■審 正南
名は配。袁紹の幕僚の一人。

多分、その中でもかなり義理堅い部類として覚えられていると思う。
その死に際が演義で少々演出されているためなのだが、
正史を見ると、忠烈ではあるが短気で剛直、しかも残忍な性格も見えている人物である。
そのため、何かにつけて同僚と対立しており、
対曹操戦では田豊・沮授と対立し、後継者争いでは袁譚派の辛評・郭図と対立している。
また、同じ袁尚派の逢紀とはもともと不仲だった…という具合である。

兄弟間の不仲よりも、幕僚間…特に審配・逢紀と郭図の対立は相当のものだったらしく、
袁氏内部の悪い話には、すべてこの3人が絡んでいる。

審配の苛烈な性格は、鄴落城のときにも現れている。
自分の甥が敵と内通し、城門を開放したことに大いに怒り、
なぜか辛毘の家族を皆殺しに。
すでにそのときに辛毘は曹操に下っていたので分からなくも無いが…
忠節と苛烈が混同した感じ。
忠義を貫けば多少過激でも良いというわけではないので念のため。
現代日本にも悪い例が山ほどあるが。

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