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ロッテ・黒木の引退試合

昨年オフに自由契約となり、現役続行を希望していたものの、
オファーがなく、引退を決意した黒木・元千葉ロッテ・投手の引退試合が、
千葉マリンでオープン戦の試合後に行われたようです。
今日は上原投手のおかげで西武のオープン戦が早く終わったこともあり、
試合終了後はネット動画で千葉マリンの試合をチェック、
黒木投手の最後の雄姿を見ました。

黒木投手というと、千葉ロッテのエースであり、
ライオンズファンからすれば敵として立ちはだかった選手なのですが、
敵というよりは良きライバル、むしろパリーグの同士という印象が強いです。
西武の黄金時代が終わり、FA制度ができるとパリーグは選手流出、
90年代後半はパリーグのレベルがガタッと落ちました。
そんな中でパリーグを引っ張っていたのが、野手ではイチロー選手、
投手では西武の西口・石井貴投手、日ハムの岩本投手、
そしてロッテの黒木投手でした。
さらにセリーグの協力が一部しか受けられない中でのアテネ五輪、
そこで松坂投手とのダブルエースとして活躍したのが黒木投手でした。
アテネ五輪のメンバーはパリーグの代表のような感じで、
今の北京五輪のオールプロとはまた違った感慨、
尊敬よりも強い畏敬の念さえ覚えたものです。
(プロ選手が少ないからこそ、各選手にかかる責任が強かったのかもしれません)

黒木投手といえば気合。投げる時の気持ちの強さでしょう。
今日の引退試合でのサブロー・礒部・福浦選手との対決でも、
マウンドに立った姿、真剣な目と、その気持ち乗り移ったボールには、
未だに衰えを知らぬ気持ちの強さを感じずにはいられませんでした。
怪我で苦しみ、実働期間は短かったですが、
間違いなく千葉ロッテを代表するエースであり、
パリーグの一時代を築いた投手の一人だったように思います。
黒木投手の投げる姿を野球ファン、パリーグファンとしては忘れないでいたいですね。


◆プロ野球 オープン戦 西武 4-1 巨人
昔の話にまた戻って恐縮なのですが、
石井一久投手が西武にやって来たというのも1つ感慨を禁じ得ませんよね。
プロ野球の試合で忘れられない試合を1つ挙げろと言われれば、
97年の日本シリーズ第1戦、西口投手と石井一久投手の投げ合いでしょう。
あの時はちょうど修学旅行中で、旅館のテレビで試合を見ていたわけですが、
まさかまさかの伏兵の一発での決着に思わず頭を抱えてしまったものでした。
その熱投を繰り広げた両投手がチームメイトになるとは、
当時では全く思いもよらなかったことです。

その新加入の石井一久投手が今日は先発。
4回を投げて5安打1失点4奪三振とまずまずのピッチング。
ストレートは140前後でスピードはやや物足りないものの、
4回の1アウト2・3塁での2者連続三振など、
要所で空振りを奪えてましたし、全く問題はなさそうです。
スライダー・カーブといった変化球の使い方も上手いですし、
開幕に向けて順調みたいですね。

2番手は山岸投手が登板。
高橋由伸選手に甘く入ったチェンジアップを捉えられ、
ライトフェンス直撃かという大きな当たりを打たれましたが、
GG佐藤選手が好捕してアウト、1イニングを三者凡退に抑えました。
ストレートは140キロをマークするなど力がありましたし、
独特のカーブ・チェンジアップも良い感じ。
相変わらずカーブ・チェンジアップが甘い高さに来ることがあり、
長打を食らう危険性があるのがネックですが、それ以外は素晴らしかったかと。
変化球のコントロールが良ければ、抑えでもいけそうなんですが…
とりあえず今年もロング可能な中継ぎ要員となってきそうです。

その後は小野寺・三井・岡本真也・グラマン投手と登板。
それぞれの印象はこれまでと同じ。
安心度で並べると、
 グラマン>小野寺>山岸>岡本真也>三井
といった形に。
相変わらず、岡本投手と三井投手の状態が心配です。
岡本・三井投手に8回は怖いと思うんだけどなぁ…でも実績を考慮してそうしそう。
個人的にはやっぱりグラマン投手を抑えとし、
8回を小野寺投手に任せるのがベターなように思えます。


野手陣は巨人先発の上原投手に4安打に抑えられてしまい、計6安打。
開幕前としてはちょっと心配になる内容です。
そのうち2安打は7回の江藤選手のヒットと、GG佐藤選手のホームラン。
上原投手にやや疲れが見え、ストレートの勢いが落ちてきた所での得点。
それまでのストレートのキレ・コントロールが抜群の時に、
ある程度ヒットを打てていれば、点を取れないまでも納得するんですが…
ブラゼル選手の2安打だけでしょう?
まだ良い投手を打ち崩すに至るほど打線はできていないようです。

その中でアピールしたのが田中投手の前に3三振だったブラゼル選手。
今日は上原投手の外角へ抜けたフォークをセンターバックスクリーンへ、
続いて外角低めのスライダーかフォークを綺麗にライト前へ運び、2打数2安打。
低めの変化球の見極めが昨日の試合で問題となりましたが、
それまでの試合で変化球に弱いという印象はなかったですし、
今日の活躍を見る限りではそんなに心配いらないのかなと。
田中投手のようなキレのいい高速スライダーや、
落差の大きい高速フォークを持っている投手への対応はまだ分かりませんが、
そもそもそんな投手のウイニングショットを打ち返せる選手は少ないですし、
そういった投手には配球を考えながら、
ボールを選んだり、他の球を狙えばいいことですから、大きな不安はないでしょう。
ブラゼル選手がそれなりにやれそうなのがこのオープン戦の最大の収穫です。

あとはGG佐藤選手が5番に昇格し、勝ち越しとなる2ランホームラン。
打球の速さが一人違うのが特徴的、これで5番起用は間違いないでしょう。
カブレラ・和田選手が抜けて不安視されたクリーンアップですが、
中島・ブラゼル・GG佐藤選手で対応できそうです。

課題の1・2番は今日も解消されず。
今日はボカチカ選手が1番に入ったものの、2三振でいいところなし。
2番は栗山選手が入り、最終打席に詰まりながらのタイムリーヒットを放ったものの、
あまり打撃の状態はよろしいとは思えないのが辛いところ。
なんか猫背に見えるんだよなぁ。いや、実際はそんなでもないんだけれど。
もっとビシッとした姿を見たいです。巨人の清水選手ほどではないにせよ。

他の1・2番候補では代打で登場した佐藤友亮選手が福田投手からセンター前ヒット。
外角の球をセンター前に弾き返すバッティングは見事でした。
現状では2番の最有力候補かなぁと。他が悪すぎてでの話でですが。
お世辞にもレベルの高い1・2番争いとは言えないのが辛いところ。
でも近年のパリーグは1・2番の出来がチームの順位を決めているので、
Aクラス復帰を目指すなら、
早い段階で1・2番をなんとかしなければならないわけですが…
こりゃシーズンが開幕してからですかね。

売り出し中の松坂健太選手はノーヒットだったものの、
2打席目のレフトライナーは強烈な当たりで悪くない内容だったと思います。
昨日の田中投手のスライダーのキレ、
今日の上原投手のストレートの絶妙なコントロールと、
今までの投手にはない驚きを感じたでしょうが、
それにめげることなく、今まで通りの思い切りの良い打撃を続けていけば、
シーズンに入っても結果は付いてきてくれるはずです。
今の気持ちを忘れずに思い切ってぶつかっていって欲しいですね。
3打席目の送りバントに関しては… 反省を。
あれは技術の問題じゃない。単純に硬いだけ。
投手がモーションに入る前から構えていてはガチガチになっちゃいます。
もう少しリラックスして入り、モーションに入ってから構えるようにすれば、
送りバントも決まってくると思います。
バントの形は悪くないだけに、バントの体勢に入るまでの修正をして欲しいっす。
そのバント失敗後に盗塁を決めて取り返したのはプラス材料。
これで9番起用は確定ですね。
1番打者に抜擢されるような活躍を期待したいです。

明日は最後のオープン戦で岸投手が先発。
ここまでイマイチな内容が続いているだけに、
涌井投手らと同様に、オープン戦最後の試合でしっかりした内容を見せられるかどうか。
岸投手が万全となれば、先発投手陣の不安要素はなくなりますので、
明日はナイスピッチングを期待したいです。

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