バレンタイン
イベントのある美少女ゲームってホントなくなったよなぁ、とか思ったり。
年間でイベントをこなすゲーム自体がなくなりましたしね。
そんな具合の悪いことを思う今日この頃。
気持ちは冬でもなく春でもなく、真夏に飛んでます。
ということで、ナツメグの感想をば。
◆ゲームの話 ナツメグ
2回目(修正ファイルやり直し)も由佳子でした(^^;
結局、そのままクリア~
感想としては、「うーん、普通かなぁ」と。
全体的にストーリーが学園王道の直球ですからね。
キャラクターが立ってはいるものの、シナリオ全体の起伏が少ないです。
RESによるイベント選択時はコミカルで、テンポも良く、非常に面白かったんですが、
各キャラの固有ルートに入ると展開が思ったよりも早くて面食らうこともありました。
あまりラブラブ~感のあるイベントもなかったですし、
もう少し固有ルートが長くても良かったのではと思います。
まぁ、テキストに違和感はなく、終盤の演出面も良かったんですけど、
全体の構成不足だった感は否めない感じです。
悪くはないけれど、良くもないという微妙な評価でしょうか。
個人的に気になったのは主人公の背景。
おそらくまどか先輩をプレイすれば見えてくるのでしょうけど…
(結果として見えてきませんでした(^^;)
由佳子をプレイした範囲では主人公の過去がほとんど見えてくることがなく、
どうして中学時代にああなってしまったのかが理解できなくて、イマイチ感情移入できませんでした。
そうなってくると、由佳子に対する感謝の念も伝わってこないわけでして、
主人公の由佳子に対する思いもプレイヤーに伝わりずらい…
これは致命的なミスだったと思います
あとは前述の通り。
固有ルートが思っていたよりもあっさり風味だったのはマイナス要素でした。
(以下、微妙にネタバレ注意)
まぁ、なんというか、選んだ題材からして失敗風味だった感じもしますし、
選んだ題材も十二分に料理できていない感じもしますし… つまり微妙ということか(^^;
なんとなく舞台が都会と時点でダメだったような気もします。
井上陽水の歌で有名な『少年時代』も舞台は田舎でしょう?
最後の場面が新幹線ホームというのは締まらないよなぁ、と(苦笑)
もっとも、田舎ではなく都会であることが一つの逆転要素なのかもしれませんが、
それならば夏休み明けに廃校・統合という設定は必要なかったように思います。
一作目ということで無難に行こうとしたんでしょうが、無難すぎて何もなくなってしまった印象。
ねこねこのようなまったり感はあるものの、それだけで終わってしまったのは残念です。
もう少し一癖二癖付けた方が良かったように思います。
由佳子クリア時点でその他の評価をしますと…
CGは綺麗な出来ではあるものの、やや構図に違和感あるCGがあったりと不安定さあり。
とりわけ由佳子はイベントCGによってかなり印象が異なりました。綺麗だっただけに残念。
シナリオは現段階でボリューム不足と断じます。
RESのイベントは面白かったものの、ヒロイン固有ルートが全体的に駆け足気味。
別れを演出するには、むしろ終盤のイベントをじっくり描く必要があったと思います。
テキスト自体は良かったものの、全体的な構成がもう少し足りなかったという感じでしょうか。
音楽はまあまあですが、現時点で印象に残る曲は… ED曲の雰囲気の良さぐらい?
普通のメーカーなら及第点ですが、
元ねこスタッフということを考えると、もう少し頑張れるはずと思ってしまいます。
システム面は問題なし。演出面はラスト部分を中心に◎。
総評としては、無難を狙って無難で終わったといった感じです。
ラムネは未プレイだったりするので、みずいろと比べることになるのですが、
ナツメグとみずいろを比べると「癖」が足りてません。
何も加えていないインスタントカレーと言いますか…まぁ、インスタントカレーも美味いですけど。
美味しくなるか分からないけれど、ぶち込んでしまえ的な冒険要素のあるみずいろと比べると、
味が淡白に思えてなりません。
もっと冒険していいはず。このまま無難を狙えば、ただのメーカーになっちゃいます。
コットンソフトさんにはもっと妥協せずに作り込んでもらいたいです。
…まぁ、今回はねこねこソフトの解散から4~5ヶ月程度ですし、
一作目ということもあって納期優先で作ったのかなという感が無きにしもあらず。
二作目以降に期待したいです。
全体的に辛口の評価ですが、それは期待の裏返し。
元メーカーと比べてしまうのは良くないことだとは思いますが、
良い所は引き継げていけるよう頑張って欲しいです。
…とか言いながら、由佳子以外のシナリオが秀逸だったら、どうしようか(苦笑)
そうなってくれると嬉しいんですけどね。
今日の感想を裏切ってくれることを祈りたいです。