« 板門天宣言 | メイン | 夜中の決断と病人の戯言を信じてはいけない »

「言いたいだけちゃうか?(笑)」

…という伝統的なツッコミさえも死語になったのだろうか…

TOKIOの山口達也の強制わいせつ騒動、
TOKIOのメンバーとジャニーズ事務所の先輩に関しては、
コメントを出さなければならない立場、
「言わなければならない人達」なわけで、
彼らが厳しいコメントを出すことはよく分かります。

問題はそれ以外の芸能人のコメントなわけで…
彼らは「言う必要がない人達」ですよね?
まさに「言いたいだけの人達」。
仮にコメントを求められたとすれば、
「他人様のことをとやかく言える立場でもないんでね。
 本人なりにしっかりと反省して、被害者に許しを請う、
 それからの話ではないですか?」
ぐらいにサラっと流すのが謙虚な日本人の美徳だったはず。

それがいつから偉そうに「謝罪を感じない」だとか、
「甘い」だとか散々言うようになったのか。
それはもうネット民と変わらない。
「言いたいだけちゃうか?(笑)」というツッコミを入れざるを得ません。

その話をわざわざする必要があるのか否か?
日本人は常にそれを気にかけて生きてきたはずです。
そんなところが「曖昧な日本人」「NOと言えない日本人」でもあったのですが、
今や慎重な答弁をしていた官僚でさえ、嘘塗れの断言否定を繰り返す始末。
その話、「言う必要がありますか?」「言いたいだけちゃいますか?」、
ネット社会の今だからこそ、それを常に心に留めて欲しいです。

自分にとって政治の話は「言う必要がある話」、
野球やゲームは趣味の領域なのでまさに「言いたいだけの話」ですね(笑)


◆芸能ネタ TOKIOの4人のメンバーが記者会見~結論は持ち越し~
どういう結論を出すのか注目していましたが…
結局、結論は持ち越し。まぁ、そらそうだわな…
今回の問題の決定権を持つのは、被害者と被害者家族ですから。
「もう山口達也なんか見たくない」と思えば芸能界復帰はなくなりますし、
「TOKIOというグループも見たくない」と思えば解散必至ですし、
「TOKIOのメンバーの顔も見たくない」と思えば活動自粛せざるを得ない。
論理的には彼女の胸三寸であるものの、
彼女の真意はジャニーズ側に伝わっていない雰囲気。
それを外野がとやかく言ってしまうから、
ファンや視聴者の許しも必要と誤信してしまう。
感情的にはTOKIOを存続させたい気持ちと、責任を取らなければならない気持ち、
またTOKIOが解散することが真に責任を果たすことになるのかも未知数で、
どんなに悩んだところで結論なんて出るものではありません。

問題は訴えた被害者と被害者家族がここまでの展開になることを望んでいたのかな?と。
正直ここまで日本中を揺れ動かす大ニュースになるとは思ってなかったでしょう。
今やTOKIOの生殺与奪の権利は彼女達が握っているわけで、
そのボタンを押す・押さないの決定をすること自体が恐怖ですよ。
彼女にとっては核ミサイルのボタンを押すかを決定する程の重大な決定です。
果たして、その覚悟をもって事件を公にしたかというと…とてもそうは思えない。
彼女と彼女の家族が取った行動は当然のことですが、
その結果がここまで大きくなってしまったのは誤算でしょう。
あまりにも取った行動と及ぼした結果が乖離し過ぎて現実感がない。

もし、自身の取った行動に恐怖を覚えているのなら、
そのボタンは押さない方が楽なのは間違いありません。
今は悲しみや怒りで押してしまいそうになりますが、
押した後、猛烈に後悔しかねません。
でも、後悔したところでもう元には戻せないんです。
今の状況を元に戻すこともできない。彼女は決めることを強いられている。
その立場からはもう逃げられません。

TOKIOが解散して責任を取るのは、ある意味で簡単なことかもしれません。
でもそれは被害者に「TOKIOを解散に追い込んだ女性」という十字架を背負わせかねない。
仮に被害者の情報が徹底的に隠されたとしても、彼女自身はそれを知っている、
その十字架からは一生逃げられなくなってしまい、
強制わいせつ事件以上の心の傷を産みかねません。
これだけ大きい十字架を背負わせてしまったのは、
加害者である山口達也はもちろんのこと、影響を十分考慮しなかった被害者側弁護士、
それを傍観しながら好き勝手言ってしまったメディアや視聴者にあるのは間違いないです。

仮に彼女が芸能界への興味が捨てきれないのならば、方法が1つだけあります。
TOKIOのマネージャーなり付き人をすることです。
表面的なことではないTOKIO全員の人となりを知ること、
それが事件を許すための唯一の方法です。
知らなければ何も判断できません。
それは被害者も加害者も同じ。相手を知ることでしか許す・許さないを決められないんです。
被害者自身とその家族がその結論に至れるかどうか、
この問題の肯定的解決法はそれしかありません。

もし彼女が芸能界に興味をなくしてしまい、他人も信じられずに引き籠る道を選ぶなら…
そこはもう破壊という代償で償う他になくなります。
TOKIOの解散は勿論のこと、山口達也や他メンバーの仕事も事実上不可能でしょう。

できることならば、悲劇的な結末に至るよりも、明るい結末に至ることを期待したいです。
いずれにせよ、山口達也のアルコール断ち・治療・更生・謝罪が大前提ではありますが…


◆政治ネタ 日朝交渉は可能なのか否か?
先日の南北首脳会談で、北朝鮮側が「いつでも対話の用意がある」と発言したそうですが…
その言葉の意味がどういう意味なのかはちょっと分かりかねます。
「いつでも対話の用意がある。日本から求めがあれば交渉しましょう」
「いつでも対話の用意がある。ただし、米朝交渉が成功した後だ」
「いつでも対話の用意がある。ただ、用意がないのは日本の方ではないか」
「いつでも対話の用意がある。ただし、安倍政権との対話は行わない」
「いつでも対話の用意がある。解決済みの拉致問題を蒸し返さない限りは」

……
………最初の以外はどれも可能性がありそうなんですよねぇ…
少なくとも無条件に対話の窓口を開いているとは思えない。
もっとも、対話の窓口を開いていないのは安倍政権も同じだと思いますが。

現時点で北朝鮮が日本と交渉するメリットはまるでないです。
小泉政権時のように核問題に(実質)先行して拉致問題の解決を図ることは不可能。
日本が拉致問題の解決を求めれば、
北朝鮮は戦後補償・慰安婦・徴用工問題を取り上げてくるでしょうし、
相互に硬化して交渉が暗礁に乗り上げることはほぼ確実です。
日本と北朝鮮が同時並行で行うとなれば、
日本は実質的に北朝鮮に経済援助をすることになるので、
核廃絶を巡る国際的な外交圧力を自ら破ることになってしまいます。

これが昨年の時点なら、韓国・アメリカ・中国との対話がなかった時なら、
拉致問題という餌で日本を吊り上げ、国際的包囲網に穴を開ける利点もありましたが、
日本はそれを嫌ったために、交渉にも結びつきませんでした。
一方の韓国は平昌五輪という餌に喰いついたものの、
ギリギリ国際的包囲網に穴を開けることなく(正直評価が分かれる所でしょうが)、
ここまで交渉を繋いでいるという意味では、よくやっていると思います。
どちらが正しかったのかは結果を見てみないことには分かりませんが、
日本は圧力が手段ではなく目的化してしまった印象を受けます。
日本は「圧力によって交渉に結び付けたかった」のか、
「戦争をしたいだけor国難を煽って戦時体制を作りたいだけ」なのか、
今となっては圧力の末に安倍政権が目指したものが何だったのかさえ、分かりません。

トランプ大統領は前者だと思っていたから、北朝鮮が核放棄を示唆した時に、
「シンゾー、グッドニュースだ!」と安倍総理に電話をかけたわけで、
そこで「また騙されるかもしれない」と空気を読めずに言っちゃう辺りは、
後者が目的だったと見做されても仕方がないと思います。、
明らかに圧力の出口戦略を持っていなかったように思えてなりません。

安倍政権の外交面は高く評価されてきましたが、最近はそれも危うくなっています。
アメリカが鉄鋼の輸入制限を決めた時に、日本政府や安倍支持者は何と言っていたか?
「日本は安全保障上の危険性がないから、外れるだろう」
「安倍総理とトランプ大統領の仲なら、すぐに外してもらえる」
事実はそうなりましたか? こんな結末、誰だって分かりましたよ。
トランプ大統領は「商人」なのであって、
「友達」だからという理由で無料にしてくれるわけないんですよ。
あなたが「友達」の加計理事長に便宜を図ってあげたように、
トランプ大統領が「友達」の安倍総理に便宜を図ってくれることはあり得ないんですよ?
商人は「友達」だからという理由で、高性能の武器を売ってくれるかもしれませんが、
それは適正価格よりもむしろ高い価格で売るに過ぎないんです。それが商人です。
「友達」だから無料で何かしてくれると思ってるのは、
あなたが「友達」にそうしてきたからに他なりません。
そんなことは他の誰でも知っていること。
識者も分かって言ってることを恥ずかしく思え。

そう考えていくと、やはり安倍政権の罪は大きく、
日朝交渉を行う上で、安倍政権が行ってきた圧力姿勢は致命傷になりかねません。
日本が外交的に乗り遅れたことを認め、次期政権が方針を転換すれば、
拉致問題の解決は不可能ではないと思われます。
というか、それしか方法はないんですよ。完全に詰んでる。

北朝鮮の最終目的である「経済援助」を諸外国から受けるためには、
核放棄もそうですが、西欧的には人権問題の方がネックになる可能性があります。
北朝鮮が無事に核放棄と半島の平和を実現できても、
拉致問題を始めとする人権問題に何らかの取り組む姿勢を見せなければ、
北朝鮮の望む経済援助は十分に得られないと思われます。
つまり、現状では核放棄先行、拉致問題の解決はその後にならざるを得ないでしょう。


◆ニュースネタ 9日に東京で日・中・韓が三者協議
「蚊帳の外」という批判をかわしたいのでしょうが…
こればかりは実際にやってみないことにはなぁ…
でもアメリカに声をかけなくて良かったんですか?
事実上の1対2の構図ですよ?
それとも外交方針を転換するんですか?

日本側がどういう目論見で開くのかは分かりませんが、
韓国と中国が応じたのは、間違いなく「制裁の一部緩和」でしょう。
米朝交渉が成功した場合に、北朝鮮に和平の方向性は間違ってないと確認させるために、
人道支援を目的とした制裁の緩和が議題に上るのは間違いありません。
そこを先手を打って、口うるさい日本を言いくるめておこうということでしょう。

そうなることは明らかなわけですから、
日本側として制裁の一部緩和に方針を転換する準備があるのかどうか、
それとも中国と韓国を説得するだけの、北朝鮮が裏切る証拠を突き付けられるのか…
現段階ではどちらも考えづらいだけに、
本当に大丈夫なのかという心配しかありませんねぇ…

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)