そういえば
昨日までのクライマックスシリーズでセリーグの試合を久しぶりに見たのですが、
キャッチャーのリードが昔と全く違っていて驚きました。
たまたまなのかなぁ…真剣に見てたのが昨日の試合だけなので、何とも言えないのですが。
一昨日の豊田・上原投手、昨日の中田・岩瀬投手らの配球を見ていると、
随分とストレートが多いという印象を受けました。
少なくとも、このクライマックスシリーズ3試合の限りでは、
パリーグの方が変化球の配分が多いように思います。
ロッテの里崎捕手は小林宏之投手に3球連続でフォークを要求したりしてましたし、
今のパリーグはそういったリードの方が多いです。
昔はパリーグがストレート、セリーグは変化球と言われましたが、
今はむしろ逆転しているのではないかとさえ思えます。
思うに、裏を欠いた末に、リードの傾向が逆転したということなんでしょうかね。
セリーグは球場が狭いですから、強打者に変化球だけでは抑えきれず、
内角の球を見せていかなければ打ち取れません。
結果、内角を突くリードが増え、ストレートを多めに使うようになったと。
まぁ、気のせいかもしれませんし、あまり深く考えてもしょうがないんですが、
予想以上にストレートで押す配球が多かっただけに、随分と驚かされました。
◆プロ野球 西武ライオンズの来季 ~先発投手編~
今シーズンの総括は終わったので、来季に向けての話に進めていきます。
まず、投手に関してですが、今季指摘した課題は2つでした。
1:涌井・岸・西口投手に次ぐ先発候補の育成
2:リリーフの「形」を作ること
先発投手の話からすれば、今季の成績は、
涌井投手が17勝、岸投手が11勝、西口投手が9勝、ここまではいいです。
けれど次に来るのが、松永投手と帆足投手の2勝です(先発のみでの成績)。
そして大沼・ジョンソン・ギッセル・グラマン・宮越投手が1勝ずつ。
そのうち3人が解雇(ジョンソン・ギッセル・宮越投手)、グラマン投手はリリーフ転向。
なんとしても先発3本柱に次ぐ存在を作らなければなりません。
その筆頭に来るのが今季2勝に終わった「帆足投手」と「松永投手」でしょう。
今季の帆足投手は故障明けということもあり、シーズン中盤から後半の復帰でしたが、
投打の噛み合いが悪く、2勝7敗の結果に終わってしまいました。
過去に2年連続二桁勝利も達成しているだけに、左腕エース的な存在ではあるのですが、
昨年・今季となかなか思うような結果を残せていません。
もっとも、二桁を達成したといっても防御率は4点台、
好不調の波があり、調子の悪い時は早期KOということも。
さらなる成長を遂げないことには、来季の二桁勝利も難しいように思います。
得意のパームも以前ほどのブレーキはなくなってきていますし、
パームに頼らない投球パターンを構築していく必要があるでしょう。
フェニックスリーグではチェンジアップを試しているようですし、
来季、このチェンジアップとシュートが使えるようになれば、復活も可能でしょう。
実績のある帆足投手が復活できるかどうかが先発の鍵だと思います。
若手では左腕の松永投手が最有力です。
今季はフォームをホークス・杉内投手のように変え、
フォークを習得したまでは良かったのですが、
速球のキレが昨年ほどなく、さらにコントロールが付かなくなってしまい、
自滅型のピッチングに陥ってしまいました。
どちらかといえばストレートとスローカーブの緩急で勝負する技巧派なのですから、
しっかりとしたコントロールを身に付けて貰いたいです。
せめて1年目の時ぐらいにコントロールが戻れば、ある程度活躍できるのではないかと。
目指すのは杉内ではなく、成瀬。スローカーブを生かせる投手になって欲しいです。
この2人に加え、大沼投手や新外国人投手が先発4・5番手に定着すれば、
先発投手陣はかなり充実してくると思われるのですが、
それで今年は失敗しているだけに、まだ心許ないです。
そこで私は「三井投手の先発転向」を主張したいです。
三井投手は先発で2年連続二桁勝利を挙げるなど左腕エース的存在だったのはご存知の通りで、
先発で結果が残らなくなり、2軍へ降格、
一昨年前から敗戦処理をこなすようになり、昨年から勝ちパターンリレーへ、
今季は8回を任されるなど、中継ぎで欠かすことのできない存在になりました。
三井投手が先発で結果が残らなくなった理由は、制球難と球種不足。
先発時は四球で崩れることが多く、変化球もスライダー頼みでした。
シンカー系のボール(宗男ボール)やシュートも投げましたが、
当時は完成度が低く、それほど武器となっていませんでした。
でも今はそれらの球の精度が上がり、
スライダー・カーブ・シュート・シンカーと先発時よりも多彩になっています。
三井投手を勝ちパターンから外すのは厳しいのですが、
先発が試合を作らなければリリーフに皺寄せがいくだけで、
今季のように負けが込めば、三井投手を使えない展開・宝の持ち腐れが多くなります。
今のライオンズリリーフ陣はショートリリーフ型が多く、
先発できそうなのは山岸・山崎敏・三井投手の3人。
その中でも実績があり、スタミナもあるのは三井投手ですから、
計算できる先発投手を作るならば、三井投手を先発にするのが良いと思われます。
来季の三井投手はリリーフ転向から4年目を迎えますし、年齢的にも疲労が出てくる頃、
先発転向を視野に入れるべきではないでしょうか。
三井投手にとっても、先発転向はメリットがあります。
このまま中継ぎで結果を残し続けても年俸は上がらないからです。
おそらく活躍した今季でさえ、年俸が8000万を超えることはないでしょうし、
この先、余程の活躍をしない限りは、9000万に乗っけることも難しいと思われます。
(ウチはリリーフ、中継ぎ投手の査定が辛いですからねぇ。一定までは上がるんだけど)
1億以上を目指すならば、先発で二桁勝つしかありません。
それだけの実力があると思いますし、是非、来季は先発に挑戦してもらいたいです。
三井投手がリリーフから抜けるのは痛いのですが、
二桁勝利が達成できるとすれば、十分元は取れるでしょう。
これで、涌井・岸・西口投手の3人に加え、4人目として三井投手、
5人目に帆足・松永・大沼・新外国人投手と5つの枠が決まりました。
6人目には若い先発投手を育ててもらいたいです。
それというのもライオンズは高卒の投手がなかなか育ってません。
涌井投手のように1年目・2年目と早い段階で芽が出ない場合、大体ダメ…
2軍でじっくり育成するよりも、1軍の実戦で積極的に鍛えた方が良い環境みたいです。
1軍で結果が残らずに自信喪失、イップス等で投げられなくなる可能性もありますが、
どうせ2軍に置いといても潰れていくだけですし、
それなら投げさせて潰れた方が後悔も残らないでしょうに。
このまま2軍に置いておくよりは、積極的に高卒の若手投手を使っていってもらいたいです。
涌井投手や日ハム・ダルビッシュ投手、楽天・田中投手や日ハム・吉川投手など、
最近は高卒の投手といってもレベルの高い投手が多いです。
コントロールの不安はありますが、若ければある程度失敗も許されますし、
積極的に使っていって欲しいと思います。
そこで、来季は木村・朱・田沢・田中・藤原投手らを、先発6人目・敗戦処理に固定し、
4人ないし5人をローテで使い、先発しては抹消、ロング登板しては抹消して、
競争心を煽るようにしてサイクルで回していって欲しいです。
その中でチャンスを掴み、既存の投手を押し退けるような力を見せれば、
調子の悪い投手と入れ替えればいいわけですし、
ダメならば育成として割り切って考えることもできます。
来季は高卒の若い投手をガンガン使っていって欲しいと思います。
以上のことをまとめると、来季の先発の陣容は以下の通りになります。
≪先発3本柱≫ 涌井、岸、西口
≪先発4番手≫ 三井(リリーフから転向)
≪先発5番手≫ 帆足、松永、大沼、新外国人投手(4人で競争)
≪先発6番手・敗戦処理≫ 木村、朱、田沢、田中、藤原(高卒若手投手5人の交代制)
先発5番手の投手から2人計算できる投手が出てくれば、
三井投手をリリーフから転向させる必要はないんですけどね。
でも西口投手が先発の柱として機能しなくなりつつあることを考えると、
先発の予備はいくらでもあった方がいいと思われます。
個人的にはこの案を推します。
かなり長くなったので、リリーフ編は明日以降に~