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人間『小木曽雪菜』

Leafの美少女ゲーム『White Album 2 ~closing chapter~』をプレイ中です。
まだ終わっていませんが、序章終了後から期待していた以上に面白いです。
もっとも、評価はかなり分かれそうな感じはしますが…
第一に『WhiteAlbum』と銘打っていいのかという問題があるかと。
内容的には同じ雰囲気がありますが、1はアイドルものだったのに対して、
今回は普通の大学生の恋愛模様なので『WhiteAlbum』の特徴がないですし、
序章では一応バンドをやっていたので新曲の『届かない恋』を始め3曲以上出てきますが、
終章は音楽をやっていないのでサッパリなので、アイドル・音楽性の要素が欠けています。
個人的にはKIDの『メモリーズオフ』シリーズに近い印象を受けますので、
続編と考えると微妙な評価になるかもしれません。
そういったマイナス面を考慮したとしても、良い作品に仕上がっていることは間違いないです。

現在の進捗状況は、小春クリア、千晶1回目クリア、千晶2回目プレイ中といったところ。
まだ半分も終えていないので、感想を書く段階ではないのですが、ここまでは非常に良い流れです。
小春シナリオは前作のマナに似てますが、それよりも不幸・堕落度合い高いです。
某△です!みたいな流血沙汰不幸惨事ではないですが、
そんな突発的不幸よりは身近にある不幸という感じで、良い(?)不幸な味を出してました。
まぁ、でも結局は雪菜の1回目の傷をプレイヤーに伝える役割だった印象もありますが。
それでも妙に小春の絵がエロいのはガチ。

千晶は1回目で展開は読めていましたが、2回目は衝撃の連続でしたね。千晶ではなく雪菜に対して。
千晶は美少女ゲームのヒロインを根底から覆しかねないヒロインなわけですが、
それでも妙に憎めないところがあることも事実で、プレイしていてそんなに不快感はないです。
まぁ、千晶ってプレイヤーそのものですもんね。
序章プレイした後に終章プレイしているプレイヤー、傍観者だからこそ楽しめるわけですから。
そんな千晶以上に驚いたのは『小木曽雪菜』という「キャラクター」、
序章で見せた誰にでも優しく可愛らしい学園の正統派アイドルとしての彼女、
本当は茶目っ気があって家庭的で少し内向的な彼女、
少しやきもち焼きで毒の入ったことを言うツンデレ要素のある彼女、
本当は臆病で人が離れていくのが怖くて鬱屈とした想いを抱えるヤンデレ要素のある彼女…etc。
正統派ヒロインであり、家庭的ヒロインであり、ツンデレであり、ヤンデレであり、
さらに終章では序章の影響で少し情緒不安定な面もあって、
そういう意味で『小木曽雪菜』という「キャラクター」は完全に破綻しているとも言えます。

つまり、『小木曽雪菜』はツンデレだとかヤンデレだとかそういった記号で括れない存在、
「キャラクター」という個性が混沌の中で漂い、千変万化しながら表層に現れる「人間」なわけです。
主人公よりも主人公らしい、明確な個性を持たない「人間」です。
美少女ゲームに限らず、恋愛創作、リアルの恋愛話もそうですが、
どうして人間は恋の話が好きなのか、それは話(視点)を通すことによる「分かりやすさ」でしょう。
恋や愛という人間の心理の中でも最も理解するのが困難な感情を、
話を通すことで分かりやすくし、理解した気持ちになれる。
それはリアルな恋の話でも一緒で、「どんな人?」という質問によって
人間は話し手の視点によって常に「キャラクター化」されてしまうわけです。
でも、現実の人間がそんな「キャラクター」で一括りにできるかといえば嘘であり、
それはその人に対して一番出ている「キャラクター」にすぎず、
実際は二面性以上に色々な多面性を「人間」は持っているわけです。

あまり詳しく書くと千晶シナリオのネタばれになりそうなので、ここらで止めますが、
『小木曽雪菜』は単純に理解できる「キャラクター」ではなく、
私たちが「キャラクター」として理解したつもりでいる「人間」そのもの、
私たちが「人間」である以上は絶対に最後まで真に理解できない「人間」そのものなわけです。
だから『小木曽雪菜』の感情や行動は絶対に理解できないし、
それはシナリオライターもそうだろうし、『小木曽雪菜』も分からない、
ただ「それが『小木曽雪菜』という人間だから」という言葉に集約されてしまうのでしょう。
序章プレイ時の『小木曽雪菜』は極めて人間臭い「キャラクター」という印象でしたが、
終章をプレイしながら「キャラクター」を超えて動き出す「人間」だと感じます。

そう考えていくと、『小木曽雪菜』という「人間」は、
「キャラクター」を求める美少女ゲーマーに対するアンチテーゼとも言え、
二次元キャラクターなのに極めて三次元の精神構造を持った存在です。
そこが『小木曽雪菜』の最大の魅力であり、この物語を成り立たせている理由なのかなと思います。
雪菜がもっとズルイ子だったら、逆にただ良い子らったら、
箱入り娘の守られてばかりの子だったら、逆にポジティブで積極的だけの子だったら、
そんな一面的なキャラクターだったら、この物語は成立し得ないし、
恋人であり、友人であり、パートナーであり、家族のような存在であるといった、
そんな色々と混じり混じった感情からくる関係性こそが、この物語を成立させてるように思えます。
ホワイトアルバム2はラブストーリーであってラブストーリーではない、
恋人という視点だけでは理解できない『小木曽雪菜』と主人公の関係性が非常に面白いです。

長々と語ってきましたが、要は『小木曽雪菜』がたまらなく好きだということです(笑)
どこまで行っても理解できない、毎日のように見せる顔が違う人間『小木曽雪菜』が好きです。
枠だとか、縦・横、奥行きを加えても、全てを知ることができない、
「人間」の味を思い起こさせてくれる作品です。


◆プロ野球 ソフトバンク・帆足のFA人的補償プロテクトリストに松中・多村が漏れる?
正直言って、帆足投手の移籍による人的補償は全く期待していないんですが、
松中選手がプロテクト漏れになるとすれば、獲得して欲しい気持ちもありますね。
まぁ、最終的にはプロテクトされると思いますが。
ライオンズでソフトバンクから欲しい選手は、
野手では内川・本多・松田・長谷川選手の4人ぐらいで、
若手を取るなら自前の選手を育てるでしょうし、取るとしても大砲候補、江川選手と李選手か。
投手も杉内投手と和田投手が抜けた影響で、ほとんどの1軍投手はプロテクトできる計算ですから、
戦力補強として計算できるとは思いません。
仮にプロテクトを外れたとしても、松中選手と多村選手は高年俸で、
そこまでして獲得する価値があるのかと考えると微妙な面もあります。

松中選手の年俸2億円は難しいとしても、1億円台に減額できるなら、獲得もあるかもしれません。
左の大砲候補が育っていない現状ですから、松中選手の経験は若手に良い影響を与える可能性があります。
特にタイプの似ている坂田選手は参考になるんじゃないかと。
ここまで外国人補強しか動きがないですし、もしプロテクトを外れたのならアタックしてもらいたいです。
多村選手に関しては… 右で故障も多いので…


◆プロ野球 2012年の埼玉西武ライオンズ 野手編
今オフにおける野手の戦力異動を簡単にまとめると、
フェルナンデス選手は楽天を選択し、後藤武敏選手は横浜へトレード、
石井義人選手とGG佐藤選手らは戦力外、ブラウン・マルハーン選手も退団、
中島選手はポスティング移籍でヤンキースと交渉中、
入団したのはトレードで横浜から武山捕手が、
新外国人選手としてユーティリティプレイヤーのヘルマン選手、左のカーター選手、
ドラフトでは俊足の田代選手、高校生の駒月選手と永江選手が加わった形です。

中島選手の移籍交渉が芳しくないだけに、残留の可能性もあり、
その場合はライオンズにとって非常に大きな戦力補強となるのですが、
現時点では中島選手が抜けた時のことを想定しなければなりません。
そうなると、フェルナンデス選手も抜けたことで、
クリーンアップ2人がいなくなるわけで、チームとしては非常に苦しくなってしまいます。

その穴埋めとして期待されるのが新外国人選手2人なわけですが、
まずはこの当たり外れが非常に重要になります。
過去の例から俊足高齢ユーティリティプレイヤーのヘルマン選手は厳しいかなと。
片岡選手が開幕に間に合わない可能性を考慮して、セカンドも守れる選手を取ったようですが、
この手の外国人で成功したのが広島のディアス選手やシーツ選手ぐらいなので、正直期待薄です。
カーター選手は左の大砲候補として期待してますが、こればかりは蓋を開けてみないと。
左投手が苦手という話もあるので、そこは不安要素です。
どうでもいいけれど、クリス・カーターってXファイルかよと思った。
打席に入る際は是非ともXファイルの音楽でヨロ(笑) 何かは起きそうだ(^^;

ポジション的には、キャッチャーが炭谷銀仁朗選手を軸に、星・上本・武山選手の争いとなり、
ファーストが新加入のカーター選手やヘルマン選手、
セカンドが片岡選手の間に合わない可能性を考慮して、原選手やヘルマン選手、
サードが中村剛也選手で、ショートは浅村選手が軸。
外野は栗山選手は確定で、秋山選手が有力、
もう1枠は左の坂田・大崎選手、右の熊代・高山・佐藤友亮選手やヘルマン選手か。
個人的には熊代選手には大きな期待をしているので、スイッチ転向で実戦を積ませたいので、
できれば2軍でしっかり育てて、後半戦や来年からレギュラーを狙うという展開が理想なだけに、
高山選手や佐藤友亮選手の踏ん張りに期待してます。
逆に坂田選手と大崎選手は来年が勝負、ここでレギュラーを取れないともう無理、
それぐらいの強い気持ちで立ち向かっていって欲しいです。

問題の打順の方ですが、ポイントとなるのは5番打者だと思います。
4番の中村剛也選手の後を打つ打者が一番重要です。
黄金時代中期の秋山選手の後の清原選手、黄金時代後期の清原選手の後のデストラーデ選手、
近年ではカブレラ選手の後の和田選手、中島選手の後の中村選手と、
その時々の看板打者の後ろを打つ選手が良ければ、チームの成績は安定します。
中島選手が抜けるとすれば、看板打者は中村選手になりますし、
そうなると5番が最も大事な打順だと言えるでしょう。
そこに一番良い打者(正確には2番目)を置きたいのですが、
栗山選手は得点圏打率は高いものの、四球を選ぶことが多く、1~3番に置きたいところ。
新外国人選手のカーター選手とヘルマン選手が使えればいいのですが、
蓋を開けてみないと分かりませんし、
余程開幕から好調でない限りは、中村選手が歩かされて勝負というケースが多くなり、
それにより力みからボール球に手を出し、泥沼にはまっていく可能性が大きいだけに、
日本の野球に慣れていない新外国人選手を置くのはリスクが高いです。
そう考えていくと、フェルナンデス選手は適任ではあったのですが、残念ながら退団、
そうなってくると浅村選手しかいないと思います。
タイプ的にはホームランバッターではありませんが、今シーズンも9本打ってますし、
来年は最低でも2割8分10本塁打を期待してますし、3割打てば中島選手の穴も埋まるほど、
勝負強く、何かをやってくれる期待感に満ちた選手なだけに、思い切って5番で使って欲しいです。
最終的には3番を打てるぐらいになって欲しいのですが、
すぐに3番に据えてしまうと、3番ショートということで中島選手と比較されてしまうだけに、
3番以外の打順で使うのがベターかと思われます。

次に3番打者ですが、ここに結果が出るまでという条件付で外国人選手を起用して欲しいです。
中村選手の長打力は外国人選手に負けていないと思うので、
自分が認めざるを得ない打者が後ろに控えていたら、
ホームラン狙いの雑な打撃をする可能性は低くなると思われます。
日本の野球に慣れるまでは3番で使って様子を見て、良ければ5番と入れ替える、
個人的にはそういった柔軟な対応をしてもらいたいです。
3番候補としては栗山選手が適任なんですが、手術明けの片岡選手の全治の程度が分からず、
開幕に間に合うのかは微妙で、間に合ったとしても痛みの有無が問題となるだけに、
片岡選手がいない以上は1番栗山・2番原という流れを崩したくないです。

以上のことから、開幕時点での打順は、
1番 レフト   栗山
2番 セカンド  原
3番 ファースト クリス・カーター
4番 サード   中村剛也
5番 ショート  浅村
6番 DH    坂田
7番 ライト   大崎(ヘルマン)
8番 キャッチャー炭谷
9番 センター  秋山

交流戦終了後ぐらいには、
1番 セカンド  片岡
2番 サード   原
3番 レフト   栗山
4番 ファースト 中村
5番 DH    クリス・カーター
6番 ショート  浅村
7番 ライト   坂田
8番 キャッチャー炭谷
9番 センター  秋山
になってると嬉しいんだけれども…

浅村選手と秋山選手は2年目のジンクスが気になるところですが、
2人ともシーズン前半と終盤が良く、研究されて疲れも出た中盤に失速しているだけで、
2年目のジンクスのパターンは、前半打って研究されて成績落として終了か、
チームの成績の見えた頃の8・9月に活躍して期待感を上げて終了が主なので、
研究された上で、それを乗り越えた2人には当てはまる可能性は少ないです。
あるとすれば精神的な油断? でもレギュラー未確定ですし、油断の余裕もないっしょ。

あとは左の強打者、坂田選手の一本立ちが必要不可欠です。
仮に外国人選手が2人とも外れた場合、
坂田選手が最低でも今年の浅村選手並みに打たないと厳しいと言わざるを得ません。
外野手は他にも熊代選手や斉藤選手と石川選手、ルーキーの田代選手と、
スピードを売りにした選手が多くなり、さらに成長段階にあるだけに、
坂田選手はここらで足場を固めないとチャンスがなくなってしまいます。
来年ダメならレギュラー取りは難しくなるだけに、気合入れてやって欲しいですし、
大きな戦力補強がない以上は、坂田選手と心中覚悟ぐらいの気持ちで腰を据えてやりませんと。

総じて見ると、投手に比べると野手の方が計算できない部分が大きく、
新外国人選手が外れると、正直言って厳しいものがあります。
新外国人選手が当たるか、片岡選手が復帰・完全復調すれば、問題の大半は解消されますが、
個人的見解ではどちらも半々の確率かと。
中島選手の数字的な穴埋めは可能だとしても、その存在感を埋めることはできませんし、
フェルナンデス選手の日本での経験も簡単に埋められるものではありません。
投手に比べて野手は世代交代が進んでいるだけに、
新しい選手に期待するよりは現在の選手のレベルアップが中心になりますから、
浅村・秋山・坂田・炭谷選手らの成長に期待したいです。
野手は投手よりも不安が大きく、少し我慢を強いられる展開となりそうです。

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