« 足し算と引き算 | メイン | 増税⇒減税⇒解散総選挙⇒やっぱり増税 »

権利意識の高まりで強まる『許し』の必要性

昨今の性犯罪等に対する意識の高まり自体は良いことだと思うのですが、
あまりに権利意識=要求に意識が行き過ぎていて、
『許す』ことを怠り過ぎているように思えます。

はっきり言って清廉潔白な人間など世界に一人もおらず、
事務管理や未必の故意を厳密に解釈していけば、
街で通りかかった見知らぬ誰かが死んだだけでも罪を背負うことになります。
一人の人間が世界中全員の命を救うことなんてできないし、
その意味では等しく罪を背負っているとも言えるわけです。
さすがにキリスト教の『原罪』意識は行き過ぎな面があると思いますが、
それでも罪のない人間が一人もいないという意味では正鵠を得ています。

だからこそ人間には防衛構造として『許し』が備わっているわけで、
自分とは別の立場の人間と共感することによって『許し』を広げていくわけです。
仮に許せずに責任追及を突き詰めていったところで、
いつかどこかで『許し』をしなければなりません。
時間が戻るわけでもありませんから、『許さない』ことに終わりなんてありません。
ましてや、一度『許し』たことを蒸し返して悩むことなんて、もってのほか。
答えは既に『許す』と決めたわけですから、悩む意味がありません。

そういう意味では、日本人の『喧嘩両成敗』ではありませんが、
かつては『落とし所』の上手い国民性をしていたように思います。
どこかで必ず『許し』を与える国民性、それが日本人だったわけですが…
さて、今はどうでしょうか。果たして『落とし所』を定めているのかどうか?
感情に任せて怒りをぶつけるだけで、『許し』を忘れていないかどうか、
改めて考える必要があるように思います。


◆ニュースネタ 小池都知事「ジャニーズ事務所と新たな契約を行う考えない」 東京都はジャニーズ事務所のタレントと現在契約なし
ジャニーズ事務所の問題に関して言えば、まずまずの落とし所だったと思います。
最大の懸念は被害者の確定と賠償金の額を決定するプロセスになるでしょうが、
それ以外の点では、社長交代を含めて、大きな問題はなかったと考えます。
現時点では旧経営陣や新経営陣が性被害を知っていたという確証はありませんし、
結局、言った言わないの水掛け論にしかならず、確定することもないでしょうから、
それでも加害事実があったことを認定し、賠償する姿勢を見せたことは一歩前進でしょう。

問題はそのことが事務所のタレントにも及んでしまっているということです。
一体、これ以上、何が気になると言うんでしょうか?
あなたも性被害にあったかどうか告白しろとでも言うの?
あったら何なの、気持ち悪いから使わないとでも言うの?
あってもなくても、作り上げたタレント性は何ら損なってないでしょうに。
お前は他人の下半身事情を知り尽くしてるとでも言うのですか?
都知事の性事情を都職員全員が知り尽くしてるとでも言うんですか?
パワハラに抵抗できない会社がダメというなら、
神宮の杜の伐採を進めていた森元総理に従うしかなかった東京都はどうなのよ?
つまり、従属的に承諾したのではなく、東京都が積極的に進めたい思惑があるということですか?
それなら他人の振りしていないで、東京都がしっかりと責任もって説明しなさいよ。

名称変更に関しても、統一教会の時と言ってることが逆で笑うしかありません。
名称変更を賠償逃れと批判していたのに、ジャニーズの名称変更を勧めるのは何なの?
少なくとも名称変更は賠償範囲が確定してからするのが筋でしょう。
賠償能力を考えれば、どう考えてもジャニーズ事務所が廃業するよりも、
事業を継続していた方が安定して賠償できるのにも関わらず、
賠償能力のない統一教会はいつまでも放置しているのは何なの?
どう考えても、先細るしかない統一教会を潰して被害者賠償に当てるのが筋なのに、
稼ぐ能力を保っているジャニーズ事務所を積極的に潰す理由がありません。
何がしたいのかサッパリ分かりません。ただ批判したいだけでしょ、それって。

ジャニー氏の功績に関しても、性加害で全てが否定されるのだとしたら、
織田信長や徳川家康の功績も全て否定しなさいよ。
森蘭丸や井伊直政が抱かれていたのはもはや歴史的事実でしょう。
さっさとアメリカのように銅像をぶち壊してはいかが。
大河ドラマも放送停止にすべきでしょう。
でも誰も何も言わない。何なのそのダブルスタンダードは?
批判したいなら大河ドラマぶっ潰してから言ってください。

亡き創始者の責任追及はすべきですし、その賠償責任を事務所が負うのは当然ですが、
所属タレント等にまで責任を求めるのは行き過ぎであると思います。
事件に対して黙っているだけでも批判する奴ら何なの?
どう答えても揚げ足を取られかねない状況だから、
所属タレントが黙秘することも当然の権利でしょう。
別にジャニーズは好きでも嫌いでもありませんし、
そもそも芸能人には興味さえ抱いていませんが、
それでも今の現状は行き過ぎていると言わざるを得ません。


◆ニュースネタ 西武・山川穂高、無期限の公式試合出場停止「深く反省」【コメント全文】
最初はFA権を預かる(言い方)方向で無期限の公式試合出場停止だったのかと思いましたが、
結局はみなしでFA権獲得になるようですし、よく分からないと言えば分からない。
敢えてハードルを高く設定して、『許し』を得やすくしたんでしょうかね?
これでFA権を行使して出ていくようなら、その程度の選手でしかなく、
戦力流出となってもファンの理解は得られやすく、
逆に行使せずに残留となれば、一から出直しをアピールすることになり、
来年からの公式試合出場の判断もしやすくなる、といった目論見でしょうか。
噂されているようなトレードはないでしょう。
だって一番ファンから理解を得られませんから。

西武黄金時代終了から松井稼頭央らが主力打者に育つまで、
西武が貧打に苦しんだのは間違いない事実です。
逆に松井稼頭央・和田・カブレラらが活躍して以降は、
中島・中村・浅村・山川選手と主力打者が順調に育っていきました。
やっぱり幹となる主力打者がいなければ、若手も育たないわけです。
主力がいるからこそ、調子の良し悪しに関係なく使う続けることができ、
若い打者も経験を積むことができるわけです。
調子の良い時にしか使ってもらえないようでは、レギュラーになんてなりませんよ。
日替わりオーダーは日替わりでしかなく、主力打者に育つことはありません。
そういう意味では、来年1年だけでもいいので、
山川選手が主力打者として復活することが、若手が育つ時間を稼ぐことにもなり、
チームの再建に繋がるように思います。
あの辛い貧打の時代を知っているからこそ、
その二の舞になりかねない今の状況を苦々しく思っているわけです。

肝心の性被害の問題に関しても、示談が成立したという情報はないものの、
奥さんが許している以上、浮気を責める理由もないでしょう。
●西武・山川穂高「不起訴処分」の裏で警察幹部が漏らしていた「あいつはハメられた」
一部報道によれば、性風俗店というわけではないでしょうが、
それに準じたデート営業っぽいことをしてる集まりらしく、
必ずしも素人の一般人とは言えないような印象もあります。
だからといって無理矢理の性行為が許されるわけでもありませんが、
性的合意があったとする主張も理解できなくはありません。
言い方は悪いですけど、ハメてハメられた感じのイメージなんですよね…
新手の美人局のようにも思えてしまいます。
まぁ、そこら辺の意識が緩かった山川選手に最大の問題があるわけですけど。

そういう意味では、こちらは良い落とし所でしょう。
このままFA権行使せずに残留すれば、出場解禁に納得しようと思います。
行使したら知らん。え、山川って誰ですか?(記憶消去)


◆ニュースネタ 日大、ほかに部員9人関与か アメフト部の薬物事件
逆に『落とし所』を誤った典型ですね。
日大の当初発表通り、逮捕された部員一人の犯行であれば、
そもそも活動自粛する必要はなかったわけで、
そしてそれを追認するかのように、あっさり活動自粛を解除。

●関東学生アメフト連盟、薬物事件の日大への出場停止処分を解除せず「報告の内容が十分でなく」
しかし、活動自粛解除直後も連盟は毅然とした対応を見せ、
誰もが「そりゃそうだろ」と思う展開となり、
それから1か月後、他の部員の関与も発覚し始めたという展開になっています。

そもそも、寮内の生活という外部からでは分からない話なのだから、
内部通報者がいるのは当たり前で、少なくとも薬物の疑いを知っていた部員は2人以上いたわけです。
それを他の部員は知らなかったから処分解除とするのは、
犯人隠避の意図があったとしか言わざるを得ません。

誰もが首をかしげるような報告で納得を得ようとしたのは無理があり、
その歪みがこの後手後手の対応に繋がっていると言わざるを得ません。
最初の活動自粛を命じたことからも、日大側は最初から知っていたのでしょう。
それを個人の犯罪に押し留めようとした、それ以外に考えられません。
調査を指揮した副学長の犯人隠避を問うのは当たり前ですし、
最悪の場合は逮捕も十分あり得る事態でしょう。
意図的に捜査をかく乱しようとした印象さえあります。

今後は実際に薬物汚染がどの程度進んでいたのか、
そして部員はどれだけ把握していたのか、
そして大学側はこのことをどれだけ知っていて隠蔽しようとしたのか。
いずれにせよ、もう日大アメフト部の存続はあり得ないでしょうし、
日大の今の経営陣が責任を取らずに済むこともあり得ないでしょう。
『許し』を得る段階にも達していなかったことが最大の失敗要因でしょうね。


◆ニュースネタ 世論へのアピールはあきらめた? 内閣改造の顔ぶれと岸田総理こだわりの“バランス”を分析
世論調査する前に「9月14日に内閣改造があったことを知っていますか?」と聞いてみて欲しい。
おそらく50%以上は「知らなかった」と答えると思います。
それだけ誰も関心を持っていないし、マスコミもガン無視…
翌日には阪神優勝があったとはいえ…もう「空気」ですよね。

実際、こう見ても見所全くなし・代わり映えなしの内閣です。
これなら良くも悪くも国民民主党を取り込んで、閣僚ポストを一つ与えた上で、
ガソリン税のトリガー条項を発動しますとでも言えば、話題性を呼んだろうに…
もう誰も関心を持っていない時点で、岸田内閣は国民に見放されてるんですよ…

関連して前農水大臣の野村氏の『汚染水』発言に関して言えば、
中国ら批判諸国の言動を認めかねない発言であり、
断固として許すことはできません。
言い間違いで許すことはできません。言質を与えてしまったようなものです。
それを更迭しなかった岸田内閣は中国らの批判に耐えられるとは思えません。

『処理水』の海洋放出に関して言えば、
既に限界に達しており、他に手段がなかったということでしょう。
多少データに気がかりなことはあるものの、結論自体は変わらないと思います。
問題は『処理水』が全体の3割にすぎず、残りの7割の『汚染水』が残ってること。
東電は『汚染水』も処理すれば大丈夫と言っていますが…
まぁ、そうならなかったから『汚染水』になってしまってるわけで、
どれだけ放射性物質を除去できるのか、
やってみないことには分からないのが現実でしょう。
なにかの間違いで『処理水』ではなく『汚染水』が流されてしまわないかどうか、
最大の懸念はそこであり、中国の批判に関わらず、監視すべき事柄だと思います。

中国の批判は完全なプロパガンダ。政治的には単なる意趣返し、嫌がらせですね。
問題はそれだけ大本営発表に扇動される中国国民がいるということでしょう。
経済的には日本産食品の安全神話を崩壊させ、
自国の食糧を富裕層に買ってもらいたい意図があるんでしょうね。知らんけど。


◆高校野球の話 応援と費用、タイブレーク・クーリングタイムの是非
優勝した慶応高校の試合は全く見なかったので、
応援がどの程度すごかったのか知りませんが、
問題はアルプスの応援ではなく、それ以外の一般ファンにあると思います。
過去にも決勝戦で偏った応援がありましたが、その多くは「ノリ」でやっているに過ぎません。
守ってるチームからすれば、360度見渡す全員が敵としか考えられず、
これが強烈なプレッシャーになることは間違いありません。
中立の第三者がいてこそ、応援は成り立つのに、全てが敵となってしまえば、
これほど残酷な所業はないでしょう。
ノリで応援することがどれだけ選手にプレッシャーを与えているのか、
アルプス席以外の一般ファンはマナーとして考慮すべき問題でしょう。

その応援に関して言えば、むしろ負担になっているのが正直なところ。
今大会でも佐賀代表の鳥栖高校がクラウドファンディングで
応援費用を求めたことが話題になりましたが、
アルプス応援って、そもそも必要ですかね?
現状では出場登録選手20人と監督・部長の交通費と滞在費用は高野連から出ますが、
それ以外の部員や家族は自費にならざるを得ません。
それ以外の在校生の応援がどこまで必要なのか?
別に自然発生的なもので良く、半強制する必要なんてなくないですか?
自費で行きたい人だけが行けばいいのに、
参加することが義務みたいなのは止めた方がいいと思います。
だからこそ「アルプス席」みたいな表現はもう止めた方がいいでしょう。
地方公共団体に割引チケットを分け与える位でいいじゃないですか。
それを誰に販売するかは自治体に任せるとして、
もう地元を上げて応援するみたいなことは止めた方がいいと思います。

●タイブレーク制の是非
あんなに熱心に見ていた高校野球を見なくなって久しくなりました。
見なくなった最大の理由は、コロナ禍の自粛モードだった時に、
プロ野球と高校野球が自分達だけプレーを再開させた身勝手さに呆れたことですが、
高校野球に関して言えば、タイブレーク制の導入も大きいです。
まぁ、自分の経験で言えば、
一個上の先輩がタイブレークで負けたのを目撃していたので、
理不尽なイメージから始まっていることもあるのですが…

はっきり言って、タイブレークは不平等な制度だと思います。
第一に打撃の強いチームの方が優位であること、
第二に裏の攻撃のチームの方が優位であること、
第三に左打者が圧倒的に優位であること、この3点で不平等です。

ノーアウト1・2塁から始まるというのは、投手中心のチームからすれば大ピンチです。
好投手がいれば、四球を与えない・三振を奪えるという利点はあるものの、
より失点がしやすいタイブレークスタートはやっぱり投手が心理的に不利です。
打撃中心のチームの方が勝ちやすい傾向にあるのは間違いないでしょう。

また、表は1点でも多く点数を取らなければならないというプレッシャーがあるため、
裏の攻撃の方が精神的に優位に立てます。
延長戦も裏有利という傾向はありますが、タイブレークはより一層感じます。

加えて、ノーアウト1・2塁で始まるという関係上、左打者が圧倒的に優位になります。
左打者は引っ張ってゴロを打てばよく、併殺のリスクはあるものの、
2塁走者の3塁進塁はほぼ確実に叶います。
逆に右打者はショートゴロ3塁封殺になる可能性が高く、
最悪の場合はサードゴロトリプルプレーもあり得ます。
左打者が圧倒的に優位なのは明らかです。

以上の理由からタイブレークは平等な制度ではありません。
タイブレーク1イニング目が終わったら、
2イニング目は攻守を逆にするなどの工夫が必要でしょう。
少なくともノーアウト1塁開始なら戦略的にも幅が出るのに…
考えなしにノーアウト1・2塁開始にこだわるから格差が生まれるんですよ。
野球界と一緒で考えなしの最悪ルールですよ、こんなの。

●高校野球「クーリングタイム」直後に足をつる選手続出
詳しくはインターバル走に詳しい陸上部に聞けばいいと思うんですが…
私見としては10分の休憩って長過ぎませんかね?
野球はサッカーとかと比べてベンチにいる時間もあるのだから、
そんな極端に時間を空ける必要性はないと思います。

サッカー選手もハーフタイム後はどう調整してるんでしょ?
そういうものとして調整してるから、もう完全に体が慣れてるんですかね?
他のスポーツを参考にしてはいかがでしょうか。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)