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斉藤は日ハム、大石は西武へ

プロ野球の新人選手選択会議が行われ、
日本シリーズさえ放送されないこのご時勢に、史上初のTV地上派生中継となりましたが、
1位指名はまるで視聴者に見せ付けるかのような、くじ引きの連続。
早稲田大・斉藤佑樹投手にヤクルト・ロッテ・日ハム・ソフトバンクの4球団が競合し、
くじ引きの結果、日ハムが交渉権獲得となり、
同じく早稲田大・大石達也投手には横浜・楽天・広島・オリックス・阪神・西武の6球団が競合し、
くじ引きの結果、西武が交渉権獲得となりました。
次に、外れ指名でも重複があり、八戸大の左腕・塩見投手にヤクルトと楽天が競合し、
くじ引きの結果、楽天が交渉権獲得となり、
東海大の外野手・伊志嶺翔太選手にオリックスとロッテが競合し、
くじ引きの結果、ロッテが交渉権獲得となりました。
さらに、外れ外れ指名でも重複があり、
履正社高校の山田哲人内野手に残ったオリックスとヤクルトが競合し、
くじ引きの結果、ヤクルトが交渉権獲得となるなど、これでもかというほどくじ引きが行われました(^^;
見てる方は面白いですけれど、指名される選手や関係者、
現場やフロントの人達は気が気でないでしょうなぁ(^^;

それにしても、パリーグには良い投手が集まってきますね。
日ハムに斉藤佑樹投手が、西武に大石達也投手が加わることになれば、
今年、楽天の岩隈投手がメジャーに行ったとしても、
来年に日ハムのダルビッシュ投手がメジャーに行ったとしても、まだまだ大丈夫となりそうです。
特に日ハムはダルビッシュ投手の後継者が獲れたことは人気面で大きいでしょうね。
まぁ、でも、これでダルビッシュ投手が遠慮なくメジャーに行っちゃいそうで怖い気もしたり…

あと他に面白い指名だなと思ったのが、ヤクルトに指名された北照バッテリー、
3位で西田捕手が、4位で又野投手が指名されました。
バッテリーが揃って同じチームというのは珍しいですね。2人とも高校生では評価高かったですし。
又野投手は野手にコンバートされる可能性もあるので、プロでバッテリーを組むかは分かりませんが、
注目の一つにはなりましたね。
それと、兄弟選手の指名がちらほらと見かけたり。
ヤクルトに育成枠で指名された由規投手の弟・佐藤貴規選手、
楽天に育成枠で指名されたのはヤクルトの加藤幹典投手の弟・加藤貴大投手、
広島に6位指名されたのは西武・中崎雄太投手の弟・中崎翔太投手、
兄弟でプロ野球選手というのも珍しくなくなってきましたね。

各球団のドラフトをざっと眺めると、
阪神・巨人・ロッテ・ヤクルトがドラフトマニアに絶賛されそうな指名という印象。
まぁ、数年経つとそれほど良い指名だったか?と思うことの方が多いものですが、
阪神の秋山投手のように活躍するケースもあるだけに侮れません。
しかし、巨人は中大の沢村投手を一本釣りとはねぇ… 相思相愛で予防線を張っていたとはいえ…
原監督が続投する限りは、来年の目玉である東海大・菅野投手も巨人で決まりでしょうし、
2年連続で155キロオーバーの本格派右腕を無風で獲得できる巨人は凄いですな。
まぁ、西武もくじ引きとはいえ、2年連続で目玉投手を引き当てただけに、やっかまれる立場だとは思いますが。

独自路線のドラフトとして、個人的に評価しているのが、中日・日ハム・楽天の3球団。
中日の大野投手の一本釣りには驚きました。外れ1位にと目論んでいた球団はやられたって感じだったでしょうね。
2位には大型遊撃手の吉川選手を指名するなど、補強ポイントを押さえた指名だったと思います。
楽天も補強ポイントを押さえ、バランスの取れた指名という印象、
抑え不在のチーム事情から大石投手を逃したのは痛いものの、左腕の塩見投手を獲得できたのは朗報でしょう。
日ハムはドラフトが終わってみると、良い指名をしているという印象が強いんですよね。
補強ポイントをしっかりと抑え、独自路線ながらもしっかりとチーム強化に繋げています。
ウェーバー順やくじの当たり外れに左右されず、毎年ちゃんと補強してますよね。

オリックスはちょっと補強ポイントが見えてこず、いまいちピンとこない指名といった印象。
広島と横浜はチーム事情からピッチャーばかりを指名していますが…
あまり偏った指名をすると、下手な鉄砲数撃ちゃ当たるみたいになりがちで、
経験則的に良い指名とは言えないことが多いだけに心配。
意外とそういう指名をした時は、投手ではなく野手の方が出てきたりするから面白いんですよね。


◆プロ野球 埼玉西武ライオンズのドラフト
渡辺監督が早稲田大の大石達也投手の交渉権を獲得した時は、さすがにびっくりしましたね(^^;
まさか2年連続とは(^^;
いずれも6球団競合、菊池雄星投手の時は一番最初にくじを引き、
今回の大石達也投手の時は一番最後に残ったくじを引くという、同じでありながら全く逆の構図、
余りものに福があるとはいうものの、今回は前回のような強運は発揮できないなと思いきや、
またしても当たりくじを引いちゃうとは… もう1年の運をドラフトだけに使ってる感じですね(苦笑)
今年はライオンズファンにとって怒り狂いそうになるぐらいにアンラッキーな一年でしたが
(巷ではソフトバンクが悲運のヒーローになってますが、ライオンズファンから言わせれば、
 目前で優勝をかっさわられ、クライマックスシリーズでも3位ロッテに負けた西武の方がアンラッキーです)、
今年も最後の最後でラッキーな出来事が来てくれたという感じです。
今回は一番最後のくじを引いたということで、来年は優勝ということでお願いします^-^;

まぁ、でも、正直言って、大石投手の1位指名は少し意外な感じがしました。
日本人の抑え候補がいないという状況から、当然1位指名は考えられるのですが、
中継ぎの土肥投手がメジャー挑戦ということになり、計算できる左のリリーフは皆無、
実績のある星野投手が復活したとしても、1枚足りません。
そういったチーム事情からすれば、左腕は喉から手が出るほど欲しいわけで、
最近は東北担当の水沢スカウトの力が増してることもあって、塩見投手に行くかなと思っていました。
ただ、よくよく考えてみると、大石投手は渡辺監督の好きなタイプですよね。
打者に向かっていく姿勢、ストレートで勝負できる力、
現役時代の渡辺久信を髣髴とされるマウンド上での力強さがあります。
(コントロールは大石投手の方が数段上だと信じていますが(^^;)
そういったこともあって、「先発として」大きく育てたいという発言に繋がったのでしょう。
とはいえ、当面は抑えで行って欲しいですけどね(^^;

2位では日本通運のアンダースロー投手・牧田和久投手を指名。
3位では八戸大の強打俊足強肩外野手・秋山翔吾選手を指名。
4位では阪南大高の本格右腕・前川恭平投手を指名。
5位では東洋大の内野手・林崎遼選手を指名。
6位では王子製紙の内外野手・熊代聖人選手を指名。
牧田投手はロッテの渡辺俊介投手のようなタイプ、チーム事情からすると即戦力中継ぎか。
秋山選手は赤田選手をオリックスへトレード、松坂選手を戦力外にしたことで、
俊足強肩の外野手がいなくなってしまったこともあり、アスリート系選手を指名した形か。
前川投手は動画を見る限りだと、手足が長く見え、柔らかさを感じる好投手といった印象、
ただ最後の夏に怪我をして投げられなかったということなので、故障の完治程度が気になります。
林崎選手は小柄ながらもパンチ力のある右打ちの内野手、
中島選手のメジャー流出に備え、人数が不足している内野のバックアップに期待。
熊代選手は日産自動車の休部以降はあまり知らないのですが、
社会人3年目ということで、まだこれから鍛えていけば。
高校時代はリストが強く、良いバッティングしているなと思っていましたから、
その打撃の才能をライオンズで開花させて欲しいです。

中継ぎ・抑え投手、内野の補充要員、俊足外野手と補強ポイントは押さえているものの、
肝心の左投手を指名できなかったことには悔いが残ります。
2位では大阪ガスの岩見投手が残ってましたし、明治大の西嶋投手は指名漏れしてますし…
ただ、左なら何でもいいというわけでもないですし、
大阪ガスとはあまり関係性がないですから、縁がなかったということでしょうか。
来年は菊池雄星投手の復活を信じ、リリーフでは武隈投手の成長を期待するなど、
チームの底上げで左腕不足は補ってもらいたいです。

ただ、こう言ってはなんですが、林崎選手の指名は正直よく分からないんですよね…
パンチ力はあるものの、175センチとあまり大きくありませんし、
足を売りにする選手でもなければ、守備がとりわけ目立つ選手というわけでもない。
印象としては田辺コーチの現役時代みたいな感じなんですが、
それなら足のある直後に指名された明治大の荒木選手で良かったのではとも思ったり。
んー、ひょっとして、これはホークスがよくやっていた来年への布石指名なんでしょうか?
昨年、早稲田大の松下投手を指名し、今年も1位で早稲田大の大石投手を指名、
来年のドラフトの目玉というと、東海大の菅野投手と東洋大の左腕・藤岡投手。
どうやら来年の1位指名はもう決定しているようですね。
渡辺監督が3年連続でくじを引き当てることを今から祈っておきます(笑)


◆プロ野球ネタ 住生活が横浜ベイスターズ買収を断念
どちらかというと、住生活に批判的な意見が多く報道されていますが、
私は住生活側に同情しちゃいますね。
強い球団なら、別に大していじる必要もなく、現行体制のままでいいと思うのですが、
(ソフトバンクがホークスを買収した時のように)
現在の横浜ベイスターズは100敗近くする最弱球団という状況にも関わらず、
本拠地移転はダメ、首脳陣はそのまま引き継げとか、色々と条件を付けられたら、
正直、やる気が起きないというものです。
誰も弱っちぃお古の球団なんか持ちたくないですよ。
例え今が弱くても、新しく、希望のある球団を持ちたいに決まっています。
そこに色々と条件を付けたり、今まで何もしてこなかった横浜市や神奈川県が煩く言ってたら…
誰も受ける気にはなりません。
要するに、横浜球団が最初から出直すつもりがなかったのが買収失敗の理由でしょう。

それと、一番アホだと思うのは、選手の前で「負けても愛される地元球団になる」とか言っちゃう神経…
それはもう選手や首脳陣を信頼していない証拠だし、
チームを強化する気持ちもないと思われても仕方ないでしょう。
マスコミ向けに言うなら分かるのですが、現場に言う言葉ではありません。
そりゃFAで出て行きたくもなります。こんなこと言われたら。
球団経営をやる気のない親会社が球団を持ち続けるという最悪な展開になっちゃいましたね。
横浜ベイスターズの暗黒は球団売却が終わらない限り、終わることはないでしょうね。
もうガッカリです。

横浜市や神奈川県に対しては、今まで何もしてこなかったくせに、
本拠地移転かとなったら騒ぎ出し、移転はなさそうだとなったらスッと沈静化、
本拠地移転の憂き目に会うところは必ずそうなんですが、
球団が当たり前にあると思って、何もしないケースが多いです。
今回のことで心を入れ替えて…と思うのですが、そんな風にもなりそうもないですねぇ…
あーだこーだ言うなら、さっさと市民球団にしちゃえばいいのに。
そうするつもりもないくせに、買おうとする企業を宣伝目的と叩く、ぶっちゃけ最悪です。
最終的に、住生活の買収失敗、というか横浜ベイスターズの球団売却失敗によって残ったのは、
ドロドロしたものだけだった、という感じになってしまいましたね…


あ、あと、驚いたのが、本拠地移転の候補として、新潟だけでなく静岡が挙がっていたことでしょうか。
「サッカー王国静岡」と言われますが、野球も熱心で、
高校野球の強豪校は静岡など県中部が中心ではありますが、
小中学生の野球チームでは県東部も好成績を挙げていますし、
県西部は愛知や神奈川などの強豪校に選手を多く輩出するなど、野球人気もあります。
県内に球場の数は多いものの、メインとなる草薙球場は老朽化が進んでおり、改修工事の予定ですが、
新球場建設という話が全くないわけでもないです。
ただ、静岡に本拠地移転するとすれば、パリーグの球団しかありえないです。
県中部は球団のお膝元になるでしょうから、まず間違いありませんが、
県東部は関東地域との結びつきが強く、巨人ファンを引き付けられるかという問題がありますし、
逆に県西部は愛知との結びつきが強く、中日ファンを引き付けられるかという問題があります。
パリーグのチームなら、リーグが違うということで両立されそうですが、
セリーグのチームでは上手く行きそうもないです。
まぁ、本拠地移転するにしても、新潟にせよ、静岡にせよ、すぐにというわけにはいかないだけに、
球団買収即移転というのは無理があったんじゃないかなぁと思いますね。
東北楽天みたいに夏場頃から話があれば、また違った感じになっていたかもしれませんが…

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