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セパ交流戦はセの勝ち

プロ野球のセパ交流戦が終了しました。
結果は70勝67敗7分でセリーグの勝ち、
5年目で初のセリーグ勝ち越しとなりました。

交流戦の優勝はソフトバンクで、ロッテ・ロッテ・日ハム・ソフトバンクと続き、
2年連続の優勝で、パリーグチームが5連覇したわけですが、
2位以下はヤクルト・広島・中日・巨人とセリーグ勢が続くだけに、
パリーグはソフトバンクの独り勝ちの様相だったようです。

パリーグが負け越した理由は、やはり故障者の多さでしょう。
11位のオリックスはカブレラ・ローズ選手といった主力打者を欠き、
10位の楽天も渡辺直人選手や高須選手ら1・2番の不在が響きました。
あとは西武ですよねぇ… 中盤までは好調の部類だったのですが、最後の5連敗が余計。
5連敗の全てが逆転負けという後味の悪さ、抑えのグラマン投手の不在が響いてます。
パリーグの後半戦は一体どうなるんでしょうか。
どのチームも苦しんでいるように見えますが…


◆ニュースネタ 静岡空港開港と静岡県知事選
そんなわけで、6月4日に静岡空港が開港いたしました。
立ち木伐採のゴタゴタで行政の恥さらしをし、
福岡便の乗員率が70%を切った場合は税金で補填というバカな契約をしてしまい、
前途多難っつーか、開港した時点で終わってる空港です。
山間部にあるため、天候にも弱く、今日も元気に欠航してます。使えません。
福岡便も順調に70%を切っているようで、非常に生活が楽しみになる今日この頃です。
…客観的に見て、終わってますよね? あー、県の財政破綻だなぁ、こりゃ…
マジで引越しを考えなければいけないかもしんない。

そんなヤバイ静岡県で県知事選が行われます。
自民党が敗退続きということもあり、
都議選とともに衆議院選の前哨戦とも言えるこの選挙、
普通に考えれば、自民党の勝利は間違いないです。
自民・公明推薦の坂本由紀子氏は知名度があり、女性候補らしい女性候補ですので、
比較的無党派層にも受けいられやすい人物といえるでしょう。
それに対し民主党は分裂状態、
一本化の要請があったものの、海野氏が独自立候補をし、
民主党推薦の川勝平太氏との票割れが懸念されます。
そういった状況を考えれば、自民・公明の圧倒的有利、
むしろここで負けたら、この後の選挙は間違いなく全部負ける勢いぐらいのヤバさです。

そんな圧倒的に有利な状況ではありますが、そう簡単に勝てるのかとも思ったり。
静岡空港が必ずしも順調でないことは明らかになっていますから、
前知事の石川氏が坂本氏の支持を打ち出したことはプラスに働くか、マイナスに働くか。
静岡空港で盛り上がっているのは県中部のみというのが実際で、
県東部に在住している自分にとってはイマイチ。
でも坂本氏は県東部出身、逆に川勝氏は県中部が生活基盤だったことを考えると、
このねじれ状態がどう影響するのか気になります。
県西部の人の意向次第になるんですかねぇ。
あちらはセントレアが近いだろうし、どういう判断をするのか気になります。


◆ゲームネタ 今更ながら2000年のコナミと日本野球機構の独占契約を考える
2000年頃のゲーム業界を思い出した時、1つのホットな話題だったのは、
「日本野球機構とコナミの間の肖像権等使用の独占使用許諾権」です。
要するに、「コナミ以外からは野球ゲームを出せませんよ~」というアレ。
コナミ以外の会社が野球ゲームを出すにはコナミの許可が必要となったというアレです。
コナミ批判の一端となった事件です。

この契約は2000年4月から2003年3月まで続いていましたが、
2002年8月にプロ野球選手会の提訴があり、
2003年4月には公正取引委員会がこの契約に警告を発したこともあり、
今日ではこのような契約は行われなくなりました。
まぁ、でもこれを機とした選手会と球団をめぐる肖像権争いは続いていますし、
似たような契約が交わされないとも限らないので、
過去の事件として片付けるのは早計かと思いますが、
まぁ、消費者の立場からすれば終わった話ですわな。

…で、気になるのは実際に「このコナミの独占契約で、野球ゲームは減ったのか?」ですが…
ソフトの売り上げとか調べるのはさすがに面倒なので、
発売ソフト数等で考えてみることにしました。
自分なりにプロ野球選手の実名等を使っていると思われるゲームをピックアップ。
正確かどうかは分かりませんし、漏れているゲームもあると思うので、参考までにということで。
なお、ゲームの発売日や発売時期等はwikipediaを使って調べてます。


以下、99年~03年までの発売ゲームを列挙したことで、
文章が長くなりましたので、「続きを読む」でご確認ください。

1999 PS
4月8日 ワールドスタジアム3(ナムコ、5,800円)
7月22日 実況パワフルプロ野球'99開幕版(コナミ、5,800円)
7月29日 プレイスタジアム4(バンプレスト、5,800円)
7月29日 シミュレーションプロ野球'99(ヘクト、5,800円)
10月28日 プロ野球シミュレーション ダグアウト‘99(デジキューブ、5,800円)
12月25日 実況パワフルプロ野球'99決定版(コナミ、5,800円)

1999 DC
8月5日 プロ野球チームをつくろう!(セガ、5,800円)
12月23日 プロ野球チームであそぼう!(セガ、5,800円)

1999 N64
3月19日 超空間ナイター プロ野球キング2(イマジニア、6,800円)
3月25日 実況パワフルプロ野球6(コナミ、7,800円)

1999 GB
4月23日 リアルプロ野球 セントラルリーグ編(ナツメ) ※
4月23日 リアルプロ野球 パシフィックリーグ編(ナツメ) ※

1999 WS
3月11日 ワンダースタジアム(バンダイ、3,780円)
9月30日 ワンダースタジアム'99(バンダイ、3,780円)

1999 NGP
5月27日 ネオポケ プロ野球(SNK/ADK、3,800円)

★1999年発売ソフト数★ 13本+(2本) ※
★1999年販売会社数★ 8社+(1社) ※2
★1999年コナミ社発売ソフト数★ 3本
※「リアルプロ野球」の2本に関しては選手実名が使われたかどうか確認できませんでした。
 故に、発売ソフトと販売会社数では()付けにしてあります。
※2「ワンダースタジアム」シリーズはバンダイが発売ですが、
   ナムコ製作なのでナムコとしてカウントしてあります。


2000 PS
3月23日 ワールドスタジアム4(ナムコ、5,800円)
7月19日 実況パワフルプロ野球2000開幕版(コナミ、5,980円)
12月21日 実況パワフルプロ野球2000 決定版(コナミ、5,880円)

2000 PS2
7月6日 実況パワフルプロ野球7(コナミ、オープン価格)
9月7日 劇空間プロ野球(スクウェア、7,140円)
11月22日 オレが監督だ! 激闘ペナントレース(エニックス、7,140円)
12月21日 実況パワフルプロ野球7決定版(コナミ、オープン価格)

2000 DC
3月30日 実況パワフルプロ野球 Dreamcast Edition(コナミ、5,800円)
8月10日 プロ野球チームであそぼうネット!(セガ、5,800円)
9月28日 もっとプロ野球チームをつくろう!(セガ、5,800円)

2000 N64
4月29日 実況パワフルプロ野球2000(コナミ、7,800円)

2000 GB
3月10日 野球シミュレーション ポケットプロ野球(エポック社)
7月21日 データナビプロ野球(ナウプロダクション)

2000 WS
3月30日 燃えろ!!プロ野球 ルーキーズ(ジャレコ、4,410円)

★2000年発売ソフト数★ 14本(うち3月まで4本。ナムコ・コナミ除くと2本)
★2000年販売会社数★ 8社(うち3月まで2社減)
★2000年コナミ社発売ソフト数★ 5本


2001 PS2
8月16日 マジカルスポーツ2001 プロ野球(魔法、6,090円)
8月30日 実況パワフルプロ野球8(コナミ、6,980円)
11月8日 プロ野球JAPAN2001(コナミ、6,980円)
12月6日 セ・パ2001(コーエー、7,140円)
12月20日 実況パワフルプロ野球8決定版(コナミ、7,140円)

2001 PS
1月25日 ベースボールシミュレーション IDプロ野球(コナミ、4,600円)
5月10日 ワールドスタジアム5(ナムコ、5,800円)
6月7日 実況パワフルプロ野球2001(コナミ、5,880円)
12月20日 実況パワフルプロ野球2001決定版(コナミコンピュータエンタテインメント大阪、5,800円)

2001 DC
8月30日 プロ野球チームをつくろう!&あそぼう!(セガ、3,800円)

2001 N64
3月29日 実況パワフルプロ野球Basic版2001(コナミ、6,800円)

2001 GB
7月13日 データナビプロ野球2(ナウプロダクション)

2001 GBA
3月21日 パワプロクンポケット3(コナミ)
7月26日 モバイルプロ野球 監督の采配(コナミ)

★2001年発売ソフト数★ 14本
★2001年販売会社数★ 6社
★2001年コナミ社発売ソフト数★ 9本


2002 PS2
3月7日 オレが監督だ!Volume.2激闘ペナントレース(エニックス、7,140円)
3月28日 THE BASEBALL 2002 バトルボールパーク宣言(コナミ、7,140円)
4月18日 熱チュー!プロ野球2002(ナムコ、7,140円)
4月25日 日米間プロ野球 FINAL LEAGUE(スクウェア、7,140円) ※
7月18日 実況パワフルプロ野球9(コナミ、7,140円)
12月19日 実況パワフルプロ野球9 決定版(コナミ、7,140円)

2002 PS
3月14日 実況パワフルプロ野球2002春(コナミコンピュータエンタテインメント大阪、4,980円)

2002 XBOX
7月11日 THE BASEBALL 2002 バトルボールパーク宣言(コナミ、6,800円)

2002 NGC
7月18日 実況パワフルプロ野球9(コナミ、6,800円)
12月19日 実況パワフルプロ野球9決定版(6,800円)

2002 GBA
3月2日 パワプロクンポケット4(コナミ)
6月21日 ガチンコプロ野球(ナウプロダクション)
6月28日 ファミスタアドバンス(ナムコ)
8月8日 プロ野球チームをつくろう!アドバンス(セガ)
10月25日 ベストプレープロ野球(エンターブレイン)

★2002年発売ソフト数★ 14本+(1本)
★2002年販売会社数★ 6社+(1社)
★2002年コナミ社発売ソフト数★ 8本
※「日米間プロ野球」はプロ野球選手会のライセンスで発売されており、
 コナミや日本野球機構の使用許諾は受けてません。
 日本の球団が出てこず、選手のみが使われています。故に、カッコ付け。


長々となったけれども、まとめるとこんな感じ。
        1999年    2000年   2001年  2002年
発売ソフト数  15本(※1)  12本(※2) 14本    14本(※3)
販売会社数    9社       6社(※2)  6社     6社
コナミソフト数  3本       5本      9本     8本
(※1)「リアルプロ野球」の2本に関しては選手実名が使われたかどうか確認できなかった2本も、
    発売ソフト数・販売会社数に加えています。
(※2)ソフト数14本のうち、4本が独占契約が結ばれる前の発売ソフトです。
    毎年発売しているナムコとコナミを除けば、2本マイナスで12本を客観的数字としてます。
    販売会社数も2社が3月までの発売となるので、8社から2社マイナスとなっています。
(※3)スクエア発売の「日米間プロ野球」は選手会ライセンスのため、
    コナミ・日本野球機構の使用許諾ソフトとしてカウントしていません。

ちなみにコナミさんの調べによる数字はこんな感じ。
http://www.konami.co.jp/ja/news/topics/020829/
ちょっと数字が違っている部分もあるけれど、漏れているのもあるから何とも言えない感じ。
ただ、少なくとも、コナミの主張していたように、
野球ゲームの発売状況に影響を与えなかったとは言えない感じですよねぇ…

発売ソフト数は確かに減少したとは言いづらいものの、
そのうちのコナミの締める割合を見れば、1999年には1/5だったものが、
2000年には1/3以上、2001年・20002年には半分以上を占めており、
コナミ以外の他社の野球ゲームの発売状況に影響を与えたのは間違いないです。
現に販売会社数も契約前の9社から6社に減っており、
ファミスタシリーズでお馴染みのナムコのように定評のあるメーカーや、
セガの「プロ野球チームをつくろう」シリーズのように新しい切り口を見せたメーカーを除けば、
野球ゲームの製作に二の足を踏んだ状況であったのは想像に難くありません。

コナミ自身が多く野球ゲームを供給したことで、野球ゲームは壊滅こそしませんでしたが、
この間にコナミの「実況パワフルプロ野球シリーズ」が野球ゲームの頂点を固めることになり、
それ以外のメーカーは淘汰される結果をもたらしたように思います。
実際はセガの「プロ野球チームをつくろう」シリーズといった育成モノのヒットや、
その後のナムコ復活もあって、コナミの独り勝ちという状況は防げましたが、
今でも野球ゲームにおいてコナミが優位な位置に立っているのは間違いないでしょう。
今考えてみても、「コナミのせいで野球ゲームが出なくなる」というのは、
必ずしも間違いではなかったように思えます。
勿論、面白い野球ゲームを作るというコナミ自身の努力もあってこそだったでしょうが、
野球ゲームの多様性を阻んだ罪は重いように思えます。

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