■曹 子丹
名は真。
父親が曹操を助けたことによって死亡してしまったため、曹操に引き取られ、子供同然に育てられる。
そのこともあって、曹丕の信頼はかなり厚い。
曹丕が死亡するときに、司馬懿・曹休・陳羣とともに後事を託され、政治を任されている。
案外、万能型だったのかもしれない。

演義では作者の手によってかなりダメな大将にされてしまっているが、
実際には、将軍としての大局観が備わっていたらしく、
諸葛亮の北伐の進路を正確に読み、適所に武将を派遣してこれを防ぎきっている。
街亭の戦い、陳倉防衛など前線の武将の活躍ばかりが目に付くが、
上手に将を配置した曹真の戦術眼を侮ってはならない。

また、早世した同僚の子孫の為に自分の領有を配分するよう上奏したり、
配下の兵の為に給与を割いたりと、将軍として立派な行いが目立っている。
ただ、高貴な身分と、それに似つかわしくない肥満体質を気にしていたらしい。
50代で病没。その後の曹一族の衰退は、子の曹爽が招いてしまった。

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