≪Sentimental Graffiti≫
覚えていますか?
初めてあったあの日のこと
そして、あの思い出を
あなたに…あ・い・た・い
<どんなゲーム?> |
一言でいえば、「恋愛戦略シミュレーション」ですね。 普通のギャルゲーだと思ったら痛い目にあいます。特にSS版においては… なぜなら普通のゲームでは、女の子一人へのストーカーまがいのピンポイント攻撃でいいのですが、 このゲームに関してはそのような手法は通用しません! このゲームではヒロイン12人とうまく付き合いながら、最後に一人を選ぶという手法を取らないといけないのです! しかも12人ヒロインがいるので、全員クリアするのは忍耐力が必要になります。 半端な気持でTVにむかえば、バッサリ斬られるゲームですね。 まずは戦に対しての覚悟が必要でしょう(笑) ストーリーは、小・中学校と12都市(札幌・青森・仙台・横浜・金沢・名古屋・京都・大阪・高松・広島・福岡・長崎) を転々とした主人公が、差出人のない一枚の手紙をきっかけに、思い出の町を巡るという話です。 ゲームは3月末から3月の頭までの約一年間。 12人の女の子とデートのやり取りをしながら、手紙の差出人を探し出し、告白するのが目的です。 ゲームシステムは平日にバイトをして旅費を稼ぎ、休日に遠隔地の女の子とデートをするといった形です。 主人公には「行動力」というものがあります。 行動力は女の子に会えば会うほどポイントが上がり、移動の自由が利くようになります。 また遠隔地に行くには当然のごとく旅費や宿泊代がかかるわけですから、 手持ちのお金をうまく遣り繰りして旅をしていくことになります。 一方、12人のヒロインの女の子達には「せつなさゲージ」というものがあります。 これは女の子のドキドキ感を表したもので、しばらく会わなければ徐々に上がって行きます。 そしてせつなさゲージが高いほどデートが成功しやすく、かつクリアするのにも必要なイベントを見やすくなります。 つまり相手の女の子を焦らすことによって、逆に親密度を上げるということです。 恋愛の駆け引きが重要なのです。 ただしゲージが溜まりすぎると崩壊して、イタ電をかけてくるということが起こるので気をつけましょう(苦笑) CGに関しては評価の分かれる所です。 ゲームから入った人は違和感はないかもしれませんが、 雑誌やキャラクターグッズから入った人は違和感を感じてしまうでしょう。 なぜなら原画は繊細なタッチのマンガ絵なのですが、ゲームでは実写風のアニメ絵になっているからです。 決して悪い出来ではないのですが、原画の時の絵が素晴らしかっただけに不満の残る所かもしれません。 あと通常画面の背景は実写取りこみになっています。 これにより実際に旅行をしている気分になるのですが、キャラ絵とのバランスにやや問題があります。 ギャルゲーのアニメ背景に慣れてしまっていると、かなり違和感を感じてしまう所です。 音楽の出来は事前にキャラクターCDを出していただけあって、良い出来だと思います。 各キャラのテーマソングを始め、せつない音楽や楽しい音楽、どれも心に残る良い曲です。 シナリオは小説などで予備知識を身につけていないと辛い所です。 前半はやや唐突な感じがあるように思えます。 後半に回想イベントを全て見ることで、ようやく話の全貌が見えてくるという感じです。 ただシナリオ自体の評価としてはかなり高めですね。 イベント数は数多くありますし、回想イベントはヒロインの女の子の心情を丁寧に描いています。 せつなく感動的な話に仕上がっていました。 周囲では色々と酷評されていますが、このゲームの魅力は数多くあります。 まず地方に女の子がいるので、地域密着型という長所を持っています。 さらに背景が実写を加工したものなので、地方を旅行している気分になれます。 そして何よりもヒロインの女の子を振ることができるのです。 これは随分画期的です。普通のギャルゲーはただ告白すれば良いだけで、他の女の子の処遇は問われません。 自分の気持ちにケジメをつける意味でも、現実に即した機能と言えるかもしれません。 でも当然のごとく、胸が痛みます。 ひょっとしたらこれが「センチメンタル」の由縁なのかもしれませんね(爆) 総括してみると、従来のゲームにはない画期的なゲームであったと思います。 ただ現実的でないストーリー設定にもかかわらず、現実的なゲームシステムを持っていたりと、 かなりのギャップがあったような気がします。 甘いギャルゲーらしい設定のわりには、せつなさゲージやせつなさ炸裂による失踪・別れなどかなりシビアです。 ギャルゲーらしい甘い展開を求めているならば、考え直すべきでしょう。 思った以上に深く考えさせるゲームであったと私は思います。 |
CG | 7点 | 萌えで賞 |
シナリオ | 9点 | せつないで賞 |
音楽 | 9点 | なかなかで賞 |
システム | 8点 | 地域振興に役立つで賞 |
総合 | 5点 | クソゲーと称されるで賞 |
合計 | 38点 | 期待されすぎだったで賞 |
≪センチ関連のサイト≫ |
White Angel (真奈美主義ページ。 Javaゲームが置いてあるので楽しめます) 流星亭 東奥州辺境支店 (妙子主義ページ。SSが置いてあります〜) 一目惚れを信じマッスル (ギャグなセンチのSSがあります) T.Hayashi’s HomePage (センチのCGが置いてあります) |