衆議院の年内解散総選挙?
年内に衆議院を解散し、総選挙に打って出るという話が急浮上しているとかナントカ。
…まぁ、政治状況的には分かります。分かるんですけど…
民進党は前原代表になって共産党との野党共闘が微妙となったばかりか、
不倫スキャンダル+離党ドミノでいきなりのマイナススタートという敵失…
都議選で脅威に感じていた小池新政党も、若狭議員では迫力不足で雲行きは怪しい…
国政に脅威となる敵がいないだけに、早めの勝負に出るというのは分かるのですが…
…国民が北朝鮮問題を深刻に捉えている今現在に権力闘争なんてやってる場合なの?と…
内閣支持率が上昇したのも、北朝鮮問題のおかげ、と言いますか、
北朝鮮問題の深刻化によって、内政はともかくとして外交手腕は評価されている、
安倍総理になんとか事態打開をして欲しいという「期待」の現れなわけで、
そんな状況で解散総選挙を打ち出すというのは、「仕事するから着手金払え」と言ってるようなもの。
その「仕事」が確実に成功するのならともかく、今現在では成功するビジョンさえ描けていない…
国民が期待したのはロシア・プーチン大統領との蜜月を利用した北朝鮮包囲網の構築でしたが、
結果は完全な空振り…
親密さを強調していた安倍総理に対し、結局プーチン大統領のしたたかさを見せられるだけの結果…
アメリカ・トランプ政権の相談役みたいな感じにもなっているようですが、
だからといってアメリカが有効な手を打てているかと言えば、そうではないわけで…
安保理決議など圧力強化の段階を踏めていることは評価しますが、
実質的な効果が出ているとは言えないわけに、今後の展望にも不安が残ります。
それにも関わらず、解散総選挙を打ち出すというのは、どうにも「オレオレ詐欺」的というか、
「北朝鮮問題やるやる詐欺」に思えてしまいます。
政局とかやってる場合じゃないでしょ?
せっかくの汚名返上のチャンスに何もやらず、挽回するから応援してくれ、では支持できません。
そういった国民の空気さえ読めずに、安倍総理が解散総選挙をやった場合、
国民は選択の仕様がなく、結果的に投票率は激減するでしょうね…
おそらく30%も行かないんじゃないでしょうか。
自公は固定票があるので負けることはなく、民進党と国民ファーストは票を伸ばせず瓦解、
固定票と批判票を取り込める共産党が少し議席を伸ばせる程度に終わるでしょうが、
勘違い解散による国民の政治不信によって内閣支持率自体は下がり止まらず、
結果的に安倍内閣総辞職、岸田総理登板…という流れになるんでしょうかね。
兎にも角にも、国民は北朝鮮問題に対して深い憂慮を持っているだけに、
それを置き去り・利用するだけ利用して何の打開策も打たないのだけは、「辞めて」いただきたいです。
◆ニュースネタ 北朝鮮問題
相次ぐミサイル発射で緊張を高める北朝鮮ですが…
これだけ何度もミサイルを飛ばされると、逆に緊張や恐怖が吹っ飛ぶというか、
「やりたければどうぞ」みたいな達観した見方になっちゃいます。
…いや、やらせちゃダメなんですけどね(苦笑)
結局、それは相手の意思次第の面は否めなく、こちらとしては過剰に恐怖せずに、
冷静に対応するしかないのかなーと思ったりする次第です。
対話を掲げるロシアや中国でさえ、金正恩氏と会ったことがなく、
実際、どのような人物なのか分からないので、北朝鮮の真意を読むことはできませんが、
「大国が核兵器を持っているから、核兵器を持てば大国と肩を並べられる」、
「ミサイルで脅せば、交渉が有利に運べられる」と思っているのだとすれば、
それはやはり大きな「間違い」のように思えます。
その意味において、核兵器というのは「過ぎたる兵器」です。
他国は交渉する上で当然に核兵器の廃絶を求めるでしょうし、
逆に北朝鮮は核兵器の廃絶は到底認められません…もう最初から交渉にならないんです。
その点では「核持つ詐欺」の時の方が外交カードになり得たわけです。
既に核を持ったということは、逆に外交カードの喪失を意味します。
もう一方の「ミサイルで脅せば、交渉が有利になる」というのは過去からの経験則でしょうが、
その結果も経験則で他国は理解しているので、やはり外交カードとなり得ません。
仮に、外交交渉の結果、ミサイルを撃たない代わりに援助をとなれば、
その援助したお金で新しいミサイル・大量破壊兵器を作るのは目に見えています。
日本が援助したお金でミサイルを作られて再度脅される、またお金払って脅される…
そんな負の連鎖が目に見えているだけに、撃たれるなら兵器強化される前の方がまだマシです(苦笑)
そう考えると、ミサイル発射による威嚇も既に通用しなくなっています。
そうなると、北朝鮮としてはグアム近海へのミサイル発射を残すのみで、
それ以上は日本への直接攻撃しかなくなってしまうわけですが、
そうなってしまえばアメリカとの開戦も必至になるでしょうし、
中国やロシアも北朝鮮を庇うこともできなくなってしまいます。
現時点で北朝鮮に全面戦争をやる体力があるとは思えませんし、
体制維持を第一にする北朝鮮が現時点でそこまでの暴走するとは考えにくいです。
そうなると、戦争のための最終準備、資金の調達に走る可能性が高く、
開発した核兵器をブラックマーケットに流してテロ組織に売却する可能性が高まります。
自分達が核を撃たずとも、テロ組織に核を撃たせてアメリカや中国・ロシアを攻撃してくれれば、
北朝鮮としては相対的に万々歳でしょうから、核拡散という暴挙に出ることは否定できません。
当然、中国やロシアもその可能性に気づいていないわけではないのでしょうが、
それにも関わらず何の対策も講じないのは、やはりどこかで北朝鮮を甘く見ているのか、
それともアメリカの暴走の方がやはり怖いと考えているのか、やや計り兼ねる面はあります。
このままでは北朝鮮問題は、局地的な紛争の恐れから、全面的な核拡散の恐れに深刻化するだけに、
ヨーロッパを始めとする世界全体が北朝鮮問題に対する関わり合いの程度を強化して欲しいです。
ベターなシナリオは、アメリカが戦争をするぞと暴走気味に脅しをかけて、
国連なりヨーロッパ諸国なりが仲裁に入って、中国・ロシアを説得し、
北朝鮮の望むような対等な交渉ではない、圧力的な交渉へ持ち込むことなのですが…うーん…
仲裁するには日本はあまりにも当事者過ぎるのが辛いところ…
現状では他国への働きかけを強めるしかないんですかねぇ…
◆政治ネタ 離党ドミノが止まらない民進党と期待感が萎む国民ファースト(仮名)
民進党のゴタゴタはもう説明する必要もないでしょう…
結局、代表選前の細野元代表代行の離党から始まって、
代表選を通じても民進党の再生に対する期待は全く膨らまず、
幹事長に内定していた山尾氏の不倫問題での釈明・離党終結でスキャンダルへの弱さを露呈、
野党共闘の見直しがトーンダウンしたことによる離党ドミノ(←今ココ)で、
民進党のゴタゴタイメージは完全に固定化されてしまいました。
もし山尾氏がしっかりとした説明・釈明をし、離党という幕引きの仕方ではなく、
議員辞職出直し選挙という形を取っていたのならば、
もう少し状況は変わっていたように思えますが、
結局は自民党と同じトカゲの尻尾切りで臭いものには蓋ではスキャンダルに勝てないですよ…
民進党内からは離党ドミノに対して、離党者を選挙目当てでけしからんという声があるようですが、
国民の目から見れば、「沈没船にいつまでもしがみついて何やってるの?」という印象でしかなく、
逃げ出さない奴の方が馬鹿です。
地元のニュースで細野氏が離党する意思を地元支持者に伝えたところ、何の反対もなかったとか。
そりゃそうですよ、今の民進党に何を期待するのか、一議員として勝負した方が断然マシ。
民進党は「沈みゆく船」ではなく、「既に沈没した船」なんです。
そこを民進党所属議員は勘違いしてはいけません。
一方の離党ドミノに受け皿になりそうな「国民ファースト(仮名)」勢力も…
受け入れる議員が民進党出身者が多くなりそうということもあって、
小池都知事に近い若狭議員が「自分達がイニシアチブを取る」ということは分かるのですが…
まぁ、正直ね、だからといって「若狭議員が党首になって上手く行くの?」と思っちゃうわけでして…
仮に国民ファーストが大勝して政権与党になったら、どうするの? 若狭総理なんですか?
それとも、満を持して小池都知事を総理に登場して貰うという筋書きなんですか?
いずれにせよ、収まりが悪い。
現状での若狭議員は小池都知事のメッセンジャー役でしかなく、虎を借る狐にもなれていない。
圧倒的なカリスマ不足。
自分は裏方に徹し、今のメンバーなら細野氏か、自民党から大物議員を引き抜くか、
小池都知事に早期に国政に復帰してもらうか、いずれかではないと成功しないと思われます。
「新保守」では自民党との対立軸も鮮明に示すことができませんし、
自民党と民進党の違いをどう打ち出せるのか、
そこを乗り越えなければ民進党の受け皿にはなっても、国民の受け皿にはなり得ないでしょうね…
◆ニュースネタ チケット転売に関わって誤認逮捕
女子中学生がどうやって事件を起こしたのか気になってましたが…
どうやら、手口自体は単純な二重売買だったようです。
①誤認逮捕された女性がツィッター上でチケットを8万円で売却すると書き込み。
②女子中学生がチケットの買い取りを申し出る(ここで振込口座を知らせた?)
③女子中学生が誤認逮捕の女性の書き込みをコピペし、女子高生と10代女性が申込み
④女子高生が誤認逮捕された女性の口座に8万円を振り込む。
⑤女子中学生は転売サイトにチケットを出品。6万5千円で落札される。
⑥誤認逮捕された女性は女子中学生に知らされた転売サイトの落札者の住所に郵送。
⑦女子中学生は6万5千円を得る。8万円支払った女子高生が警察に相談して事件化。
要するに、女子中学生は元手がないのにも関わらず、
振込口座を転載することで他人にお金を支払わせ、
それを再度転売することによって不当にお金を得た、という経緯のようです。
誤認逮捕された女性の8万円という書き込みも吹っ掛け過ぎのように思えますが、
転売サイトでも6万5千円を付けたということは、
そこまで法外な値段でもなかったのかもしれません。
結局、ネットの匿名性故に、「誰が」書き込んだのかが分からない。
女子中学生は転売サイトの落札者だけに個人情報を知らせれば良いだけで、
振込先も郵送先も、どちらも売買の途中で知り得た個人情報を使えば十分だったわけです。
手口自体はひどく単純で、誰でも行えるものであり、
それだけに逆に誰でも引っかかり得る事件だと言えましょう。
実際にチケットの転売は社会問題化しており、転売禁止のチケットも出てきているものの、
まだまだチケットの転売という問題は消えていません。
ツィッターやフェイスブック、メルカリ等のオークションサイトの充実によって、
ネットで個人情報を晒すことへの抵抗感が薄れてきていることが問題の背景にあるように思えます。
チケットの転売は正規価格のみで認め、ネット上での転売は禁止する等の対策を行わなければ、
今後もこういった事件は後を絶たないように思えます。
まぁ、しかし、こんな手口を見抜けずに拘留延長までした警察は赤っ恥ですね…
誤認逮捕された女性が落札者の住所等を警察に提出したのは勾留後の話ということですし、
誤認逮捕された女性の話を信じていれば、簡単に事件は解決していた、ということになります。
単純なチケット詐欺事件というシナリオで動き続けた警察の初動捜査の誤りということでしょう。
チケット詐欺の問題、チケットの転売価格の問題、チケットの転売方法の問題、
警察の初動捜査の問題…
この問題は現在のネット社会における問題点を幾つも突き付けてきます。