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プロ野球ドラフト会議

他人の人生を年々ショウビジネス化していくのは、個人的にどうかなと思わなくはないものの、
やっぱり興味を持ってしまうのがプロ野球のドラフト会議。
今年は目玉選手が相次いで故障・不調に悩まされたために「不作」と呼ばれる年でしたが、
結局、各球団平均5~6人は指名しており、しっかりと評価している感じはしましたね。
早々に1位指名を宣伝して回った西武を始め、各球団が競合を避けた感が強く、
結果的に競合したのは、早稲田大・有原投手と済美高校・安楽投手の2人だけでした。
そして、その交渉権を勝ち取ったのはまたしてもパリーグ。
有原投手が日ハム、安楽投手が楽天という結果に。
近年では阪神・藤浪投手以外、競合した場合はまずパリーグ球団ですねぇ…なんでだろ?

パッと指名を見た感じでは、各球団ともに補強ポイントは抑えており、
特に大外しした球団はなく、十分合格点を与えられる結果ではないでしょうか。
その中でも即戦力を中心に補強した横浜と、バランスの良い指名をした日ハム、
この2球団はチームの方針もあいまって、上手い補強をしたと思います。
いずれにせよ、1人でも多くの選手が1軍で活躍することを期待したいですね。


◆ライオンズネタ ドラフトの結果
珍しくドラフト1位を前橋育英高校の高橋光成投手を指名すると宣言し、
競合を嫌った球団の回避を誘うことに成功し、単独指名したのは作戦勝ちでしたね。
その後も補強ポイントを抑えた指名が目立ち、納得のドラフトだったのではないでしょうか。
ただ、個人的には事前報道にあったロッテ7位指名の健大高崎・脇本外野手を指名して欲しかった…
まぁ、外野は栗山・秋山選手をはじめ、坂田・熊代・大崎・木村・斉藤・石川選手ら、
数多くの選手がいるわけなので、必ずしも補強ポイントではありませんでしたが、
3拍子揃ったアスリート系の選手ですし、見送らずに指名して欲しかったです…

ドラフト1位指名の前橋育英・高橋光成投手は文句なしでしょう。
今年は甲子園未出場ながらも、昨年の実績を買われて高校日本代表のエースとして活躍、
ライオンズの好きなスライダー投手で、ボールに威力もある。
それで準地元の群馬出身ですから、指名せずにはいられなかったことでしょう。
今のライオンズは若い先発タイプ投手が少なく、相内誠投手と佐藤投手の2人ぐらい。
将来的にも岸投手→菊池雄星投手に続くエース候補と言ってよく、
楽しみな存在がチームに加わってくれました。

ドラフト2位は平成国際大・佐野投手。埼玉出身の即戦力左腕ですね。
こちらも以前から高く評価しており、順当な指名だったように思います。
今年は大学4年生投手に不調・怪我が多かった中で、
佐野投手は地方リーグながらも順当な結果を残し、怪我知らずの鉄腕。
無事是名馬也。即戦力リリーフとしての活躍が期待されます。

ドラフト3位は富士大・外崎内野手を指名。
外野は木村・斉藤・石川選手ら俊足揃いですが、内野手は金子侑選手ぐらいで、
その金子選手も送球難が原因でライトで起用される始末…
チームとして浅村選手の二塁を含めて三遊間が固定されていないだけに、
補強ポイントに合致した指名だと思います。
1学年先輩の山川選手も負けていられませんね。

4位の敦賀気比高校卒の玉村投手と佐賀工・山田内野手に関してはよく分からず。
玉村投手はどうして浪人状態だったのでしょうか? 明日の記事に出るのかな?
玉村投手が大成すれば、スカウトの眼力が物凄いことになりますね。
山田内野手は外崎選手と同じ趣旨での内野補強。
タイプ的に守備重視で永江選手と被るような印象を受けますが…どうなりますか。
育成選手では北海高校の戸川外野手を指名。こちらも情報なく、よく分かりません。
個人的には高校生の育成選手ってのはなぁ… 生活どうすんのとか思ってしまう。

結果としては、未来のエース・左腕リリーフ・手薄な内野手とポイントを抑えた指名でした。
派手さはなくとも、堅実な指名、第一印象的には評価して良いと思います。


◆ライオンズネタ 2015年に向けての戦力補強
ドラフト前に新外国人投手の郭シュンリン投手(22歳)を獲得しており、
ドラフトでは未来のエースの高橋光成投手、左腕リリーフの佐野投手、
俊足内野手の外崎選手らが来季に向けての戦力だと言えます。
それらを勘案して戦力分析をしてみます。

【先発投手】岸・牧田・菊池雄星・野上・十亀・郭(岡本洋介・西口・福倉・誠・佐藤・高橋光成)
岸投手以外の先発投手が今年不調だったとはいえ、実績のある4人は先発確定済み。
十亀投手は普通に投げれば、先発で1年間ローテを守ってくれるので、当然先発で。
新外国人の郭投手は、まず実際にプロ野球のレベルを感じてもらい、
交流選に入ったら2軍で調整し、本格的に戦力計算するのは後半戦から、ぐらいに。
他の先発6枚目の候補は、岡本洋介投手に西口投手。
2軍で結果を残し始めている福倉投手ら。
あとは高橋光成投手を含め、若い投手に頭角を現して来て欲しいところ。
先発は郭投手の加入によって、厚みを帯びたことは間違いありません。

【右リリーフ】増田・岡本篤志・岩尾・豊田・藤原・大石
8回のリリーフに定着した増田投手、実績十分な岡本篤志投手、
ビハインドの展開をロング可能で任せられる岩尾投手の3人は確定。
シーズン中盤に増田投手が、後半に岩尾投手が定着したのは大きいです。
問題は勝ちパターンの7回を安心して任せられる投手が不在なこと。
本来なら、大石投手が収まって欲しいのですが…さてさて、どうなりますやら。
他に外国人セットアッパーや2年目を迎える豊田投手、球威のある藤原投手が候補。

【左リリーフ】高橋朋・武隈・ウィリアムス・宮田・佐野
抑えは余程の外国人投手か大物FA投手が来ない限りは、高橋朋巳投手で文句なし。
問題はその前に投げる左のセットアッパー。
今年はウィリアムス投手が7回を投げていたものの、年々投球が不安定になっており、
今年はウィリアムス投手で引っくり返されるという試合が多かったです。
契約更新するかは分かりませんが、左投手は必要なので更新が安全でしょうか?
ビハインドの展開を任せるなら、武隈投手の安定感がピカイチ。
終盤は勝ちパターンでも起用されるようになっており、武隈投手がさらに成長してくれれば。
他には奪三振率の高い宮田投手、ルーキーの鉄腕・佐野投手が有力候補。

今シーズン中盤にかなり試合を犠牲にしてきたこともあり、リリーフの陣容は整いつつあります。
まだ選手層等はソフトバンク・日ハム・オリックスに敵いませんが、
世間で言われているほど、悪いピッチングスタッフだとは思えません。
問題はあと1枚、抑えの高橋朋投手と8回の増田投手に繋ぐ存在、
勝ちパターンを安心して任せられるリリーフが1枚出てくれば、磐石に近づきます。
それが新外国人投手なのか、ルーキーの佐野投手なのか、
復活を目指す大石投手なのか、それとも他の投手が大きく成長するのか…そこがポイントですね。
まぁ、でも、本当に郭投手の加入と佐野投手がドラフトで取れたことは大きいですよ。


【捕手】炭谷・森友哉、岡田・上本
FAで去就が注目されている炭谷選手は絶対に残留させなければなりません。
森友哉選手がいるとはいえ、捕手として全試合出場は無理、
リードで悩み、せっかくの打撃の良さが消えてしまいかねません。
炭谷選手は森選手の打撃に刺激を受け、森選手は炭谷選手の守備に刺激を受ける、
そうやって2人が切磋琢磨することがライオンズ復活の前提条件とも言えます。

炭谷選手がFA宣言して移籍を考えるにしても、どうしても打撃面がネックとなるだけに、
スムーズに移籍とレギュラー獲得が決まるかは少々疑問の残るところです。
宣言せずに残留して来年以降に可能性を残す方が、先々を考えれば得ではないでしょうか。
球団が森選手を正捕手に据えようとしていて、それが覆せないのか、
それとも炭谷選手が正捕手を磐石なものとして、森選手が他のポジションに移るのか、
双方にとって様子を見る意味でも、FAは先延ばしにした方が良いと思いますね。
球団はとにかく誠意を。ダメでもいいから複数年契約提示です。


【内野手】中村剛也・メヒア、浅村・外崎、山川・梅田、金子侑・林崎・永江
問題は固定されない一塁手以外の内野手ですよね。
中村剛也選手がサードを守れれば良いのですが、肘を痛めるケースが多いので無理かなと。
そして、浅村選手をセカンドで使うのか、サードで使うのか。
金子侑司選手はショートに戻れるのか、セカンドで使うのか、ライトで使うのか。
そこら辺があやふやなままにシーズンが終わってしまっただけに、
内野手を固定することが打線復活の鍵でしょう。

補強すべきはこの内野手で、ライオンズファンが思い浮かべるあの人物が最適です。
中島裕之選手、やはりライオンズにはこの選手が必要です。
ヤンキースにとってジーター選手がそこに居る選手であったように、
ライオンズにとって中島裕之選手はそこに居なければならない選手です。
試合終盤、僅差で負けている場合、誰が最も頼れますか?
キャプテンの栗山選手ですか? 出塁は期待できますが、一発は望み薄です。
主砲の中村剛也選手とメヒア選手ですか? 一発はあるものの、三振も多いです。
この選手でダメなら仕方ない、そう諦められる選手が今のライオンズにいるでしょうか?
そういう選手がいないから、肝心な試合を取れないんですよ。
それができるのは中島裕之選手以外にいない、そう思います。
ショートで全試合出場は難しいにしても、サードやDHで休みをいれながら使えば、
ベテランの渡辺直人選手や鬼崎選手、脇谷選手らもいるわけですから、
故障者を防止しながら、選手層を厚くして戦うことができます。
中島裕之選手を呼び戻すこと、それが来季に向けての最大の課題です。


【外野手】栗山・秋山、木村・斉藤・熊代・坂田・大崎・石川
外野手に関しては個々のレベルアップが必要なだけで、特に語らずともOKでしょう。
結局、レギュラーが決まらなかったライトの定位置を誰が掴むのか、
残り1枠を巡る熾烈な戦いを期待したいです。
赤田選手が日ハムを戦力外となったので、将来の指導者込みで獲得に動いてもいいかと。
代打要員も一つの課題で、森選手がレギュラーになれば、他に候補がいなくなりますし、
他の代打候補も坂田選手や大崎選手、上本選手といった左打者ばかり、
右打者は森本選手ぐらいしかいませんので、逆境に強い赤田選手は魅力的な代打かと思います。


まとめると、必要な戦力は3つ。
第一にチームの精神的主柱・中島裕之選手の復帰、
第二にチームの大黒柱である正捕手・炭谷選手の残留、
第三に7・8回を任せられる外国人セットアッパーの獲得、です。
それらが成し遂げられれば、お世辞抜きで優勝争いに絡める戦力になるはずです。

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