「朝鮮出兵」2
安倍総理が初めて「年末~来年にかけての北朝鮮情勢の悪化の懸念」に言及したようです。
かねてから言われていた、本当の解散理由が、事実上、明らかにされたと言えます。
今現在、アメリカが交渉に向けて動いているのも時間稼ぎなのは明らかで、
中国では共産党大会という一大政治イベントが行われていることを考えれば、
今は北朝鮮問題が停滞しやすい時期、そこを狙って解散総選挙を行った可能性は高いと思われます。
問題は、安倍総理自身が北朝鮮情勢の悪化にどこまで対応するつもりがあるのか、です。
前回も書いたように、日本が経済的圧力に留まる限りは、誰も圧力姿勢を批判しません。
問題なのはアメリカが軍事的圧力に本格的に乗り出した時、
どこまでアメリカに追随していくのか、ということです。
まず、アフガンやイラク戦争等で米軍が取ってきた「空爆」作戦が効果を発揮するとは思えません。
北朝鮮は山間部で、敵の基地がどこにあるのかも定かではありませんし、
時間をかければかけるほど、弾道ミサイルによる反撃、最悪の場合は核兵器を撃たれかねず、
時間をかけて「空爆」によって破壊し尽くすお得意の作戦は無理があります。
そうなると、「斬首作戦」のように、電撃的な作戦で一網打尽にするという可能性が高く、
アメリカがその方針で行った場合に、日本がそこに参加するのか否か。
その場合は不意打ち前提、実際に北朝鮮が攻撃していない状況でしょうから、
「自衛による先制攻撃」に日本が加担するか否かが重要な問題になってきます。
「斬首作戦」が上手くいかなければ、大規模な地上戦を行わざるを得なくなり、
その場合は中国の出陣を期待しての南北からの両面攻撃に移ると想定されますが、
その時の南からの攻撃で、どれだけアメリカ自身が地上軍を担ってくれるのか。
日本や韓国はアメリカ軍が主体になってくれると思い込んでいますが、
近年の傾向として、自国の兵士が危険にさらされやすい地上軍の派遣にアメリカは消極的です。
シリア内戦のように、最前線に兵士を置かず、指揮・命令系統を中心に担う形になった時、
韓国政府が二の足を踏まないのかどうか、
その場合に日本の自衛隊が最前線で戦わされるのではないか、そういった危惧は常に残ります。
仮に、南戦線が上手く機能しなければ、
一番美味しい所だけをいただこうとする中国の参戦は現実味を帯びませんし、
南戦線の構築に日本が巻き込まれる可能性はほぼ確実だと思われます。
自衛隊の主力が朝鮮出兵に駆り出されてしまえば、相対的に本土防衛力は落ちますし、
当然、日本への反撃も激しくなることが予想され、避難誘導等の対応も遅れがちになるでしょう。
仮に戦争が早期終結したとしても、中国やロシアは米軍による支配は望まないでしょうから、
治安の維持を中国・韓国・自衛隊で行うことになった時、
韓国側からの反発はないのか、中国やロシアとの軍事的緊張は高まらないのか、
21世紀の「義和団事件」になってしまわないか、慎重な検討を要するように思えます。
自衛隊や民間人に甚大な被害を払った結果、掴んだのは平和ではなく、さらなる軍事的緊張だとすれば、
それこそ何のために北朝鮮を攻めたのか分からなくなってしまいます。
中国やロシアはそうなることを恐れて「対話」と言っている面もあり、
日本は何の裏付けがあって「圧力」と言い続けることができるのか?
それを日本政府、安倍政権には是非とも示していただきたいものです。
今まで、こういった最悪の事態は全て「憲法9条」によって守られ、
「集団的自衛権の行使は認めない」という政府解釈が防波堤となっていました。
それが安倍政権になって取り払われた時、「自衛」の名目で何が行われるのか、
北朝鮮への軍事対応になった時、それはもう普通の「戦争」と変わらないように思えます。
安倍政権が北朝鮮に対する軍事的選択肢を排除していないということは、
上記のような展開になる可能性があるということですから、
国民は真剣に安保体制がどうあるべきか、今回の選挙で考えなければなりません。
実際に戦線が拡大し、自衛隊・国民に甚大な被害が出てから、
「こんなことになるとは思っていなかった!?」とならないように、賢明な判断が必要です。
◆政治ネタ 衆議院選ここまでの展開
色々な評論見てますが、一番痛烈に的を射ているのが日刊スポーツの記事だったり…
これまでの客観的な流れ=全くの同意
ガラパゴスなのはむしろ『緑のたぬき』
『緑のたぬき』はマクロンではなく、むしろルペン。
連日話題の衆議院議員選挙は、華々しく飛び出した『緑のたぬき』将軍が大幅に失速、
立憲民主党の候補者が60人超と予想以上に集まったことや、
『ICAN』のノーベル平和賞受賞で政府に逆風、市民団体勢力に追い風となり、
選挙が終わってみたら、「排除」した側の小池労働党よりも、
「排除」された側の立憲民主党の方が議席を取る可能性も出てきました。
ただ、その場合は、与党支持者の批判票が割れなかったことになるので、
自公の単独過半数は守られてしまうかもしれません。
そこら辺、ギリギリの攻防という印象、今後の選挙戦次第でしょうね。
小池労働党から選挙公約が発表されましたが、どれも抽象的・人気取り的なものが多く、
ベーシックインカムや内部留保への課税はどちらかと言えば、リベラル的政策、
「ユリノミクス」は結局「アベノミクス」の追認でしかなく、批判ではありません。
要は自分の関心のある分野(憲法改正と安保)ではリベラルを排除しといて、
自分の関心のない分野(経済や労働政策)ではリベラルでも構わないということなのか…?
こんな公約掲げるなら、リベラル系を排除する意味なんてなかったのでは?
それに加えて、メディアで石破氏や野田聖子氏を「お友達」と称するようでは…
つまり、「お友達」だから「仲間」の候補者を立てなかったということですか?
安倍政権の「お友達内閣」「お友達ファースト」を批判できないじゃありませんか。
「政権選択選挙」なのに、自民候補者の一部と公明候補者に対抗馬がいない摩訶不思議。
「民進党ブーメラン」と揶揄された以上の、「小池ブーメラン」が炸裂しそうな勢いです(苦笑)
◆政治ネタ(追記分) 立憲民主党の比例候補に元広島市長の秋葉忠利氏
広島市長時代に「ヒロシマの日」に痛烈な政府批判を繰り広げていたのが印象深いです。
最近は長崎の方が辛辣になってきてますがねー
『ICAN』がノーベル平和賞を受賞したわりには、
核兵器禁止条約に対する話題がいまひとつ盛り上がっていないのは不満でした。
党首討論でも共産党が少し触れたぐらいで、なかなか話題にも挙がらない…
その流れの中で、立憲民主党から秋葉氏の名前が出てきたのは凄く嬉しく思います。
安倍総理の掲げる憲法9条の改正=3項の追加「自衛隊と文民統制の明記」に対して、
9条の改正いいじゃありませんか、
3項に「いかなる場合でも核兵器を永久に放棄する。また、核廃絶に不断の努力を行う」の
どちらが9条3項に相応しいのか、国民投票で決めれば良いじゃないですか。
憲法は国民と政府の約束、今こそ核廃絶を政府に約束させる時でしょう。
自衛隊の明記が必要なのか、核廃絶の明記が必要なのか、
是非とも国民に問いてもらいたいですね。
◆プロ野球ネタ 戦力外・引退の季節…
プロ野球は優勝チームが決定し、各チームの順位も決まってくると、
球界を去る人にフォーカスが当たってしまう季節となります。
今年、引退する一番の大物選手というと、ロッテの井口選手でしょうが、
次期監督候補として名前が挙がっているだけに、あまりしんみりした気持ちにならないのが不思議。
ライオンズファンとしては、巨人で引退する片岡選手が寂しく思えます。
移籍後は満足な活躍ができなかったのが残念ですね…
もっとも、ライオンズ出た時からその可能性は半分くらい感じてましたけど…
球団に残っていれば、チームリーダーとして幹部候補生として活躍できただろうにと考えると残念です。
そのライオンズを去るのは、渡辺直人選手、上本選手、大崎選手、鬼崎選手、木村昇吾選手、
岩尾投手に佐藤勇投手の計7人。
巨人にFA移籍した片岡選手に代って、内野のチームリーダーとなったのが渡辺直人選手でした。
ベンチでは選手を叱咤激励し、試合ではスーパーサブとして、
主力の欠場時や代打・守備固めとして広く活躍し、チームになくてはならない存在となりました。
鬼崎選手や木村昇吾選手のうち、誰かはチームに残すと思ったのですが、
今や中村剛也選手やメヒア選手、栗山選手でさえ、ベンチスタートという試合も多くなったので、
中堅・ベテラン勢がまとめて出されることになってしまいました…
世代交代が進んだ証拠であるとはいえ、寂しい気持ちもありますね…
上本選手も岡田選手の成長に押し出された形、
大崎選手は代打の切り札として活躍しましたが、近年は1軍での出番がほとんどなし、
岩尾投手と佐藤勇投手は期待をかけられながらも結果を残すことができませんでした。
成績的には妥当なところではありますが、やっぱり寂しい気持ちを感じずにはいられません。
これからチームはクライマックスシリーズを戦うことになりますが、
勝ち抜いた先の福岡でのソフトバンク戦の相性を考えると、少しげんなりした気持ちになります…
まぁ、ただ、失うものは何もないので、まずは楽天と白熱した戦いで勝利し、
勢いをもってソフトバンクと戦い、福岡での呪縛を解き放ってもらいたいです。
菊池雄星投手がソフトバンクに勝てば、勝機はあると思います。
最後まで頑張ってもらいたいですね。