明日から
所用で2~3日留守としますので、
私の日記の更新はお休みということでお願いしま~す。
◆ゲームの話 『Really? Really!』簡易レビュー
クリア後は音楽鑑賞モードでひたすら「PETAL PLAY」(桜のテーマ)を聴いてます。
というか、「Petal Play」って、どういう意味なんでしょう?
直訳すると花びら遊び?(^^; 造花でもないし、どんなイメージなんでしょうね。
前半のメロディは癖が強いけれども、後半はまったりとした感じの心地いい曲です。
一番のお気に入りの曲。まぁ、他は使い回しが多かったですしね。
「Cutter Nife」も曲自体は好き。だが場面と合ってたかは激しく謎(爆)
タイトルの印象とは違って、むしろ燃える、何かの決意を感じるような曲なんですよね。
敢えてこの曲を選んだとすれば、何か別の理由があるということなのかな?
今日は昨日のシナリオに関する話をまとめておくことにします。。
正式なレビューを起こすかどうかは気分次第。作れたら作ります(^^;
まずシナリオを評価する上で、評価しやすくするために3つの段階に分けて考えます。
1つが「SHUFFLEのファンディスクとしてのReally?Really!」、
2つ目が「楓シナリオの補完としてのReally?Really!」
3つ目が「一個の独立した作品としてのReally?Really!」です。
当然の如く、それぞれは期待の度合いが異なり、
ファンディスク評価は面白ければ・Hならば何でもアリ、
楓シナリオ補完評価はSHUFFLE楓シナリオとの整合性・具体性が問題となり、
独立した作品としての評価はSHUFFLEを超えられたかどうかを見ていくことになります。
一つ目の「ファンディスク」として評価する場合は、
SHUFFLEキャラを用いたサイドストーリー集という側面から捉えます。
今作は楓シナリオの補完を目的としながらも、多くの「ご都合主義展開」が入っています。
楓が書き換えてしまった嘘記憶によるドタバタ劇、
それは多くのファンディスクにあるドタバタサイドストーリーと同種のものです。
例えば、活発なネリネが登場したり、紅女史や真弓が彼女となるショートストーリーがあったり、
髪の長い亜沙が彼女となるショートストーリーがあったりと展開は様々。
楓の記憶だけあって、主人公の凛はモテモテ状態、中盤はご都合主義的な展開が続きます。
基本は1対1のHですので、ハーレム的要素はないものの、
総計16のHシーンはファンディスクとしても十分な内容だったと思います。
本編ではあり得なかった展開は、前作をプレーした人なら十二分に楽しめたことでしょう。
ファンディスクとしての評価は二重丸。
一本道になっているために、それぞれのエピソードを個別に取り出せないという欠点こそありますが、
内容の面はバッチリだったと思います。
二つ目の「楓シナリオの補完」として評価する場合は、
SHUFFLE楓シナリオでは伝わりづらかった楓と凛の過去が焦点となります。
この点でも大きな問題はなかったと思えます。
それぞれのエピソードがバラバラにあるため、流れが掴みづらく、
プレイヤーの頭を混乱させる恐れこそありますが、
最初の方に光陽学園時代の楓の変化前・変化後を見せることによってプレイヤーを惹き付け、
最後の方で凛の嘘の始まり、そして嘘の終端を交互に見せることにより、
上手くプレイヤーをファンディスクとしてのご都合主義展開から引き離し、
一気に話の中心へと持っていくことができていました。
この基本構成は良かったと思います。
ただ中身が十分だったかといえば、疑問な面もあります。
SHUFFLE楓シナリオで描ききれなかったエピソードはしっかりと描けているのですが、
悪く言えばそれまで、それ以上のものはなかったと言えます。
どうしても楓の凛に対する憎しみの正体、凛の我慢の感情がプレイヤーに伝わってきません。
全体からすれば、「楓シナリオの補完」要素は序盤と最後のみ、明らかにボリューム不足です。
大半を「ファンディスク」要素に使いすぎてしまったために、
完全なシナリオの補完はできなかったようにも思います。
これぐらいの分量ならば、SHUFFLEの楓シナリオ本編に組み込んでも問題なかったのではと思えるほど。
新キャラの桜の重要性もほとんどありませんでしたし、
SHUFFLE楓シナリオの焼き直しの側面は否めなかったように感じます。
評価としては、一応の補完はされている程度、
まだ描写不足だった感は否めず、独立した作品にするのならボリューム不足だったことは否定できません。
三つ目が「一個の独立した作品」としての評価、
2つ目の後半部分にもかかってくることなのですが、SHUFFLE本編を超えられたかどうかです。
残念ながらこれは無理だったと言わざるを得ません。
前述の通り、ファンディスク要素以外は楓シナリオの焼き直しに過ぎません。
追加された重要要素として挙げられるのは、
光陽学園時代の亜沙・楓・凛の関係、新キャラ・桜との関係(とりわけ光陽学園後半)、この2点です。
これらのエピソードは楓と凛の絆の強さを現すのには良かったと思いますが、
それ以上の意味は持ちませんでした。
結局、新しい要素、シナリオテーマがあったかといえば、特になし。
あくまで楓の恋慕→憎しみ→愛の流れ、贖罪と愛情の関係を語り直しているだけです。
それらの観点から見ても、プレイヤーにハッキリとは伝わらないもどかしさもあるわけで…
やはり不十分だったという感じは強いです。
もっと楓の憎しみを増幅させて描き、桜の存在を強く押し出した方が新しい作品になったと思います。
ただそれをやってしまうと、SHUFFLEの世界観が壊れる恐れがあるため、諸刃の剣ではありますが…
それでも『Really?Really!』という一個の独立した作品を作ったのならば、
前作を否定しないまでも超えるような勢いを見せても良かったのではないかと思います。
どうしてもSHUFFLEの世界に従属している感は否めませんでした。
新キャラの桜には萌えたものの、シナリオにおける重要度は低く、あまり目立たず…
これなら普通にファンディスクとして売り出した方が良かった気がします。
別会社ではありますが、同一のライターということで、
『はぴねすりらっくす』ぐらいのまとめ方で十分だったのではないかと感じます。
『Fatehollw~』のようなまとめ方をしようとして散った感は否めず。
一個の独立した作品として評価した場合は、不十分・不満といった出来になるかと思います。
これらの3つの観点をまとめると、
「ファンディスクとしては十分満足であるが、一個の作品としては不満」となります。
SHUFFLE以上にはなり得ませんので注意、
SHUFFLEをプレイした人で、楓・亜沙のいずれかが好きな人、
もしくはプリムラ・真弓・紅薔薇先生が好きな人には、ファンディスクとしてオススメできますが、
シア・ネリネが好きな人やSHUFFLEとは別のものを期待する人にはオススメできません。
いずれにしてもプレイするにはSHUFFLEを先にプレイしていることが前提になるかと思います。
最後になってしまいましたが、この『Really?Really!』の主人公が誰だったのか、
プレイし終わった後に考えておくべきかと思います。
一応の主人公はSHUFFLE同様に「土見凛」です。
けれど本作品は楓の記憶世界の出来事でもあり、
思い出を開放する際には楓の視点でストーリーが振り返られるため、「芙蓉楓」が主人公とも言えます。
しかしプレイヤーから見た際、土見凛も芙蓉楓も明らかに第三者としか感じられず、
二人の記憶・絆の強さを眺める傍観者的要素も強くなっています。
ですから、主人公が一番感情移入できるのは、むしろその他の脇役、
とりわけ凛・楓と最も近い関係にいながら、
彼・彼女に交わることなく通り過ぎてしまった「八重桜」に思い入れが強くなります。
基本的には受け身の立場である被害者(被愛者?)、「土見凛」。
性格的には受け身ながら愛憎の二面で行動する加害者(加愛者?)、「芙蓉楓」。
そしてそれをただ見ていることしかできない傍観者、「八重桜」。
この三者のいずれに共感するかによって、作品の感じ方も変わってくるはずです。
自分がどの立場でストーリーを眺めていたのか考えてみるのも一興かと思います。
3つの立場で眺められる作りを取ったことは、
『Really?Really!』のシナリオを評価する上で重要な要素かもしれません。
私はどちらかというと、「八重桜」の立場で見ることが多かったです。
プレイする機会があれば、三者の立場を考えながらシナリオを見ていってあげてください。