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参議院選挙は自公政権が敗北(確定版)

●参議院選挙2025
参議院選挙は、自公政権が参議院でも過半数割れを起こし、
自公政権の完全敗北となりました。
逆に躍進したのは国民民主党と参政党で、
特に参政党の15議席は驚き以外の何物でもありませんでした。

おおよその予想としては、
①安倍政権を支持していた「ネトウヨ層」が自民党から参政党へ支持を鞍替え
②選挙期間中に参政党のヤバさが報道される
③知識層を中心に既存野党への揺り戻しが起こる
⇒自民減→参政党→立憲・国民民主という感じでしたが、
想像以上に参政党が善戦した感が強いです。

(自民党)
自民党の敗因は、国民の生活苦を全く理解していない言動の数々にあり、
物価高対策をなかなか打ち出せず、
春先は減税や給付金の話が出る度に否定していたにも関わらず、
選挙前になって2万円の給付を約束… あまりにも言行不一致。
小泉農水大臣に代わり、備蓄米の放出で米価格が落ち着きを取り戻したことで、
選挙に好影響を与えるかと思いきや、
国民としては当然米以外の物価も上がっているわけで、
満足させるまでには至らなかった感があります。
自民党への失望感が広がってしまったことが最大の敗因でしょう。

(公明党)
それ以上に大打撃なのが公明党でしょう。
複数人区の埼玉・神奈川・愛知でそれぞれ敗北。
創価学会員の高齢化も進み、かつてのような集票能力に陰りが見えています。
創始者も亡くなり、公明党の存在意義さえも揺らぎつつあります。

(立憲民主党)
結果的にはトントンの変化なし。
政権批判票の受け皿になれておらず、
政権交代を期待されていないのは情けない限りですが、負けでもありません。
今回の無所属議員の当選者は8名で、7名が野党系候補者です。
 秋田=寺田静(無所属現職・野党統一候補)
 山形=芳賀道也(無所属現職・国民推薦)
 兵庫~泉房穂(無所属・立民支援)
 和歌山=望月良男(無所属・自民系)
 徳島・高知=広田一(無所属現職・野党支援)
 愛媛=永江孝子(無所属現職・野党支援)
 鹿児島=尾辻朋実(無所属新人・立民推薦)
 沖縄=高良沙哉(無所属新人・野党推薦)
国民民主党との選挙協力で候補者を取り下げた例も多く、
(勿論、事前の予想として国民民主党の候補に負けていたことも事実ですが)、
野党間で一定の共倒れを防いだ手腕は評価されて良いと思います。
党勢は伸ばせなかったものの、野党共闘に一役買ったのは間違いありません。
問題は国民民主党を始め、他野党が恩義に感じてるかどうかですが…難しいでしょうね。

(維新の会)
伸び悩み感はあったものの、結果は2議席増。
お騒がせの兵庫県では落としたものの、京都で議席を獲得するなど、
関西圏ではまだ抜群の強さを見せている感はあります。
それでも国民民主党とは完全に立場が入れ替わりつつあり、
国会内でどうやって存在感をアピールしていくかが課題になっています。

(国民民主党)
13議席増と大躍進を見せたのが国民民主党。
特に若い労働者世代を中心に根強い支持を誇っています。
「手取りを増やす」という分かりやすさが若年層に浸透し、
元々の産業系労働組合の支持を飛び出し、無党派層にも広がりを見せています。
とはいえ、国会では企業団体献金への廃止に後ろ向きで、
原発問題も後ろ向きと、産業系労組に配慮した政策は相変わらず…
連合の呪縛から逃れられるか注目です。

(参政党)
海外メディアを中心に「極右政党の台頭」と報道されてますが、
実際はちょっと違うように思います。
「ポピュリズム政党」の方がまだしっくり来ます。
おそらく、参政党に投票した多くの人は、右翼も左翼も分からない人達で、
SNS時代ならではの「共感」したから投票したに過ぎません。
例えば選挙期間中に「日本人ファースト」と叫びましたが、
具体的な政策は何も提示されませんでした。
誰に聞いても答えは違っていて、外国人は出て行けと感情論で語る人から、
法律やルール違反を取り締まるなら問題ないという人から様々。
少なくとも、全員が全員、
幕末の「攘夷」のような過激な思想を持っていないことは確かです。

政治というのは①問題提示②政策という過程を辿りますが、
参政党に投票した人は①にしか関心がなかったということです。
②の政策までは期待していないから、
有識者がどれだけ参政党を批判しても響かなかったわけです。
最初から②政策を見てないんですから。①で満足して投票した人が大半でしょう。
そういう意味では、参政党の②政策はスッカラカンで、中身がありません。
国民民主党のような手取りを増やす方策や、
れいわのような消費税廃止も訴えない、具体的政策が何もありません。
ですから、今は「勝手に期待している」状態になっていて、
それが失望に変わって、裏切られたと思うかどうかは参政党のこれからにかかっているでしょう。

●参政党は宗教? “教祖化”した神谷代表の「もろさ」 参政党創設者・KAZUYA氏が語る「十字架を背負った」の真意
自分が新興宗教と似ていると思う点が、
 ①「共感」「同調」を大事にする。この人は分かってくれる感。
 ②それに対する具体的回答・建設的意見が存在しない。
 ③「考える」ことよりも「信じる」ことに重点を置く。
日本人は何度騙されれば気が済むのか…
このまま、ただの「選挙互助会」で終わらないことを祈りたいです。


(今後の展望)
今後の問題はこれで自公が衆参両院で過半数割れを起こしたことで、
政権を維持する大義名分を失ってしまったことです。
今までは法案ごとの閣外協力で誤魔化せましたが…これはもう無理でしょう。
焦点は、①自公連立政権にどの野党が加わって政権を維持するのか、
②逆に野党が結束して政権交代を起こせるのか、に注目が集まります。

現状で②の選択肢は非常に難しいです。
立憲民主党と参政党の協力はあり得ないでしょうし、
れいわ新選組も一方的に立憲を嫌っており、
国民民主党も感情的しこりは残っているでしょう。
まだ野党の中心さえ定まっておらず、野党の結束は難しそうです。

そうなると①ですが、一番組めるであろう参政党は衆議院の議席は期待できず、
現実的には国民民主党と維新に助けを求めることしかできません。
とはいえ、国民民主党も維新も今回の選挙は野党の立場を貫いており、
急な自公政権入りは有権者の反発を買いかねません。
最終的に連立政権で立場を維持できなくなれば、
多くの少数政党を同じく自民党に吸収合併されるのがオチなので、
独自性を失いかねない決断ができるかどうか、微妙な所でしょう。
それでも政権を維持するには一番可能性のある選択肢ではありますが、
その前に自民党内の混乱でそこまで話が進まないかもしれません。

そういう意味では最も可能性が高いのは、石破総理が退陣し、
改めて自民党総裁選をやった上で、
再び衆議院解散総選挙を行うという昨年と同じケースです。
これで勝てれば万々歳、
最悪でも参政党と国民民主党の政権入りでお茶を濁そうという魂胆でしょう。
なんつーか… 税金の無駄。潔さの欠片もなく…
はぁ、また選挙かぁ…と国民の方が疲れてしまいます。これでは。

政策的には、先に石破総理が表明した「2万円の給付金」や、
野党が求めている「消費税減税」がどうなるか、でしょうね…
選挙に負けたから「給付金は取りやめます」とも行かないわけでして…
かといって、それで消費税減税を突っぱねることもできない政治状況となり、
どういう形で決着を付けるのか、サッパリ分かりません。
最終的には1~2年後の期限付き消費税減税で手を打つのでしょうが…
与党も野党も納得できる結論とはなりそうもないだけに、こちらも先が見えません。


◆アニメの話 今夏の注目アニメ
まず、全体的に見ると、夏らしくホラーテイストな作品が多い印象です。
最注目の青春サスペンスホラー『光が死んだ夏』、
1期に人気を博した『ダンダダン』、
昔の学園七不思議ホラーの代表作『地獄先生ぬ~べ~』、
今の学園七不思議ホラーの『地縛少年花子くん2』、
コメディチックな心霊系アニメの『出禁のモグラ』、
クトゥルフ神話を元にデスゲームテイストな『ネクロノミ子のコズミックホラーショウ』、
ゾンビではなく猫に感染するコメディホラー『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』。
ホラーではないものの、ある意味で今期のアニメで一番怖い『タコピーの原罪』。

ただ、どれも「ホラー」には分類されるでしょうが、内容はそんなに怖くないです。
田舎の不気味さという意味では、『光が死んだ夏』が一番不気味さがありますが、
どこか『ひぐらしのなく頃に』テイストもあり、
BL要素もあってニトロプラスのゲーム『沙耶の歌』を彷彿とさせる美しさもあります。
『ダンダダン』は怖いというより気持ち悪いし、
『地縛少年花子くん2』『出禁のモグラ』は絵柄が可愛いので、怖さはなし。
『ネクロノミ子のコズミックホラーショウ』はデスゲームといっても死にはしない
(発狂して旧支配者に体を奪われるので、死ぬより大変かもしれませんが)、
『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』も猫になるだけ。
そういう意味では、『地獄先生ぬ~べ~』が一番怖い可能性もあるかも?

ここまでで評価しているのは『光が死んだ夏』『地縛少年花子くん2』『出禁のモグラ』、
中間が『地獄先生ぬ~べ~』、逆に評価が低いのは『ダンダダン』という感じです。
ホラーを大別すると、「怪談型」と「クトゥルフ型」があり、
前者は①不思議な体験をした、②幽霊や妖怪の仕業かもしれない、という構成で、
後者は②幽霊や妖怪を創作する、①物語を作るという構成になっています。
前者は因果関係が最も大切であり、霊障に合う人間は大体「落ち度」があり、
因果応報的に被害を受けることになります。
逆に後者は「俺が考えた最強の怪物」で始まるので、好き勝手に暴れます。
もうお分かりでしょうが、私は前者を高く評価し、後者を評価しません。
そして、この傾向は上記の作品にほぼ当てはまっていると言えます。
『ダンダダン』がダメなのは、最終的に因果関係よりも、
「怪物だからしゃーないか」で終わらせてしまう安直さです。
そこが前者の作品と大きく異なる点であり、ホラーとしては楽しめない最大の理由です。
1期も痛烈に批判しましたが、2期はさらに悪化しており、もう見る気も起きません。

最後に『タコピーの原罪』ですが…
ハッピー星人にハッピー道具と、あまりにハッピーを強調するのに、不穏なタイトル…
絶対にヤバいだろうなと思ってみていたら…
1話・2話から子どもが普通に死ぬので、閲覧注意。子どもには絶対見せないで下さい…
一言で言えば、「欝なドラえもん」。
登場人物みんなモンスターで、宇宙人ムームーなら地球を滅ぼしてるぐらいにヤベェ…
正直、見たくないんですけど… 結末気になるから見ちゃうというホラー心理…


数多いホラーの覇権候補は『光が死んだ夏』で良いとして、
それ以外の覇権候補では『ばっどがーる』を挙げたいと思います。
今期で一番見るのが楽しみなのは間違いなくこの作品。
出てくる女の子のキャラデザみんな可愛いし、ストーリーもワイワイガヤガヤで楽しい。
女の子が楽しく過ごす日常アニメながら、くすっと笑える感じもあって楽しみな作品です。

シリーズ物では『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』が楽しみ。
もっとも、登場人物を知るには前回のテレビシリーズである
『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』を見ていないと分かりませんし、
ストーリーを知るには劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』を見てないと分からず、
今回の重要人物の霧島透子が出る『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』を見ないと、
冒頭の牧之原さんとの会話も理解できないでしょうし…すげぇ初見に優しくないアニメ(苦笑)
だからこそ、どういう展開をするのか楽しみでもあるんですが。
相対性理論を混ぜたセカイ系アニメを楽しみたいなら断然おススメの作品です。

他のシリーズ物では、『怪獣8号』『盾の勇者の成り上がり』『ぷにるはかわいいスライム』
『その着せ替え人形は恋をする』『彼女、お借りします』『ぐらんぶる』
『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う 2nd』にも期待してます。
逆に『SAKAMOTO DAYS』『アークナイツ』『カッコウの許嫁』
『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます』辺りは挽回なるか…いやダメそう。


他の新作アニメだと、『フードコートで、また明日』にも注目。
清楚そうな黒髪女子高生とギャルが放課後のフードコートで喋るだけの日常アニメなんですが、
見た目に反し、黒髪女子高生の方が喋りまくり、ギャルの方が頭良さげの凹凸コンビ。
所々の会話に「毒」が混ぜ込まれていて、キャッキャうふふ的な日常モノではなく、
不意にトンカチで殴られるような痛烈なネタが特徴的。
『ばっどがーる』よりも癖があるものの、こちらも楽しみです。

恋愛モノは評価が難しいですが、
絵の綺麗さで言えば『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ』が高評価。
静止画CGでは一般的な髪の毛のてかり具合をアニメーションとして再現してるのがスゴイ。
友達でいたい主人公と恋人になりたい宝塚系女子のドタバタ恋愛劇に期待。
王道路線の『薫る花は凛と咲く』、ある意味でヲタク男性の夢『ゲーセン少女と異文化交流』も楽しみ。
『ブスに花束を』『帝乃三姉妹は案外、チョロい。』はまだちょっと分かんない。

異世界ファンタジーモノもいつもより面白い傾向。
『ブサメンガチファイター』のあまりに荒唐無稽な1話展開は笑うしかない。
顔はマイナスだけれど、能力は神クラスの主人公の行く末はどっちだ?
コミュ障魔女の奮闘記『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』、
かわいい弟子に教える『公女殿下の家庭教師』、
勇者の命を狙う3美女との旅物語『気絶勇者と暗殺姫』辺りも面白い。
魔獣王と人間の赤子とゾンビ勇者の物語『クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-』、
『強くてニューサーガ』『水属性の魔法使い』『追放者食堂へようこそ!』辺りも悪くない。
いつもだと、早々に視聴断念する作品があるものの、今回は切るのも難しいぐらいです。

他に見ているのは、
異能力バトルっぽい『9-nine- Ruler’s Crown』、
日常コメディギャグ『まったく最近の探偵ときたら』、
青春ボーリングアニメかと思いきや戦国時代にタイムスリップした『Turkey!』、
ライトなReゼロみたいな『陰陽廻天 Reバース』、
よく分からん料理アニメ?『フェルマーの料理』、
猫(どう見ても狸なんですが)との触れ合い『雨と君と』、
宝石のうんちくを語る『瑠璃の宝石』、辺りも見るつもり。


逆に以下の作品は視聴断念決定。いや、ハイカラだけは流し見する可能性あるかも。
×『美男高校地球防衛部ハイカラ!』
…まぁ、人によっては楽しめるんじゃなかろうか…な1話切り。
大正時代ということで、男版サクラ大戦かと思いきや、男版プリキュアでした。
なんか変身シーンもあります…男からすると誰得って感じなんですけど…
終始、ノリが劇中作アニメ(ウィッチウォッチ14話等)そのもので、
あまりの頭の悪い展開に頭を抱えたくなります。
逆にここまではっちゃけると、それはそれで評価に値するんですけどね。
「ウマぴょい伝説」みたいな感じで。
とはいえ、これをワンクール楽しむのは不可能なため、1話切りです。
でも実際、人を選ぶとはいえ、楽しめる人は楽しめると思います。

×『ホテル・インヒューマンズ』
2話目で「では辞めますか?」と言われたので、見るのを辞めました(苦笑)
なんなの、最近。殺し屋ブームなの? 殺しが流行ってるの?
そんなもん流行してたまるか。
何の説明もなく、殺し屋OKな世界観はもう要らんでしょ。
ついでに言えば、2話は因果応報と思いきや、ただのドジっ子で草。カッコ悪ぅ。

×『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』
1話目から作者に殺される姉が可哀そうすぎる…
まぁ、実は生きていて、
家を抜け出すために一芝居打ったという展開がないわけでもありませんが、
そこまでして先を見るつもりもないので、1話切り決定。
実質、タイトル詐欺で、勝手にヒロインがそう思っていただけで、
婚約者は姉にプロポーズしたのではなく、
ヒロインの方に最初からプロポーズしていたというオチ。
だからこそ引き合いに出すためだけに、作者に殺された姉が不憫すぎ…

×『神椿市建設中。』
0話と1話を見ましたが…視聴断念。
説明しないことをミステリー要素と勘違いしてるアニメ。
正直、もうこういう近未来終末系バトルアニメは飽き飽き。
CGの出来も美麗とは言い難いし、基本的に画面が暗い。
最近のアニメで結構暗いシーンを多用してるんですが…
見てる方からすると、あまり好ましくないんですよね…
見にくいし、分かりにくいし、理解力も下がる。
それを多用するということは… まぁ、言うまでもなし。見る価値なし。

×『転生宗主の覇道譚』
2話切り決定。
1話目は真面目そうだった(前世?)のに、2話目はやたら軽薄で…意味分からん。
何の説明もないから理解できないんですが、
仙人の世界で仙術比べをしているっぽいんですが、何の説明もないので、
そういう文化を知らない人には全く理解できない辺りがいつもの中国アニメ。
理解してもらおうという気持ちがないから、理解できるわけもないでしょ。

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