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決勝は常葉菊川-大垣日大

…フフフフフ………ハッハッハッハッハ!!
見たか! この高野連の愚民ど…うわなにをするやめr

……
………えー、そんなわけで、決勝は常葉菊川と大垣日大の東海勢対決となりました。
昨日も書いた通り、東海ブロック1枠削減後の東海勢の躍進は凄まじく、
ついにその極みに来たとも言える状況です。
両チームとも戦前の評価はそれほど高くなく、
私自身も両チームがここまで上がってくるとは思いもしませんでした。
常葉菊川は仙台育英に勝てば、ある程度いけると思ってはいましたが、
実際に決勝戦まで勝ち上がったのは嬉しさ半分、驚き半分といったところです。
大垣日大は初戦の戦いぶりを見て、組み合わせ的に帝京だけが問題だと思ってましたが、
その帝京に競り勝ちましたからね、こちらも驚き半分といったところです。
まさか本当に東海勢対決に成功するとは… いやはや、非常に嬉しいです。
見たか! この高野連のぐ…うわなにをするやめr

……
………2校は秋季東海大会の準決勝で対戦し、4-0で常葉菊川が勝利しています。
今日の試合で常葉菊川は田中投手が4イニングのみ、休養十分だった戸狩投手が5イニング、
2人の投手をフルに使える状態にあります。
一方の大垣日大の森田投手はここまで一人で投げきっており、今日も150球を越える熱投、
疲労はピークに達していると思われます。
打線も帝京3番手の垣ヶ原投手に苦戦していることから、
同タイプの田中・戸狩投手への対応に若干の不安が残ります。
普通に考えると、常葉菊川が有利のように思えるのですが…
ただ、今大会はそういった心の隙が試合に大きく影響しています。
もし仮に、常葉菊川の選手たちが勝った気になっているなら、
大垣日大にも勝機は十二分にあるでしょう。
…まぁ、勝った気になっている愚か者は地元メディアぐらいで、
選手たちのコメントからはそんな雰囲気を感じませんがね。

大垣日大の打線はコンパクトで卒がないだけに、
今日の熊本工のように田中・戸狩投手に対して機動力を絡めて粘っこく攻めれば、
得点のチャンスはあるはず。
そうなってくると、エースの森田投手を中心として、
大垣日大がどこまで常葉菊川の機動力と長打力を封じられるか、
試合のポイントはそこになってくると思われます。
田中・戸狩投手の両左腕からの大量点は見込めませんから、
エース森田投手が最小失点に抑えての接戦を期待したいですね。

常葉菊川は佐藤・熊代・中田・隈部投手と試合が進む度に投手のレベルが下がってきただけに、
森田投手の状態が良ければ、熊代投手以上のピッチングはしてくるはず。
油断していると大振りになって、三振の山ということになりかねません。
大垣日大はミスで崩れるということはないでしょうから、
スリリングな走塁でミスを誘発することも難しい、
いかに失投を逃さずに打てるか、集中力勝負ですね。
森田投手からある程度点数を取ることができれば、継投を含めて勝機はあるはず。
あとは守りに入らないこと、常に攻めの姿勢を失わないこと。
常葉菊川が展開してきた積極的な野球、攻めの野球を最後まで貫いて欲しいです。

ここまで甲子園で伸び伸びした野球を展開してきた両チーム、
常葉菊川は仙台育英・大阪桐蔭という優勝候補を、
大垣日大も帝京という優勝候補のチームを破ってきています。
決勝戦でも彼らが見せてきた伸び伸び野球を展開できるかどうか、注目したいですね。
明日は強豪ひしめく東海勢同士の戦いに相応しい接戦に期待です!
そして、高野連本部の愚民どもを…うわなにをするやめr


◆準決勝第1試合 常葉菊川 6-4 熊本工
常葉菊川が9回表に1点差を跳ね返しての逆転勝ち!
今日は常葉菊川にとって厳しい試合展開でしたが、よく勝ちました。
試合前半は併殺を取れる所で悪送球をしたりと守備のミスで失点、
攻撃ではサードゴロ本塁突入や強攻策が裏目に出るなど、流れが悪かったです。
試合中盤に田中投手から戸狩投手にスイッチして、守りのリズムを変えるも、
相手の隈部投手の低めスライダーに手を焼き、打線が繋がらず、
強い打球が飛んでも野手の正面を突くなど、付いていない感がしていました。

8回裏にも振り逃げ・アンラッキーなヒットで1アウト1・3塁のピンチを迎え、
このまま負けてしまうのかと不安になりましたが、
そこを戸狩投手が踏ん張り切り、
9回表には先頭のキャッチャー石岡選手が2ベースヒットで出塁し、
田中投手の代わりにファーストに入っていた途中出場の浅原選手が
隈部投手の外角低めスライダーを捉えるレフトオーバータイムリー2ベースで同点!
ここで熊本工はキャッチャーの藤本選手が投手に入るも、
試合の流れは既に常葉菊川、ピッチャーゴロでランナーを3塁へ進めた後、
2番町田選手がセンターへの勝ち越しタイムリーヒット、
3番長谷川選手のエンドランサードゴロでランナーを2塁へ進め、
4番相馬選手のラッキーなセンター前ポテンタイムリーでもう1点を追加。
常葉菊川が見事な逆転勝利を飾りました。

大きかったのは、3回表の同点打、2番手戸狩投手への交代、8回裏の浅原選手の起用です。
2回裏の3失点は常葉菊川にとって歯がゆい失点でした。
先頭の藤本選手の2ベースは打った相手が上手いとしても、
6番古江選手の送りバントサード内安打、
1アウトからの8番隈部投手のショートゴロ併殺コースを2塁に悪送球して失点した辺りは、
これまで守備のミスがほとんどなかった常葉菊川にとって痛いミスでした。
1番藤村選手に打たれた球も外角高めに浮いてしまったストレート、
狙い通り低めに来ていればアウトにできていたはず、勿体無い感のする失点でした。
直後の3回表にも不運なショートライナー併殺で一度はチャンスを逸しかけましたが、
四球で繋いだ後に、4番相馬選手が見事な右中間突破の同点タイムリー3ベース、
熊本工に傾きかけた流れをなんとか取り戻しました。
相馬選手のバッティングは見事でしたよね。
打撃フォームが西武・佐藤友亮選手のように内から外へ巻き込むように打つ形、
センターから右方向へ強い打球を打てるのが特徴です。
左投手を得意としているわけですね。見事なバッティングでした。
ここまで5番以下の下位打線から1・2番への繋がりで得点してきた常葉菊川でしたが、
ようやく上位打線が機能する形となりましたね。非常に大きな一打でした。

次のポイントは5回からの田中投手から戸狩投手への継投です。
今日の田中投手は大阪桐蔭戦と同様で、ストレートの球威がもう少し。
立ち上がりのコントロールは大阪桐蔭戦よりも良かったのですが、
これまでの疲れや、熊本工の打者は俊足揃いで振り回してこないこともあって、
今までのように打ち取ることはできませんでした。
4回裏には生命線だった左打者への内角ストレートが真ん中に甘く入ってしまい、
1番藤村選手に再びタイムリー3ベースを浴びて失点、立ち直るきっかけを掴み切れませんでした。
それを察してか、5回からスパッと戸狩投手に交代。
打順的にもあと1イニング引っ張るのかと思いましたが、思い切って代えましたね。
戸狩投手は130前半のキレのいいストレートを軸に、
カーブ・スライダー・カットボールと豊富な変化球をコーナーに投げ分けるピッチング、
1回戦で見た時よりもストレートの威力があり、外角低めに制球されるストレートは絶品、
エースの田中投手に勝るとも劣らない素晴らしいピッチングでした。
戸狩投手のテンポのいい投球が試合を作り直したといってもいいでしょう。
8回裏の1アウト1・3塁からの投球は見事の一言、
スクイズを警戒しながらも早いテンポで追い込み、
ショートゴロ併殺に取った投球は実に理想的なものでした。

そして今日の陰のヒーロー・途中出場の浅原選手の活躍です。
起用されたのは8回裏のファースト守備からでした。
戸狩投手の状態が良かったことや、
9回表の攻撃で1塁守備に付いていた田中投手に代打を送る予定だったことや、
7回裏のファースト守備で田中投手がボールを捕り損ないあわやセーフの場面があったこと等、
理由は色々とあったのでしょうが、
守備から入っていたことが、甲子園初打席の緊張感を和らげたように思います。
それと外角の変化球は得意だったんでしょうね。
中盤以降、常葉菊川打線が苦しんでいた外角低めのスライダーを完璧に捉えました。
浅原選手の一打が隈部投手をKOし、その後の逆転劇に繋がったように思います。
勿論、先頭打者で2ベースを放った8番捕手の石岡選手の打撃や、
決勝打を放った2番町田選手の打撃も素晴らしかったです。
でも、それ以上にいきなりの出番で殊勲打を放った浅原選手の打撃を評価したいです。
1回戦の戸狩投手のピッチングにしても、今日の浅原選手の打撃にしても、
それまでベンチを温めていた選手も良い活躍をしています。
常葉菊川の積極的な姿勢が、ナインだけでなく、
ベンチの選手全体にも浸透しているということでしょう。
常葉菊川のベンチ全体が一つになっている証拠ですね。

勝った常葉菊川は、田中・戸狩の両左腕投手を中心に投手力が安定しています。
2人ともコントロールが抜群で、両サイドにしっかりと投げられるストレートは見事。
投球フォームも相手打者に見づらい形で、
ストレートは130前半であるものの威力があります。
そしてその制球抜群の2人をリードする石岡選手のインサイドワーク、
打者の裏をかく巧みなリードは見事、このバッテリーの巧さが光ってます。
野手陣はチーム打率が2割あるかないか、三振も多く、強力打線というわけではありません。
しかし狙い球が絞るのが上手く、各打者が思い切りの良いスイングをすることができます。
中盤から終盤にかけてのここ一番での集中打が常葉菊川打線の強みですね。
また、隙あらば走ってくる積極的な走塁も持ち味の一つ。
タイミングが微妙でも、一か八かで突っ込むスリリングな走塁は相手にプレッシャーをかけます。
守備も2年生の内野手が多いものの、わりと堅実。
バッテリーを中心として守りの安定感があり、積極的な姿勢が目立っています。
決勝でもその積極的な姿勢を崩せずに戦えるかに注目したいですね。

負けた熊本工は1番藤村選手を中心に俊足の打者が揃い、
序盤から常葉菊川バッテリー・守備陣を苦しめましたが、
相手投手を打ち崩すとまではいきませんでした。
中盤にもう1点が取れなかったのが大きかったです。
スクイズのチャンスもあったわけですが… 動く前に終わってしまいましたね。
守りでは隈部投手が悪いながらにも中盤立ち直り、好投してはいたんですが、
今日の試合展開からすれば、継投を考えておくべきだったように思います。
結果から言えば、引っ張りすぎたったのではないかと思ってしまいます。
それでも隈部投手はエースですから、
試合を任せて完投させた判断自体は間違ってなかったでしょう。
熊本工にとっては勝てた試合ではありましたが…
最終回に失点する詰めの甘さを直すことが夏に向けての課題でしょうね。


◆準決勝第2試合 大垣日大 5-4 帝京
いやー、7回以降はヒヤヒヤの連続でした… よく大垣日大の森田投手は粘りましたよ。
9回に死球を与えて、4番中村選手に回った時はもうダメかと思いました。
もう最後は気迫でしたよね。森田投手の気持ちが僅かに勝ったというところでしょう。
逆転劇となった第1試合とはちょうど逆の形で、
大垣日大の逃げ切り勝ちとなりました。

勝敗を分けたのは帝京の継投でしょう。
まず先発したのは甲子園初登板となった2年生右腕の高島投手。
スピードガンで146・147キロをマークするなど、スピードはありました。
けれどボールの角度がなく、キレも今ひとつ。
しかもそれがストライクに入らなければ全く意味なし。
甲子園初登板の緊張もあってか、先頭打者にストレートの四球、
2番打者にノースリーからワンストライク取るも四球で、ワンアウトも取れずに降板。
結果的に高島投手の先発は裏目に出てしまいました。

しかも急遽登板することになった2番手投手は、1回戦で20三振を奪いながらも、
2回戦で右手に死球を受けて打撲、それ以来、登板がなかった太田阿斗里投手。
1回戦同様にストレートは147キロと140後半をマークするものの、
打撲の影響か、急遽登板した影響なのか、コントロールが定まらず、
死球を与えるなどして2アウト満塁となり、
6番箕浦選手に甘く入ったストレートを打たれるライト線へのタイムリー2ベース、
さらにパスボールによる失点を挟み、
7番北上選手に同じく甘く入ったストレートを打たれるレフト前タイムリーで失点。
ならば、変化球で立て直そうと、スライダー・フォークを投じるも、
大垣日大の打者は低めのボール球には手を出さず、変化球も次第に高め高めと抜け始め、
結果、ストレートに頼らざるを得ず、甘く入ったストレートを痛打されて4回にも1失点。
本来の力を出せないまま、アトリ投手はマウンドを降りることになってしまいました。

3番手の垣ヶ原投手は130中盤のストレートとカーブのコンビネーションで、
大垣日大打線に全くバッティングをさせず、
エラーで出したランナー1人のみの、ノーヒットピッチングを見せたことを考えると、
継投ミスだったのではないかと思わずにはいられません。
スクイズ失敗もありましたし、帝京にとっては悔いの残る試合だったのではないでしょうか。
準決勝で初登板の投手を先発起用したり、
ミスがあってもいつでも逆転できるとどこかで心理的余裕を持ってしまったことが、
帝京の敗戦に繋がってしまったように思います。
仙台育英もそう、報徳学園もそうでした。
優勝候補と呼ばれたチームは、皆、余裕のある試合展開をしようとして敗れ去っています。
常葉菊川や大垣日大のように、
謙虚ながらも積極的で自分達のプレーをし続けるチームが勝ち上がっています。
今大会は、強豪校の慢心を戒める大会となっているのは事実でしょう。
帝京も強豪の看板に溺れてしまったように思えます。

勝った大垣日大は、エース森田投手を中心に守備がしっかりしたチームです。
森田投手は130後半のストレートとスライダーのコンビネーション。
本来は制球も安定しているのですが、今日は疲れがあったせいか、9四死球と荒れ模様。
それでも6回にはスクイズを外すなど、最後まで落ち着いていて、
粘り強い、気迫溢れたピッチングを見せてくれました。
キャッチャーの箕浦選手は盗塁を刺すなど帝京の機動力を封じ、
スクイズを2球連続で外して3塁走者をアウトにするなど森田投手を助け、
セカンド平野選手の好守備を筆頭に堅守でバックも守り立てました。
大量失点することは考えづらい守りのチームといった印象です。
一方の攻撃面も派手さはないものの、
各打者の振りがシャープで、どんな投手にも対応できる印象です。
打線の対応力という点では、常葉菊川打線よりも上でしょうね。
阪口監督の下、卒のない攻撃ができる打線は決勝でも力を発揮すると思います。
常葉菊川と同じくまとまりのあるチーム、決勝の戦いぶりにも注目ですね。

負けた帝京は継投策とスクイズ失敗を始めとする攻撃のミスが痛かったです。
それでもこれまでの試合で見せた中軸の長打力と各選手の足の速さは見事。
投手陣も本格右腕のエース太田投手を中心に、
左で安定感のある垣ヶ原投手、荒削りながら球の速い高島投手と、
エース級の投手が3人もいます。
選手の能力ならば、トップクラスの高校でしょう。
今日の敗戦もそうですが、これまでの試合も序盤のビッグイニングで大量リードすると、
その後は追加点を取れないなどと、やや慢心があるのではないかと思える面もありました。
夏までに最後まで妥協せずに戦い抜ける心を養っていってもらいたいです。
今日の敗戦で、他校のお手本となる「真の強豪」へと変わっていって欲しいですね。

◆追加 第2試合の帝京に関する記事
この話を聞いて、03年4月22日の西武・松井稼頭央選手の盗塁失敗を思い出しました。
7-8の1点ビハインド、ランナー1塁に松井稼頭央選手、バッターは4番カブレラ選手、
3塁コーチは伊原監督で、サインは盗塁。
しかし松井稼頭央選手は2塁盗塁失敗で試合終了。
その年、松井稼頭央選手は走ることに躊躇してしまい、盗塁数は13個。
この件によって盗塁のイップスにかかったと言われたものでした。

正直言って、あの状況で走れと言うのは選手に酷です。
確かに盗塁を決めれば得点のチャンスも増えたことでしょう。
でもそれは成功した時の話で、失敗したらそれこそ全てが終わりです。
しかも一発勝負の高校野球、
そんな一か八かの賭けの判断を選手に任せるというのはどうかしてるとしか思えません。
「あれはダメですね」じゃなくて、
そんなサインを出すお前がダメだして選手を責めるお前がダメだろと。
昨日の東尾氏の番組の話ではありませんが、
それこそ監督が勝利のために作戦を取った「振り」をしているだけに思えます。
あの場面では走れなくても選手を責められないですよ。
また、失敗したとしても選手を責めることはできませんよ。
帝京が負けた理由が何となく分かった気がします。
そこが大垣日大との違いだったんでしょうね。

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