■法 孝直
名は正。
劉璋に仕えるも、重用されないので劉備を頼った…というのは演義・正史共に同じ。
正史によると、重用されなかったのは、実は同郷人が中傷を繰り返していたためらしい。
劉備配下になってからの印象としてはまず2つ。
定軍山の戦い、そして夷陵の敗戦における諸葛亮の言葉である。
が、実は、諸葛亮・伊籍・李厳・劉巴と法正で、蜀の法律を定めてたりと内政でも活躍している。
漢中制圧後は上庸太守・孟達の補佐。関羽の死の時には法正は既に死亡しているという記述もある。
援軍が出なかったのも、貴重な相談役がいなかったためと言える。
ところで、この援軍の話は、正史と演義で微妙に違う。
正史における話は、
孟達の項を参照していただきたい。
法正の性格・品行は決して良いとは言えず、陳寿いわく「魏の郭嘉・程昱と同類」らしい。
劉備の元で高官に登ると、劉璋時代に受けたどんな小さな恩にも報いる一方、
同じように、どんな小さな恨みに対しても仕返しをしていった。
それでも、諸葛亮は有事に際しては必ず法正の意見を伺ったらしい。
そして、その悪い品行も、孔明の心境露呈によってピタリと止んでいる。
さすがにバツが悪かったのだろうか。