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静岡県知事選は川勝平太氏が大差で再選

昨日、投票が行われた静岡県知事選挙は、現職の川勝平太氏が100万票を獲得し、
大差での再選を果たしました。
自民党の支持を受けた新人の広瀬一郎氏は、県議会を掌握する自民党県連の支持や、
アベノミクスの効果を訴え、石破幹事長ら自民党党執行部を招いたりして、
「自民対民主」の対立構造を必死にアピールしましたが、全く効果はありませんでした。

そもそも、推薦ではなく、「支持」に止まってしまったのも、
川勝知事を支持するスズキ会長ら静岡県産業界が予め党本部に釘を刺したこともあり、
参議院選挙を前に傷を残したくないという思惑も働いた感があり、
自民党の盟友である公明党は何ら支援活動をせず、
女性の支持が多い川勝氏に対して創価学会の組織票が最初から崩されていた感があります。
投票率が49%とあまり上がらなかっただけに、その点だけは心配していたのですが、
結果的に、創価学会票が割れた感が強く、組織票が大勢に影響を与えませんでした。


今回の結果が国政にもたらす影響は少ないと思いますが、2点だけ言えることがあります。
それは安倍政権の掲げる「アベノミクス」の効果が東京限定であるということです。
地方の首長選挙は各自民系候補が「アベノミクス」を掲げるものの、
その効果はほとんどなく、結果的に敗退が続いています。
地方経済にとっては株価高騰の影響は少なく、逆に円安による物価上昇・燃料費高騰が大きく、
景気浮揚がより実感しにくくなっていることは確かです。
高い支持率に支えられている安倍政権ですが、それはおそらく東京限定的なもので、
地方に波及していないどころか、TPP参加や燃料費の高騰も影響し、
これまで自民党を支持してきた第一次産業の支持基盤が大きく崩れつつあるように思えます。

もう一点は既に公明党(創価学会)とは切っても切れない状況になっているということです。
衆議院選挙の大勝や安倍政権の高い支持率もあって、
一時は公明党を離れて、維新の会らと協力し、改憲勢力を結集しようという目論見もありましたが、
実際に選挙結果を見てみると、創価学会の組織票なしでは自民党が選挙を勝つのは難しいです。
4月頃には96条改憲と息巻いていた安倍総理も、トーンダウンした背景には、
アメリカに釘を刺されたこともあるでしょうが、
選挙で創価学会の支持を受けられなくなることへの恐怖感が大きかったように思います。
参議院選挙でもマネーゲームに食い物にされただけの「アベノミクス」の成果で戦うことになり、
改憲といった安倍カラーは薄まることは間違いなく、消極的な戦い方にならざるを得ないでしょう。

とはいえ、反自民票の受け皿があるかと言えば、話は別で、
維新の会は橋下市長の慰安婦発言以降はなりを潜めていますし、
みんなの党も渡辺代表と江田幹事長の主導権争いが続いていますし、
民主党も党の立て直しが完全に終わっている感じもありません。
今後のポイントとしては、行政改革を訴えるみんなの党がどれだけ無党派層に浸透できるか、
自民党の労働改革で雇用が不安定化しそうな労働者層を民主党がどれだけ取り込めるか、
来週の都議選を機会に維新の会がどれだけ巻き返しを図れるのか、
そこが鍵になってくると思われます。


◆プロ野球ネタ 「飛ぶ統一球」の切り替えは本当に一斉に行われたのか?
NPBによる隠蔽工作や加藤コミッショナーの「知らない」発言が批判対象になってますが、
キャンプ・オープン戦までに昨年のボールは使いきり、
開幕と同時に「飛ぶ統一球」への変更が完了したというのは、本当なのでしょうか?
各球団の協力を得ることなく、ボールの支給のみを変えたのであれば、
ケチな球団はキャンプ・オープン戦で使っていたものを利用していてもおかしくない気も…
つまり、何が言いたいかと言えば、
西武ドームの使用球は開幕当初から「飛ぶ統一球」だったのか?、という疑念です。

他球団が開幕当初から今年のボールは飛ぶと噂されている中、
先発投手陣の好調さやホームラン打者の不在による繋ぎの野球によって、
埼玉西武ライオンズのみ、それほど本塁打も出ない、被本塁打も少ない状況が続きました。
個人的にボールの飛距離を気にしだしたのは、ビジターゲームになってからで、
4月19日の札幌ドームでの日ハム戦におけるアブレイユ選手のホームランが初めてで、
西武ドームで認識したのは4月23日のロッテ戦における浅村選手のホームランでした。
セリーグでは開幕当初からブランコ選手らが記録的なホームラン数をマークする一方、
パリーグのホームラン数は極端に伸びることはありませんでしたし、
総じて明らかに飛距離が変わったと認識したのは4月中旬から下旬にかけてです。

もし、NPBの完全な独断専行で、12球団が承知していなかったとするならば、
開幕時から一斉切り替えされたとは考えづらく、
パリーグの「飛ぶ統一球」導入は1ヶ月近く遅れていた可能性も否定できません。
ファンとしても選手としても、あのホームランはボールのせいだったのか、
それとも選手の実力だったのかを明らかにしたいと思うでしょうし、
各球場でいつから「飛ぶ統一球」に変更されたのか、発表してもらいたいです。


◆ライオンズネタ クリス・カーター選手を再獲得
昨シーズンにDHや代打で数字以上の活躍を見せ、ライオンズファンに鮮烈な印象を与えるも、
オフに解雇され、一度アメリカへ帰国も、日本でのプレーを忘れられず、
今季はBCリーグ石川でプレーをしていたクリス・カーター選手の再獲得が決まったようです。
…まぁ、昨年オフに解雇となった時点から、こうなるだろうと思ってましたが…
個人的には好きな選手ですし、獲得自体は嬉しいのですが、
「何故この時期なのか」という点での疑問もあって、手放しでは喜べない面があります。

これが坂田選手が怪我をした5月中旬、オーティズ選手の調子が再び落ちた5月下旬ならば、
カーター選手の再獲得を手放しで喜んだはずです。
しかし、5月下旬からの打線停滞を時期を乗り越え、
スピリー選手が徐々に結果を残し始めた今となっては、今更感が漂います。
主な問題は2つあり、1つは外国人枠の問題、もう1つはDHの問題です。

まず、外国人枠ですが、現在はウィリアムス投手の復帰が遅れていることもあって、
サファテ投手とヘルマン選手、スピリー選手の3人体制ですので、その点では支障がありません。
ただ、ウィリアムス投手が戻ってくれば、スピリー選手との2択になることは間違いなく、
現状では、不安はあるものの守りができる分だけ、スピリー選手を優先する可能性が高いです。
スピリー選手に刺激を与えるための獲得という可能性もありますが、
既にオーティズ選手というライバルもいるだけに、必ずしも競争激化には繋がりません。
考えられるのは、ウィリアムス投手の復帰が予想以上に遅れていることでしょう。
投手の枠が1つ空いているから、野手3人体制を取れる、そう考えた可能性があります。
そうなると、チームにとっては必ずしも良いニュースとは言えない面があります。

もう1つはDHの問題です。
現在はスピリー選手がDHを務めており、守るとすればファーストで、
カーター選手も同様の起用法が予想され、投手の左右で使い分けたり、
代打での起用も考えられますので、これまでよりも選手起用の幅が広がることは確かです。
ただ、中村剛也選手が1軍に復帰した場合、DHで起用する可能性が高いだけに、
そうなると、今度はスピリー選手もカーター選手も弾かれることになってしまいます。
現在は右の代打が手薄なので、スピリー選手やオーティズ選手を使う可能性が高く、
上本選手ら左の代打がいる状況で、カーター選手の優先度は下がってしまいます。
そうやって考えていくと、今度は中村剛也選手の復帰が遅れている可能性が考えられます。
当初言われていたオールスター後の復帰も微妙になっているのかもしれません。
練習には参加しているものの、まだ試合に出るところまでは行っていませんし、
当初の予定よりも遅れている印象は否めません。
残り1ヶ月の我慢では済まないことで、チームが緊急補強を決断した可能性があります。

どちらも推測の域は出ないものの、このタイミングでのカーター選手の補強は、
ウィリアムス投手と中村剛也選手という主力2人の復帰が遅れていることを暗に示しており、
その意味ではチームとして手放しで喜べる状況ではないような印象も受けます。
それでも、もし彼らの復帰が遅れるようであれば、それこそ何もせずにはいられないわけで、
ウィリアムス投手の穴はトレードで獲得した川崎投手に埋めてもらい、
中村剛也選手の不在はカーター選手とスピリー選手、他の打者全員で埋めて欲しいですね。


◆ライオンズネタ 打線復活の鍵は? 機動力野球復活への道
3・4月は機動力と繋がりのある打線を武器にパリーグの貯金を独り占めしていたものの、
5月になってからは打線も湿りがち、6月上旬は極度の打撃不振に悩まされるなど、
打線の得点力低下がチームの成績にそのまま繋がってしまっています。

開幕後のオーダーとリーグ戦再開後の打撃重視のオーダーとを比較してみますと…
【開幕直後】
 1(二)片岡、2(中)秋山、3(左)栗山、4(指)オーティズ、5(三)ヘルマン、
 6(一)浅村、7(右)金子、8(捕)炭谷、9(遊)永江
【現在】
 1(中)秋山、2(右)大崎・熊代、3(左)栗山、4(二)浅村、5(三)ヘルマン、
 6(指)カーター、7(一)スピリー、8(捕)炭谷、9(遊)永江・山崎浩司
当初は片岡選手とヘルマン選手、金子選手らを軸に、機動力重視の野球が展開されていましたが、
金子選手が不調でスタメンを外れ、坂田選手が起用されるようになってからは打撃重視となり、
片岡選手は足の怪我もあって盗塁ができなくなってしまい、遂には1軍登録も外れることになり、
ヘルマン選手はスタメン起用が続いているものの、盗塁失敗や牽制死が続いたことで慎重になり、
加えて相次ぐ打順変更によって4番打者が打線の切れ目でなくなって盗塁状況が変化したことで、
チーム全体の盗塁のペースが明らかに落ちてしまいました。
その結果、打つだけの打線になってしまい、好調の坂田選手がいた時までは良かったものの、
故障で欠いて以降は併殺でチャンスを潰すなど、打線が繋がりにくくなっているのが現状です。
今後は、機動力野球の復活を試みるか、それとも外国人選手を使って重量打線で行くのか、
下位打線の充実も含めて、それらを判断する必要があります。

もう1つは選手層の問題ですね。
当初は大崎選手が代打に控えるなど、金子選手や坂田選手のスタメンでの活躍もあって、
やり繰りが楽だったものの、坂田選手の故障以降は大崎選手をスタメンで使わざるを得ず、
交流戦でショートやキャッチャーのだけでなく、投手のところにも代打を出す必要がありましたが、
これといった代打がいなかったことで、勝負所での一本がなかなか生まれませんでした。
カーター選手を獲得した背景にも、昨年の代打での好成績があると考えられ、
ここ一番での代打起用の可能性が高いと思われます。
右打者では熊代選手が調子を上げており、これまでは守備・走塁面での出場が主でしたが、
今後は対左投手の代打としても使われていくケースが増えてくると思われます。

加えて、簡単に結論を出せない問題として、栗山選手の役回りの問題があります。
昨年までは1・2番で起用されることが多く、どちらかといえば「チャンスメーカー」でしたが、
今年は中島選手がメジャーへ、中村選手の怪我で「ポイントゲッター」を期待されています。
3・4月はポイントゲッターとして機能した栗山選手でしたが、5月以降は思うような活躍ができず、
打率も3割を切ってしまうなど、ポイントゲッターとしては物足りない成績になりつつあります。
四球で出塁するなど、依然としてチームを動かすチャンスメーカーとしての働きは大きいだけに、
今後もそのまま3番打者として起用し続けるのか、
それとも1・2番に打順変更するのか、決断する時期に来ているように思えます。
本来なら、そんな決断は不要で、今年は3番栗山選手で心中するつもりでしたが、
予想以上に栗山選手の成績が伸びなかったことと、
逆に予想以上に浅村選手がポイントゲッターとして活躍していることにより、
打線の役回りを変化させる余地が生まれてきました。
新しくカーター選手を獲得したこともあって、打線を根本的に入れ替えるとしたら今でしょう。
 1(中)秋山、2(左)栗山、3(三)ヘルマン、4(二)浅村、5(指)カーター、
 6(一)スピリー、7(右)大崎・熊代、8(捕)炭谷、9(遊)永江・山崎浩司
こういう打線の並びも考えられないわけではありません。

ただ、現実的には、第一のポイントで指摘した「機動力野球の復活」を掲げると思われます。
そのためには、「片岡選手の早期復帰」が必要不可欠となりますが、
復帰を早めて長期離脱となってしまったり、走ることができないでは意味がありません。
片岡選手の早期復帰を望みつつも、それに代わる選手を用意する必要があり、
その筆頭候補になるのが、やはりルーキーの金子侑司選手でしょう。
チームトップの俊足を誇るだけに、開幕時の活躍を再び見せてくれれば、打線に動きが生まれます。
不調の原因となった守備の向上、ショートやセカンドの守備にどれだけ伸びたかが、
そこが今後の起用の鍵になってくるでしょうね。
他にはショートの守備力は高いものの打撃に課題のある永江恭平選手がどれだけ成長できるか、
また、外野手では斉藤彰吾選手や石川貢選手といった足のある選手が1軍の壁を破れるかどうか、
場合によっては栗山選手をDHに回してもいいわけですし、
彼らの活躍次第ではレギュラー定着も十分狙うことができます。
 1(中)秋山、2(右)大崎・熊代、3(指)栗山、4(二)浅村、5(三)ヘルマン、
 6(遊)金子、7(一)スピリー、8(捕)炭谷、9(左)斉藤

現実的にはそこまで思い切った策を取ることは考えにくく、
守備とのバランスを取りながらになると思いますが、
機動力野球復活を伝えるにはそれぐらいの覚悟を見せて欲しいですね。
 1(中)秋山、2(右)大崎・熊代、3(左)栗山、4(一)浅村、5(三)ヘルマン、
 6(二)金子、7(指)スピリー、8(捕)炭谷、9(遊)永江・山崎浩司
 (代打)カーター・上本、大崎、熊代

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