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『フェイクニュース』

今年の漢字や流行語では一切触れられませんでしたが、
実際のところはこの言葉が一年を象徴していたように思えますねぇ…
主にアメリカ政治・社会を表した言葉でしたが、
日本でも加計学園問題において文科省の内部文書を菅官房長官が『怪文書』扱いをしながら、
後日その存在を認める羽目になるなど、森友・加計学園問題は政権側が後手後手に回ったことが、
問題の混迷具合を大きくしてしまった挙句に、
会計検査院の指摘後も満足な説明ができていない辺りは、
安倍政権における森友・加計学園問題に対する『フェイクニュース』的な認識があるように思えてなりません。
自分にとって不都合な意見は全て『フェイクニュース』としてシャットアウト、
日米を通じてそういった政治態度が、国民に疑いの目を抱かせている理由になっているように思えます。

話を『フェイクニュース』に戻しますと、言わば『ネット社会の闇』を象徴する言葉であって、
自分の気に入ったニュースだけをピックアップするという今のネット社会の風潮、
自分と同意見だけを探すネットニュースの風潮、それを象徴する言葉のように思えます。
自分の気に入らないニュース・見解に対しては『フェイクニュース』と一蹴して対応しない、
安倍政権も同様で菅官房長官がしばしば使う「その批判はあたらない」と一蹴する対応、
どちらも批判を受け付けないという意味で共通した対応です。
民主主義社会らしくない、議論を良しとしない風潮に違和感を禁じ得ません。

ネット以外のマスコミを見ても、朝日新聞と産経新聞の対立が激しく、かつ、低レベルです。
朝日新聞は森友・加計学園問題を偏向気味に主導したという面は否めませんが、
シャットアウトされていた安倍政権批判が普通にできるようになったことは、朝日新聞の功績でもあります。
逆に政権批判的な報道が自民党だけでなく、時流に乗った希望の党にも向かったために、
結果的に希望の党の袋叩き感を演出してしまい、自民党政権を擁護する結果にもなってしまいました。
一方の産経新聞は安倍政権にベッタリで、そこが朝日新聞の批判に繋がっているわけですが、
その批判は的外れとは言えないものの、やや内容が稚拙で、ネット社会的な揶揄と同じ印象があります。
公な新聞がするとは思えない低レベルな批判合戦は、新聞全体に対する民主主義イメージを下げ、
ネットの『フェイクニュース』的なものが持て囃される原因にもなっているように思えます。

大事なことは私達一人一人の意識で、自分の意見を持つことは結構なことですが、
それが異なる意見に一切耳を貸さない態度になることは間違っています。
ネット社会となって自分の意見が主張できるようになったことは良いことですが、
同時に「聞く耳」を持つこと、それが今後は大切なこととされるように思います。


◆ニュースネタ 腐りきった相撲協会
先日の横綱審議委員会が「暴力の根絶」を打ち出したことは高く評価していたのですが…
先送りにされていた貴乃花親方の処分が発表され、
2階級降格という加害者側の伊勢ケ浜親方と同等の処分内容には呆れました。
「あー、もうこいつらダメなんだな」と世間に知らしめただけでなく、
問題の収拾が図られるどころか、来年2月の理事選に決着を持ち越したに過ぎない感じです…

そもそも、貴乃花親方が処分を受ける理由がよく分かりません。
「相撲協会への報告義務違反」「相撲協会の内部調査への非協力的態度」が挙げられてますが、
ただ字面に当てはめて杓子定規に処分を行ったに過ぎず、内容のない理論展開にしか思えません。
本来、報告義務違反が問われるべきケースは『隠ぺい』であり、
一般世間に対する法令義務違反、コンプライアンス違反が問われるケースです。
今回のケースで言えば、貴乃花親方は『隠ぺい』したのではなく、『内部告発』した形に近く、
実際に警察への報告や警察・検察への捜査への協力には応じているわけで、
処分を受ける程の問題があった行為だとはとても思えません。

これで相撲協会が処分を与えるということは、一般世間に対する法令義務違反ではなく、
相撲協会に対する法令義務違反を問題視しているに他ならず、焦点が明らかにぼけています。
実際に相撲協会に報告していたら、どうなっていたのか?
当事者で解決済みとして報道されずに終わったのではないか、そういう国民の危惧は消えません。
まさか過去に巡業中に問題が起こったことがないなんてことはないでしょうに。
過去にも問題はあったはずです。
土俵外の暴力を「指導」なんて言っていたわけですから、日常的にあった疑いは消えません。
そういった過去のケースと比較することなく、相撲協会自身のコンプライアンスの是非、
砕けて言えば「まともな組織」なのか「まともじゃない組織」だったのかを判断せずに、
貴乃花親方の処分をすることができるのか、甚だ疑わしい感じがします。
ブラック企業のワンマン社長やそのご子息にパワハラ・セクハラを受けて、
会社に相談してまともに対応してくれると思えますか? 思えるわけないよ、って話です。

つまり、国民の目から見れば、相撲協会の本音の部分は、
「警察沙汰にして問題を大きくしやがって、この野郎」にしか思えないわけです。
そこが明らかに透けて見えちゃう。
取ってつけたような理由で処分してしまうお粗末さがその本音を透かしちゃうんですよ。
だから、「相撲協会って、まともじゃないよね」と思われる、そこが分かってるの?という話です。

貴乃花親方が巡業部長になって、管理が不十分で規律が乱れたというなら話は分かります。
実際には飲み会へ良い顔せず、管理は以前よりも厳しくなったと報道で聞いています。
今回のような問題が起きても、巡業中の力士の外出は不問だったのでしょうか?
結局、相撲協会は力士を管理したいのか、放任してるのかさえも見えてこない。
自分達には甘く「伝統」を盾に守ろうとし、貴乃花親方には厳しく杓子定規に「法律」で処罰しようとする、
そのダブルスタンダードが明らかに見えてしまう辺りも釈然としない理由でしょうねぇ…
なんつーか、ダメな組織の典型過ぎて…ねぇ?


◆ライオンズネタ FA人的保障で巨人・高木勇人投手を獲得
確か1年目に活躍した時に、西武もドラフトで獲得を検討していたみたいな話もありましたし、
最初から評価が高かった投手なのは間違いないと思います。
そういう意味でも、いの一番で欲しかった投手がプロテクト漏れしていたという感じでしょう。
西武球団からすれば、野上投手とトレードしたイメージでしょうね。

2年目以降を見ていないので、実際に活躍できるかどうかは分かりませんが、
環境的には他球団の選手でもプレーしやすいチームですから、
チャンスを与えられることは間違いないと思います。
現時点では先発での起用が有力視されていますが、
中継ぎでも起用可能というのは編成的にもありがたいでしょうね。
そのまま野上投手の付けていた背番号20を与えられたことにも、
球団の期待の大きさが伝わってきます。

現時点で先発ローテは、菊池雄星・十亀・ウルフ投手の3人は確定。
以降は多和田投手が有力で、残りを高橋光成・岡本洋介・今井投手、
ドラフト1位の斉藤投手と、高木勇人投手が争う形になるでしょうか。
来季、優勝を狙うためには先発投手陣の充実が必要不可欠なわけで、
高いレベルでの先発ローテ争いになることを期待したいですね。

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