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本当の「茶番劇」

菅内閣に対する不信任決議案は、
午前中に菅首相が震災対応の目処が立ったら退陣することを表明したことで、
鳩山前首相らが軟化して反対に転じ、小沢氏のグループも大半が棄権に留まったことで、
不信任決議案は否決されたとのことです。
…まぁ、しかし、なんだったんでしょうなぁ…
そりゃ誰だっていつかは辞めるわけで、その時期を明言しなければ効果はないに等しく、
一体、何に納得して賛成するつもりだった議員が方針を変更したのかよく分からないです。
鳩山元首相の6月中に退陣の見解を信じたのでしょうか… 不思議です。
前日には(正確には今日の午前中も)首筋に刀を突きつけておきながら、
午後には仲良くなろうねとはさすがに行くわけもなく、
賛成した議員の除名は当然として、棄権した議員にも何らかの処罰は及ぶことでしょう。

野党の狙いも正直分からないところが多いです。
不信任決議を出す背景は一般的に解散総選挙を睨んで行うものなんですが、
被災地で選挙を行うのは、3ヶ月の住所要件と行政の情報把握、行政の仕事のさらなる過重化から、
とてもではありませんが選挙ができるわけもなく、
だからといって内閣総辞職になったところで、頭が変わるだけで枠組みに変化も起こらず、
菅首相よりも新しい首相の方が人気が出るのは間違いなく、効果は期待できません。
そうやって考えていくと、民主党を分裂させるための揺さぶりだったのかなと思えてきます。
小沢氏らのグループを民主党から切り離し、連携を模索するつもりだったのかと。
結果的にその思惑は鳩山元首相の取り計らいで防がれたわけですが…
でも、その狙いってのはまさに「政局」ではありませんか。不信任決議を出す目的が不純です。
結局、さらなる政情不安が広がっただけで、
野党も被災者のことなんかどうでもよいのね、ということを広めただけになった気がします。
相手の内部分裂を強めた結果、国民の信を犠牲にしたという感じか。元も子もねぇな。

それにしても、国民の誰もがこんな展開を望んでいないのに、何故こんな事態になってしまうのでしょうか?
政治家の判断材料は、地元の有権者の声も勿論ありますが、マスコミの情報を多いと予想できます。
そのマスコミは、記事になる出来事を好む、静よりも動、褒めるより貶す傾向にありますから、
政治の安定化よりも混乱する方向に自然と傾いてしまいます。
そうすると、世論調査の質問の形も、望んだ答えが出るような質問の仕方になってしまい、
さらに分類という形でマスコミの主観の入った形で統計処理され、報道されます。
それが政治家の権力欲に働きかけ、政局になると予想できます。
では、マスコミがそういった静よりも動を好む、混乱の方向へ傾くのがなぜかと言えば、
それが記事になるから、国民の関心がそっちにあるから、としか言えません。
私達が退屈な「日常」に飽き飽きし、「非日常」ばかりを追い求める心が、
画面の向こうにある自分のことなのに他人事に歪曲された政治の混乱っぷりを、
一視聴者として楽しんでしまっているということです。
東日本大震災はそれだけで「非日常」であったはずなのに、
もはや被災地以外の大半の人にとっては「日常」の一部分に過ぎず、
そんな「非日常」を「日常」に戻す気持ちを失いつつあるのかもしれません。
国民個人個人のレベルでは、勿論、そんなことはないでしょうが、
少なくともマスコミや政治家から「大衆」という集合体を見たときに、
そう思われてしまっているということなのかもしれません。
こんな政治の茶番劇さえも我々は楽しみとしているのか、楽しみにしていると思われているのか。
情けなさや怒りでおかしくなりそうです。
そんな日本全体の姿が完全なる茶番劇です。さぞかし不愉快な番組でしょうな(苦笑)
国民は今回の不信任決議にもっと怒っていいかと思います。

そう考えていくと、アメリカの国民性が羨ましくなることもあります。
福島原発で作業をする人々をヒーローに例えたり、そういった姿勢、
ともすればそれはイラク戦争やテロとの戦いの正当化に利用されたりと、
行き過ぎた善悪思想の弊害の面も目立ちますが、
批判(というよりも非難)ばかりする日本人にとって、
褒めるところは褒めるという姿勢は見習うべきところが多いようにも思います。
菅政権は四面楚歌で批判ばかりされている中、よくぶっ倒れずに続けていますよ。
その点だけは間違いなく評価して良いかと。まぁ、それももう青息吐息なわけですが。

具体的な菅首相の退陣時期がいつなのかは分かりませんが、
個人的な見解でいえば、被災者が全て仮設住宅に入った時点を区切りとするのが普通かと思われます。
ただ、仮設住宅は作ってはいるものの、被災者が多いために間に合わず、
夏を過ぎてもどうかという感じですので、そこが目安とはならないのかもしれませんが、
震災対応という点からすれば、そこが区切りであるべきだと思うのですが…


(追記)
◆ニュースネタ 菅首相の表明した退陣時期は来年の1月以降?
菅首相が表明した退陣時期は福島原発が冷温停止になった時点、来年の1月頃だそうです。
国際的公約からすれば、そうなってくるのかもしれませんが、
さすがにそこまで政権は持たない気が…
その発言を受けて、鳩山元首相は「ペテン師」と発言したとか…
…いや、なんつーか、昨日の時点で「新生民主党のスタートだ」に眉唾物だっただけに、
一日明けて「やっぱりな」ぐらいにしか思わず、
それで「騙された~」とか言っても、「はいはい、勉強代勉強代」ぐらいにしか…

結局、菅首相が嘘を付いたのか細かいことは分かりませんが、
昨日の流れを予想するとこんな感じだったのでしょうか?

関ヶ原の戦い勃発前に、小早川秀秋が毛利輝元の軍勢を脅しに使って、石田三成に対して
「アンタには付いていけない。戦いの後に退かないとと裏切るよ」と宣言し、
石田三成が「それじゃ禅譲することもやぶさかではない」と渋々応じたものの、
終わってみれば、東軍に徳川家康だと思ったものが実はタダの狸だったために圧勝、
やっぱり豊臣家には私が支えないとってことで、
「秀頼公が成人するまでは」と約束を反故にした。めでたくねぇ、めでたくねぇ。

適当に当てはめただけですが、わりと良いキャスティングじゃね?
自分がなく、風見鶏のようにフラフラして「方便だった」な小早川秀秋。
自分が頭が良いと思っていて、出世欲が強く、根回しが下手で不評を買う石田三成。
やっぱり徳川家康はいない。ただの狸ばかりか。

菅首相の退陣時期ですが、さすがに6月中というのは無理があったと思います。
補正予算の枠組みだけ決めたところで、首相が変わったら政策の継続性が疑問になりますし、
少なくとも補正予算成立の時期までは続投とならざるを得ず、
その頃には夏場の電力問題も話題になってくるでしょうから、
夏を抜けて9月後半までは続投の形にならざるを得ない気もします。
でも、原発問題は続きますから、後任は閣内で事情を知る人物が適当ということになり、
若い世代となると、枝野官房長官か細野原発担当らが候補になるのでしょうか。
もし、菅首相の思い浮かべる後任候補が閣内にいないなら、
内閣改造をして重要ポストに当てるぐらいのことはしておかないと。
自分が総理を辞めたら、後はどうでもいいやじゃ困ります。
政策の継続性が担保されるようにはしてもらいたいところ。
震災から1年以上経てば、今回の検証も本格的にできるでしょうから、
その頃には民主党内の勢力図変更や政権交代の頃合になるかと思われます。
それまでは何でもいいから、協力し合ってやれよと思うものの…

少なくとも、今回の騒動で参議院は硬化するでしょうから、
補正予算は通るでしょうが、その他の震災対応の細目の部分や、
その他の重要法案は参議院を通過しない可能性が高く、政治の停滞が予想されます。
そして国民の誰もが期待していない政局に再び突入、ということになっちゃうのでしょうか。
世論調査で菅内閣の支持が上がったのは、
政治のゴタゴタは結構だという与野党に対する批判の裏返しのように思えるのですが…


◆ニュースネタ 大阪府の君が代斉唱問題
どうも橋本知事が弁護士だっていうのが私には信じられません。
…まぁ、色々な考え方をする弁護士がいるってことなんでしょうが…
私の持つ弁護士像とはかけ離れた人間であることは間違いないです。

一般的な感覚から言って、それを法律で規制するようなことなのか、という感じがします。
規制の狙いがよく分からないです。規制したからといって何になるの、と。
そこが理解できれば、考え方も違ってくるのかもしれませんが…
仮に規制する必要があったとしても、規制の目的よりも大きい範囲を規制してしまい、
自由を不当に規制する結果になってはいけません。
白い紙が自由であったとしたら、中に書いた●が規制範囲、
現実の規制範囲がその●よりも小さければ、それは効果がなかった、
もしくは現実にそぐわずに守られなかったことを意味し、
逆に、現実の規制範囲がその●よりも大きければ、他の自由をも規制する結果になり、
規則だらけの窮屈な社会になってしまいます。
規制するに当たっては、そこを細心の注意で考えなければならないわけで、
今回の規制はそこまで練っているのかなと疑問になってきます。

細かい内容を知らないので、あまり批判はできませんが、
単純に考えて外国人教師や在日朝鮮人の取り扱いはがどうなっているのかは気になります。
もし、日本が「日本人」のみで、民族も単一民族で、皆が同じ文化を持っており、
異人の混血が一切ない、まさに「純血の日本人こそ優れた民族である」と仰るのなら、
君が代を強制するのは分かるのですが、現実はそうじゃないわけで、
歴史的に戦争の苦い思い出を抱えた君が代を罰則付きで強制するのはどうなのかなと思っちゃいます。
そこは思想良心の自由を侵さないように、現場レベルで「お願い」するしかないと思うんですが…
よう分からんです。


◆PCネタ 女体盛り
殺伐とした世の中に一服の清涼剤を(嘘)
女体盛りは吹きました。すげー利用法だ(^^;

PC関連の話だと、COMPUTEX TAIPEIが行われており、
今後に向けての新情報も多く出てきたようで。
インテルのSandy-bridgeが今後も続きそうなのは驚いたかなぁ。
どういう展開をするのかはまだ分かりませんが。
AMDの方はまだ情報が少ない…FusionAPUは注目しているけれど、メインではちょっと。

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