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2025年07月20日

参議院選挙は自公政権が敗北(確定版)

●参議院選挙2025
参議院選挙は、自公政権が参議院でも過半数割れを起こし、
自公政権の完全敗北となりました。
逆に躍進したのは国民民主党と参政党で、
特に参政党の15議席は驚き以外の何物でもありませんでした。

おおよその予想としては、
①安倍政権を支持していた「ネトウヨ層」が自民党から参政党へ支持を鞍替え
②選挙期間中に参政党のヤバさが報道される
③知識層を中心に既存野党への揺り戻しが起こる
⇒自民減→参政党→立憲・国民民主という感じでしたが、
想像以上に参政党が善戦した感が強いです。

(自民党)
自民党の敗因は、国民の生活苦を全く理解していない言動の数々にあり、
物価高対策をなかなか打ち出せず、
春先は減税や給付金の話が出る度に否定していたにも関わらず、
選挙前になって2万円の給付を約束… あまりにも言行不一致。
小泉農水大臣に代わり、備蓄米の放出で米価格が落ち着きを取り戻したことで、
選挙に好影響を与えるかと思いきや、
国民としては当然米以外の物価も上がっているわけで、
満足させるまでには至らなかった感があります。
自民党への失望感が広がってしまったことが最大の敗因でしょう。

(公明党)
それ以上に大打撃なのが公明党でしょう。
複数人区の埼玉・神奈川・愛知でそれぞれ敗北。
創価学会員の高齢化も進み、かつてのような集票能力に陰りが見えています。
創始者も亡くなり、公明党の存在意義さえも揺らぎつつあります。

(立憲民主党)
結果的にはトントンの変化なし。
政権批判票の受け皿になれておらず、
政権交代を期待されていないのは情けない限りですが、負けでもありません。
今回の無所属議員の当選者は8名で、7名が野党系候補者です。
 秋田=寺田静(無所属現職・野党統一候補)
 山形=芳賀道也(無所属現職・国民推薦)
 兵庫~泉房穂(無所属・立民支援)
 和歌山=望月良男(無所属・自民系)
 徳島・高知=広田一(無所属現職・野党支援)
 愛媛=永江孝子(無所属現職・野党支援)
 鹿児島=尾辻朋実(無所属新人・立民推薦)
 沖縄=高良沙哉(無所属新人・野党推薦)
国民民主党との選挙協力で候補者を取り下げた例も多く、
(勿論、事前の予想として国民民主党の候補に負けていたことも事実ですが)、
野党間で一定の共倒れを防いだ手腕は評価されて良いと思います。
党勢は伸ばせなかったものの、野党共闘に一役買ったのは間違いありません。
問題は国民民主党を始め、他野党が恩義に感じてるかどうかですが…難しいでしょうね。

(維新の会)
伸び悩み感はあったものの、結果は2議席増。
お騒がせの兵庫県では落としたものの、京都で議席を獲得するなど、
関西圏ではまだ抜群の強さを見せている感はあります。
それでも国民民主党とは完全に立場が入れ替わりつつあり、
国会内でどうやって存在感をアピールしていくかが課題になっています。

(国民民主党)
13議席増と大躍進を見せたのが国民民主党。
特に若い労働者世代を中心に根強い支持を誇っています。
「手取りを増やす」という分かりやすさが若年層に浸透し、
元々の産業系労働組合の支持を飛び出し、無党派層にも広がりを見せています。
とはいえ、国会では企業団体献金への廃止に後ろ向きで、
原発問題も後ろ向きと、産業系労組に配慮した政策は相変わらず…
連合の呪縛から逃れられるか注目です。

(参政党)
海外メディアを中心に「極右政党の台頭」と報道されてますが、
実際はちょっと違うように思います。
「ポピュリズム政党」の方がまだしっくり来ます。
おそらく、参政党に投票した多くの人は、右翼も左翼も分からない人達で、
SNS時代ならではの「共感」したから投票したに過ぎません。
例えば選挙期間中に「日本人ファースト」と叫びましたが、
具体的な政策は何も提示されませんでした。
誰に聞いても答えは違っていて、外国人は出て行けと感情論で語る人から、
法律やルール違反を取り締まるなら問題ないという人から様々。
少なくとも、全員が全員、
幕末の「攘夷」のような過激な思想を持っていないことは確かです。

政治というのは①問題提示②政策という過程を辿りますが、
参政党に投票した人は①にしか関心がなかったということです。
②の政策までは期待していないから、
有識者がどれだけ参政党を批判しても響かなかったわけです。
最初から②政策を見てないんですから。①で満足して投票した人が大半でしょう。
そういう意味では、参政党の②政策はスッカラカンで、中身がありません。
国民民主党のような手取りを増やす方策や、
れいわのような消費税廃止も訴えない、具体的政策が何もありません。
ですから、今は「勝手に期待している」状態になっていて、
それが失望に変わって、裏切られたと思うかどうかは参政党のこれからにかかっているでしょう。

●参政党は宗教? “教祖化”した神谷代表の「もろさ」 参政党創設者・KAZUYA氏が語る「十字架を背負った」の真意
自分が新興宗教と似ていると思う点が、
 ①「共感」「同調」を大事にする。この人は分かってくれる感。
 ②それに対する具体的回答・建設的意見が存在しない。
 ③「考える」ことよりも「信じる」ことに重点を置く。
日本人は何度騙されれば気が済むのか…
このまま、ただの「選挙互助会」で終わらないことを祈りたいです。


(今後の展望)
今後の問題はこれで自公が衆参両院で過半数割れを起こしたことで、
政権を維持する大義名分を失ってしまったことです。
今までは法案ごとの閣外協力で誤魔化せましたが…これはもう無理でしょう。
焦点は、①自公連立政権にどの野党が加わって政権を維持するのか、
②逆に野党が結束して政権交代を起こせるのか、に注目が集まります。

現状で②の選択肢は非常に難しいです。
立憲民主党と参政党の協力はあり得ないでしょうし、
れいわ新選組も一方的に立憲を嫌っており、
国民民主党も感情的しこりは残っているでしょう。
まだ野党の中心さえ定まっておらず、野党の結束は難しそうです。

そうなると①ですが、一番組めるであろう参政党は衆議院の議席は期待できず、
現実的には国民民主党と維新に助けを求めることしかできません。
とはいえ、国民民主党も維新も今回の選挙は野党の立場を貫いており、
急な自公政権入りは有権者の反発を買いかねません。
最終的に連立政権で立場を維持できなくなれば、
多くの少数政党を同じく自民党に吸収合併されるのがオチなので、
独自性を失いかねない決断ができるかどうか、微妙な所でしょう。
それでも政権を維持するには一番可能性のある選択肢ではありますが、
その前に自民党内の混乱でそこまで話が進まないかもしれません。

そういう意味では最も可能性が高いのは、石破総理が退陣し、
改めて自民党総裁選をやった上で、
再び衆議院解散総選挙を行うという昨年と同じケースです。
これで勝てれば万々歳、
最悪でも参政党と国民民主党の政権入りでお茶を濁そうという魂胆でしょう。
なんつーか… 税金の無駄。潔さの欠片もなく…
はぁ、また選挙かぁ…と国民の方が疲れてしまいます。これでは。

政策的には、先に石破総理が表明した「2万円の給付金」や、
野党が求めている「消費税減税」がどうなるか、でしょうね…
選挙に負けたから「給付金は取りやめます」とも行かないわけでして…
かといって、それで消費税減税を突っぱねることもできない政治状況となり、
どういう形で決着を付けるのか、サッパリ分かりません。
最終的には1~2年後の期限付き消費税減税で手を打つのでしょうが…
与党も野党も納得できる結論とはなりそうもないだけに、こちらも先が見えません。


◆アニメの話 今夏の注目アニメ
まず、全体的に見ると、夏らしくホラーテイストな作品が多い印象です。
最注目の青春サスペンスホラー『光が死んだ夏』、
1期に人気を博した『ダンダダン』、
昔の学園七不思議ホラーの代表作『地獄先生ぬ~べ~』、
今の学園七不思議ホラーの『地縛少年花子くん2』、
コメディチックな心霊系アニメの『出禁のモグラ』、
クトゥルフ神話を元にデスゲームテイストな『ネクロノミ子のコズミックホラーショウ』、
ゾンビではなく猫に感染するコメディホラー『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』。
ホラーではないものの、ある意味で今期のアニメで一番怖い『タコピーの原罪』。

ただ、どれも「ホラー」には分類されるでしょうが、内容はそんなに怖くないです。
田舎の不気味さという意味では、『光が死んだ夏』が一番不気味さがありますが、
どこか『ひぐらしのなく頃に』テイストもあり、
BL要素もあってニトロプラスのゲーム『沙耶の歌』を彷彿とさせる美しさもあります。
『ダンダダン』は怖いというより気持ち悪いし、
『地縛少年花子くん2』『出禁のモグラ』は絵柄が可愛いので、怖さはなし。
『ネクロノミ子のコズミックホラーショウ』はデスゲームといっても死にはしない
(発狂して旧支配者に体を奪われるので、死ぬより大変かもしれませんが)、
『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』も猫になるだけ。
そういう意味では、『地獄先生ぬ~べ~』が一番怖い可能性もあるかも?

ここまでで評価しているのは『光が死んだ夏』『地縛少年花子くん2』『出禁のモグラ』、
中間が『地獄先生ぬ~べ~』、逆に評価が低いのは『ダンダダン』という感じです。
ホラーを大別すると、「怪談型」と「クトゥルフ型」があり、
前者は①不思議な体験をした、②幽霊や妖怪の仕業かもしれない、という構成で、
後者は②幽霊や妖怪を創作する、①物語を作るという構成になっています。
前者は因果関係が最も大切であり、霊障に合う人間は大体「落ち度」があり、
因果応報的に被害を受けることになります。
逆に後者は「俺が考えた最強の怪物」で始まるので、好き勝手に暴れます。
もうお分かりでしょうが、私は前者を高く評価し、後者を評価しません。
そして、この傾向は上記の作品にほぼ当てはまっていると言えます。
『ダンダダン』がダメなのは、最終的に因果関係よりも、
「怪物だからしゃーないか」で終わらせてしまう安直さです。
そこが前者の作品と大きく異なる点であり、ホラーとしては楽しめない最大の理由です。
1期も痛烈に批判しましたが、2期はさらに悪化しており、もう見る気も起きません。

最後に『タコピーの原罪』ですが…
ハッピー星人にハッピー道具と、あまりにハッピーを強調するのに、不穏なタイトル…
絶対にヤバいだろうなと思ってみていたら…
1話・2話から子どもが普通に死ぬので、閲覧注意。子どもには絶対見せないで下さい…
一言で言えば、「欝なドラえもん」。
登場人物みんなモンスターで、宇宙人ムームーなら地球を滅ぼしてるぐらいにヤベェ…
正直、見たくないんですけど… 結末気になるから見ちゃうというホラー心理…


数多いホラーの覇権候補は『光が死んだ夏』で良いとして、
それ以外の覇権候補では『ばっどがーる』を挙げたいと思います。
今期で一番見るのが楽しみなのは間違いなくこの作品。
出てくる女の子のキャラデザみんな可愛いし、ストーリーもワイワイガヤガヤで楽しい。
女の子が楽しく過ごす日常アニメながら、くすっと笑える感じもあって楽しみな作品です。

シリーズ物では『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』が楽しみ。
もっとも、登場人物を知るには前回のテレビシリーズである
『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』を見ていないと分かりませんし、
ストーリーを知るには劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』を見てないと分からず、
今回の重要人物の霧島透子が出る『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』を見ないと、
冒頭の牧之原さんとの会話も理解できないでしょうし…すげぇ初見に優しくないアニメ(苦笑)
だからこそ、どういう展開をするのか楽しみでもあるんですが。
相対性理論を混ぜたセカイ系アニメを楽しみたいなら断然おススメの作品です。

他のシリーズ物では、『怪獣8号』『盾の勇者の成り上がり』『ぷにるはかわいいスライム』
『その着せ替え人形は恋をする』『彼女、お借りします』『ぐらんぶる』
『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う 2nd』にも期待してます。
逆に『SAKAMOTO DAYS』『アークナイツ』『カッコウの許嫁』
『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます』辺りは挽回なるか…いやダメそう。


他の新作アニメだと、『フードコートで、また明日』にも注目。
清楚そうな黒髪女子高生とギャルが放課後のフードコートで喋るだけの日常アニメなんですが、
見た目に反し、黒髪女子高生の方が喋りまくり、ギャルの方が頭良さげの凹凸コンビ。
所々の会話に「毒」が混ぜ込まれていて、キャッキャうふふ的な日常モノではなく、
不意にトンカチで殴られるような痛烈なネタが特徴的。
『ばっどがーる』よりも癖があるものの、こちらも楽しみです。

恋愛モノは評価が難しいですが、
絵の綺麗さで言えば『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ』が高評価。
静止画CGでは一般的な髪の毛のてかり具合をアニメーションとして再現してるのがスゴイ。
友達でいたい主人公と恋人になりたい宝塚系女子のドタバタ恋愛劇に期待。
王道路線の『薫る花は凛と咲く』、ある意味でヲタク男性の夢『ゲーセン少女と異文化交流』も楽しみ。
『ブスに花束を』『帝乃三姉妹は案外、チョロい。』はまだちょっと分かんない。

異世界ファンタジーモノもいつもより面白い傾向。
『ブサメンガチファイター』のあまりに荒唐無稽な1話展開は笑うしかない。
顔はマイナスだけれど、能力は神クラスの主人公の行く末はどっちだ?
コミュ障魔女の奮闘記『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』、
かわいい弟子に教える『公女殿下の家庭教師』、
勇者の命を狙う3美女との旅物語『気絶勇者と暗殺姫』辺りも面白い。
魔獣王と人間の赤子とゾンビ勇者の物語『クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-』、
『強くてニューサーガ』『水属性の魔法使い』『追放者食堂へようこそ!』辺りも悪くない。
いつもだと、早々に視聴断念する作品があるものの、今回は切るのも難しいぐらいです。

他に見ているのは、
異能力バトルっぽい『9-nine- Ruler’s Crown』、
日常コメディギャグ『まったく最近の探偵ときたら』、
青春ボーリングアニメかと思いきや戦国時代にタイムスリップした『Turkey!』、
ライトなReゼロみたいな『陰陽廻天 Reバース』、
よく分からん料理アニメ?『フェルマーの料理』、
猫(どう見ても狸なんですが)との触れ合い『雨と君と』、
宝石のうんちくを語る『瑠璃の宝石』、辺りも見るつもり。


逆に以下の作品は視聴断念決定。いや、ハイカラだけは流し見する可能性あるかも。
×『美男高校地球防衛部ハイカラ!』
…まぁ、人によっては楽しめるんじゃなかろうか…な1話切り。
大正時代ということで、男版サクラ大戦かと思いきや、男版プリキュアでした。
なんか変身シーンもあります…男からすると誰得って感じなんですけど…
終始、ノリが劇中作アニメ(ウィッチウォッチ14話等)そのもので、
あまりの頭の悪い展開に頭を抱えたくなります。
逆にここまではっちゃけると、それはそれで評価に値するんですけどね。
「ウマぴょい伝説」みたいな感じで。
とはいえ、これをワンクール楽しむのは不可能なため、1話切りです。
でも実際、人を選ぶとはいえ、楽しめる人は楽しめると思います。

×『ホテル・インヒューマンズ』
2話目で「では辞めますか?」と言われたので、見るのを辞めました(苦笑)
なんなの、最近。殺し屋ブームなの? 殺しが流行ってるの?
そんなもん流行してたまるか。
何の説明もなく、殺し屋OKな世界観はもう要らんでしょ。
ついでに言えば、2話は因果応報と思いきや、ただのドジっ子で草。カッコ悪ぅ。

×『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』
1話目から作者に殺される姉が可哀そうすぎる…
まぁ、実は生きていて、
家を抜け出すために一芝居打ったという展開がないわけでもありませんが、
そこまでして先を見るつもりもないので、1話切り決定。
実質、タイトル詐欺で、勝手にヒロインがそう思っていただけで、
婚約者は姉にプロポーズしたのではなく、
ヒロインの方に最初からプロポーズしていたというオチ。
だからこそ引き合いに出すためだけに、作者に殺された姉が不憫すぎ…

×『神椿市建設中。』
0話と1話を見ましたが…視聴断念。
説明しないことをミステリー要素と勘違いしてるアニメ。
正直、もうこういう近未来終末系バトルアニメは飽き飽き。
CGの出来も美麗とは言い難いし、基本的に画面が暗い。
最近のアニメで結構暗いシーンを多用してるんですが…
見てる方からすると、あまり好ましくないんですよね…
見にくいし、分かりにくいし、理解力も下がる。
それを多用するということは… まぁ、言うまでもなし。見る価値なし。

×『転生宗主の覇道譚』
2話切り決定。
1話目は真面目そうだった(前世?)のに、2話目はやたら軽薄で…意味分からん。
何の説明もないから理解できないんですが、
仙人の世界で仙術比べをしているっぽいんですが、何の説明もないので、
そういう文化を知らない人には全く理解できない辺りがいつもの中国アニメ。
理解してもらおうという気持ちがないから、理解できるわけもないでしょ。

2025年07月10日

短すぎる梅雨に暑すぎる夏

もう毎日のような猛暑で、頭が茹ってる感じがします…つらぁ。
文章書くのも面倒くさくなってるので、すぐに本題に入ろうと思います。


◆ニュースネタ 参政党の神谷代表「高齢女性は子ども産めない」 公示第一声で発言
うーん、参政党を解説する必要が出てくるとは…
正直、この党に票が集まること自体が理解できません。
よく分からないから投票したのか、劣等感が強い男性が支持してるのか…

一言で表せば、「復古主義」。古い価値観を懐かしく思う感覚です。
彼らの主張は高度経済成長期末期、昭和40年代の男性社会の価値観です。
今の自民党でさえ、抱えきれないぐらいに保守的…むしろ時代遅れというか…
かつて女性を「産む機械」と言った自民党議員がいましたが、
そういう人権感覚を持ち続けている人がいることに驚きを隠せません。

「日本人ファースト」も当たり前っちゃ当たり前だし…
唯一「アメリカファースト」な国防はありますが、それに関しては態度は曖昧…
そもそも、「●●ファースト」とか言う人達は人間を順位付けする傾向にあり、
その排除が完了すれば、次の自分から遠い存在をまた排除していくの繰り返し。
外国人を排除したら、老人を排除し、子どもを排除したら、
経済的弱者を排除…最後は自分さえも排除するのでしょう。
だって排除=敵を作らないと自らのアイデンティティさえ維持できませんから…
そういう人間は自ら生きていることを一生実感できずに、
延々と他人を排除し続けていくだけです。

まぁ、しかし…やっぱり何を言っているのかよく分からない政党です。
政策にまとまりがない、信念がない、手あたり次第で…論理さがありません。
「復古主義」で人々の郷愁の念を誘ったとしても、
スマホや自動車、冷凍食品といった現代の技術を捨て去る勇気もなく、
所詮は口だけのことに過ぎません。
騙されないようにしましょう。


◆ニュースネタ 伊東市長「卒業したと勘違い」、学歴詐称を否定…市議会議長「我々にちらりと見せた『卒業証書』は偽物」
そんな勘違いあるわけないやろ!
大学院を含め、複数の大学に行っていたなら、分からなくもない話ですが、
経歴を見ても東洋大学しか行ってませんし、
それが除籍なのだから最終学歴は高校卒業、自覚がないわけないでしょ。
『卒業証書』も偽物の公算が高いわけで…騙す気満々だったとしか…

どうしてすぐ分かるようなウソをつくのか…
別に学歴を売りにして当選したわけではないんですし、
隠すことなく堂々としてれば良かっただけの話でしょ。
それを卒業していると言い張り、偽物まで見せたわけですから…
弁解の余地がありません。

どうやら、本人は辞職出直し選挙に出る方針のようですが…税金の無駄遣い…
学歴詐称疑惑で小池東京都知事と比較する声も聞かれますが、
あちらは一応カイロ大学の方が卒業したと声明を出しているので、一応解決してます。
ですが、こちらは東洋大学の方が「除籍」と言っている以上…
逆に卒業証書も偽装の可能性が高くなり、弁解の余地がありません。
目論見としては兵庫県知事のような展開になることを期待してるのでしょうが…
 ①擁護意見がほぼ存在していないこと
 ②対立候補が乱立する可能性がないこと
 ③元々の当選経緯が図書館新築計画の反対という消極的理由だったこと
以上の点から再選は無理でしょう。
まぁ、全国的に注目を浴びたので、
売名行為で候補者が乱立する可能性は否定できませんが…
逆に普通に当選しちゃう可能性もありますしね(苦笑)
「売名行為だったのでやっぱ辞めます」とはいかないでしょう。


◆ニュースネタ 谷原章介、教師による性犯罪を受け「子供を性対象にした漫画多すぎ」と指摘、SNS賛否真っ二つ
元となったニュースの教師による盗撮ネットワークに関しては、
断じて許すことのできない犯罪であることは間違いありません。
どういう目的で撮っていたのか、それが想像通りの性的嗜好による目的かどうか、
それを証明できるかどうかが今後の焦点になってくるでしょう。
また、どういうつもりでやっていたのか?
例えば、温泉等の施設での盗撮は金銭目的で同じ女性がやることもありますが、
そういった他人の性的嗜好のためにやっていたのか、
あくまで自分のためだけだったのか、そういう所もしっかり調査する必要があるでしょう。
仲間がいたことが、犯罪をエスカレートさせていった可能性はあると思います。

で、それがアニメや漫画による性的嗜好と何か関係があるのでしょうか?
谷原氏はHなアニメや漫画を見ると興奮して、現実の女性を襲っちゃうんですか?
トンボが番で交尾しているのを見て、興奮して人間を襲うんですか?
逆にアダルトビデオの性交シーンを見て、興奮して飼い犬を襲うんですか?
あなた方が言っているのは、そういう話です。ナンセンスでしょ?

ヲタクから見れば、二次元のキャラこそが至高なのであって、
そこに三次元の人間が取って代われるわけないじゃないでしょうに。
二次元キャラに興奮したからといって、現実の人間を襲うのは、
前述のような異種姦レベルの話でしかありません。
普通の人々が思っている以上にハードルが高く、ほぼ超えられない壁です。
現実の女性を襲えないから、二次元キャラで我慢しているわけではありません。
二次元キャラが好きだから見たいだけです。
あなた達の言っていることは、
人間が殺人衝動に勝てないサイコパスだと言っているようなものです。
道で出会う人すべてとセックスしたいと思っている獣と一緒にしないでください。
お前らのような獣の性的衝動は持ち合わせてないんですよ。

なんと言いますか…
そういう発想になること自体、かわいそうな人だと思っちゃいます。
セックスしか頭になくて本当に可哀そう…


◆ニュースネタ 今度は「浜松刺殺」ガールズバーで凶悪事件を起こす前に覚えるべき「距離感をはき違えるな」
そもそも、「ガールズバー」って何なの? 「キャバクラ」と何が違うんですかね?
距離感をはき違えているのは店員も一緒で、
いわゆる「デート商法」のように、パパ活のように客を誘うのは…
そりゃ勘違いする奴が出てきてもおかしくないわなとも思うわけでして…
客の質が落ちてることも確かですが、店の質も落ちていることも確かでしょう。

実際に行ったことないから知りませんが、
『ドリームクラブ』ぐらいしっかりしてれば、勘違いしないでしょうが、
『バニーガーデン』並みだと正直どうなんだろうか、と。
結局は店内で仕事が完結しているかどうかだと思うんですよ。
店外デートを認めてる時点で、どっちもどっちだと思うんですけどねぇ…
そういう商売の仕方はやっぱりマズいような気がします。知らんけど。


◆今年の春アニメの話
多様な形の「日常系アニメ」が目立った気がします。
一般的な所では『mono』『日々は過ぎれど飯うまし』『阿波連さんははかれない』。
そこに職業テイストを加えた『ボールパークでつかまえて!』、
旅テイストを加えた『ざつ旅 -That’s Journey-』。
一風変わった所では、魔法要素を加えた『ウィッチウォッチ』、
SFというか現代科学豆知識みたいな『宇宙人ムームー』、
異世界転生要素を加えた『スライム倒して300年』、
殺し屋ギャグというヤバさを加えた『忍者と殺し屋のふたりぐらし』等々。
おそらく、後段は日常系アニメに分類して良いか賛否両論あるでしょうが、
自分としては「日常系」に分類することで楽しめるようになったので、
今回はそう分類することにしています。

「日常系アニメ」の定義ですが、起承転結に縛られない作品としてます。
主な特徴は、
①物語の展開・登場人物・舞台がワンパターンであること、
②ゲストや超展開があっても、次の回では元に戻っていること、
③起伏ある物語ではなく、キャラの掛け合いで勝負していること、です。
上記の作品を見た人は、なんとなく分かってくれるんじゃないでしょうか。
今期の他に日常要素があるものと言えば、
『ある魔女が死ぬまで』『鬼人幻燈抄』も中盤は日常的展開があるものの、
全体的には物語の方の進行が強く出ていて、
「日常系アニメ」とは分類しにくい面があります。

「日常系アニメ」だと超展開が許せるという利点があるわけで…
例えば『忍者と殺し屋のふたりぐらし』は暗殺者が主人公で、
毎回2~3人キルしてるヤバいアニメなわけで、
普通なら倫理観や設定等の細かい所が気になってしまいますが、
「日常系アニメ」だとそこを気にする必要がなくなるので、大幅に楽になります。
超展開の許容が最大のメリットでしょうね。
ただ、一方で作品の主題がなくなってしまう面は否めず、
結局このアニメは何だったのかと言われても、何も残らないのがデメリットです。
そこのさじ加減の難しさが各作品の評価に繋がっているように思えますね。

総論はこれぐらい。各作品の個別の評価は以下のような感じ(個人の主観です)。
◎『ウマ娘 シンデレラグレイ』
○『日々は過ぎれど飯うまし』『mono』『宇宙人ムームー』
 『完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる』
 『九龍ジェネリックロマンス』
●『薬屋のひとりごと 2期』『ウィッチウォッチ 1期』
 『ロックは淑女の嗜みでして』『履いてください、鷹峰さん』
▲『かくして! マキナさん!!』『ニートくノ一となぜか同棲はじめました』
 『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』『LAZARUS ラザロ』
 『ざつ旅 -That’s Journey-』『阿波連さんははかれない - シーズン2』
 『小市民シリーズ 第2期』『ある魔女が死ぬまで』『アポカリプスホテル』
 『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』『GGSTDR』
 『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 2期』
 『Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。』
 『俺は星間国家の悪徳領主!』
 『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』
▼『紫雲寺家の子供たち』『鬼人幻燈抄』『未ル わたしのみらい』
 『ばいばい、アース』『前橋ウィッチーズ』『ボールパークでつかまえて!』
 『忍者と殺し屋のふたりぐらし』『神統記(テオゴニア)』
 『勘違いの工房主~英雄パーティの元雑用係が、実は戦闘以外がSSSランクだったというよくある話~』
 『ゴリラの神から加護された令嬢は王立騎士団で可愛がられる』『スライム倒して300年 そのに』
 『最強の王様、二度目の人生は何をする?』
 『一瞬で治療していたのに役立たずと追放された天才治癒師、闇ヒーラーとして楽しく生きる』
×『魔神創造伝ワタル』『TO BE HERO X』『コンパス 2.0』『愛重ダークエルフ』
結果的にはウマ娘の一人勝ちという印象でした。
ジークアクスに関しては前回の日記を参照のこと。
以下、個別にネタバレを含む簡易レビューです。

◎『ウマ娘 シンデレラグレイ』
文句なしの今期の覇権アニメでしょう。
過去のウマ娘のアニメ化もストーリーが非常に良かったですが、
どちらかと言えば、華々しさ・可愛さの方が目立ち、
美少女アニメという感じで万人向けとは言い難いものでした。
しかし、シンデレラグレイでは、
オグリキャップという1990年前後に社会現象にもなったウマ娘を起用し、
地方競馬からスタートし、泥臭さを全面的にアピールする作りとなっています。
キャラの表情もより強烈に描かれ、歯を食いしばって前に出る力強さや、
抜かれる時の絶望的な表情など、より鮮烈に描かれていて、
ウマ娘の強さ・たくまさしさの方が目立つ形になっています。
熱血スポ根アニメとして万人向けの作品になったと思います。

そう考えていくと、競馬やウマ娘を知らない視聴者に、
どれだけ理解されたかは分からない面もあります。
まぁ、ウマ娘全般に言えることですが、
なんで競走した後にライブをするのか、という問いに答えがないのはいつも通り(笑)
それは良いとしても、G1・G2・G3の区分だとか、
日本ダービー絡みでクラシック登録とは何なのかとか、
果たして競馬が分からない人にどれだけ理解されたのかは正直分からず。
日本ダービーと天皇賞は何が違うのかとか、脚質とか距離とか、
ゲームをやってるなら普通に分かりますが、アニメ初の人にどれだけ分かったのか。
オグリキャップはどちらかというとそういうのが無知なタイプだったので、
もっとベルノやトレーナーに解説してもらうなど、
もう少し分かりやすくする方法はあったかもしれません。
その点は初めての人には解説必須になるので、説明できるようにしておきましょう。

上記の話をごく簡単に説明すれば、
G1が一番格の高いレースで、G2・G3と格が下がっていくイメージです。
クラシック登録は年齢制限があるレースで、
皐月賞・日本ダービー・菊花賞等のレースに出れるのは同世代のウマのみです。
天皇賞やジャパンカップ、有馬記念といったレースは年齢縛りはありません。
トレセン学園の学年が直接的に世代になるわけでもなさそうですが
(成長具合によって出走タイミングも変わるため)、
感覚的にはタマモクロスらがオグリキャップの1年上みたいな感じです。
脚質は逃げ・先行・差し・追込で、それぞれレース展開を指します。
ウマも常に全力疾走するわけではなく、どこを重視するかでレース運びが変わってきます。
逃げは先行逃げ切り、最初に前に出てバーン!(例:フジマサマーチ・アキツテイオー)
先行は前の位置をキープしつつ、最終コーナーでGO!(例:タマモクロス)
差しと追込は後ろで温存し、最後に逆転する感じ(例:オグリキャップ)
本作のオグリはほぼ大外回りなので、追込型のイメージですかね。
あとは距離適性の問題もあって、短距離が得意なフジマサマーチ、
マイルが得意なアキツテイオー、中長距離が主体のタマモクロスみたいな感じ。
…と、まぁ、これぐらいの知識は必要となるので、
少しはアニメの中で説明が欲しかった所ですね(笑)

ちなみに、ここまでのオグリはほぼ史実通り。
一応、ウマ娘は現実のウマを想定しているものの、
運命を共にしているわけではないので、サイレンスズカは死んでないし、
現実のウマのレース結果通りになるわけでもありません。
オグリに関してはここまで史実通りという話。2期目にどうなるかまでは分かりません。

そういう意味でも、様々な海外のウマ娘が登場するジャパンカップ編は期待しかありません。
ゲームでも凱旋門賞のシナリオとかありましたが、
あまり海外のウマ娘とは張り合う機会もなく、すぐにシナリオも終わってしまったので、
今後のことを考えれば、海外ウマ娘とのレースは新しい展開を生む可能性もあります。
2期は10月という競馬シーズンからのスタート。
ジャパンカップ編も素晴らしい出来を期待しています!


○『日々は過ぎれど飯うまし』
今期の日常アニメの双璧の一角。
『のんのんびより』でお馴染みのあっと先生の原案。
各キャラクターの立ち位置も似ている感じで、
まこが蛍、しのんが夏海、くれあが小鞠、つつじがれんげという感じ。
唯一、ななが新しい立ち位置で、
見た目ギャル(姉プロデュース)の超絶人見知りで、
このキャラクターが良い味を出していました。
他にも、農業サークルのまゆみ先輩(11話で大活躍)や、
事務員さん、Youtuberのもこ太郎など、魅力あるキャラクターが多いです。
日常アニメに大事なキャラクターの魅力という点ではこちらの方が上でしたね。

ストーリーは大学の食文化研究会というサークルで、
食事を中心に色々と楽しいことをやろうというオーソドックスな形。
大体、しのんが何かやらかすか、なながドジってワチャワチャし、
まことくれあがまとめる形で終わる感じです。
ほんわか楽しげな大学生活・食事を楽しみたい人向けのアニメですね。
是非とも続編を期待したいです。


○『mono』
今期の日常アニメの双璧の一角。
『ゆるキャン』のあfろ先生の原作で、
舞台は同じ山梨県で、ゆるキャンのキャラもゲスト的に登場したりします。
タイトルの『mono』が何を指すのか最後まで明らかにされませんが、
1話目のタイトルが「monoの旅」で、
こちらは英語のmonotoneと同じで単色を指すと考えられ、
写真部の先輩ばかり撮っていた主人公のさつき(mono)が、
カメラ購入を通じて春乃と出会い、仲間と様々な所を旅するにつれて、
多くの物(mono)を知っていくアニメという感じですかね。

ゆるキャンの舞台は山梨県ですが、静岡県に行くことも多かった一方、
monoでは山梨県を中心に長野県に出かける展開が多かったです。
個人的に山梨県はあまり回ったことがなかったので、
色々な観光地が知れたのは良かったです。
逆に長野県は懐かしさも感じる風景もあり、地元観光には良いアニメです。

ただ、双璧のもう一角『日々めし』と比べると、
キャラクター性にやや弱さを感じた面は否めません。
主人公のさつきは特徴がなく、普通の女子高生といった感じ。
だからこそ見ている人にとっては、感情移入しやすいタイプでしょうが、
面白みという点では物足りなさも感じられました。
そこは幼馴染の桐山(CV古賀葵)がどれだけ盛り上げられたかで評価も変わりそうです。
中盤から仲間になる桜子はボソボソ喋りの無感情系かと思いきや、
超絶天才キャラで、大食いやらスケボーやら何でもこなしていたので、
もう少し桜子にもフォーカスが当たると面白かったかもしれません。

まぁ、でも、まさか最終話でああいう話の繋げ方するとは思わんだ(苦笑)
まさかの展開でしたが、良い作品の締めにはなったと思います。
最終話で1段階評価が上がった感じですね。


〇『宇宙人ムームー』
連続2期の1期目が終わった所ですが、こちらも「日常アニメ」として評価しておきます。
内容は、宇宙の彼方で高い科学技術を誇っていた宇宙人が、
戦争によって生命も文明も失われ、バカしか生き残らなかったことで、
比較的頭の良い方の「ムームー」が、地球の文明を学び、
自分たちの科学技術を復活させようという設定なんだけど、
やってることは、ごく普通の「科学解説アニメ」。

ムームー達は調査の結果、地球の支配者は「猫」だと勘違いし(←そこがもうバカ)、
なぜかみんな猫を始めとした動物の着ぐるみ(リアルだけど後ろにチャックある)を着てる。
一見愛らしい猫が地球人を見下し、バカにする風刺を挟みつつも、
やっぱり自分もバカなので、大抵ヘマして失敗する因果応報展開が魅力。
簡単な日常科学解説も挟みつつ、なかなか為になる話も聞けます。
教養と風刺ギャグと、ほっこり人間関係も楽しめる、
バランスのいい「日常アニメ」という感じです。
2期目もこのバランスで駆け抜けていって欲しいです。

つーか、「暗がりスポット」って何なんだ?
意外と女子力高い鮫洲さんも好き。
いやぁ、ガツガツしてなければ普通にモテそうなのにね…


○『完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる』
今期の異世界系アニメの中では最も面白かったですね。
実は恋愛要素は少なめで、どちらかというと姉妹愛中心でした。
売られた姉のフィリアと、残された妹のミアのダブル主人公といった感じでした。

妹の方が溺愛されている環境なので、
普通だったらボンクラか悪女にされがちですが、
稀代の天才の姉ほどではないけれど、賢く実力もある本物の聖女なのは間違いなく、
それ故に、ねじ曲がったバカ皇子と国、両親に悩まされてしまうわけで…
序盤は結構闇堕ちしそうな感じがあったものの、
そこは姉の命を受けたヒマリが良き相談相手となったことで持ち直し、
最終的にはソフトランディング路線で行けたのは非常に良かったと思います。
ミアがフィリアのことを深く尊敬していて、
負けず劣らずの才女(特に政治面)だったことが、
この話を美しいものにしていたと思います。
やっぱり姉妹愛の方が目立ってた感じでしたね。

不満があるとすれば、タイトルからすると姉フィリアは隣国でも苦労しそうですが、
ハードルがない所か、完全に歓待ムードで、
スンナリと受け入れられていたのは、少々肩透かし感もありました。
普通は認められるまで時間がかかりそうなものですが…
そこをあっさりスキップする辺りも、
王子との恋愛劇よりも姉妹愛の方に重きを置いた結果だったのだと思います。
ちょっと想像と違った感じでしたが、面白かったので良しですね。


○『ユア・フォルマ』
今期のSFアニメでは間違いなくトップの出来。
正直、何度か挫けそうになりましたが、我慢して見続けて良かったです。
言うなれば、ゲームの『デトロイト』のコナーみたいな話で、
AIアンドロイドロボの「ハロルド」と、
人間の電索官「エチカ」とのバディ捜査モノです。

最大のネックは「視聴のハードルが高い」ことです。
1話目からして理解することが難しいです。
そもそも専門用語が分かりません。大事なものだけ簡潔に解説しますと…
「アミクス・ロボ」この世界の高度なAIロボ。ロボット3原則みたいな敬愛規律が刷り込まれている。
「ユア・フォルマ」人間の首の後ろに埋め込むAR拡張デバイス。スマホみたいに容易にアクセス可能。
「電索」人間の脳波に繋いで、直接的に記憶を探る捜査方法。特殊な才能を要する。
「敬愛規律」人間を尊敬し、人間の命令を素直に聞き、人間を絶対に攻撃しない
アニメを全部見てようやく言葉が理解できるレベルで、
最初はチンプンカンプン、そりゃ1話目で理解することは無理です(苦笑)

さらに言えば、1話目の人間関係がサッパリ分かりません。
エチカとハロルドがバディ関係なのはなんとなく分かりますが、
1話に登場するビガとの関係が分からないままに、謝罪されてお別れを言われるわけで…
正直今でも具体的に何があったのか分かりません。
1話目だけど何かの続編なのかな?と疑問に思ってしまうほど。
そして、ハロルドが執心するダリヤとの関係も、終盤まで分かりません。
専門用語も分からない、人間関係も分からない、
だから、1話目を見て何も理解できるわけないんです(苦笑)

加えて、ストーリー展開もいきなりハロルドに容疑がかかるわけですから…
視聴者の困惑は必至でしょう。1話目で全てを理解できる奴、おるのか?
序盤のストーリーに付いていけずに、視聴を諦めた人は多かったと思います。
私自身も断念しようか迷ったぐらいですし…

ただ、ストーリーを少しずつ理解していくと、本当に面白いです。
そこら辺は小説を読むのと似ています。
小説も最初はよく分からなくても読み進めていきますが、
このアニメもそういう雰囲気があります。
扱っているテーマもかなりヘビーで、
「敬愛規律」とは何か、「ユア・フォルマ」の弊害、
「敬愛規律」の必要性と、重めのテーマが多いです。
特に9話はかなりの残虐表現もあるため、結構見るのは辛いです。
でも、そこに踏み込む鋭い視点と切り口が光り、
視聴者に多くの満足と次への渇望をもたらしてくれます。
序盤の理解が難しい所があるのは間違いありませんが、
すごく面白い作品なので見ていない人には是非とも見て欲しい作品です。

とはいえ、やはり専門用語の難しさは何とかならないものか…
逆に言えば、専門用語の理解度がこのままこの作品の理解度に繋がるとも言え、
そういう意味では「電索」が何なのかは今でもサッパリ分かってません。
それぞれの技術に謎が多く、それも全面的には解決はしていないだけに、
さらなるストーリー展開を期待したいです。
あとOP・EDともに歌が良かったです。
逆に歌が悪かったら、たぶん視聴断念してました。主題歌って大事ですね~


○『九龍ジェネリックロマンス』
今期屈指のセカイ系アニメ。
タイトルは大人の恋愛模様を想像させますが、中身は謎が謎を呼ぶSFアニメ。
空中に浮かぶ正体不明の「ジェネリック・テラ」、
自分の記憶にない「もう一人の自分」の存在、
そして「もう一人の自分」は既に死んでいるらしい事実、
揺らめいた蜃気楼のような九龍の街、そして崩れゆくセカイ…
全体的に「引き」が上手く、エンディング後のCパートに事態が急変することがよくあり、
最後まで油断できない作品の作りになっています。
こういった「セカイ」自体に謎があるミステリーが好きな人には、
ピッタリの作品だと思います。

自分としても、結構、いや、かなり面白かったですね。
とはいえ、全ての謎が解明されたわけではないので、
やや消化不良な感もありますが、そこは推測できる材料はあるので、
視聴者の想像に委ねる形がいいと思います。
なんか8月末に実写映画化するようですし、そこで多少分かることがあるのかな?
気になる人はチェックしてもいいかと思います。

(以下、重大なネタバレと考察を含む)
「ジェネリック・テラ」という大層な名前の割に完全なハリボテ。
そこで容疑は、ストーリー中盤は主人公の玲子、
終盤は工藤さんに向くわけですが、二人とも完全なシロ。
いや、まぁ、工藤さんは記憶を利用されているので、
完全なシロとは言えないのですが、首謀者ではないことは確か。
そうなると、第2九龍が産んだものに容疑が行くわけで、
一つはなぜか第2九龍以外でも存在できるようになった主人公の「玲子」、
でもやっぱり本人に自覚はないから、容疑者たり得ない。

他の登場人物も気づきようがありませんが、
視聴者だけはもう一つの存在に気づけます。
金魚の「サクセス」です。
最終話で玲子の道案内役を果たし、なぜか最後も現実に帰還しています。
となると、容疑者はもう「サクセス」しか存在しません。

一番手っ取り早い考察は、「サクセス宇宙人説」です。
そもそも、「ジェネリック・テラ」という大層な名前からすると、
地球上の技術だけで作られたとは考えにくいです。
別に九龍以外の都市が壊滅しているわけでも、
地球が滅亡寸前というわけでもなさそうです。
それなのに大層な名前と役割を求められているのは、
それだけ元の技術に自信があった証拠かもしれません。
宇宙人の何らかの技術を模倣したものが「ジェネリック・テラ」であり、
逆にそれを宇宙人が地球の技術力や文化を知るために利用したのでは?
どこまでサクセスが宇宙人の端末的に利用されていたのか分かりませんが、
たぶんラストではもう用は済んでいて、ただの金魚に戻っているのでしょう。
毎回エンディングの初めに意味ありげに映っていたので、
何かあるのではと思っていましたが… その可能性は高そうです。
ちなみに、最終話で喋ったサクセスのCVは女優の吉岡里帆さん。
実写映画の玲子役を演じるようで… そういう所も意味ありげ。

そういう意味では、オープニングもエンディングも、
この作品に合わせた歌詞で、とても良かったですよね。
まぁ、あまりにも意味ありげ過ぎて、ネタバレが過ぎる歌詞なんですが(笑)


●『薬屋のひとりごと 2期』
1期は「後宮日常薬学アニメ」といった感じでしたが…
2期、特に後半はストーリーが大きく進行し、「日常系」という枠でなくなることに…
そうなってくると問題になるのが、「時代設定」ですよね…

基本的な風俗は「唐」の時代だと察せますが、
火縄ではない銃が登場したことで、文明レベルは19世紀(明治維新)となりました。
…あまりにも文化ギャップが酷すぎるorz
もともと「何時代」と言っていないので、
オリジナルと捉えれば大きな問題はありませんが、
それが問題にならないのは「日常系」であったからこそ。
それがメインのストーリー変化に大きくかかわるとなれば、
問題視しないわけにはいきません。
せいぜい火縄銃なら「宋」代で誤魔化せたかもしれませんが…
カートリッジ式の銃ではさすがに文明が飛び過ぎちゃってます。

武器が変わるということは、国防の在り方も当然変わってくるわけで、
騎馬隊を中心とした遊牧民の戦い方が通用しなくなることになります。
あれはちょっとしたクーデターでは終わらない、
革命とも言うべき大反乱になりかねない事態だったのに、
国体には大きな変化がないままというのは…
正直チグハグさを感じずにはいられません。
まぁ、なんといいますか… 世界観ぶち壊し?
それぐらいのことをやっちゃっただけに、
本作の雅な雰囲気が壊されたことには失望を禁じ得ません。

とはいえ、それ以外の部分、人間関係等の考察は1期以上に深まり、
良い形でまとまっていたとは思います。
謎解きも十分及第点ですが、先の文明レベルの話にも関わってくるだけに、
現代の知識から「よく知っているな」で済んだものが、
「まぁ、知ってて当然か」になってしまうのは、雲泥の差なわけで…
そう考えると、終盤の文明レベルの向上はやはり痛手となった気がします。


●『ウィッチウォッチ 1期』
連続2期放送予定なので、まだ1期12話が終わった所ですが、
分類的には今期の方に入れておいた方が良さそうなので、こちらで評価します。
一応、ストーリーは続き物ではあるものの、
基本的には『ドラえもん』と同じような構成で、
問題を魔法で解決しようとして大抵失敗する日常ドタバタギャグアニメです。
やや変則ではあるものの、構成的には「日常アニメ」と同じなので、
今期の層の厚い日常アニメ枠に入れて評価しています。

良かった点はテンポの良い会話の掛け合いでしょうね。
特に監志の登場で貴重なツッコミ役ができ、
3人の会話のテンポが非常に良くなりました。
その最たるものが7話のYoutuber回で、
守仁とツッコミ役が自在に代われるのも良い所。
ヒロインのニコが基本ボケボケなんで、そういう意味では良い役回りしてました。

逆に言えば、当初はラブコメかと思いきや、全然ラブ要素がないのが…
ヒロインのニコは明らかに守仁に恋をしていますが、
かなり子どもっぽい性格をしているので、
視聴者的にもあまり恋愛対象に見れないという…
そういう意味ではラブ要素はかなり薄め。
だからこそ軽妙な会話が面白いというのもあるんですが。
よって、ラブコメとしては失格で、日常アニメとしては大成功という感じでしょう。


●『ロックは淑女の嗜みでして』
ストーリーとしては非常に面白かったと思います。
最初に自由奔放な音羽が本当のお嬢様を目指すりりさを変えて、
最後は遊びじゃない本気のロックを目指すりりさが遊び半分だった音羽を変え、
本格的にバンドとして成長していく姿はとても良かったです。
なんだかんだで最終的に妹が一番可愛かった(笑)

ただ、問題はタイトルでも分かるように、お嬢様はロックなのか?という点です。
主人公のりりさにしても、ロックをやっていることは母親には言えておらず、
妹以外の家族にも認められているとは言い難い。
一方の音羽も家のバックアップはありそうではあるものの、
それこそ遊びと考えているのか、本気を許容しているのかまでは分からず。
お嬢様という身分を捨ててでもロックで生き続ける本気までは見えてません。
それこそ何かあれば、11話の弥生のように簡単に捨てる展開もありうるわけで…
やはり客観的に見て、お嬢様とロックは両立していないように見えるだけに、
その問題に答えを見出せるかどうかが今後の評価になってくると思います。
現時点では視聴者に「それもアリかな」と思わせているだけに、
高評価していいと思います。
まぁ、演奏後にあまりに口汚く罵るのはいかがなものかと思いますが(笑)


●『履いてください、鷹峰さん』
かなりHな青春ラブコメストーリー。
規制版で見ているので、修正取れるとどうなるか分かりませんが、
わりと肌色成分の多いアニメではありました。
だからといってエロ一辺倒にならず、きっちりラブコメしてるのは高評価。
最初は傍若無人としか思えない鷹峰さんが、
主人公への恋心が見えるにつれて可愛さが増していく辺りは、
非常に良かったと思います。
ただ、どうして時間が巻き戻るかまでは分からず…
名前からして処女でなくなると能力を失うんですかね? 知らんけど。

唯一残念なのは、基本的にヒロインが鷹峰さんだけということ。
幼馴染の絵梨依(CV上坂すみれ)が途中参戦するのかと思いきや、
友達の枠を超えることはありませんでした。
良いキャラだっただけに、少々勿体ない…
さらに言えば、黒崎さん(CV富田美憂)は主人公と接点がなく、ほぼ出番なし…
可愛いキャラだけに、もう少し出番が欲しかったです。
作品的に続編はなさそうですが、
もしあるなら他ヒロインの出番も期待したいです。


▲『かくして! マキナさん!!』
ちょっとHなロボ子どたばたアニメ。
見た目ギャルなマキナさんの正体は、AIロボット。
男性を誘惑するために作られたっぽいが、なぜか性知識はゼロ。
誘惑しようにもいつも裸で抱きつくだけで、特に何も進展しないのがお約束。

修正版の最大のネックは「禁則事項」とでっかく表示される局部修正でしょう。
局部というか、ほぼ全身というか(苦笑)
いやいや、人間じゃなくてロボットなんだから、
裸でも構わんだろう?と思うんですけど…
あまりの文字のデカさに興奮も糞もない。
まぁ、逆に見えないのを想像するのが通の楽しみ方で、
続きは局部修正なしでAIに描いてもらいましょう(笑)

ギャルロボのマキナさん以外にも、ロリ妹系ロボのミミカ、
ポンコツ軍人ロボのアルマなども登場し、
同級生のまみみは腐女子知識で主人公を敵視してくるのも面白い。
15分アニメではあるものの、ストーリーとキャラ配置は良いと思いました。
ただ、最大の謎であるマキナさん達の製作者の問題は、
1話目でアルマ似の博士が登場するだけで、最後まで完全スルー状態。
どうしてマキナさんが襲撃されたのかも結局分かっておらず、
肝心の内容はあってないようなものです。
マキナさんの見た目が好きなら、おススメといった感じでしょうか。
外れた足の関節をハメているシーンが…
もうそれとしか聞こえないんだけど(汗) おい、もっとやれ(苦笑)


▲『ニートくノ一となぜか同棲はじめました』
15分アニメが2期連続で完結。
肌色成分は少ないものの、セクシーな忍者装飾の脚線美と、
超絶変態ドM忍者・彩夢(実は男)の強烈なアクメ顔と、
見所自体は多いセクシーラブコメアニメ。

そもそも忍者はニートではなくフリーランスでは?、
という疑問もあるのだけれども、
私生活ダメダメのヲタくの一と仲良く暮らす生活も悪くないというお話。
まぁ、特に内容はないけれど、楽しかったから良し。


▲『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』
詳細は前回の日記に長々と書いたので割愛。
日常アニメの『日々めし」や『mono』、他にも『九龍ジェネリックロマンス』など、
ロスが激しく、寂しく思う今日この頃ですが、
ジークアクスに関しては、逆に原作レイプの心配がなくなって清々します(苦笑)
結局、この感想に尽きてしまうのかもしれません。

良い方に解釈すれば、『スーパーロボット大戦』チックではあるのですが…
どちらかというと、ウィンキーソフト時代のスパロボチックで…
原作改変とか関係なく、普通に死ぬ。
唐突に参戦して、以降もう出てこないことは日常茶飯事。
そっちの雰囲気があるんですよね…
原作のオマージュというよりは、原作レイプにしか見えず、
そこがかなりのストレスに感じていた部分があった気がします。

そういう意味では、番組終了で批判意見が目立ってきたのも、
溜まっていたフラストレーションの解消に役立ってるかなと思います。
ジークアクス最終話を見た後で、
アムロのセリフを確認するために『逆襲のシャア』を見ましたが、
結局、最初から最後まで見てしまう面白さがありました。
ジークアクスしか知らない視聴者もいるでしょうから、
是非ともこれを機会にガンダムシリーズを見て欲しいですね。
ジークアクスより原作の方が全然面白いです。断言します。


▲『LAZARUS ラザロ』
『カウボーイビバップ』の監督によるアニメということで注目を集めましたが…
面白くなかったわけではないけれど、すごく普通?
致命的なのは、終盤に向けて全然話が盛り上がらないことでしょうね。

本来ならハフナーで全世界の人々が明日にも死ぬかもしれないという時に、
人々が思った以上に普通にしてるのが…
まぁ、現実は好き勝手生きるより、いつも通り生きるんでしょうけど、
ストーリーとしてそれは盛り上がりに欠けるのは否めず…
おまけに主役のアクセルが終盤結構寝てるんだわ…
さすがに最後は出番が回ってきましたが、それではちょっと盛り上がらないですよね…
スキナーの心理も視聴者が察するには、あまりに短すぎる感じがしますし、
どうしてもあと一歩盛り上がらないんです…
一番盛り上がったのが8話かなぁ… そこから下る一方…。
なんかもう山を降りきったら最終回だったという感じ…
いや、何を語れと?
最終回は少しモヤっとしてるけど、
もうどうでもいいかなと思っちゃうぐらいに盛り下がりました…

話の見せ方って大事ですね。
終盤に向けて盛り上がっていく演出がないと、やっぱりノレないんですわ。


▲『ざつ旅 -That’s Journey-』
良くも悪くも、普通の旅番組といったアニメ。
そこに大学生漫画家の苦労とか、先が見えない学生の悩みだとか、
諸々の要素を絡めてストーリーにしている感じなんですが、
基本的に数撃ちゃ当たるスタイルのごとく、
1話1か所ペース、短い時は半分で回ってしまうため、
観光地とストーリーの絡みが少ないです。
なんというか、自分の知ってる場所が映った!、と思ったら、
もう過ぎ去っていた的な感じ、
そういう所まで旅番組を真似る必要はないと思うんだけど…

個人的には今期の『mono』『ゆるキャン』のように、
1話なり数話かけてじっくり観光しても良かったんじゃないかと思います。
回る場所も日本全国なので、本当に代表的な観光地しか行けませんし…
それこそ旅番組を見ればいいという話に。
このアニメを見ている人は、旅する女の子が見たいわけですから、
観光地はそれこそ背景のようなものと言えなくもありませんが…
せっかく旅するなら、じっくり描いて欲しかった思いもあります。
観光地と女の子のエピソードが一致しないのは致命的で、
このアニメを見て聖地巡礼の旅に行こうと思う人は果たしているのか?
そこが最大のネックとなって足を引っ張ってる感じがしました。


▲『阿波連さんははかれない - シーズン2』
最終話の12話で、声が小さいから距離を詰めてくることを思い出した…
それぐらいシーズン2の阿波連さんは普通のヒロインで、
彼氏となったライドウくんに抱き着くのがデフォになったとはいえ、
それ以外は普通の女子高生です。
1期目は視聴者にも声が聞こえず、CVが水瀬いのりと気づかない程だったのに、
2期目は普通に声が聞こえるし、結構しゃべります。
だからクラスメイトから誤解もされないし、
普通に高校生活を送っているわけで、そう考えると1期と様変わりはしています。

ただ、それによってクラスメイトとの仲の良さが目立ち、
「普通の楽しい高校生活を送る日常アニメ」と考えれば、心地よく楽しい世界です。
ネックはいくつか唐突感のある展開が多かったこと。
2話のどうぶつのもりや龍が如くを元ネタにした話、
4話のプリパラを元ネタにした話、10話の少女漫画をネタにした話など、
ほぼ元ネタそのままの設定で、版権元との関係が心配になるほどでした。
いや~、もっと普通に高校生活やってても良かったと思うんですが…
あと最終話も… 事実上の完結といった感じで少し残念でした。

やや突飛な展開が散見されたものの、
全体的にはふんわり朗らかで心地よいアニメだったと思います。


▲『小市民シリーズ 第2期』
1期よりもマシだったとはいえ… 面白いかというと微妙な…
『氷菓』と比べてしまうと、やっぱり推進力が足りてない感じ。
前半の栗きんとん事件は主人公が絡む必然性が少ないし、
後半のボンボンショコラ事件は当事者ではあるものの、
推理自体はヒロインメインなので、そちらの視点の方が欲しかったぐらい。
でもそれ以上に前半の犯人も後半の犯人も…
何一つ共感が持てないのが、何の感慨も抱かせない最大の理由かも。

(以下、ネタバレを含みます)
前半の犯人に関して言えば、結構あからさまでしたからね…
特に思う所はないけれども、終盤に犯人の姿自体が出てこなかったので、
事件の動機は主人公達の推測でしかなく、
本当の所はどうだったのかが分からなかったのは残念です。
個人的には半分当たり、半分不正解だったように思えましたが…
後半の犯人に関して言えば、単なる八つ当たりにしては過激すぎて現実味なし。
もし仮に警察が事件を解決していたら、警察をひき逃げしたんですかね?
言ってることが支離滅裂。同情の余地がゼロすぎて、ドラマにもなってない…

そういうある意味で、
現実と同じで「実は何もない」というリアルさが良いのか悪いのか…
そこが評価の分かれ目だと思いますが、
小説ならともかくアニメだとどうしても地味に映っちゃいますよねぇ…


▲『ある魔女が死ぬまで』
ネタバレですが、まだ死んでないんですよね…
1期12話では死なず…すぐに2期に入るべきだったのでは…そこが最大のネック。
だって、タイトルからしても
「本当に死ぬの?」「誰が死ぬの?」と気になるでしょうに。
候補者は3人いますが… 結論が全然出てないから、評価がし辛いです。

ただ、それぞれのエピソードはよくできていたと思います。
こう優しく包むような人情味のあるエピソードから、
逆に醜く恐ろしい人間の感情が見えるエピソードまであり、
事実上の余命宣告されている主人公のメグも明るさを失わず、
師匠のファウストとの軽快な掛け合い、
他の魔女もキャラクターが立っていて、見ていて面白かったです。

ただ、最大の謎であるメグの「呪い」に関しては、
12話でようやく片鱗が見えた程度で、今後どうなるかサッパリ分かりません。
結構思っていたよりも動機が政治的だった…
そういう意味では、続きが気になりますが、逆に続きを見るのも怖くもあり…
ストーリー後半では人の醜い所も出てましたし、
そういう展開が続きかねないのは多少心配でもあります。
でも、まぁ、持ち前の明るさは失われないんだろうな。
というわけで2期希望。続きが気になります。


▲『アポカリプスホテル』
およそ人類には早すぎたアニメ。
理解できなかった面もあるけれど、細かい所を省けば、まぁ面白かった方か?
あれだけの宇宙人がどこから来ているのかとか、
ロボットのメンテナンスや電力供給をどうしているのかとか、
全然気にならないわけではないものの、そこは気にしない方がいいのかな…

それ以上に厄介なのが時間間隔の違いでしょう。
10年単位で時間経過するのが普通のことで、50年ぐらい経っていることも。
1話の時点で2157年、8話の時点で2345年なので、
12話終了時点は2400年ぐらいか?
およそ300年の出来事を12話でやっているので…どうも感覚が付いていけません。
タヌキ星人も急に大人になったりするし… 全然時間間隔が分かりません。
展開が早いのか遅いのか分からない時間間隔のズレが一番見てて辛かったです。

まぁ、でも最終話の展開は良かったと思います。
マクロスシリーズとか見ていて、疑問に思ってた点が回収されてますし、
「そりゃそうだよなぁ」となる着眼点は良かったのではないかと。
まぁ、でもそれ以外、8話でなぜか戦車にされたり、
10話のサスペンス調の話とか、全くもって理解できない面もあって、
すごく評価の難しい作品だと感じました。
個々のエピソードは悪かったけど、全体的に見れば悪くなかったかな、という印象でした。


▲『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』
タイトルに反して、物の怪の類は全然出てこない日常推理アニメ。
戦後まもなくの昭和23年に、迷信等が残る中、
合理的な解釈で世の中の不思議を解決していくという内容です。
推理のレベルはほどほどで、初見で一発で見抜くほど易しくないけれど、
説明されれば納得という感じで、ちょうど良いレベルでした。

ネックは「昭和23年」という舞台設定です。
11話で説明されているように、当時は食糧管理制度による配給制で、
戦後の闇市・闇米が残っている状況で、
OPのように大きなお握りを食べるのは相当な贅沢なような…
かといって、主人公は長屋住まいっぽくて、お嬢様というわけでもなく…
多少のチグハグさを感じずにはいられませんでした。
他にも歓楽街に簡単に出入りできたりするのも疑問。
当時の歓楽街は進駐軍向けで、赤線街として区画が分けられていたので、
学生がそう簡単に出入りできるとは思えませんが…
そういう所の時代考証をどれだけ重ねてきたのかは疑問の残る所です。

まぁ、アニメなので、どこまで厳密に考えるのかという問題はありますが…
一応「昭和23年」と時代を明確にした以上は、
それに沿って解釈する必要はあると思います。
そこが少し足を引っ張ってしまった気がしますね。
現代と言わないまでも、1980年代とか一昔前でも十分だったような…


▲『GGSTDR』
ギルティギアシリーズのアニメ化ということで、
格闘ゲームとしてそれなりにプレイしたことはあっても、
ストーリーをあまり気にしてこなかったので、
簡易的であれ、一つの流れにまとめてくれたのは嬉しかったです。
作画も安定してましたし、アニメの出来自体は良かったと思います。

とはいえ、全8話はさすがに短すぎた…
ギルティギアシリーズを知らない人でも知ってそうなのはディズィーであり、
その根幹ストーリーが1話で駆け足で終わったのは少々残念でした。
一応、初の正式アニメ化なわけですし、
もう少しじっくり描いて欲しかったのが本音です。
ブリジッドくんも出番あったのがマシな方で、
中には一瞬しか映らないキャラもいたぐらい…あまりに駆け足過ぎた…
本当にアニメの出来自体は良かっただけに、
すぐに終わってしまった感が強く、少々物足りない感じがしてしまいました。
でも面白かったことは確か。その点は評価したいです。


▲『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 2期』
1期目は『ロミオとジュリエット』、敵対関係を抜け出さなかったのですが、
2期目は『三国志演義』、共闘関係が基本になっています。
それを良い変化と捉えるか、馴れ合いと捉えるか…
自分としては好きな展開なので、この変化は評価しています。
1期目は両陣営とも基本的には一枚岩に見えていましたが、
2期目は両陣営ともバラバラで思惑の違いが見え始めてきます。
先が気になります。是非とも早い段階で3期をやって欲しいです。

延期の原因となった作画問題は一応解決した感じ。
元のキャラ絵を考えれば、もう少し美麗に描けそうですが、
延期以降は1期目終盤のような作画崩壊はありませんでした。
でもやはり延期を重ねたことは、
作画に対するマイナスイメージを払しょくするには至らず、
挽回というほどでもなかっただけに、今後も付きまといかねません。
次回は作画で悩まぬよう、切に願いたいです。


▲『Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。』
ほどよく面白い異世界冒険アニメ。
登場キャラはみんな可愛いし、パーティーは女の子ばかりだし。
そして、みんな漏れずに主人公のことが好き! 文句なしでしょ(笑)

問題は最後まで主人公の師弟感覚が抜けないことでしょう。
恋人感覚までは行くのですが、それでも守護対象を抜け出さない…
そこが常に責任を被る姿勢が見え隠れし、
それを仲間が寂しく思うという展開が何度となく続きます。
最後もそれでひと悶着あって…ワンパターンで何も成長していないのが…
そういう意味では主人公が最後まで仲間を頼れない、
自分がなんとかしないとと思い込んでいる辺りが残念でした。
もっと仲間を信頼しましょうよ…

(以下、ネタバレを含みます)
ラストのアレもなぁ… てっきり全員で新しい世界に行くものだと…
まぁ、あの展開も十分予想はできたんですが、
その直後のセリフがもう死んでるが如くの扱いなのが…あまりにも…
いや、生きて他の世界に行けた可能性もあるのだから、
どうしてもう故人を偲ぶみたいな雰囲気になっているのか…
あまりにも酷過ぎません?
正直、アレで一段階以上に評価が下がりました。
一応、それなりに楽しめたのでこの位置にしていますが、
怒り具合からすれば、もう一段階落としてもおかしくないです。
ご都合主義なら最後までご都合主義を貫けよ、と思います。


▲『俺は星間国家の悪徳領主!』
本人はそのつもりなのに、周囲の評価は真逆なんだよなぁ…
基本的にこの作品、アホしかいません。
転生前の主人公にしても別に横領罪が成立してないし、
転生前の主人公をハメた上司も分かりやすすぎるし、
転生前の主人公の奥さんもただの結婚詐欺だし、
転生後の両親もシンプルにアホだし、
まともかと思った女騎士も回復後はアホだし、
そもそも、転生させた案内人自体がアホだし…
そんな中で唯一まともな天城というAIロボが、
何かストーリーの鍵を握るのかと思いきや、別にそんなこともない。
そういう所が「惜しい」んですよねぇ…詰めが甘い。
それでも、それなりに楽しめたのは本当に天城のおかげ。天城様様。

(以下、ストーリーのネタバレを含みます)
惜しい要素としては、主人公と天城にしか見えてないっぽい、
猫の幽霊っぽい存在ですよねぇ…
一応、主人公の転生前の飼い猫が最後まで裏切らなかった話があるので、
その猫っぽくはあるのですが、そこを天城と関連付けさせたり、
案内人(悪魔っぽい)と対立する神側の存在にしても良かったのでは。
案内人も相当アホだとは思うものの、
それでも案内人の思惑を超えられたのは天城なり、
謎の導き手の存在もあったわけですから、そこら辺の伏線回収があればベストでした。

つーか、案内人は誰の悪感情でもいいなら、
主人公じゃなくてゴースなり、海賊側から奪えば問題なかったのでは…
実際に転生前には、主人公だけでなく、上司と妻からも回収し、
両方を陥れる頭脳プレイを見せているわけですから、
もっと柔軟にやれば良かっただけのことでは… アホじゃね?

あと細かい設定では、女騎士が改造される胸糞展開がエリクサーで人間に戻せたり、
成人年齢が50歳はともかく、40年経っても子どもの姿のままだったりと、
どういう異世界設定だよと思う所はあったものの、そこは流すべきなのか…
いや、女騎士は普通にサイボーグ化とかでダメだったんか?
結果的に人間に戻したことが逆に人間の品性を失わせてしまうという…あら不思議(苦笑)


▲『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』
男女の友情というよりは、
「仕事と恋は両立する?(いや、しないっ!!)」という感じ。
主人公が高校生だから、日葵(ひまり)を好きと言えるんでしょうが…
この作品では主人公の姉を含めて、メインヒロインの日葵の兄、
もう一人のヒロインの姉と、脇役がほぼ年上の社会人なんですが、
おそらく視聴者を含めて、みんな「日葵はやめておけ」と思ってたはず(苦笑)

言うなれば、「仕事と私、どっちが大事なの?」と言い出すタイプでして…
終始、日葵に振り回されていた印象しかないです。
もう一人の凛香ちゃんにしとけばいいのに…
結局、主人公は日葵に気に入られるためにアクセサリを作るという、
そんな箱庭思想から抜け出せておらず、
このままだと趣味で終わっちゃう印象しかないですねぇ…
最終的には本人達がそれでいいなら的なお節介で終わりましたが、
終盤で批判していたように、恋愛に現を抜かし過ぎている面は否めず…
そういう意味では、恋愛が時に毒となる典型例だった気がします。
きっと大人になると理解できるんだろうなぁ…


▼『紫雲寺家の子供たち』
ラブコメ見せられてるはずなのに、全く感情移入できない…
同じ家で育った兄姉妹が、実は義理で血縁関係のない赤の他人と言われても、
すぐに恋愛対象として認識できるかと言えば、かなりハードルが高い。
視聴者から見れば、血縁があろうとなかろうと、
無関係のヒロインだから萌えることはできますが、
ストーリーに自己投影すればするほど萎えていくのが致命的で…
だからラブコメのドキドキ感がサッパリなく、
視聴者置き去りの虚無アニメで、逆に近親相関感情に吐き気を催すという…
いや~、エロゲやエロ漫画とかは近親相関上等でも、
マジでやられるとドン引きするよな~という感じ(苦笑)

コメディ・家族愛アニメとして見ても、
テニス部の南の話は理解できても、謳歌の富士登山の話は1ミリも理解できません。
奇しくも、中国人男性が閉山中の富士登山で2回連続遭難・救助を受けるという、
山岳救助の根本に関わりかねない事件が起きたこともあって、
夏山ではあるものの、不用意な登山をしてしまうのはあまりに軽率です。
しかも、理由が義理の父母の出会ったきっかけが富士登山で、
高山病になった母親に声をかけたからってのが…
なにそれ、そこで高山病になるまで登山続けるつもりだったの?
あまりに意味不明、必要性皆無の内容に怒りを通り越して呆れます。
どういう神経構造をしているのか、客観的に見てもドン引きです。

というか、本当の両親や養子の経緯とか気にならないんですかね?
もし、そこに本当の娘が一人居たとすれば、
後継ぎという立場も変わりかねないし、
婚姻を前提とした普通養子か、実子と変わらない特別養子でも婚姻の手続きも変わる。
なんつーか、最も大事なことを置き去りにして、
恋愛脳になっているのが本当に理解できません。
リアリティがない、現実味がない、面白みがない。
良い所で終わっても、全然気にならないし、2期目あったとしても見ないでしょうね…


▼『鬼人幻燈抄』
んー、ちょっと評価が難しい作品ですね…
ストーリーが難解なわけでも、分かりづらいわけでもないのに、
物語の雰囲気が隔絶しているというか、
明らかに毛色が違っていて、まとまりがないんですよね。
1話はショッキングな凄惨なシーンもあり、シリアス展開を予想させるも、
2話目からは鬼絡みのちょっと良い話が続いていき、
9話後半から10話はなぜか現代視点から物語が語られたり、
ラストは1話ほどではないものの精神的には辛いシリアス展開が来たりと、
同じアニメなのに、全く雰囲気の違う話が組み合わさってるんですよね。
1話目でシリアスを期待した人は、2話からは退屈でしょうし、
逆に2話で江戸時代末期の日常モノに慣れた人は、
終盤の展開は辛すぎるでしょうし…

まぁ、なんというか、どういう視聴層に見せたいのか分からないんですよね。
鬼と聞くと『鬼滅の刃』を思い出しますが、
あれはシリアスを基本線にギャグを交えてるのが良いのであって、
シリアスと良い話を交互でされても、視聴者は戸惑いしか感じないわけです。
もう少し構成を考えておけば、緩やかに話を盛り上げられたと思うんですが…
ちょっとジェットコースター過ぎた感じがします。
あと現代編は完全に蛇足だったような…
現代編のヒロインが全く思い出せないほどに内容が稀薄…必要あった?
それこそラストに持ってきて視聴者の想像に委ねた方が良かったと思います。


▼『未ル わたしのみらい』
制作スタッフ・スタジオが異なる5社によるSFオムニバスストーリー。
なんだけど、結局、誰もまとめる奴がいないから、
作品に統一感がなく、何が描きたかったのかサッパリ分かりませんでした。
オムニバスストーリーといえども、プロローグとエピローグぐらいあるでしょ?
この作品にはそれがない。
いきなり個別ストーリーを見せられてるから、着眼点がそもそも分からない。
ただ、この人の人生の1ページはこれですよ、と見せられても、
何でそれを見せられているのかも分からないし、何を見出せばいいのかも分からない。
未来という漠然としたテーマがあるだけで、
漠然とアニメを見せられて終わってしまった、そんな感じでした。

制作がなぜかヤンマー。
ED曲の始まりが『ヤン坊マー坊天気予報』の音楽アレンジなのが草。
なに、ヤンマーディーゼルは人型ロボットでも作ってるの?
何から何まで「???」なアニメでした。
個別のエピソードは悪くなくても、まとまりがなければ単なる垂れ流し。


▼『ばいばい、アース』
設定とか難解だった割に、ストーリーはごく単純だった…
頭を悩まされた割には、答えはシンプルだけど答えになってなくて、
スッキリ感皆無で結局モヤモヤしか残らなかったので、
結論としては「面白くなかった」に尽きてしまいます。

多少のネタバレでストーリーを簡潔に説明すれば、
『親が子どもをあやそうとして、おもちゃを与えるも、
「欲しいのは友達!」と言って聞かずに眠ってしまい、
 仕方ないから発展させてアンドロイドを作ったけど、
「欲しいのは仲間!」と言って聞かず、親を斬り殺しました』という話。
ヤベェ。例えた方が身もふたもなくてヤベェ。

(以下、ネタバレを含みます)
要は『アポカリプスホテル』とか『Nierシリーズ』みたいな設定なんですが、
主人公が地球人の生き残りであるため、
結局は主人公の胸先三寸なところがあって…
アンドロイドは思考できても、最終的な自己決定権がなく、
そういう作品の奥深さが存在してないんですよね…
そもそも、この世界の外がどうなっているのかサッパリ分かっていません。
なにもない荒廃した地球なのか、
それとも他の生き残りのためにAIが別の世界を作っているのか、
そもそも、この世界さえVR・ARでしかなく、実際には存在してなかったのか…
主人公がこの後、どこに旅立っていくのか、
サッパリ分かっていないので、何とも言えないモヤモヤ感が漂います。
スッキリさせるには宇宙を目指すのがタイトル回収にもなるし、
一番だと思うんですが… なんなんだろうね、この作品。
終始、煙に巻かれて終わった感じがします。


▼『前橋ウィッチーズ』
ありかな? なしかな? うーん、これは「なし」かな(苦笑)
いわゆる「魔女っ子」モノって、魔法を使って物事を解決するじゃないですか。
でもこの作品では基本的に「ライブ」しかやってないんですよ…
それじゃ魔法を何に使っているかといったら、
異空間で痩せること(現実は無理)、推しVへのスパチャ費用、
時間逆行(家事するため)、光熱費・パーティ代といった感じでして…
いや、時間逆行はスゴイんですけど、そんな消費量多くなさそうなのが…
日常の些事に魔法を使う意味あるんですか?、というのが根本的な問題としてあります。

それと歌えば何とかなるよ的な流れはどうにかなりませんかね?
例えば、マクロスシリーズには一応根拠があったわけですが、
この作品では歌うことに何の意味があるのかサッパリ分かりません。
しかも、そのライブが練習の成果ならまだしも、
そもそもライブが魔法で作り出されてる=ライブの練習必要なしというのも、
何の感慨も湧きませんし、それを見せられて感動するわけもない…
つまり… 一体、何がしたいんだ、こいつら?

(以下、ネタバレを含みます)
終盤に再登場した栄子の行動原理もよう分からん。
魔女見習いとかやってる時間あるなら、勉強すればいいのに…
背中を押した責任とか言われても、ただライブ見せただけなんですが…
推しのライブを見て勇気づけられた末の行動が良くなかったら、
推しの責任になるんですか?
あまりの八つ当たりっぷりに「化け物」を見てる気分。理解不能です。

アズの魔法痩せ問題も全然解決してないし…
3話の凛子さんへの暴言は絶対に許せんけどな。
自分の生き方をしている人を敢えて否定する意味が理解不能。
自分の価値観を押し付けて切れまくってたバカは誰ですか?
最終話の太った姿を晒したのも、夢オチだからユイナの願望にすぎず、
結局、本人はまだ自分を認められていないのは問題では…
ぶっちゃけ、痩せてて毒舌は怒りしか沸かないけど、
太ってての毒舌は愛嬌に感じるから、そっちの方が得なのにね…

ケロッペの目的も11話で登場した渋谷の魔女の正体もよく分からんし。
まぁ、男性脳で合理的に見てはいけないアニメなんでしょうけど…
ノリでなんとかなるものでもない。前橋の意味もほぼないしなぁ…
もはやサンライズではなくサンセット。
没落っぷりが伺えるアニメでした。


▼『ボールパークでつかまえて!』
※球場の売り子さんはキャバ嬢ではありません!
それぞれのエピソードは悪くないんだけれども、
どうしてもビール売り子のルリコさんはダメだった…
ビールを注いだ後に横に座るのマジで何なのorz
他の内容自体も面白いというよりは、なるほどねぐらいの感覚で、
結局、面白かったかと言われると… うーんと悩んでしまいます。

現実のプロ野球のことを考えると、ちょっとタイミングが悪すぎました。
今年からSNS規制が厳しくなり、球場職員の撮影は基本NGなので…
ちょっと価値観が違ってしまったというか、感覚のズレが生じてしまいました。
あと明らかに千葉マリンスタジアムが舞台なんですが、
今年のロッテの調子が全く上がらず…
一応、球団は本拠地以外は架空の球団になっているので、
そこまで厳密に考える必要はないものの、
相乗効果とかあればもう少し盛り上がっただろうに…
なんか…こう…ひたすらタイミング外してた感が強かったです。残念。


▼『忍者と殺し屋のふたりぐらし』
今期の特級非倫理的アニメ。
毎週のように可愛い忍者が死んで草になるのマジで草も生えない…
後半6話の超乳回や8話・9話の幽霊回など、コメディ色も強く出ましたが、
7話の何とも言えない展開や、サイコパスすぎるマリンの姉の存在で、
最終的にはやっぱり非倫理的アニメに戻ってしまった感じに…
微妙に軌道修正に失敗した感じで、少し勿体なかったです。
個人的には中盤の日常アニメ的な展開が好きだったので、
もう笑いで吹き飛ばしちゃった方がいいと思ったんですが…
やや中途半端な印象が残るアニメでしたね。

(以下、ネタバレを含みます)
7話は内容的に難しい所…
ほとんどが抜け忍のさとこを殺しに来た忍者を返り討ちにする話ですが、
7話はクラスメイトの友達の葵がターゲットでしたからね…
しかも、その理由が「息子の受験のライバルになるから」という…ひでぇ理由。
作中では殺したのかどうか明確にされてないませんが、
その後も登場しないことを考えると、やはり殺したのか…
でも吉田さんのビラ配りでさとこが何の反応も見せてないことから、
遺体の処理をした形跡も見られないんですよねぇ…
加えて言えば、その後は1話2キル以上だったものが、1話1キル以下に激減。
仕事でキルしたのは1回だけだし、その間に順位がかなり落ちているので、
あの時がおそらく殺し屋ランキング最上位なので、余計に判断できません。
まぁ、はっきりさせなかったことを含めて、後味の悪さは残りますねぇ…
結局、視聴者には殺し屋をやってる理由は明らかにされないわけですし。


▼『神統記(テオゴニア)』
相手の体にある「神石(骨髄液みたいな何か)」を取り込むことで、
力を増し、神の加護を得られるという世界観が…
現代的価値観からすると、あまりにもあまりにも…
そうなると当然、加護持ちの神石を狙えば良いということになり、
同じ人間の神石を奪うのが効率的ではと思っちゃうわけで…
まぁ、そこら辺は後述しますが、あまりにも弱肉強食過ぎる上に、
その相手を食べるという世界観はどうにもハードルが高いです。

それに加えて、なぜか異世界転生要素が加わって、
主人公は事あるごとに現代の技術を都合よく思い出して、
成功していくというパターン… でもその理由はよく分からない。
別に現代知識が必須なわけでもなく、
単なる強さの理由として現代知識が使われているだけ、面白みに欠けます。
むしろ、完全なファンタジーとして描いた方が、
現代の倫理観と突き合わせる必要がなく、全然評価が上がったと思います。
どうしてそんな中途半端なことをしたのか、理解できません。

(以下、ネタバレを含む)
やはり問題があるのは9話ですよね…
ムカつく巡察使なので、殺したくなる気持ちも分かりますが、
それはやっぱ殺人なんで躊躇うのが普通なんですけど…
わりとアッサリ殺った上に、そいつの神石を想い人に飲ませようとするという…
緊急事態と言えばそうなんですが、
簡単に人間の倫理を超えてしまうハードルの低さは何なのか、
我々には理解できません。
結局、同族の神石は拒否反応が出るということで、吐き出させることになり、
想い人は一命は取り留めたものの、目覚めない寝たきり状態に…
思い切ったことをしでかした割に、実のない結果となってしまいました。
なんかもう…アレで付いていけないと思った視聴者は多かったんじゃなかろうか…
本当に製作陣の神経を疑うというか…どうしてあんな展開にしたのか。
人の心とかないんか? と思わずにはいられませんでした。


▼『勘違いの工房主~英雄パーティの元雑用係が、実は戦闘以外がSSSランクだったというよくある話~』
11話の「この硬くなったパンをナイフで削ってスコップにしますね」はアニメ史に残る名セリフ。
そして最終話でこのパンが命を救うのは、よくある話ですよね?
いやいやいやいや、それパンだよね? あってたまるか!
アダマンタイト級のパンって何だよ、それ!

…と、まぁ、終始こんな感じのオトボケ展開なので、中身がスッカスカというか…
ここまで謙遜、というか卑屈が過ぎると、もはや嫌味にしかならない…
女の子は可愛いけれど、やっぱり恋愛展開にならないのは最近のパターン。
なろう系は頭を空っぽにして見れるのが良さですが…
逆に頭を空っぽにしなければ、見れないレベル…
人間、考えるのを止めた方が幸せになれるアニメ。


▼『ゴリラの神から加護された令嬢は王立騎士団で可愛がられる』
ゴリラの加護という一発ネタで注目されたものの、
中盤はほぼ乙女ゲーの恋愛パートのごとく進んでいき、
最後に帳尻合わせにゴリラの加護を使った感は否めず…
序盤のゴリラの加護に振り回されつつも、
多くの人に役立っていく様は見ていて面白かっただけに、
中盤のゴリラの加護を忘れた普通の展開は残念でした。

ゴリラの加護という設定の奇抜さはあったものの、
中身は普通の乙女ゲー世界で、やや食傷気味だった感は否めないですね。


▼『スライム倒して300年 そのに』
正直、あまり記憶にないというか…ほぼ毎話途中から寝てたというw
世界観は異世界転生系ではあるものの、やってることは日常アニメ。
毎回の流れが「ゲストキャラ登場」⇒「ドタバタする」⇒「大円団」の繰り返し。
かといって特に新しい流れがあるわけでもなく、
植物の精霊のサンドラが仲間になったのみで、基本一話完結形式。
そういう変化の少なさが退屈に思えた感はあります。

とはいえ、そこがこの作品の良い所とも言え、
豪華声優陣によるまったり異世界ライフを楽しみたいならおススメ。
結局は求めるものの違いで、難しいこと考えずにまったり楽しめるのも良さでしょう。
正直、途中で視聴を止めることも検討したものの、
日常アニメという感覚で見るようになったら、気楽に最後まで見れました。
まぁ、こういうマッタリな時間も良きものということで。


▼『最強の王様、二度目の人生は何をする?』
転生要素、別に要らなくね?
『無職転生』のような引きニートに感情移入もできないし、
『英雄王、武を極めるため転生す』のようなTSトンでも要素もない。
無感情の拳だけで成り上がったような前世王様が、
人の心を知る的な内容だけど、やっぱりよく分かってない…なんだこれ。
あまりのボソボソ喋りに眠くなるし、逆に転生要素が足を引っ張っちゃってます。

中盤でテシアがヒロインポジションに付くと、多少盛り返した感はあったんですが…
別に成長したヒロインにドキドキすることもないし、
やっぱり主人公の心が無感情すぎて面白くないんですよね…
面白い所を探すのが難しい程に面白くない…
最後まで見れた自分を褒めてあげたい気分です(苦笑)


▼『一瞬で治療していたのに役立たずと追放された天才治癒師、闇ヒーラーとして楽しく生きる』
可もなく不可もなく…びっくりするほどに内容が入ってこないアニメ(苦笑)
一応、内容的には亜人差別の酷い国で、
金さえ払えば誰でも癒す敏腕ヒーラーが無双して治す話なんですが、
トリアージ(緊急時の治療優先度)と差別を絡めたのは上手かったものの、
結局は無双して全員治しちゃうから、ストーリーが全然記憶に残らないんですよね…

ヒロインも今一つで、メインのリリは完全に妹的立場に過ぎず、
貧民街の3ボスも存在感が薄く、女騎士は完全に頭イカれてる…
レイスのカーミラが出番も多いけれど幽霊といのが…
なんなら男性キャラのクレソンが一番ヒロインっぽかったな…
まぁ、要は色々と微妙だったという感想しか持てませんでした。


×『魔神創造伝ワタル 』
1期はとりあえず我慢したんですが… 20話で完全ギブアップ。
とりあえず、スタッフは松平健に土下座すべき。
敵役のオフラインが金色のピカピカ衣装で口癖が「オレ!」なのは、
マツケンサンバ2でお馴染みの松平健を彷彿とさせるものの、
それ以外の要素、容姿や設定を含めて関連性は一切なく、
どうしてこういうキャラクターにしたのかが全く分かりません。
しかも終盤でホットラインの負の部分であるという設定が出てきて…
つまり、松平健は「悪」の象徴だとでも言いたいのか…
これでは単なる陰湿なネガティブキャンペーンです。
アニメだからとか、悪ノリで片づけて良い問題ではありません。
一方的に悪いイメージを植え付けるのが子ども向けアニメのすることか?

SNSの炎上問題をテーマにしているのは現代的ではあるものの、
それも単純に面白がっている感が強く、教訓性はかなり弱め…
あれでは誰も炎上動画のようなことをしてはいけないと思わないっしょ…
むしろ真似しかねない恐ろしささえ感じます。
明らかに「ワタル」の冠が重すぎです。
もはやこのアニメ自体が炎上要素。さっさと謝罪動画上げて去った方がマシ。

×『TO BE HERO X』
8話で視聴断念。かなり我慢した方だと思う…
現時点でもこのアニメが何なのかよく分かってないんですけど、
ヒーローにまつわるオムニバスストーリーのつもりで作ってるんでしょうね。
1~4話がナイス編、5~7話が魂電編、8話からシアン編という感じで。
けれど、視聴者にはそれが一切分からないし、伝わらないので、
何を見せられているのかがそもそも分かりません。
魂電編がナイス編が全く関係しておらず、それはシアン編もおそらく同じ。
だから見てても、ずっと「???」でしかなく、面白いと感じる要素が全くない、
いつか「???」が解消される日が来るかと思ったけど、これは無理そうです。

結局、中国アニメの悪い所しか出てないんですよね。
何度も言ってますが、話の繋がりが皆無。完全な独りよがり。
同人誌を読んでるような感覚なんですよ。
読者が作者の頭の中を知ってて当然みたいな読ませる気がない感覚。
ゲームのイベントを繋げただけではアニメにはならないということです。
アニメには流れがあります。その流れが中国アニメは存在していません。
だから話が入ってこないし、面白くも感じない。常に「???」でしかない。
出来の悪い同人漫画をアニメで垂れ流さないで欲しいです。

×『コンパス 2.0』
7話で視聴断念。
OPを水樹奈々さん、EDを内田雄馬さんが歌っており、
作画も安定していて、スタッフ的には豪華なんですけど…内容が…
PVPのソシャゲ世界では戦うことが当たり前なのかもしれませんが、
アニメではどうして戦っているのかがそもそも分かりません。
例えば、定期訓練だとか、報酬のある大会だとか、
少しでも戦う動機が見えてくるなら分かりますが、
そういうのは一切なく、完全に視聴者を置いてきぼり。
加えて、現実世界のプレイヤーがアバターとして登場するんですが、
そのことが余計に感情移入を妨げてしまいます。
マスコットサイズのミニキャラアバターに感情移入はできませんよ…
そういうのは全て排して、普通にキャラクター同士で会話させた方がマシでした。
結局、どんなに皮が良くても、中身がスッカラカンだと辛いですね、というお話。

×『愛重ダークエルフ』
4話で視聴断念。
主人公は冒険の過程があるから(ほぼ)痴女に迫られても満更でもないのだろうが、
視聴者からすると愛着ゼロの見知らぬヒス痴女に襲われる展開しかないので、
エロいシーンもエロく感じられず、むしろ気持ち悪い…
常にレイプされているような展開で、むしろ拷問の時間です。キツすぎる。
それとOPの歌が酷すぎて、いちいち音量下げるのも面倒…
今期はセクシー系アニメだと『履いてください、鷹峰さん』、
『かくして! マキナさん!!』がわりと優秀で、
どちらも歌もしっかりと力を入れているだけに、余計に歌の酷さが際立つ…
あらゆる意味で見る価値のないアニメでした…

2025年07月01日

「無駄」の削除

●“雲隠れ”の国分太一「ただのパワハラでない」日テレが一発退場を即決したコンプラ違反の“中身”
まるでどこかで聞いたような話ですね…
昨年、TBSラジオを降板することになった生島ヒロシ氏と一緒か…
結局は「程度による」としか言いようがなく、
これぐらいで番組を追われるようになったのも時代の変化か…
今後は関わり合いのない当たり障りのない芸能人でないとダメなのでしょう。

その生島ヒロシ氏が去った後のTBS系の朝ラジオがどうなったかと言えば…
政治・ニュースはほぼ言及せず、当たり障りのない話題と音楽で誤魔化すラジオに…
まるで聞きどころのない、一切記憶に残らないラジオ番組になりました。
その中でも個人的に最悪なのは、食事コーナー。
最近はASMR等で咀嚼音が持て囃されていますが、私は非常に苦手で、
例えるなら、他人の吐いたゲロを食わされてるような感覚になります。
好感度の高い人なら構わないんですが…
知らない他人の咀嚼音は苦痛でしかありません。
だからその時間だけラジオを切ることが多くなりました。
占いコーナーも朝一に戻りましたし、
もはや1時間も聞く価値なく、10分聞いて終了ということも…
朝のリズムを容赦なくぶち壊してくれて、ありがとうございます。
おかげさまでラジオから解放された日々を送っています。さようなら、ラジオ。

テレビも既にそうなっていると言えば、そうかもしれませんが、
この傾向は今後も続くと予想され、
そのうちラジオやテレビを視聴する人はいなくなるでしょう。
その時になってようやく窮屈になり過ぎたことを自覚するのかもしれません。
無駄こそが面白みなのであり、無駄を削いだものは興味を失わせます。
無駄のない番組は我々の心を打つことは一切なく、
ただの環境音と化すことでしょう。


◆ニュースネタ 石破首相の「消費減税は金持ちほど恩恵」発言にネット紛糾「詭弁オブ詭弁」「消費税を理解してない典型」
既に消費税を学ぶ時に「逆進性」も教わっていますから、
大学生だけでなく高校生レベルでも知っててもおかしくない話。
それで国民を誤魔化せると思っているなら、国民を舐めてるとしか思えません。

一言で説明すると、明日から課金ガチャが半額になりますと言ったら、
絶対的金額で言えば、得をするのは重課金勢のはずなんですが、
相対的に得を感じてガチャを回す気になるのは、微課金・無課金勢の方ということです。

消費税は払った金額で負担が決まるので、
絶対的にお金を使った人ほど負担していることになります。
その意味で、お金を使う金持ちほど消費税の支払いが減るのは間違いありません。
ただ、相対的な負担、収入における消費の量を考えれば、
金銭的余裕がない方、生活費に消える割合が多い人ほど減税の恩恵を認識します。
要は、消費税減税で絶対的な金額が下がったとしても、
金持ちは元から金額を見て買っていないので、恩恵を被ってる意識はなく、
貧しい人ほど安い方を買わざるを得ないので、より恩恵を認識することになります。
金持ちは1500円の物が3000円になろうとも買いますし、
逆に貧しい人は3000円の物が1500円になったら、お得だと思うわけです。

また、別の言い方をすれば、消費税は物を持っていない人ほど負担が大きい税になります。
だから高齢者よりも若年層の方が相対的な負担は大きくなります。
高齢者は消費税が上がったので、今の家に住み続け、車も使い続けようと思えても、
若年層は家も車も持ってなければ購入せざるを得ません。
一般的に高い物ほど長く使える傾向にあり、安い物ほど使い捨てになる傾向があるので、
金持ちほど消費をケチることができ、貧しい人ほど消費を削ることができなくなります。
よって、相対的な負担は金持ちよりも貧しい人の方が重くなるわけです。

実際の消費税を支払った量を考えれば、
「金持ちと」いうか、正確には「お金を使っている人」ほど「負担」が減りますが、
相対的な「恩恵」という観点で言えば、「貧しい人」ほど減税効果を受けやすいとなります。
これが消費税の「逆進性」の議論です。現在では常識になっています。
ですから、それで誤魔化せると思っている石破総理は何ともお粗末としか言いようがありません。
逆に消費税減税をしたくない別の理由、
要は消費税を元に戻す・増税する際の反動を怖がっているのが明らかですよね。
いいじゃん、別に政権を失うだけなんだから。
政権交代がないことが、政策の思い切りを否定しちゃっています。
先(反動)を見て何もできなくなっているのが今の自民党だと言えましょう。
ガソリンの暫定税率もそう。やる理由よりもやらない理由の方を探しているようにしか見えませんね。
まず、やろうということで国民民主党と一致したのではないの? 「やろう」はどこ行った?


◆ニュースネタ 「国政選挙はもう考えてない」蓮舫 参院選出馬表明に呆れ声…過去にもあった“前言撤回”
山尾氏の次は蓮舫氏だとメディアは騒いでますが…
いや、何かしたか? 
何かやらかして国政選挙には出ないと言ったなら分かりますが、
都知事選に出るために参議院議員を辞めただけなら何も問題ないのでは?
問題を指摘するとすれば、「そこ」ではないでしょう。

批判するべきは、昨年の蓮舫氏の辞職によって「合併選挙」になっている点でしょう。
●2025年日本の補欠選挙
つまり、定数の多い都市部の選挙区の場合、
欠員が2人以上出ないと補欠選挙をやらない規定になっているようです。
昨年の都知事選に伴う蓮舫氏の失職により、欠員1状態になりましたが、
それは規定によって補欠選挙が行われず、補充されないまま今日に至ります。
結果として、今回は「合併選挙」となり、
改選6議席(任期6年)+欠員補充1議席(任期3年)となります。
本当は6人受かる所を、もう1人受かるわけですが、その人は任期3年です。
仮に蓮舫氏が6位以上で当選したとすれば、任期は6年、7位の人は任期3年。
蓮舫氏が辞職していなければ、仮に補欠選挙で再当選していれば残り任期3年が、
他の当選者に回ることになるわけです。
果たしてそれでいいのか? という批判はあるでしょう。
まぁ、これは参議院選挙のシステムの問題であって、蓮舫氏の責任ではありません。
とはいえ、1議席の欠員を生じさせた政治倫理的問題は残っており、
そこは追及されても致し方ない面はあるでしょうが、
現時点でそこを批判している人は誰もいません。的外れ。

まぁ、でもこの規定からすると、
埼玉・東京・神奈川・愛知・大阪の5県で1人ずつ欠員が生じても補充されないわけで、
定数-5人少なくとも参議院は問題ないと言っているようなものでして…
5人いなくてもいいなら、もっと定数減らせばいいのでは? と思わなくもないです…


◆アニメの話『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』
今年の春アニメの感想はそれぞれ書いてますが、
ジークアクスだけ長文になっちゃったので、先行する形で掲載することにします。
全体の総評は後日行うことにしますが、一言でいうと「日常アニメ」が面白かったよね、という感じ。
裏を返せば、非日常に憧れた少女の物語は…
言うまでもありませんよね? 大事なものを見失っています。

▲『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』
逆シャア・アムロ「エゴだよ! それは!」
僕がサンライズよりも上手くガンダムを作れるんだと言わんばかりの意欲作の末路は…
ガンダムもどき… それ以外の言葉は不要でしょう。
見た目からして明らかにエヴァっぽく、戦闘シーンを見てもピンと来ず、
終盤のシャリアブルの戦闘シーンでようやくガンダムらしくなったと思ったら…
最後は、「あぁ、やっぱりガンダムもどきじゃん」、と。
ガンダムであってガンダムではない。パチモンを見せられた感がします。
それなりに楽しめはしましたが、好きかと言われると、嫌いと言わざるを得ません。

最大のネックは登場キャラの心理の変化が理解できないことです。
なんつーか、感情のジェットコースター、
これはニュータイプじゃないと理解できないということでしょうか?
例えば、主人公のマチュがシュウジに憧れる気持ちは分からなくもないけど、
わりと唐突な感は否めなかったし、ララァに関して言えばもっとそう。
どうして最終的にシュウジ<<ララァになるのか、理解不能です。
ニャアンにしても、どちらかと言えばマチュとの友情を意識してると思いきや、
マチュがシュウジに拘りだすと、マチュ<<シュウジに行動理由が変化するし、
キシリアが挟まってくると、さらに複雑に変化してるのに、最後はやっぱりマチュ。
そりゃ、好きな人の好きな人を意識するというのは分かるけれども、
人間関係が複雑に変化した末に、バトルで戦い合うのは何なのか?
それこそ不良が河原で素手で殴り合うかのように、
モビルスーツでサーベルやライフルをぶっ放す神経は理解不能です。それ殺し合いでは?
何も知らない子どもが核ミサイルで遊んでいるかのようで…怖すぎ。
ひょっとしたら戦争ではなく、クランバトルの延長上で考えているのかもしれませんが、
あまりにサイコパス過ぎて、常人では付いていけません。
これはニュータイプじゃないと理解できないとかではなく、
単純に描写不足であり、説明不足でしかなく、
本作品の評価を高められなかった最大の理由だと思われます。

心理描写で言えば、最終話のシャリアブルの行動も完全に説明不足。
そりゃ視聴者は逆シャア見てるから理解できるんですが、
あの時点でそれを察するのはニュータイプでも無理な話。
そこで気づけるなら、Zの頃にアムロがもっと注意してるでしょ。
あまりの変心ぶりに、こちらも「へ?」という感じで全く付いていけませんでした。
シャリアブルの戦闘シーンは純粋に良かったんですけどねぇ…

結局、ガンダムの「外伝」にもなれず、完全な「もどき」止まりという評価です。
ifストーリーをやりたい気持ちは分からなくもないけれど、
ガンダムはシリーズ物であり、既に続編があるわけですから、それは通用しません。
仮にジークアクスが正史になったら、ZやZZ、逆シャアやユニコーンはどうなります?
既にポケットの中の戦争と0083が台無しになっているのに、それ以上に壊しますか?
これでは単なる「破壊者」です。
後から前日譚を作るケースは、先の0083やオリジン等がありますが、
あれらは既存の作品を否定せずに、上手く当てはめたから高く評価されたんです。
また、「外伝」で言えば、ゲームで発売された『ブルーディステニー』が、
ユニコーンのNTDによってEXAMシステムが注目を浴びることになり、
正史に組み込まれるほどの存在となりました。
それらと比べて、ジークアクスはどうでしょうか?
現状では「外伝」にもなりきれない所か、最初から放棄してしまっています。
並行世界の話だからと、好きやっても構わないという驕りを感じずにはいられません。
続編を作るのかどうか知りませんが、せめて「外伝」になれるようにして欲しいです。


(以下、重度のネタバレを含むので、追記に記載)

ガンダムファンなら気になるのが、ガンダムシリーズとの絡みですが…
想像以上にゴチャゴチャしていて、正直よく分かりません。
最終話の会話からすると、本作の世界自体が向こう側の「ララァ」が作った世界のようで、
簡単に言えば、『シュタインズ・ゲート』みたいなことを「ララァ」がしてると。
では相対性理論の「観測者」である「ララァ」がいなくなった世界線はどうなるのか、
神なき世界はどうなるのか、
観測者不在の世界は登場人物を新たな「観測者」として機能し続けるのか否か?
一応、本作品では「世界は継続する」という考えで作ってるのでしょうが…
まぁ、どうなるんでしょうね?
アニメの『グリッドマン』では崩壊の道を歩んでましたけど…どうなんでしょうね?

もう一つの問題は、「ジークアクス」の正体です。
最終話からすると、ジークアクス自体も別の世界線から来たようですが、
それにも関わらず、「ララァ」はジークアクスは回収せず…
ジークアクスを残した理由は何なのか、
そもそも「ララァ」と関係ない、さらに別の世界線から来たのか?
最後に覚醒状態でアムロの声がしたのも気になります…

初代ガンダムとの絡みで言えば、向こう側の「ララァ」も初代の世界線ではなく、
それではあなたはどこのララァなの?という疑問が生じてしまいます。
初代ガンダムではララァがシャアを庇って戦死(明確に死ぬ)するわけで、
そもそもシャアの命はララァの犠牲の下で残っているわけです。
そこも本作品に感情移入できない点の一つで、
「ララァ、お前がかばって死ぬんだよ!」とみんな思っていたでしょ…
結果的にそのことが新たな悲劇を生むから、
その選択肢を回避したいというのなら分からなくもないんですが…
どう頑張ってもシャアを生き残らせることができない「ララァ」の苦労が、
初代ガンダムを見ている人には1ミリも伝わってきません。
さすがに『シュタインズ・ゲート』のようにはいかず、全く感情移入できません。
まぁ、無理にねじ込むとすれば、「ララァ」が元の世界線に戻って、
シャアを庇って死ぬことになる、つまり初代の前日譚と理解することもできますが…
それはあまりにも嫌な解釈じゃありませんかね?
それこそシュウジに殺されてループを繰り返していた方がマシでは…台無しすぎる。

序盤の展開で想像していたのは、ニトロプラスの『デモンベイン』型ループ。
初代ガンダムシリーズの逆シャアのアムロがサイコフレームで世界線を越え、
「アムロ」はテム=レイとしてガンダムの開発に携わり、
「シャア」はジオン=ダイクンとして宇宙理論の立役者として生き、
次のアムロとシャアに世界の行く末を託しているのでは、と考えていました。
どこかにループの終結点があり、そこを繰り返しているのかなぁ、と予想してました。
でも、そこにララァが絡んできたり、
最後に登場したのがνガンダムではなく、原作ガンダムだったりして、
自分の解釈は成立しなくなってしまいました。
ただ、本作品の悪く言えば『「ララァ」の夢オチ』とどっちが良かったのか…
そう考えると、ジークアクスの正体は、
アムロとサイコフレームで同化したνガンダムという可能性も残っていて、
あの「ララァ」とは別の世界線から来たアムロ、我々の知るアムロの可能性も…
なんだか余計に世界線が入り組むことになってしまいます。
なんなんでしょう、あらゆる因果が集まるゴミ捨て場みたいな世界線は…

結局、12話という尺はあまりにも短すぎました。
人間関係もそう、世界の謎もそう。あまりにも性急すぎて付いていけない。
まぁ、「そう解釈もできるよね」と納得できたとしても、
感情移入できるかと言えば、全く話は別で、
そこが面白さを半減させている最大の理由でしょう。
なんか国語の授業で小説を読まされてるような感覚でしょうか?
作者の想いとかどうでもいいから、内容を楽しませろ、と。
アニメの本来の面白さを削った末路がこれだとすると…うーん…
やっぱり無駄なものほど、蛇足なものほど面白いと、今期の日常アニメと比較してそう思います。