箱根駅伝は日本体育大学が優勝
正月恒例の箱根駅伝は、往路の5区で逆転した日本体育大学が、
優勝候補と目された東洋大学を逆に突き放し、30年ぶりの優勝を飾りました。
予選会の参加チームで優勝したのは史上2校目で、見事な快挙達成となりました。
日体大の勝因ですが、やはり5区の山登りの貯金が効きましたね。
5区を走った3年生キャプテンの服部選手が東洋大との2分の差を縮め、
逆に2分半の差を付けて突き放したのが非常に大きかったです。
近年の傾向として、5区が勝敗の分かれ目になることが多く、
往路を終わって1分以内でなければ逆転は難しいです。
ましてや、昨日の往路は強風で大荒れだったのに対して、
今日の復路はわりと天候が安定していたことで、波乱も起きず、
5区の貯金がそのままの形で日体大に作用したと言えると思います。
今の箱根駅伝はやっぱり5区次第だと言えそうです。
あまりに比重が大きすぎる気もしますが…まぁ、特徴があるのは良いことですけど。
今回の全体的な特徴としては、優勝した日体大と復路優勝の駒澤大学を除けば、
4年生のランナーがあまり成績を残せなかったことが挙げられます。
5区でリタイアとなった中大・城西大の選手も4年生、
エースとして期待された青山学院・出岐選手も区間14位とブレーキに。
就職活動の時期が後ろ倒しになったことで、4年生の練習不足が深刻化しているのかもしれません。
企業スポーツの衰退傾向は変わらず、就職後も陸上を続けるのが難しくなっていますし、
各大学の4年生にとっては陸上との両立が難しくなってきています。
その点では駒沢大で活躍した選手は社会人でも即戦力となるなど評価が高く、
日体大の選手は一芸に秀でており、体育教師などになりやすいと思われるので、
環境的に4年生が力を発揮しやすいのかもしれません。
優勝した日体大が3年生キャプテンだったのは面白い手法で、
今後の箱根駅伝は2・3年生を中心にチーム編成を行い、
4年生で走る選手はその後も陸上を続けるような突出した選手のみになりそうです。
それが良いことか悪いことなのか分かりませんが、
そういう流れに変わりつつあるのは間違いないように思えます。