生かされない3・11の教訓
東日本大震災の最大の教訓というのは、「想定外の事態は起こる」ことだったと思うんですよ。
「まさか、こんな所にまで津波が押し寄せるとは」、
「まさか、原発事故でメルトダウンが起こってしまうとは」。
我々が聞かされていた「原発事故なんて起こらないから安全」という政府の説明は、
完全な嘘っぱちであり、想定外の事態に慌てふためく姿しか見られませんでした。
そこで思い知ったのは、我々日本人が1%未満の起こりうる事態を想定していない危うさ、
事故対応マニュアルの想定の甘さ、だったはずです。
「事故が起こらないから安心」なのではなく、
「事故が起こっても安心」にしなければならないということです。
それから12年の歳月が経ちましたが、日本人は変わったでしょうか?
原発再稼働の議論が出てきていますが、話の内容は相も変わらず…
賛成派は「原発事故なんて、そうそう起こらないから大丈夫」と言い、
反対派はたった1回の事故だけで再稼働を全否定してしまいます。
本当に大事なことは、原発は事故が起こらない・起こるの議論ではなく、
起こっても大丈夫な体制を築くことが大事だったのに、それも形骸化しています。
賛成派はそんなに原発が安全だというなら、
東京の真ん中に、霞が関に原発を新設してみてください。
どうして福島原発が東京電力の持ち物なのか?
どうして福井県の小浜原発が関西電力の持ち物なのか?
完全な産地偽装じゃないですか。
福島で作った電力は東北の人のものだし、
福井で作った電力は北陸の人のものであるべきでしょう。
なんで地方に原発を持っているのか?
その根本的歪みを解消しない限り、原発再稼働なんて無理ですよ。
「また口だけの安全神話」と言われるのがオチ。
本当に安全なら、東京の電力は東京で作りなさいよ。当然でしょ?
反対派も望みをかけた再生可能エネルギーが、
太陽光パネル設置のために山林を切り開くという本末転倒な結果を招くなど、
開発規制を感じる事態も登場しているだけに、
日本全体で30年に1回あるかどうかの災害ばかりを想定して、
原発の再稼働を完全否定してしまうのは少々勿体なく感じてしまいます。
まぁ、逆に言えば、30年に1回はそれだけの災害が起こり得るということなので、
その際に重大事故に至らないような体制づくりを求めることは必要でしょう。
この原発再稼働の議論に似たものを感じるのが、マイナンバーカードです。
政府は情報漏洩は起こらないと言いますが、実際に起こってるわけです。
それも巷でよく言われるハッキングのような情報の「保管」の段階ではなく、
情報を入力する「作成」段階と、情報を実際に使う「利用」段階において、
情報が漏洩した事件が実際に起こりました。
一番のセキュリティホールは「人間」なんですよ。
役所の人間が杜撰であれば、簡単に情報は漏洩してしまうということです。
「情報漏洩が起こらない仕組みになっている」と主張するのではなく、
「情報漏洩が起こっても大丈夫な仕組み」を主張するべきです。
要は情報コントロール権を政府ではなく国民の側に与えることですよ。
自分の開示する情報は自分で決めるということ、それだけでいいんです。
そんな簡単なこともできないから、余計な邪推を生むんですよ。
こういう所にも3・11の教訓はまるで生かされていないと感じてしまいます。
「もしもの事態」は起こらないから大丈夫と考えるのではなく、
「もしもの事態」が起こっても大丈夫な体制を整える、
改めて日本人の思考のモデルチェンジを求めたいところです。
「想定外の事態だから対処できません」では困るわけですよ。
それが東日本大震災の最大の教訓であったと改めて感じます。
◆ニュースネタ 総務省VS高市大臣の対決について
なんか話が脱線しまくって、分かりにくい状況になっているので、簡単に解説します。
最初は立憲民主党・小西議員が質問した総務省の内部文書が本物か偽物かで問題になり、
高市大臣(安倍政権時代の当時の総務大臣)は捏造と主張して、
どちらも嘘だったら辞めると言ったら、
総務省はあっさりと行政文書ホンモノと認めたものの、
高市大臣は安倍総理との電話の件が捏造と主張し、話は平行線を辿っている状況です。
ぶっちゃけ、官僚が捏造して電話のエピソードを入れるわけがないので、
①当時、本当に高市大臣と安倍総理の電話があり、高市大臣がそう言った、
②当時、政府高官(今回は磯崎氏)が総理案件と進めるために、嘘を言った、
このどちらかしかないんですよ。
官僚が大臣が電話したかどうか知るわけないんだから。
どちらの可能性も高いものの、
当時の国会答弁でも高市大臣は放送法の拡大解釈によって電波を止められる発言をしているので、
件の放送機関への圧力には肯定的な立場だったと推測できるので、
①の可能性の方が高いでしょうし、政治家はみんなそう思っているでしょう。
だから、高市大臣が嘘を吐き続けて国会を空転させてる状況が今現在です。
改めて当時の問題を整理すると、
マスコミが「政治的公平性」を怠っていることで、政府に不利な報道が多すぎると、
安倍政権の誰か(今回のキモ)が考えて、
総務省から報道機関各社に何らかの文書が送られ(内容は明らかにされていない)、
以降、とりわけ選挙期間は当たり障りのない報道が行われるようになり、
表立った政権批判は行われなってしまったという話です。
とりわけ、テレビ朝日は政権批判的なキャスターが番組を追われる形となり、
結果的に、踏み込んだ発言をするテレビ東京の池上氏の選挙特番が人気を博してるという話。
今回の文書はそれを誰が行ったのかを示すものであり、
小西議員は電話とのやり取りから、安倍総理からの指示だったと主張しますが、
高市大臣は電話とのやり取りを捏造と主張するだけで、
誰が報道機関に圧力を掛けたのかは明らかにしようとしません。
つまり、本来的な問題は一点のみで、誰がマスコミに圧力をかけたのか、です。
高市大臣はそれを明らかにすれば済むことなんです。私が指示しました、と。
でも、それも言うことができないから、煮え切らない状況が続いているわけです。
もう一つの問題は、なぜ総務省はあっさり行政文書として認めたかです。
ここら辺は官僚の状況も分からないと何とも言えない所ですが、
総務省内部で何らかの綱引きが行われているのでしょう。
放送法に関する当時の高市大臣の高圧的な態度に賛成の勢力と批判的勢力とが。
その綱引きの道具として、今回の件が持ち上がってきたのでしょう。
そういう意味では高市大臣は官僚の政争に巻き込まれただけとも言えますが、
放送法による電波停止という強権的な脅しでマスコミに圧力を加えた罪は、
全くもって消えてなくなっていないので、
この際だから放送法の解釈を含めてしっかりと議論していただきたいです。
そのせいで、マスコミは当たり障りのないバカな発言しかできなくなり、
報道の地位が大きく転落することになってしまったわけですからね。
ペンをへし折った罪はしっかりと清算していただきたいです。
◆ニュースネタ 徳島・コオロギ給食騒動
「給食」と「学食」とではかなり印象が違うような…偏向報道か?(笑)
前者は生徒全員が食べる必要があり、後者は希望者のみですから、
実態が全然異なります。
まぁ、昆虫食と聞いて咄嗟に腕を振り上げたものの、実際は大したことなくて、
色々理由付けながら怒りの矛先を変えてる感じでしょうか(苦笑)
自分は昆虫の形をしていなければ、昆虫食はOKです。
写真の学食メニューの通りなら、普通に食べられますが、
記事3ページ目の乾燥コオロギはダメです。
もうドラッグストア等でコオロギチップスが普通に売ってる時代ですし、
そこまでとやかく言うことでもないと思います。
細菌等で言えば、豚肉や鶏肉も同じことが言えるわけですし、
コオロギだけ殊更に言うのは風評被害じゃないかなと思います。
仮に本当に影響があるなら、昔からイナゴの佃煮を食べてる長野県民は、
寿命が短いことになりそうですが、逆に長い方なので完全な的外れでしょう。
メーカーさんの食糧危機に対する懸念はまさにその通りであり、
栄養価も高いと言われている昆虫食が
その突破口になるという考えには共感できます。
まぁ、でも工場でコオロギを粉末状にしている光景を想像すると、
さすがにちょっと気が引けるというか…
それは食肉処理場や魚加工工場でも少なからずあるんでしょうが、
精神衛生的にはあまりよろしくない感じもしてしまうので、
殊更に昆虫食を勧めたいという気持ちも湧かないのも確か。
加工工場の方々には頭が下がる重いですし、
だからこそ加工された食品をゲテモノ扱いすることなく、
無駄なく食べきることが必要なのだとも思います。
全ての生き物と加工・調理者に感謝。
◆ニュースネタ 河野太郎デジタル相、「センバツ」ペッパーミル騒動に「ブラック校則につながるものがあるよね」などと私見
シンプルに「え、何言ってんだ、コイツ(笑)」と思っちゃいます(苦笑)
映像をちゃんと見ましたか?
ショート正面のゴロをトンネルしたプレーですよ?
ヒットの時のパフォーマンスなら、自己表現の一種として捉えられますが、
エラーの時のパフォーマンスは単なる「煽り」でしょう。
言うなれば、中指突き立てたり、親指を下に向けてる行為をしているようなもので、
そんなの自己表現の一種だと認められますか?
ケンカ売ってんのかと思いませんか?
野球ほど「因果応報」が起こるスポーツはありません。
なぜならミスをしてしまうスポーツで、そのミスが目立ってしまうからです。
つまり、「明日は我が身」なんです。
だからこそ相手のエラーで一喜一憂せず、気を引き締め直すというのが、
日本の野球の精神、武士道精神なんです。
指導者の方は野球の技術だけでなく、精神も教えてもらいたいです。
そういう意味では、怒るべき時に怒った審判は正しく、
怒るべき時に怒れないダメ大人の典型的な言葉を残した河野氏は大人失格です。
とても総理大臣に向いているとは言えないでしょう。
シンプルに軽率すぎるんですよ…もう少しよく考えてから発言してください。