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日本の密室政治=会食文化の正体

壮大なネタばらし、ありがとうございます、森会長。
さすがお年寄りの話は為になりますなぁ…
日本の政治・社会の何が問題なのかが一発で分かります(苦笑)
これは単純な男女差別の問題じゃないんですよ…
もっと根深い日本の政治決定プロセスの闇を感じさせられます。

ぶっちゃけ、これ以上、恥をさらす前に、さっさと辞めていただいた方がいいのですが…
空気の読めない続投宣言は既にオリンピックを諦めたという理解でよろしいのか?
●森会長「邪魔な老害、粗大ごみなら掃いて」会見全文
結局、言い訳だけで、話の中身が全くありません。
オリンピックを実施できる根拠は何なのか?
ボヤ騒ぎにガソリンぶっかける行為しといて続投もクソもないでしょうに…


◆ニュースネタ JOCの森会長「女性は…」五輪に厳しい世論の中さらに逆風
思い当たる節が全くないとは言いませんが… わざわざ言うことですかね…
個人的には後ろの発言の「わきまえている」の方が引っかかります。
何を「わきまえている」のか。
女性が前に出てはならないみたいな前時代的な意味ですか?
だとすれば、もはや別の生物にしか思えません。

●森会長「NHKは動かないと」/発言全文1
●森会長「私が悪口を言ったと書かれる」/発言全文2
問題の発言は後者の発言全文2の方…
敢えて言及するような話でもありません。お前が言いたいだけちゃうか?

発言全文1から分かるのは、スポーツとか全く考えていない点です。
密室政治というのはこういうことを言うんですかねぇ…(苦笑)
「見晴らしがいい」とか個人アパートの部屋を決めるわけじゃないのに、
完全にそういうノリで、誰もスポーツとか国民のこととか考えていません。
勿論、中には自分の名誉のため「だけ」にやっている名ばかりな人もいますから、
その点においては森氏はマシな方かもしれませんが、
大局観を持ち合わせない町内会長レベルの発想でしかないので五十歩百歩、
目糞鼻糞を笑うにしか見えません。

そういう観点から発言全文2の「わきまえている」発言を考え直しますと、
森会長ら古い政治家にとっては、会議で発言することは「政治」じゃないわけですよ。
会議は「通過儀礼」、もうその前に既に決まっている、ということです。
それをわざわざごちゃ混ぜにするような空気の読めない発言をするな、という意味。
会議は根回し=会食と飲み会の段階で決まっているということです。

だから日本の政治家は会食を止められないし、国民に有効なメッセージを出せないんです。
会食が根回し=政治だと勘違いしているし、会議を重要視しないから発信力が乏しい。
逆に会食に参加せずに、会議で積極的に発言するような人間は、
森会長ら古い日本の政治家達にとっては、単なる目立ちたがり屋にしか見えず、
「(身の程を)わきまえていない」と思えてしまうのでしょう。
彼らが女性の政治参加を嫌うのはそれが最大の理由なんですよ。酷すぎませんか?


●会食文化=接待とは何か
日本人が会議を軽視しがちなのは分かりましたが、
それではどうやって物事を決めているのか?
その答えを「会食」に求めましたが、当たり前ですが、
食べながら会議を超えるような詳細を詰めることなんて、できるわけがありません。
つまり、実質「会食」が日本の政治決定機関ということは、
実質「誰か=接待主」の意見に乗っかるだけということです。

そこには会議のような集合知は生まれません。
接待主個人の考えに乗っかるだけですから。
接待主も自説を訴えるよりも、接待客にどう都合が良いかを説明すれば済むわけで、
そこまで詳細を詰めなくとも会議の流れは決まってしまうわけです。

だから日本の政治は緊急時に身動きが取れないんです。
集合知を頼らず、個人単位でしか動けないから。
しかも、そのために接待という名の根回しに時間が取られるため、
迅速な政策決定ができないんです。
まさに平時の平和ボケの政治システム、それが会食文化=接待です。


奇しくも、森会長の発言はそういう日本の欠陥政治システムを露わにしたんです。
「わきまえていない」は女性を蔑視した発言ではなく、会議を蔑視した発言です。
これから考え得るに、前会長の竹田氏のIOCへの賄賂疑惑もクロでしょう。
直接渡したかどうかは知る由もありませんが、
彼らが接待で突破口を開こうとした可能性は、
日本の平和ボケ政治システムからすれば当然の流れのように思えます。
きっと、それが彼らの「おもてなし」なのでしょうねぇ… 酷すぎ。

そりゃ今の政府がコロナ対策の迅速性が欠けるのは当たり前です。
JOCが神頼みで有効な対策を発表できないのも当たり前です。
彼らは「会議」という「集合知」を最初から捨てちゃってるのですから。
接待の結果として得られる個人の知でしか物事を決定してこなかったので、
個人の知を超える事態に全く対応できないんですよ。
アホすぎんか?


●最後に 東京五輪の実施に関して
話を元に戻しまして、
国民は五輪をやりたくないのではなく、五輪をやれるか疑問視しているだけです。
誰も名誉職闘争の道具とは考えていませんよ。そんなの考えてるのはお前らだけ。
コロナ感染が収まらない中、国民が経済的に自粛行動を続けているような状況で、
オリンピックが開催できるのか、無観客試合で赤字が生まれないのか懸念しているだけ。
森会長らJOCがオリンピックを実施できる根拠を示してくれれば、
少なくとも国民世論は批判しないわけですよ。
精神論でコロナを乗り越えることができないことを国民は知っています。
神の国だから大丈夫なんて言われても、信じられるわけないでしょ?
だったら、今すぐにコロナを抑えてみなさいよ。雨乞いする如く。

森会長からして「わきまえている」会議ということは、
活発に意見が出てこない会議と言えるわけで、そんな彼らに何の有効策が打てるでしょう?
無策でありながらも、五輪批判を許さず、
どうすればオリンピックを開けるか考えろ?だと。
それを考えるのがあなた達の仕事じゃないのかね?
それができないのならば、さっさと辞任するしかないでしょうに。
こんな恥さらしをしておきながら、誰が森会長に意見を進言しようと思いますか?
誰も思いませんよ。あなたが会長であり続ける限り、何の対策を打ち出せません。
いっそ堂々と「誰か接待してください」って言ってみたらどうです?
もう晒す恥もないでしょ?

(2/5追記分 ニュースネタ等)

◆ニュースネタ 「黙りなさい」 森会長“発言”に国内外で余波
昨日に引き続きの内容ですが…改めて謝罪会見全文を見てみても、撤回してないんだよなぁ(苦笑)
結局、女性が増えると会議が長引くって言ってるし…

改めて、一連の騒動を整理しますと、
①わざわざ「女性蔑視」的な発言をしたこと、
②会議の意義を否定し、民主主義を汚したこと、
③「わきまえている」メンバーばかりで、森会長に反対意見を進言できないこと、
④問題の挨拶全文と謝罪文いずれからも、アスリートへの敬意が微塵も感じられないこと、
以下の4つが問題であるように思えます。

①はちょっとした発言の弾みだとか、
インタビューの一部切り抜きで誘導されたなら「失言」の領域ではあるのですが、
今回は誰からも邪魔されない森会長自身の挨拶における発言で、
ほんの少しではなく、わざわざ話題を変えてまで語っています。
もはや「失言」というレベルではありません。
「考え方」が根本的に誤っているパターンであり、
それは謝罪会見からも発言を撤回した所で、何も認識が変わっていないことが分かります。

②は昨日書いた通り。
要は自分の描いた会議の筋書きに沿わない発言をする奴は不要ということです。
会議の結果は最初から決まっていて、
それに反する発言をする奴は会議の邪魔をしているという認識なんですよ。
つまり、結果は会議以前に決まっている=会食・接待文化に繋がるんです。

③どうして、わざわざ「女性蔑視」的な表現を使ってまで、今回の問題発言をしたかです。
察するに、これは自身に対するマスコミ批判への当てつけなのでしょう。
水面下で森会長を好ましく思っていない理事がいると予想され、
森会長にはその人がマスコミと結託して、自分を引きずり下ろし、
オリンピックを失敗させようとしていると思い込んでいるのでしょう。
挨拶の最後にある国民世論への言及も明らかに「変」です。
国民の意識と乖離した、「やっかみ」的な被害妄想を感じます。
森会長は敢えて苛烈な表現を用いることで、
「会議を邪魔するな」と暗に脅したのだと思います。
…まぁ、結果的には森会長自身が爆発しただけなんですけどねぇ…

④これが国民の落胆の大きな要因でしょう。
どちらもアスリートに対する申し訳なさやアスリートのための五輪という姿勢が見られません。
「誰のためのオリンピックなのか?」、その根本的な国民の問いに答えていません。
本来なら、自分の不甲斐ない発言を謝罪し、
アスリートのためのオリンピックを国民にお願いすべき所を、開き直って続投宣言ですから、
こいつは本当に自分の為だけにオリンピックをやるんだなという所が透けて見えちゃってます。
今一度、オリンピックが誰のための大会なのか、出発点に戻るべきでしょう。

森会長に勘違いして欲しくないのは、
国民はオリンピックを開きたくなくて、邪魔しているわけじゃないんですよ。
国民は単にオリンピックが開催できるのかどうか不安に思ってるんですよ。
あなたがその不安を払拭すべきなのに、被害妄想で的外れな発言をしてしまうから、
国民はその度に失望し、誰のためのオリンピックなのかが分からなくなるんです。
もう一度問います。あなたはJOC会長として適任だと思いますか? 私はそうは思いません。


◆ニュースネタ 花咲徳栄監督支援も…元甲子園V主将に反省求め実刑
●【法廷から】甲子園優勝校の主将が強盗、なぜ… 野球をやめた絶望、孤独が背景に
やや厳しい判断だとは思いますが、強盗に参加した事実は変わらないだけに、
実刑も致し方なしといったところでしょう。
出所後にしっかりと更生していただきたいと思います。

ただ、気になるのはプロ野球引退者を含めて、
犯罪に手を染める元球児が目立っている点です。
それこそ野球しかしてこなかったことの反動なのかもしれませんが…
結局、風通しの悪い組織ほど、はみ出し者を生みやすいわけで、
日本のスポーツでその最たるものは大相撲でしょう…
野球界はその次に来るものと予想され、野球界の閉鎖的な環境が、
犯罪を呼び込む環境を作っているとさえ言えます。

情状酌量に使った駒大野球部の前時代的な体質ですが、
裁判においては結果的に反省していない要素として扱われ、
逆にマイナスイメージなってしまった感は否めません。
とはいえ、野球に詳しい人なら「駒大ならあり得るかな」と思ったことでしょう。
実際に元横浜監督の中畑清氏らが在籍していた時のエピソードはそんな感じでしたからね…
有名な駒大駅伝部も、ここまでではないもののスパルタ教育的な噂は有名で、
それが理由で高校生に敬遠されて、箱根駅伝の低迷期に入ったのも有名な話。
大八木監督が対話型に切り替えたことで、
再び浮上を遂げて今年の優勝に繋がったのも、また有名な話です。
どこか「駒澤大学ならありえる」、スポーツ好きはそう思うでしょうね(苦笑)

問題はこういう前時代的な体育会系のシゴキを認めるかどうかです。
そろそろ、私達はこの問題から目を背けることができなくなってきました。
頭の中では「そんなこと間違っている」と思っているものの、
感情的には「そういう我慢も必要なのかな」と甘く思ってしまう。
実際に花咲徳栄の監督さんも我慢しろと言っちゃっています。
明らかに社会の方が間違っているのに、我慢を強要させる社会でいいのか?
既に答えは出ているのに、どうして我々は目を背け続けるのか?
セクハラにしろ、パワハラにしろ、
「我慢しなさい」と言ってしまう社会の方が間違っていると認識すべきです。

私は言いたい。我慢は美徳ではないと。
押し殺した感情は死なずに溜まるのみ。決して我慢は消えません。
コロナで我慢が強いられる社会だからこそ、逆に我慢とは何かを考えて欲しいです。
私の場合は我慢を理論で昇華します。
必要性を理解することで、我慢は我慢でなくなるのです。


◆ニュースネタ コロナ変異株、埼玉で11人感染 10歳未満が6人、同一施設
神奈川でも出ましたし、本当に東京では蔓延してないんですかね?
毎日1000人近く出ていたのに、
通算で1000人規模でしか調べていなかったというのは少な過ぎない?

もし、本当に東京で変異株が蔓延していなかったとすれば、
むしろ第四波が確実に来る証拠になってしまいます。
重症者はあまり減っていないものの、一日の感染者数は改善傾向が見られ、
緊急事態宣言も無駄ではなかったと思えますが…
変異株の感染がこれからだとなれば、さらなる警戒が必要なように思えます。
とりわけ、今まではスルーで良かった子どもの重症化懸念が強まっています。


◆ニュースネタ 政変ミャンマー、記者が見たスー・チーの虚像と素顔
軍部がクーデターをしたと聞いて、同じく何とも言えない気持ちになりました。
要はどうしてこのタイミングなのか、ということ。
クーデターを起こすことができた状況が気になるわけです。
それだけ世論、とりわけ国際世論が以前ほどスー・チー氏を支持していないということです。
クーデターという手法はともかくとして、
クーデターを起こせる状況にしてしまったスー・チー氏の政治的失敗が、
今回の背景にあったことは間違いありません。

ミャンマーがスー・チー氏に頼らない本当の民主化が成し遂げられるかどうかは、
これからではないでしょうか。
かつての軍部独裁が続くとも思えませんし、逆にスー・チー氏が復権できるとも思えません。
時計の針はどちらにも戻らず、新たな局面を求めているのだと思います。
要はどちらも既得権益化し、古い体制の象徴になっちゃったんですよ。
民主化の芽が本当に芽吹くかどうかはこれからです。


◆ニュースネタ トヨタ社長「第1移住者は350人」実証都市の計画説明
自分の住んでいる三島市の北は裾野市ですから、大変興味ありますが…
20年後かぁ… 20年後ねぇ(苦笑)
現時点では何もない東名高速道路沿いの田舎町レベルの場所。
そこが20年後に近未来的な学園都市になっているかと想像すると夢が膨らみますが、
1980年代時のニュータウン構想のような廃墟レベルの失敗になる可能性も…
どちらに転ぶのか、楽しみ半分、不安半分です。

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