■田 元皓

名は豊。袁紹の参謀。 若いときからその才を認められてたらしく、朝廷にも出仕してた。 腐敗政治に嫌気が差して官を捨てたが、後に袁紹が招聘。 そのとき、多大な贈り物をされたという。袁紹がそこまでするくらいだから、余程の名声があったはず。 公孫瓚を滅ぼすに当たって功があり、最初劣勢だった袁紹が勝てたのは田豊のおかげ。 献帝を迎え入れるという策を幾度となく進言しているが、結局受け入れられていない。 この辺りから袁紹は狂ってきたという噂もある。 事実、田豊の策の反対ばかりを行っており、それがすべて失敗に繋がる。 最期は獄中で自殺。 曹操は「田豊が官渡に従軍してたらどうなったか分からない」と言っている。 正史にも、「田豊・沮授の計略は、張良・陳平であってもこれ以上であろうか」とある。 沮授と違い、田豊に対する讒言は、逢紀によるものが主体。 つまり、殆ど逢紀一人の手によって殺されてしまったようなもの。非常に残念である。 余談だが、肉親の死に深く悲しみ、喪が明けたときには歯茎まで見せて笑うことができなくなったらしい。 そういった「陰」の部分を袁紹が嫌っていたと描写する某漫画の表現はなかなかに面白い。 戻る