■曹 孟徳
名は操。魏の武王。
誤解されることがたまにあるが、彼自身は皇帝にはなっていない。

世界的な偉人と言ってもいいのかもしれない。
強運もあればこそなのだが、それ以上に時代を見る力、統率力、行動力、治世の才…
ありとあらゆる点で抜きん出ていたのだろう。
「三国志Ⅷ」では1年ごとにシナリオを選択できるので、毎年曹操の勢力図を追っていくと非常に驚嘆できる。

彼を示す言葉として「治世の能臣、乱世の姦雄」「清平の姦族、乱世の英雄」と、2種類あるが
この2つがまったくの正反対の内容なのが実に面白い。
今日なされている曹操の評価としては、いずれも当てはまるところもなお面白い。
その身体的な見かけは、むしろ彼が劣等感を抱くほど普通っぽかったらしいが、
目の当たりにしてみれば誰にも図ることができない、スケールの大きな面が感じ取れたのだろう。

意外なことにその人柄はかなり軽く、人をからかうような面が本性だったとの説もあり、
「蒼天航路」という漫画の曹操は、まさにその典型的な人物像なのかもしれない。
今まで見たどの本の曹操よりも生き生きして見えるのは、やはりそのためなのである。

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