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嘘まみれ

自身が社会人失格であるという社会性の欠如を犠牲にして、
矛盾なく参考人招致を切り抜けてみせた柳瀬元総理秘書官でしたが…


愛媛県知事がさっそく反論。

「職員はメインテーブルに座っていた。後ろじゃない」(計6人)
「職員に聞いたところ、この日は吉川氏はいなかった」
嘘ばかり。さすがに10人って嘘だろ?と思いましたが…ねぇ?
後ろに控えていた警備の人や官僚の人も数えてたのではなかろうか(苦笑)
柳瀬氏が話した10人程度の面談は、
他の機会にあった加計学園関係者との面談だったのか、
それとも面談自体が柳瀬氏の妄想(誤魔化し)なのか、
今度は証人喚問の場で明らかにして貰わざるをえません。

というか、本当の所は、覚えていないはずがない。
参考人招致のやり取り
「口頭説明用の個人の備忘録と言うことでしたが、それがあちこちに配られ、
 マスコミに出て、信用力が高まるというのはとっても変な話だ。
 片方はメモをとって、片方がメモをとらなければ、
 メモをとった方が常にこうだと後で言えるのは、さすがにおかしい」
と柳瀬氏は発言しています。
一般社会的には記録>記憶なのは明らか。裁判の証拠能力もそう。
ただ、高級官僚にとってはメモを取らないで、頭に記憶するのは当たり前、
メモを取る奴は二流、全て記憶して再現できてこそ一流という認識がある。
だからこそ、こんな頓珍漢な発言をしちゃうわけです。

そんな記憶力の良いはずの柳瀬氏が件の会合を覚えてないわけがありません。
当然、愛媛県や今治市の職員と会ったことを覚えているはずです。
常日頃から毎日何千何万人の人達と面談してるならまだしも、
国家戦略特区の中で柳瀬氏が面談しているのは加計学園関係者だけじゃないですか。
柳瀬氏の認識の中で「愛媛県と今治市の職員=加計学園関係者」という
認識だったために、すぐに思い出せなかった可能性もありますが、
前回の参考人招致から1年も経ってるわけですから、思い出さないわけがありません。
もっとも、それこそ柳瀬氏の頭の中でも「加計ありき」だった、
というのは間違いないわけですが。

愛媛県知事も仰っていますが、
どうして愛媛県と今治市の職員と会っていたことを隠すのか?
行政手続きとして、申請前に当選のお墨付きを与えたことに問題がある、
柳瀬氏の個人的な行動として問題があったと言われないためでしょうが、
加計学園問題全体から見れば、愛媛県や今治市の職員と会ったことよりも、
加計学園関係者と何度も会っていた方が問題です。

それこそ「加計ありき」だったのにも関わらず、
申請者は愛媛県と今治市に止まり、
事業主体となるはずの加計学園は公募募集の名に隠されたのは何故か?
それこそ、安倍総理と加計理事長の関係を穿ってみられることを警戒したのでは?
そんなことをしてまでも、隠さなければならなかったのは、
発端が安倍総理と加計理事長の会話からだったのではないか?
そういう風に見ざるをえません。

事態の収拾を図ったのでしょうが…
佐川氏と同じように強気な姿勢が裏目に出ているとしか思えない。
最終的には2人とも保身に走ってるのも同じですしねぇ…
仮に証人喚問をやったとしても、柳瀬氏が口を割るとは思えませんが、
それでも口を割れない辺りがこの問題の闇を感じます。
最終的には行政組織による自浄や、国会による問題追及で解決するのではなく、
有権者が自主的に判断するしかないでしょうね。
そういう意味では、与野党の質問はパフォーマンスではあるものの、
有権者に与えるパフォーマンスとして重要なのは間違いありません。


◆ニュースネタ 財務省セクハラ問題 懲りない財務省
過去に「はめられて訴えられているんじゃないかとか、ご意見はいっぱいある」
と発言したことに対して、
「よく言われている話で、そういう可能性は否定できない。本当に事実かもしれない。
 裁判で結果がきちんとされていくと思う」
セクハラ認定した財務省の調査報告は何だったんでしょうか?
そして、本当に福田氏は裁判起こすの? 起こさなかったらどうすんの?

午後の質疑を通じて、最終的には「はめられて~」発言は撤回したようですが…
なんつーか、懲りないと言うか、酷過ぎて何とも言えねぇ。


矢野官房長「そんなことは申し上げていない」
マスコミからすれば、『くそ野郎』なんて言ってないわけですが…
自分の発言は正確に取れと要求しておきながら、
他人の発言は歪曲して受け取る、
おいおい頭、大丈夫か? くそ野郎。

議事録から確認。元希望の党の柚木議員の質問に対しての返答。
「セクハラは、した者とされた者とが出てきて事実認定がなされ、
 その程度、内容によって判断がなされ、それによって会社あるいは役所において処分がなされ、
 法廷によって場合によっては処分されるものです。
 中身がわからないことには処分に至らないのは、これは世の常ですよ。
 それを、この方は、この報道が事実であれば、雑誌の中で、
 こんなことをされた、こんなことをされてとても不快だったということをかぎ括弧つきで書いておられますよ。
 であれば、その方が財務省にではなくて弁護士さんに名乗り出て、
 名前を伏せておっしゃるということがそんなに苦痛なことなのかという思いであります」
言ってんじゃん、人でなし(苦笑)

言いたいことは分かりますよ…だが、やはり認識違いをしています。
週刊誌に匿名報道できたなら、財務省に直接名乗り出るというのは無理でも、
顧問弁護士に匿名で名乗るぐらいできますよね?という話でしょ?
だから、名乗り出られるわけがない、とみんな言ってたでしょ?
週刊誌は被害者の味方ですよ、大事な取材源ですから。
それに対して財務省とその依頼を受けた顧問弁護士は味方と言い切れますか?
ましてや、最初の財務省の報告書で「福田は~訴訟の準備を~」と、
明らかに財務省が触れる必要のない個人的なことまでも書いている相手を信用できますか?
国会答弁では上司や代理人の付き添いを認めていますが、
一番最初に出した財務省の報告書では「直接弁護士事務所に」と書いたでしょ?
明らかな敵視姿勢。そういう報告書を書いたのは財務省なんですよ?

丁寧さの欠片もない、尊大な姿勢だから、簡単に見破られて批判されたわけです。
それだけのことなんですよ、くそ野郎の人でなし。


◆ニュースネタ 米朝会談は6月11日シンガポール 米朝交渉の見方
幾つか興味深い北朝鮮問題に関するコラムを見つけたので掲載。

「北朝鮮が核兵器を捨てる理由」
可能性は高いと見ています。
その理由の一つとして自分が思うのは、昨年の核実験場の山体崩壊です。
これ以上、核実験を続けることが実験的にもリスクを伴うようになったことで、
経済制裁を受けながら核開発を進めて行くことはかなり難しくなったと思われます。
一応、技術的には水爆技術と大陸間弾道弾を達成したわけですが、
一番大事なそれらを組み合わせて調整すること、
最後の仕上げをするのは非常に難しかったと予想され、
本当に作れるかどうか、作る可能性がある位で止めようとなったのだと思います。
完全に作ってしまえば、アメリカの先制攻撃の口実にもなりますし、
「作れるかもしれない」という最高の状態を作れたという意味では、
北朝鮮の核開発は1つの終焉を見たことには間違いありません。

そういう意味では、核兵器自体の完全廃棄には北朝鮮は抵抗感がないはずです。
核の平和利用、いわば核兵器技術まで禁止されない限り
(核技術者の国外追放とか)、
北朝鮮は柔軟に核放棄を受け入れるのではないでしょうか。


「アメリカが北朝鮮に求めるハードル」
言われているような「核凍結とICBMの放棄」がアメリカのハードルなら、
合意に至る可能性は高いと思われます。
ただ、やはりボルトン氏の「リビア方式」という言葉は引っかかる…
北朝鮮としてはリビアの二の舞にはなりたくないでしょうから。

北朝鮮が欲しているのは一にも二にも「体制保障」、そして「経済援助」。
改革開放を行い、中国のような経済発展を遂げた上で、
軍事的覇権を再度掲げるのが理想なのでしょう、
北朝鮮主体の半島統一の夢は捨てないはず。
その「体制保障」をアメリカが具体的にどう保障するのか。
北朝鮮とすれば、日米安保のように、
北朝鮮国内にアメリカが駐在しても構わないと思っている可能性さえあります。
それは中国としては嫌でしょうが、北朝鮮は自分達の体制が維持されるなら、
それも構わないとさえ思っているでしょう。
アメリカがどう具体的に北朝鮮に「体制保障」するのか、そこが鍵でしょうね。


「進まない日朝交渉」
橋本徹氏らが言っているように「経済援助」を餌にすることは必要でしょう。
外交はディール、取引ですよ。行動対行動。
拉致問題の全面的解決が図られない限り、制裁緩和や経済援助をしないという姿勢では、
相手が応じるわけがありません、メリットがありません。
そこが根本的に交渉にならない最大の理由です。

「お友達だから何かしてくれるのは当たり前」、
「自分は偉いんだから何をしても許される」、
という二世・賛成議員の論理は国外では通用しません。
お友達であるトランプ大統領が鉄鋼の輸入制限で何もしてくれなかったのが証拠、
友情と商売が違うように、友情と政治も違うんですよ、当たり前。
国際政治は論理よりも感情で動きやすいものの、
最後に決めるのは合理性、自分達に都合の良い部分があるのかどうか。
それを提示するのが下手だから日本は外交下手って言われちゃうんです。
まぁ、逆もありますけどね。へりくだって貢いでばかりいるから足元見られるという…

北朝鮮が裏切った裏切ったと言いますが、北朝鮮の論理はそんなに矛盾していません。
北朝鮮に対しては「核抑止力論は幻想だ」と言っている日本が、
アメリカの核の傘という名の下で「核抑止力論」を平気で言っているより断然マシ。
そういう奴らは「北朝鮮が核を持とうとしているのは正しい」と言うしかないじゃん?
外交的に最も強いカードは「確定」ではなく「可能性」。
「核を持っている可能性がある」北朝鮮はその真実性を担保するために核開発を続け、
今に至ってきたわけで、ある意味で核保有国と国際社会が認めてこなかったからこそ、
核開発に傾いていったとも言えます。
今、核保有国の可能性を示すことができた以上、
対等な交渉能力を持つという建前が完成したのは、北朝鮮の外交成果です。

それを見抜けなかった私たちは、やっぱり北朝鮮に外交で負けてるよね、
と言わざるを得ない面があります。
あとは、日本の武器である「経済援助」を十分に生かして交渉できるかどうか、
相手の立場を立てつつも、交渉はしたたかに、
先日の日中会談並には交渉できるようにして欲しいですねぇ…

なんつーか… 適切かどうか分からないけれど、
北朝鮮外交は真田昌幸の外交みたいだよな…
上手く中露の綱引きをさせて、今度はアメリカもそこに加えようとしている。
したたかだねぇ…

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