賭博と博打体質
昨年から球界を騒がせている「野球賭博」問題。
巨人の高木投手も賭博を行っていたことが明らかになりました。
それと同時に所謂「声出し」において、
現金のやり取りが行われたことが報道され、
阪神、続いて西武も同様のことを行っていたことが報告されました。
西武が「声出し」やノックエラーで現金のやり取りをしていたことは知ってました。
つーか、文化放送で公然と放送されていた話なので、
ライオンズファンならほぼ間違いなく知っていることかと。
特に投手のノックエラーで食事会経費を積み立ててた話なんかは、
東尾監督時代からよくされていた話で、知らない方がモグリというお話。
つまり、何が言いたいかと言えば、同様のことはほぼ全球団やっているはずです。
特に楽天以外のパリーグ球団は、過去に遡れば、絶対にやっているはず(^^;
南海の鶴岡親分ではありませんが、「グラウンドに銭が落ちている」、
まぁ、そういうことじゃないでしょうか(苦笑)
問題は何が問題で何が問題ではないのか、それをハッキリと整理できていない点です。
「野球賭博」は何でいけないのか、禁止しているのか。
それは「八百長」の危険性があり、
過去に「黒い霧事件」で信頼を貶めた過去があるからです。
今回の「声出し」に関しては、あくまでチーム内・選手内でのやり取りで、
敗退行為に直接繋がるわけではないので、協約違反にはなりません。
現場の記者も知っているような公然の秘密をさも事件のように語るのは、
傍から見ていて笑えるというか、白々しいとさえ思えます。
問題があるとすれば、道義的問題でしょう。
スポーツとしての「潔白さ」「清廉さ」を求めるならば、
今回の問題は許せないものになるかもしれません。
でも、それはあくまで「アマチュアスポーツの精神」なわけで、
プロスポーツに対して、どれだけ清廉さを求めるのかは微妙な問題、
というよりも個々人のさじ加減一つとさえ言えましょう。
今の時代は変に「建前」を重視する傾向があります。
それはネット社会故なのかもしれませんが、
「自分のことは置いといて」批判することが多すぎます。
物事の本質を理解しようとせず、建前を建前を用いて批判する、
そういう単なる言葉遊びが多いように思えるのです。
勿論、それは今回の野球賭博騒動に関わった選手にも言えることで、
「声出し」のような球界の賭博体質と八百長に通じる野球賭博との違いを、
全くもって理解しようとせずに、その延長線上に考えてしまったことに、
今回の問題の本質があります。
その違いを明確に選手に理解させることに努めるのか、
それともそういう勘違いをなくすために賭博体質そのものを改めるのか、
プロ野球界が自発的に考えていかなければならないことだと思います。
「自分のことは置いといて」な外野が口を出すことじゃないでしょうね。