祝! WBC連覇!
大会が始まるまでに監督問題が色々と言われてましたが、
ぶっちゃけ、誰が監督でもこの結果になっていたかもしれませんね(^^;
そう思わされる自作自演(?)気味な決勝戦のように思えました。
上手いこと決勝らしい良い試合に見せたなぁ、と。
日韓の監督が対照的だったからこその決勝戦だったかもしれません。
暗君と名将の対決ぶりが素晴らしかった!、と思わされました。
…暗君だよなぁ、やっぱり…
準決勝の日本の戦いぶりに言及すれば、
苦戦すると思われたアメリカ代表・オズワルド投手の投球が単調になった所を突き、
見事に連打で得点するなど、非常に良い戦いぶりだったと思います。
もっと緩急を付けられると嫌だったんですが、同じ球を続けてくれて助かりましたよね。
そんな快勝の中で気になったのは2つ。、
逆転の5点のきっかけとなった場面での福留選手の打席、
バントのサインが出た際のポカンとした口とその直後のサインを見る表情の変化、
そして最後のダルビッシュ投手投入の2つでした。
福留選手に関しては、バントが十分考えられる場面なのだから、
きっちりと頭に入れておいてもらいたかったです。丸分かり…
ダルビッシュ投手の投入に関しては、決勝戦でのリリーフが予想されていただけに、
プロになってから経験がないであろう連投させる可能性を生むべきではないと思いました。
…まぁ、それに関する危惧は半分当たっちゃったわけですが。
そんな準決勝の戦いぶりを見て、決勝戦のポイントは、
松坂・杉内・ダルビッシュ投手と主力先発投手を投入したことによって、
残る先発の岩隈投手がしっかりと試合を作れるかどうか、
左投手の先発が予想されるも故障離脱となった4番村田選手の不在によって、
対左投手の打線をどう組むのかがポイントであったと思います。
そのうち、先発・岩隈投手の投球は予想以上に素晴らしいピッチングだったと思います。
2点を失ったものの、100球の球数制限の中で8回2アウトまで投げてくれたわけですしね。
もし5~6回までしか持っていなかったなら、厳しい試合展開になっていたように思います。
やはり今日の試合の立役者は岩隈投手でしょう。勝ってたらMVPだったろうに…
打線はスタメンを見たときに、アホかと思いました。
いくら結果が残っているとはいえ、決勝戦の大事な試合で、
マスクを被っている選手を4番に起用しますかね? 伊東は何も言わなかったのか?
私は稲葉選手を変わらず4番に据えるか、内川選手を上げるかと思ったんですが…
結果的に4番城島選手は併殺などでブレーキになっちゃいましたが、
これは起用した監督が悪いというものでしょう。
城島選手はリードや肩で十分貢献してくれたと思います。
それでも片岡・中島選手の西武コンビの活躍で勝ち越し点を挙げ、試合は8回裏へ。
それまで好投の岩隈投手が疲れを見せて1点を失うと、2番手杉内投手にスイッチ。
昨日の準決勝でも2イニングを投げる連投になったことで、
やや危なっかしい投球でしたが、気力で一人を打ち取って3アウト、よく踏ん張りました。
すると9回表、先頭のイチロー選手が2ベースヒットで出塁し、押せ押せモード。
しかし勝ち越しタイムリーを放っている2番中島選手に送りバントを命令…
だから中島選手はバントが下手だと言ってるだろうと…
今までの送りバントも角度を付けず、打球を殺したピッチャー前のものばかり、
角度を付ける必要のある2塁から3塁への送りバントは少々難しかったかと。
結果的に2球バントファール、最後は一二塁間抜くかという打球を放つも、
好プレーに阻まれてアウト、無得点に終わってしまいました。
9回裏、代打を起用された後に杉内投手を代えたことはナイス判断だったと思います。
杉内投手の状態がいまひとつでイニングをまたぐ登板になったことと、
抑えはイニングの頭からの登板にしたいということがありましたからね。
その判断は良かったと思います。
けれど登板したのは藤川投手ではなく、またしてもダルビッシュ投手だったのが…
さて、抑え投手に必要なものって何でしょうか?
ボールの速さ? 決め球? 度胸? コントロール?
色々とあるでしょうが、私は投手の能力自体よりも、ベンチの信頼感だと思ってます。
ベンチが信頼して、試合を託して登板させられる投手、それが抑え投手かと。
試合の流れを止めるセットアッパーはまた違うと思いますが、
9回限定で登板する抑え投手はそうあるべきだと思ってます。
私はロッテのバレンタイン監督の野球は正直好きではありませんが、
彼の野球の中で素晴らしいと思うのは、そういった抑えに対する信頼感です。
小林雅英投手であれ、荻野投手であれ、不安定な時がありました。
それでも揺らぐことなく、打たれたら仕方がないと割り切る信頼感、
それは素晴らしいと思っています。
そういうスタイルであるからこそ、ロッテは守護神が育つのでしょう。
話を戻しまして、日本代表チームの抑えは誰だったでしょうか。
原監督は馬原投手と藤川投手の2ウエイと言っていたはずです。
それがどちらもスルー、抑え経験のないダルビッシュ投手の連投という選択でした。
その結果が韓国の同点劇という結果を生んだように思います。
もちろん藤川投手を投入していても同じ結果だったかもしれませんし、
ひょっとしたらサヨナラ負けだったかもしれません。
それでも貫いた結果ならと納得いったことでしょう。
もしダルビッシュ投手でサヨナラ負けしていたら…ゾッとしますね。
また、ランナー2塁に行ってもレフトを変えない余裕采配。
そのための亀井選手だったんじゃなかったんでしょうか?
一方の韓国は主軸の3・4番に対しても代走を送る思い切りの良さ、
試合を押されながらも、ここまでの接戦に持ち込めたのは、
韓国の監督の思い切りの良さによるものでしょう。素晴らしい博打勘でした。
同点に追いつかれたものの、ダルビッシュ投手はそこで踏ん張り延長戦へ。
勝負に出た韓国に対して、耐え忍んだ分だけ日本の勝利が近くなっていました。
そういう意味では、悪いながらもダルビッシュ投手はよく止まったと言うべきでしょうね。
その10回表、守備交代になたなかった内川選手が期待に応えてヒットで出塁し、
途中出場の稲葉選手が送りバント、岩村選手がレフト前ヒットで繋ぎ、1アウト1・3塁。
さぁ、この場面で当たっている片岡選手。どうするかなと思っていたら代打で川崎選手…
…んー、併殺にならなきゃ誰でも良かったんですかねぇ…
普通に考えれば、福留選手や阿部選手を代打に送る場面でしたが…
スクイズをやろうとでも思っていたのか、それとも川崎選手の気持ちに賭けたのか。
自分なら内川選手に川崎選手を代走、代打に阿部選手でしたけど… よう分からんです。
そんな中で川崎選手が倒れ、イチロー選手に賭けるしかないという展開に。
イチロー選手の意識が集中する中、岩村選手がノーマークの中で2塁盗塁、
この盗塁が実に素晴らしい走塁でした。
そしてイチロー選手が美味しい所を掻っ攫うセンター前タイムリー、
この打球で2塁ランナーの岩村選手も生還、この2点目が大きかったです。
イチロー選手の殊勲打で影に隠れてしまったたものの、
岩村選手の素晴らしい走塁で得た2点目がこの試合を決めたように思います。
イチロー選手に対する勝負も、その後を打つ中島選手が当たっていたからこそですし、
そういう意味では、今回のWBCは岩村・片岡・川崎・中島・青木選手といった
イチロー選手の前後を打つ打者の活躍が目立つ試合だったと思います。
10回裏はさすがに2イニング目は言い訳聞かないということで、
先頭打者を四球で出しながらもダルビッシュ投手が締めてゲームセット。
15安打放ちながらも5得点止まり、5安打に抑えながらも3失点という試合は
正直どうだったんだろうと思わなくもない試合でした。
勝ちゃいいんですけど、勝ちゃ。
そんなこんなでも、勝てば官軍、謎采配の暗君ぶりを露呈するものの、
結果として勝って連覇を果たしたのですから、原監督は名将なのでしょう。
本当に選手がよく頑張ったと思います。
出場は多くなかったものの、
影ながらチームを支えた川崎選手のリーダーシップが光りましたね。
各選手が力を発揮できたという意味では、首脳陣はよくやってくれたと思います。
連覇、おめでとうございます、と言いたいです。
…それでも、優勝しても実感薄いこの感覚は何なんでしょうか。
キューバを破り、アメリカを破り、ライバル・韓国に勝利しての優勝という
前回大会とは違っての文句の付けようのない結果だと言うのに…
それはやっぱりWBCという大会の持つ意味が、
第1回目と全く変わらず、浸透していないことにあるように思えます。
メージャーリーグが本気になる時は果たしてくるのでしょうか?
本気度の高かったアジアの中でも、
台湾が自チームを優先して十分な選手が揃いませんでしたし、
日本でも中日が結果として選手派遣を拒否することになったことを考えると、
将来的にどうなんだろうなと思わざるを得ないです。
連覇の喜びは勿論ありますが、
逆にチームとしての失策を繰り返しながらでも優勝できるWBCという大会の持つ意味が、
何だか空虚な感じを抱かせちゃうわけです。
連覇の喜びに水を差すような言い方をしていますが、
どうしてもそういう想いは消えてくれないです。
WBCに未来はあるんでしょうかね…
オランダの躍進を新たな可能性として考えたいです。
メジャーが本気にならないなら、
せめて五輪予選のようにもっと参加国が増えて底辺が拡大してくればいいのでしょうが…
◆WBCにおける埼玉西武ライオンズ勢の活躍
メンバーは涌井投手と中島選手と片岡選手の3人。
涌井投手は状態が良かったわりには登板機会に恵まれませんでしたね…
アホ采配の餌食になって印象が悪くなってしまった形か。
まぁ、そもそも先頭打者に四球を与えちゃったのがアレですが。
でも内容は良かったと思うので、チームに貢献はできたはず。
長いイニングを投げていないだけに、開幕ローテは微妙な面があるものの、
修正点はほとんどないでしょうから、調整してシーズンを迎えて欲しいです。
中島選手は風邪による欠場があったものの、それ以外の試合では素晴らしい活躍だったと思います。
天然芝や土のグラウンドでの守備をかなり不安視していたんですが、
ミスらしいミスもなく、安定した守備を見せていたのが何よりも驚きでした。
ゴールデングラブ賞が自信になったんでしょうかね。
守備でも一皮剥けたことを感じさせるWBCでした。
打撃の方も素晴らしく、ホームランを捨てれば内川選手並みのアベレージヒッター、
セカンドの頭を越す右中間方向への打球は芸術でした。
慣れないバントも決めましたし、いい繋ぎ役として、いいポイントゲッターとして、
存在感を示す打者になってきたように思います。
ああ、そうだ、走塁だけでは一つマイナス点が。
今日の決勝での城島選手の併殺打時のスライディングはちょっとありえないと思った(苦笑)
足でゲッツー崩しにかかるのは当然としても、手で押すのはないだろうと。
もし1塁がセーフになったとしても、あれはさすがに守備妨害でアウトにされちゃいますよ。
まぁ、空気を読んだのか、審判が上手いこと判定してくれましたが。
ちょっと「おい(汗)」と思った瞬間でした(苦笑)
片岡選手は出番が少ないながらも、キューバ戦や決勝戦で良い活躍を見せてくれましたね。
守ったことのないサードの守備を無難にこなしての活躍は凄いと思いました。
足の方も相変わらずの盗っ人ぶり、
WBCで片岡選手よりも足の速い選手は何人もいたでしょうが、
あの盗塁技術とスライディング、走る勇気は世界一だったように思います。
自分の持ち味を発揮した片岡選手は見事でした。
3人は明日帰国し、休養日の後、
改装工事の終わった西武ドームの試合からチームに合流するとのことです。
先発投手の崩壊からオープン戦の成績が悲惨なことになっているライオンズですが、
3人の世界一メンバーが合流することで、開幕に向けてエンジンをかけていってもらいたいですね。
3人とも素晴らしい活躍でした! 誇りに感じます。
◆センバツ甲子園大会
WBCとの兼ね合いもあり、あまり見ていません。
清峰の今村投手が148キロをマークしたそうですが、
序盤の調子が悪いときしか見てなかったのでよく分からず。2回戦以降に期待。
神宮大会優勝の慶応高校の試合も見られず。敗退したのは意外。
優勝候補なきセンバツ大会、どこが優勝するか分かりませんね。
今のところ目に付いた投手は箕島の森本投手とPL学園の中野投手の2人の左腕。
森本投手は高卒即プロという実力ではないけれども、なんとなく素材の良さを感じる左腕。
スピードが上がってくると面白いな~と思いました。
その森本投手をワンランク上に上げたような投手が中野投手。
スリークォーターで横の角度があり、曲がりの大きいスライダーは左打者に脅威。
コントロールも良いし、度胸もある、実戦型の左腕のように思えました。
試合の中で気になったのは、西条とPL学園戦の西条の攻撃、
ノーアウト2塁で送りバントの場面があったのですが、
左スリークォータで左打者の外角の出し入れが上手い中野投手に対して、
左打者のバントの構えがオープン気味の構えではなく、セーフティの足を交差させる構え。
あの体勢からでは外角のボールはすべてファールになっちゃうよと見てたら、全部ファールに。
人によって送りバントの構えの好き嫌いはあると思いますが、
まずは基本の体勢をしっかり身に付けて欲しいなぁと思いました。
中野投手に対して左打者がバントを決めるには、オープンに構えるしかないです。
それでも三塁線を狙うのは厳しいでしょうが、まだ確率は高かったかと。
WBCではイチロー選手の絶妙なセーフティバントがチャンスを広げていましたし、
バントの技術を今一度見直して欲しいかなと思いました。
コメント
イチローの最後のヒット
アレは中島さんが生んだものだと思っています。
前の打席でもいい感じ・タイムリーも打っている
カウント2-2でフォアボールを恐れて入ってしまったんだろうと
あと抑えは涌井がやって欲しかったな~
イチローが良いとこ取りして勝ちましたが、これはほんとによかったのかな~?と思いますね
そろそろ、ファンもマスコミも世代交代を考えないといけない時期に来ているかもしれません
投稿者: kou | 2009年03月25日 06:05
最後のイチロー選手の打席は際どい所を攻めて四球で致し方ないという作戦だったようですが、
バッテリーの方が早めに追い込んだことで色気を出しちゃったんでしょうね。
そういう意味では中島選手の存在が生きたのでしょう。
個人的には敬遠してくれと思って見てましたが(^^;
涌井投手の出番が少なかったのは残念。
抑えはやっぱり当初の発言どおり、藤川投手か馬原投手に委ねて欲しかったです。
個人的に抑えは誰でもいいんじゃないかという風潮は嫌だったり。
抑え投手かくあるべし、というのはないのかと。
今のところ、ノムさんが準決勝で苦言を呈していたぐらいで自分としてはしょんぼりです…
結末としては別に良かったんじゃないですかね。
野球ファン以外ににわかファンにも分かりやすかったでしょうし。
選手としてのWBC参加はこれで最後でしょうし、いい終わり方だったと思います。
次回のWBCはイチロー監督で、涌井投手や中島選手らがチームの中心を担ってることを期待したいですね。
投稿者: かめさん | 2009年03月25日 21:31