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恵方巻≒デフレ対策?

ふと思ったのですが、恵方巻ってデフレ対策に似てるなぁ…と。
今年も作り過ぎた恵方巻やその材料が廃棄されたというニュースが。
誰もが思うことは、「そんなに作らなくてもいいんじゃね?」とか、
「廃棄するぐらいなら安くして売れば?」と思うんですが、それをしない。

デフレで悩まされた日本経済もそれをしませんでした。
根本的な問題は過剰生産にあるのに、売れない責任をデフレのせいにし、
事業の再構築(=リストラクチャリング)をしなければならないのに、
それは二の次で、人材の再構築(=日本的リストラ)しかしなかった。
恵方巻で言えば、作り過ぎを改めないまま、恵方巻を作る人だけを減らし、
さらには人件費削減のためにアジアへ工場を移転し、
外国で作った恵方巻を輸入して売るスタイルに変更したという…

そこで伝統的に行われてきたのが公共事業で、
恵方巻で言えば、イベントを開催して消費量を増やそうという試み。
けれど、恵方巻イベントに飽き飽きした国民は、参加者ほぼナシ、
結果的に関係者がタダ同然で食べるか廃棄というオチ。

アベノミクスでやったことは、お店の資本を充実させて、
恵方巻を海外に売りつけるか、沢山売れているように見せかけるか。
根本的な問題である恵方巻の作り過ぎは改めず、
中身の具材を入れ替えたりして、沢山売れているように装う。
売れ残ったものを安価に売れば物価が下がるので、
過剰生産は改めないままに不要な分は廃棄するわけです。

これって根本的な解決策になるのか?と、疑問に思います。
今は政治で統計不正が問題になっていますが、
果たして需要を最適に予測できているのかどうか?
需要に即した生産を行っているのかどうか、かなり疑わしい所があります。


◆ニュースネタ 厚生労働省・勤労統計調査
なんというか…政府の答弁を聞いていると、『統計≒占い』に聞こえてきます…
「良い結果は信じるけれども、悪い結果は信じない」みたいな…
昨年、勤労統計調査のデータの取り方を変更した上で、
それまで行ってこなかった補正(調査事業所が1/3だから単純に3倍処理)をしたら、
実質賃金の伸び率が戦後最大になってしまった…
その時に政府はそれを信じていたにも関わらず、
今年になって不正が明るみに出て、データが補正されるとマイナスになると知るや、
今度は実質賃金の統計に意味がないような言い方をして、
悪い結果は信じないようなことを言いだす…
つまり、これが安倍政権の根本的な統計に対する姿勢なのかもしれません。

「良い統計は信じるけれども、悪い統計は信じない」という姿勢は、
「悪い統計を良い統計にすれば良い」ということに繋がり、統計改革とか言い出す。
成長戦略の一環に『統計改革』が入っているということは、
統計改革をすれば数字的にプラスに操作できることが分かっているからであって、
統計の精度を上げて過剰生産・過剰供給を改めるという発想ではないはず。
実際に昨年の国会では実質賃金がアベノミクスの糾弾に利用されていましたし、
政治的圧力によって、勤労統計の見直しが進められていたとしても、
おかしくない状況にあったことは事実です。
野党がアベノミクス不正だと糾弾するのも無理からぬ状況ではあります。

本当にアベノミクスに自信があるのなら、政府は一刻も早く統計を取り直すべきです。
国会で時間稼ぎをして、問題を先送りして、
4月の統一地方選挙に影響を与えないように取り繕うよりも、
正確な統計を国民や国際社会に一刻も早く知らせるべきです。
それなのに、それをしない。自信がないことの現れにしか見えません。
昨年の財務省の公文書改竄問題や森友・加計学園問題とは違い、
勤労統計は毎月更新され続けるもので、統計データは毎年蓄積されるものです。
先送りすれば忘れてくれる問題ではないだけに、
政府の迅速・真摯な対応が求められます。


政府の稚拙な対応は置いておくとして、ここまでの不正を改めて整理しますと、
過去のデータ(一昨年前まで)は、大都市圏が抽出調査だったため、
相対的に給与水準の高い東京等の大企業の割合が減ることで、
本来の全数調査よりも低く出やすくなると考えられるので、
雇用保険受給者には上乗せ給付する必要が出てくる。
一方、昨年のデータは、統計方法を変更した上に、
さらにそれまで行われてなかった補正(抽出1/3だから単純に3倍?)したため、
データが高すぎる結果となり、不正が疑われている、という感じです。

過去は低過ぎ、昨年は高過ぎ… 結局、本当の所はどこにあるのか?
正しい数字が存在しないために、サッパリ分かりません。
改めて厚生労働省が数字を発表したとしても、本当に正しいのかも疑わしい…
問題の根底はそこにあると思うんですよねぇ…
統計が一切信用できなくなってしまっているのが問題です。

結局、どうして全数調査ではなく、抽出調査だったのかは分かっていません。
人手不足で調査員が足りずに、負担を減らすためにランダム抽出調査したのか、
企業の回答率が悪かったために、回答があった企業のみを抽出調査したのか、
それとも統計者に好ましいデータが抽出されるように作為的に抽出したのか、
問題の本質となるべき不正の原因がサッパリ見えてきません。

想像ですが、「デフレ対策」として作為的に抽出していた可能性があります。
『デフレ』というのは、単純にモノが売れないことではありません。
「デフレ=売れ行きが偏る」ことです。
売れないから物価が安くなるのは、裏を返せば、安ければ物が売れるということ。
つまり、薄利多売の構図になるわけで、一部の安い商品だけが爆売れするわけで、
同じ業種でも儲かってる企業と儲かってない企業の差が出やすい傾向になります。
それに加えて、人件費は非正規雇用の増大等で削減傾向になりますから、
実質賃金が低くなるのは当然のことです。
デフレの状況の方が企業収益に格差が出やすくなり、
それ故に抽出する企業がどこになるかが問題となります。
抽出調査が始まった時期が、非正規雇用を増やした小泉構造改革時だったのは、
偶然の一致だとはとても思えません。


確かな数字はどこにあるのか?
今回は財務省公文書改竄問題とは異なり、国際的な統計にも影響を与えかねないだけに、
政府の消極的な姿勢は、国際的疑念を呼び込むことになりかねまえん。
政府が問題解決に消極的だと、国際的評価を落としてしまい、
ギリシャ危機のように株価にダイレクトに影響を与える可能性があるだけに、
昨年のような誤魔化しが通用しないことは確かでしょう。


◆ニュースネタ 全世代型の社会保障? 消費税増税と保育園無償化
全世代型増税の間違いじゃないの?(苦笑)
社会保障の恩恵を受けるのは、幼児のいる世帯だけ。
全世代型ちゃうやん。もうその時点で看板に偽りアリです。

問題は待機児童が必ずしも解決していないということ。
そういう状況で保育園無償化を行うとどうなるのか。
保育料は無償になる分、寄付金を要求するようになるでしょう。
寄付金の額によって受け入れ順番が決定され、結果的に子育て世代の負担は変わらず。
つまり、上げた消費税の分は、金持ちの寄付金に全て消えて行くことになります。
無意味。

軽減税率も景気対策としてキャッシュレス化を合わせたものだから煩雑になり過ぎ。
買い物が趣味として成立するのは『お得感』があるからです。
他よりも安く買えた、良い商品を手頃な価格で買えた、
店頭表示価格から値切れた、たまたま寄った店にお気に入り商品を見つけた等々。
1円でも安い商品を求めて隣町のお店まで遠征するのは『お得感』を求めるからです。

しかし、煩雑な買い物はこの『お得感』をなくします。
『面倒くさい』感覚は『お得感』を一瞬にして消え去ってしまうのです。
軽減税率と増税に合せたポイント還元等で制度が複雑になればなるほど、
消費者の『面倒くささ』は引き立てられ、
相対的に『お得感』がなくなり、消費意欲が一気に減退するのは目に見えています。
増税するから消費が落ちるのではありません。
制度が複雑だから購買意欲が落ちるんです。
そこを政府は勘違いしています。
つまり、対策を打てば打つほど煩雑になるだけ。
無意味。

それと、国会でも追及がありましたが、中小小売りの5%還元率は高すぎ。
軽減税率8%が適用されるものなら、5%還元で実質3%…
PayPayの悲劇が繰り返される可能性はあると思いますねぇ…
お金を使えば使う程に得をするなんて…還元限度額を決めないとダメでしょ。
無意味。


◆ニュースネタ 元・民進党の細野豪志氏が自民党・二階派へ
下の関連記事に『口を開かずとも“ダースベイダー”』とありますが…
(参議院民進党と分党前の希望の党の合併交渉時の記事)
結果的にその通りになるつもりなんでしょうかね(苦笑)

国民民主党からも立憲民主党からも嫌われ、当然、共産党からも嫌われ、
長らく反自民で選挙活動をしてきたので、地元の自民支持層からも嫌われ…
最後は野党共闘の末に倒される結末をお望みなのでしょうか?(苦笑)
今後、自民党から出馬した場合、
野党からすれば、実に分かりやすい『敵』になるわけで、
象徴的な意味合いを持つ選挙区になる可能性が高くなりますねぇ…
いやー、良い死に場所を見つけましたね(苦笑)


静岡5区における細野氏は、完全な期待先行の議員でした。
今の小泉進次郎氏のような若手サラブレッド、そういう位置付け。
だから連合の支援だけでなく、無党派層への食い込みが良く、
希望の党が急失速した前回の衆議院選挙でも、
1~2日程度しか地元に帰っていなかったのにも関わらず、
過半数以上の票を獲得し、安定した勝利を収めることができていました。

自分も前回の選挙に関して言えば、細野氏に投票しています。
既に希望の党の将来的分裂は見えていましたが、
そんな中で政治家としてどう動くのか、
期待半分不安半分のテスト感覚で投票しましたが…結果は完全な赤点…
当時想像した中では最悪の結末に終わったと言えましょう。

当時、最も高い可能性として考えていたのは、分裂後の希望の党に所属するパターン。
小さな党になろうとも、細野氏が一人の政治家として、
どれだけ力を発揮できるのかを確認したかったのですが…
分裂する希望の党の前になす術なく、分裂後も態度曖昧なままに時が流れて、
行く当てを無くして、自民党への合流を模索とは…ここまでグダグダとは…
結局、自分の力を試すことよりも、埋没することを選んでしまった印象です。
一世一代の大勝負は敗北に終わり、事実上、政治生命も終わりました。


今の細野氏は『期待感』というレッテルが完全に剥がれ去り、
もはや『若手』という年齢でもなくなり、『ホープ』からは完全に外れた状態。
今までの人気を支えていたものが完全になくなっており、
山本モナの不倫騒動とは比べ物にならないほどの劣化具合です
(当時、地元ではハニートラップにかかるほどの有名人として捉えられた印象)。
前回の選挙では自民・希望・共産の三候補のみで、
反自民層の大半も細野氏が抱えた面もありましたから、
これまで通り、盤石な選挙とはいかないと思われます。

『若手のホープ』から『先の見えた平議員』に転落した細野氏が、
今後も有権者を引き付けるだけの魅力を見せられるかと言えば…
まだ無所属議員を通した方が、選挙に関してはメリットがあったことでしょう。

それに加えて、野党からすれば『裏切り者』が自民党に行ってくれたわけですから、
これほど分かりやすい『敵』もありません。
若いリベラル系の新人か、女性候補を立てて、全力で応援するのではないでしょうか。
立憲と国民民主の主導権争いで、なかなか進んでいる印象のない野党共闘ですが、
静岡5区に関しては、いち早く手を結ぶことができそうですね(苦笑)

…ちなみに、自民党に「入らない」のではなく、「入れない」です。
希望の党・国民民主党の離党組で、立憲会派に所属している大串議員らと一緒、
前回の衆議院選挙で戦った政党には移動できません。
昔はそんな厚顔無恥な議員は少なかったでしょうけど…
まさか、野党から与党へ鞍替えしようとする議員が出てくるとはねぇ…(苦笑)


◆ニュースネタ 千葉県野田市の児童虐待死亡事件で母親も逮捕へ
おそらく父親の捜査が思うように進んでいないんじゃないですかね…
虐待の自供を得られないから、母親を引っ張らざるを得なかった感じがします。

学校や児童相談所の対応にも批判が出ていますが、
今回のケースはかなり荷が重かったと言わざるを得ません。
虐待したと思われる父親は普通ではない。悪魔のような印象しかありません。
妻を虐待して支配下に置き、娘も虐待することで支配下に置き、
学校や児童相談書には強圧的に出て支配下に置き… 異常です。

一般的に児童虐待は、気が弱く外面は良い男性が行うことが多く、
むしろ問題なのは真摯に反省している振りをして、
子どもを取り戻した後に再度虐待するケースなのですが、
今回は虐待を全く認めようとせず、警察に逮捕されても躾の姿勢を貫き通す。
常人では考えられない神経です。
仮に、学校や児童相談書が鋼の対応をしていたとしても、
その人達の家族、とりわけ子どもが狙われた可能性もあり、
言わば、『何をしでかすか分からない雰囲気』に気圧された面は否定できません。
早い段階で警察に入ってもらえば、展開は違っていたかもしれませんが、
警察も明確な事件性なしに強圧的には出れないだけに、
今回の結末を避けることができたかどうかは懐疑的にならざるを得ません。

こういうケースに対応するためにも、
警察を含めた周辺自治体の一致した結束を行う必要があると思います。
一人では対処しきれない時、自分達の対応力で間に合わない時に、
助言や監視を手伝ってもらえるシステムの構築が必要になってくると思います。

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