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「脱・原発」に伴う痛み

9月に東京電力が家庭向け電気料金を8.47%の値上げしたことに続き、
関西電力が11.88%の値上げを申請したとのことです。
東京電力は、当初、10.28%の値上げを申請しましたが、
福島原発事故の問題もあって批判が高まり、最終的に8.47%まで圧縮されましたが、
東京電力以外の電力会社の場合は、原発停止という政治判断による赤字の面が大きく、
ほぼ丸呑みせざるを得ない状況です。

もう少し詳しく説明しますと、東京電力の場合は福島原発事故の責任、
事故の初動対応の遅れという過失責任と、
帰宅困難者に対する賠償問題という経営責任の2つの明確な落ち度がありますが、
他の電力会社の場合はこれらの落ち度が見当たりません。
確かに、原発依存度の高さはリスク分散を怠ったとも言えますが、
原発を完全停止に追い込まれるという経済予測は難しかったと言わざるを得ません。
原発停止に至ったのも、安全性確保が不十分だったためと言うには難しく、
むしろ、政治的判断による停止だった感が強いです。
そういう意味では、東京電力のように直接的に過失責任や経営責任を問うことはできず、
企業努力としての経営の合理化を求めるに止まり、
身を削ってまでの値上げ幅の圧縮は難しいと思われます。

そう考えると、東京電力ほど大きな圧縮は不可能で、
申請の電気料金をほぼ丸々値上げせざるを得ないでしょう。
これは「脱原発」を掲げる以上、当然の「痛み」ですから、
甘んじて受け入れざるを得ません。
結局、税金が投入された責任の大きい東京電力管内の利用者の方が負担が少なくなり、
それ以外の利用者の負担が大きくなるという逆転現象が生じることになります。
まぁ、自発的に原発停止を選択した住民の負担が大きくなるのは当たり前のことですが、
東京電力管外の人からすれば、いまひとつ納得のいかない結果でしょうね。

今後は他の電力会社も追従する可能性が高く、
さらに、将来的に自然エネルギーの買取制度が飽和状態となれば、
第二・第三の電気料金の値上げに繋がる可能性は高いと思われます。
当然、家庭向けだけではなく、企業向け電気料金も値上げとなりますから、
商品の値段に転嫁されていくでしょうし、国民の負担が大きくなるのは間違いありません。

この「脱原発」の「痛み」に国民は耐えられるのでしょうか?


◆政治ネタ 「脱原発」はどのぐらい「脱」原発なのか
自民党を除けば、民主党を始めとして多くの政党は「脱原発」で、
程度の差こそあれ、原発を縮小の方向性で考えていますが、
民主党のように当面は原発の存続を認めていたり、
逆に全ての原発を停止すべきと考えている政党もあります。
そこら辺を有権者としてどう見極めるのか、難しさを感じています。

話が少し変わりますが、緩やかな脱原発を掲げる民主党も、
2030年代には原発ゼロを目指すとしていますが、
本当に原発をゼロにすることが正しいかどうかは、個人的に疑問の残るところです。
仮に、新しい発電方法が発明され、それによって電力が十分賄えるなら可能でしょうが、
それを自然エネルギーだけで賄おうとするのは問題があるように思います。

東日本大震災で原発が災害に弱いという印象を植え付けられてしまいましたが、
自然エネルギーによる発電はそれ以上に天候や災害に左右されてしまうわけで、
もしも太陽活動が低下し、地球が寒冷化に向かうという予測が当たったらどうするのか、
もしも富士山が爆発し、人的被害が最小限に済んだとしても、
長く降り続く火山灰による影響をどうするのか。
災害によって発電そのものができなくなってしまうわけで、
原発依存から自然依存に切り替わるだけで、リスク分散が全くされなくなってしまいます。

人間は長らくこういった「環境の変化」に苦しんできたことで、
それに左右されないようにするために科学技術は発展させてきました。
今、再び自然への回帰が進むのは当然の流れだと言えましょうが、
同時に自然に悩まされてきた歴史を決して忘れてはいけません。
自然は味方にも敵にもなることを忘れずに、
もしもの時の備えとして、原発の技術は大切にしなければなりません。

原発を完全に捨て去るというのは、あまりに安易な考えと言わざるを得ないです。
安全性確保のために、原発を停止するにせよ、
少なくとも原発のノウハウ、「技術」は失われないようにする必要があります。
もしもの時の備え、発電方法の分散を忘れてはなりません。


◆プロ野球ネタ ロッテの入団テストを受けていた小林宏之投手が不合格に
ロッテの秋季キャンプで入団テストを受けていた3選手のうち、
GG佐藤選手が合格し、佐伯選手と小林宏之投手は不合格になった模様です。
今までのロッテなら、小林宏之投手は合格にしていたと思うのですが、
伊東監督をはじめとする現場サイドの意見を重視し、
経営サイドも流されることなく、不合格の判断を下したようです。
これで少しはロッテも変化する…のかな?

まぁ、でも、小林宏之投手は今後どうするのでしょうか?
話によると、トライアウトを当初から受けるつもりはなく、
ロッテの秋季キャンプ合流前は全くピッチングをしていなかったそうで、
実力を示さずとも獲得する球団があると見込み違いをしていた印象があります。
古巣ロッテなら、何もせずとも拾ってくれると思っていたのではないでしょうか。
もう他球団の秋季キャンプは終わっていますし、
現役続行を目指すなら、来春のキャンプで実力を示すしかないでしょうね。

そういえば、楽天を戦力外となった岩村明憲選手の動向も不明ですね。
ヤクルトが興味を示していたはずですが、正式獲得の話はまだなし。
西武から戦力外となった藤田太陽投手の獲得報道はありましたが…
こちらも、どうなっているのでしょうか?

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