「その学生の勘違いによる暴走。指示があったのは学生の嘘」と事実上、
言ってしまうのだから、誰もが怒りを感じてしまう。
森友・加計問題のトカゲの尻尾切りとは訳が違うんですよ。
国民から見れば、尻尾は監督・コーチ・アメフト部・日大であって、
本体は学生なんですよ。
大事なお客さんである学生を軽々しく切った挙句、侮蔑の言葉を贈る、
そんな大学に誰が子どもを預けようと思うのか。

「進学先に日大だけは止めておけ」
両親だけでなく、高校の先生もそう思うでしょう。
日大の系列校に行っている人でさえ、日大への進学を躊躇うでしょう。

そこが致命的過ぎる日大の勘違い。
学生をパーツの一部としか考えてないから、
レギュラーの座を引き換えに規則違反のタックルを命じられるし、
問題を起こした学生も守れないばかりか、その学生に責任を押し付ける。
このまま行けば、件の学生は停学・退学処分にさえ、なりかねません。
世論の反応を考えれば、さすがにそこまで馬鹿ではないと思いますが、
そう思いながらも意味不明な会見を行ってしまう馬鹿なだけに、
否定できないところが悲しい…

学生よりも日大という組織を重視した結果、
伝統あるアメフト部は潰れ、部員は日大を離れ、
高校生以下の日大系列校の学生も日大への進学を回避、
結果として日大という組織が潰れて行くのは目に見えています。
サヨナラ、日大\(^o^)/オワタ

(関連記事)
「学生にこんな思いをさせる大学とは」

「傷害罪の場合の監督・コーチの処分は」

「監督・コーチ失格」

「日大の危機管理の失敗」


◆(追記)ニュースネタ 5月24日に日大・学長が記者会見
前回の会見に比べれば、悪くなかった印象ではあるのですが…
かといって、新しい情報があるわけでもない…
日大として事件をどう捉えているのかが全く見えてきません。

「指示があった」と会見した学生に「話を聞きたい」と言っていますが…
会見全体からは中立ないし、「公式見解」寄り、
「指示はなく」コミュニケーション齟齬による「誤解」という立場のようなので、
そんな人が「指示はあった」と主張する学生に会って、どうするのか?
それはもう財務省セクハラ事件の「被害者は名乗り出ろ」と同じでしょ?
学生の側に寄り添えない学長が会って、何をするの?
「あれは誤解だったんだよ」と言い含めるおつもりですか?

結局、自らの立場を明らかにしない謝罪会見はありえません。
日大がアメフト部監督・コーチの立場を支持するのか、
学生の主張を支持するのか、
それを明らかにしないで謝罪・真相究明にはなり得ません。
一番大事なその点が欠けている以上、
学長の記者会見は何ら意味を持たなかったと言えましょう。


◆ニュースネタ お粗末な財務省 森友学園との交渉記録提出
それにも関わらず、一番大事な記録が残っていない…
籠池氏が安倍昭恵夫人との写真を見せたという2014年4月28日の記録が…
報道にあった「国会中の交渉記録の破棄」はコレなんでしょうねぇ…
一番大事な記録が破棄とは…
完全な隠ぺいじゃねーか。

もしも、財務省が賢明であれば、この記録は残しておくべきでした。
なぜなら、安倍昭恵夫人が交渉に関わっていない明確な証拠になったからです。
あくまで籠池氏が勝手に昭恵夫人の名前と発言を使っていた、
その証拠になる可能性があったはずです。
しかし、それを自ら破棄してしまった。
分からないということは、そこに安倍昭恵夫人に不都合な事実が書かれていた可能性がある、
そういう邪推を生むだけということがなぜ分からないのか。
だからこそ、記録は残しておくべきなのですが…
それを破棄してしまった以上、森友疑惑が終わることはありません。

この事実だけならば安倍昭恵夫人は「勝手に名前を使われた」と逃れられたかもしれません。
ただ、2015年11月10日夫人付の谷氏が問い合わせをした事実があります。
安倍総理はゼロ解答だったから問題ないと言いますが、
籠池氏が名前を勝手に使っているのと、
実際に安倍昭恵夫人の名前で行動を起こしたのでは次元が違います。
実際に交渉を行っている近畿財務局からすれば、「勝手に言ってるだけ」だったものが、
「籠池氏の言っていることは本当かもしれない」とお墨付きを与えることになるからです。
これでは何度となく否定したところで、
安倍昭恵夫人が間接的に森友学園との取引に関与していたことは否定できません。

昨年末に会計検査院が「8億円の値引きの根拠がない」と報告して以降、
財務省からそれに対する明確な反論、具体的な根拠は示されていません。
「部下が~」とか「大阪航空局が~」とか、自分ではない誰かの根拠を元に、
無理矢理に正当化しているに過ぎません。
他にも「損害賠償のリスク」を挙げてますが、それは国民からすれば全く理解できません。
なんですか、「損害賠償」と言えば行政は何でもやってくれる魔法の言葉なのですか?
それならば損害賠償額が値引きの8億円を超えるという明確な根拠を示して下さい。
報告から半年経った今でも、問題の本質である「8億円の値引きの根拠」は理解不能です。

そうなってくると、やはり「8億円の値引きの根拠」は、
安倍昭恵夫人が関わっていたからではないか、総理案件だったのではないか、
そういう疑いがより鮮明に濃くなっていくわけです。
財務省として「8億円の値引きの根拠」を明確に示せるかどうか、
それを示せなければ、この問題は完全に「クロ」となるでしょう。


◆ニュースネタ 防衛省のイラク日報問題 問われる文民統制
まさにお粗末の一言。
文民である大臣の日報探索も適当に行い、
国民からの疑問の声に対しても説得力ある返答ができないお粗末さ。
勿論、軍事秘密の重要性は分かります。
だから真実をありのままに答えろとは言わない。
せめて、国民から見て納得できる答えを用意しろと言っている。

「ありませんでした」じゃねーんだよ。
大事な大事な「生きた軍事情報」の塊である日報を粗末に扱う理由が分からない。
まさに「ないわけがない」、
「あって当然」のものを平気で「ない」という、その神経がお粗末。

軍事秘密だから外に出したくないというのは分かりますが、
かといって日報が分散して隊員に所持されていたりと、
防衛省内部できちんと管理されているわけでもない。
こんなお粗末な情報管理では、防衛省内部にスパイが生じた時、
全ての軍事秘密が外国へ売られちゃいますよ?
身内だから安心という時代ではないし、そういう場所でもない。
危機管理のための象徴が、もっとも危機管理がないというお粗末さです。

国民から見れば、最も危ないのは「お前ら」ということになってしまう。
国民の理解を得られない軍隊に何の存在理由があるのか。
以前にも何度となく情報漏洩問題を起こした防衛省に反省の色は全くありません。
根本的な組織の立て直しが求められます。


◆ニュースネタ 「働かせ」改革法案が委員会通過
「高プロ」を何度も批判してますが… 全くもって理解できない。
なぜ、「ミスト扇風機」と「石油ファンヒーター」を
セット販売するような真似をするのか?
同じ暖房器具であっても、性質は正反対、
それをセット販売されても、両方欲しい人しか買わないよ…
性質の正反対の「働かせ」法案をセットにしたところで、
それらが機能するとは思えません。

こちら
自分の区分では「仕事の代替可能性(替りの人はいるか否か」で分類し、
「同一労働同一賃金」「残業時間規制」「副業の解禁」は、
仕事が代替可能であることを前提にしているからこそ、
出てくる発想と認識しています。
上の記事だと「ジョブ型」に対応した考え方です。

一方の「高度プロフェショナル制度」というのは、
仕事の非代替性、他の人に変わることができないから、
自由に働かせようという考え方で、上の記事の「メンバーシップ型」に対応します。
どちらかといえば、日本の伝統的な考え方で、
だからこそ改革の方向性とは真逆に位置するわけです。

そもそも、改革の方向性が真逆に二つがセットになるなんて、ありえない話。
矛盾する二つの考え方をセットにしているのが、
ある種の安倍政権のカオスっぷり。
こちら

本当にこの法案が通ってしまったら、
有給消化もまた不可能になるでしょうし、
副業を解禁した所で副業をする余裕もない。
一体、何がしたいのかサッパリ分からない。

将来的に高プロの適用が拡大され、今の正社員の待遇が非正規並みに貶められ、
高プロ=正社員とそれ以外という二極化の時代を招くのは間違いありません。
高プロのリーダーが過労死で倒れれば、
その下請けをしていた非正規待遇の社員もサヨウナラ。
結果としてボランティア残業せざるを得なくなり、残業時間規制も無意味、
高プロという待遇が全てになるので、同一労働同一賃金も無意味。
日本の労働環境は死にました。
『働いたら負け』、それは真理です。


◆ニュースネタ 米朝首脳会談が中止
何の準備もなく米朝首脳会談をセッティングできるのがトランプ大統領なら、
それをあっさりと中止にしてしまえるのもトランプ大統領ということか。
首脳外交の意味が相当「軽い」ですよねぇ…
トランプ大統領にとっては商談程度の軽い気持ちなのかもしれませんが、
外交的には首脳会談が中止になるというのは相当険悪になる要素、
とはいえ、両国にとってはそこまでの意識はないのでしょう。

アメリカがここに来て米朝首脳会談を中止したのは、
やはり北朝鮮が強硬的な態度に変わったからでしょう。
北朝鮮も中国もまさかここまで来て首脳会談が中止になるとは思っておらず、
あまり友好的過ぎると交渉で舐められると思ったのか、
挑発的な態度で交渉を優位に進めようと思っていたのでしょうが…
そういう常識が通用しないのがトランプ大統領ということでしょう。

件の北朝鮮の対応の変化に、中国が影響があったのかは分かりません。
どちらとも言えるように思えます。
一見すると、北朝鮮と中国はタッグを組んでるように見えますが、
実際は必ずしも国益が一致しているわけではありません。
北朝鮮はなによりも「体制維持」が第一であり、そのためならば、
在韓米軍のように駐留を認めても差し支えないと考えるでしょう。
一方の中国にとって北朝鮮は緩衝地帯として意味があるわけで、
北朝鮮に米軍が駐留することになれば、
それは韓国主導の南北統一と何ら変わりありません。
そういう意味でも、あまりにも友好的過ぎる北朝鮮政府に対して、
中国がくぎを刺した可能性は否定できません。

今回の会談中止の評価は、今後の展開次第でしょうが、
現時点でトランプ大統領が交渉の門戸を閉じたわけではなく、
北朝鮮の対応次第では、再度会談が行われる可能性もあるだけに、
それほど大きな変化は起きないと見ます。
交渉延期になって不利になるのは北朝鮮側なのは間違いないだけに、
弱腰に見られない程度に、どう水面下で調整していくのか、
北朝鮮の瀬戸際外交の腕の見せ所といったところでしょう。
それまでにトランプ大統領が短気を見せないことを祈りたいですね…

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